朝の五時半。まだ街が寝静まっている時間に、シロコはすでにペダルを漕いでいた。
アビドスの砂埃が少しだけ薄まった街道沿い。長距離ライディングに適したロードバイクのフレームには、銀色の髪をポニーテールに束ねた小柄な身体が跨っている。百五十六センチ。十六歳。アビドス対策委員会の突撃隊長──砂狼シロコ。左右で色の違う水色の瞳が、夜明け前の薄闇を真っ直ぐに見据えていた。
彼女の装いは、身体のラインにぴったりと沿った白と青のライティングジャージ。空気抵抗を最小限にするためのそれは、まだ発展途上にある身体の曲線を余すところなく浮き彫りにしている。
「……ん」
シロコは一度だけ振り返り、後方のライダーを確認した。息を切らせながらも、なんとかついてくる一つの影。
「問題ない。先生はついてきてくれればいい」
彼女はそう短く言って、再び前を向く。そしてケイデンスを落とすことなく、さらにペダルを回し始めた。
事の起こりは三日前に遡る。
「200キロ走りたい。先生、付き合って」
対策委員会のミーティングの後。何でもないことのように、シロコはそう言った。以前から彼女は先生をライディングに誘うことが多かった。十キロのジョギング、峠越えのサイクリング、そして今回は二百キロ。距離の感覚が明らかに常人とはずれている。
──200はさすがに長くないか。
「そうかも。でも、先生なら大丈夫だと思う。私がペースを作る。風も、私が受けるから」
彼女はそう言って小さく頷いた。その表情にはほとんど変化がなかったが、水色のオッドアイがほんの少しだけ期待に輝いていた。
そうして今日、二百キロのライドが始まったのである。
♡
最初の五十キロはまだ余裕があった。アビドスの平坦な砂漠道を、シロコは時速三十キロ前後の安定したペースで引っ張る。空気抵抗を減らすために前傾姿勢をとった彼女の背中は小さく、しかし無駄がなかった。銀色のポニーテールがリズミカルに揺れ、白いジャージの下で背中の筋肉が静かに動く。
「……信号、右折」
短い言葉で進路を指示しながら、彼女は淀みなく走り続ける。百キロに差し掛かる頃には陽が高くなり、砂漠の照り返しが路面を揺らめかせていた。
百五十キロを超えたあたりから、自分の体力が明らかに削られていくのを感じる。脚は重く、呼吸は浅く、ハンドルを握る手の力も弱くなっていた。それでもシロコのペースはほとんど変わらない。ただ、時折彼女が振り返る回数が増えた。
「……あと50キロ。休憩、取る?」
──まだ大丈夫。
「……ん」
彼女は前に向き直り、少しだけペースを落とした。本人は何も言わないが、明らかに気を遣っている。それがシロコという少女だった。無口で表情も薄いが、心の奥には誰よりも深い仲間思いの熱が秘められている。
そしてついに、二百キロを走りきった。
♡
目的地はアビドス郊外の小さな峠の頂上だった。見晴らし台のある休憩所。かつては観光地として賑わっていたのだろうが、今は廃れ、誰も訪れない。そのベンチに、二人はほとんど倒れ込むように腰を下ろした。
「……お疲れ、先生」
シロコは息ひとつ乱さず、静かに言った。彼女の頬にはうっすらと汗が浮かび、銀色の前髪が額に張りついている。白いジャージの背中部分は濃い汗の染みを作り、身体のラインがよりくっきりと浮き出ていた。
返事をする余裕もない。脚は棒のようで、呼吸を整えるだけで精一杯だった。
「……ん。水分、取ったほうがいい」
シロコは自分のボトルを差し出してくる。受け取って一口含むと、生ぬるいスポーツドリンクが喉を焼いた。
彼女は隣に座り、静かに風景を眺めている。峠から見下ろす荒涼とした大地。かつては緑だったかもしれないその場所を、彼女はどんな思いで見つめているのだろうか。
「……先生、ジャージ」
不意に、シロコが言った。
「汗で、張り付いてる」
彼女の指が、こちらの胸元をそっと示す。言われて見下ろすと、濃紺のライティングジャージはぐっしょりと汗を吸い込み、肌にぴったりと貼りついていた。それは上半身だけの問題ではなかった。汗に濡れたパッド入りのビブショーツもまた、容赦なく下半身の形を浮き上がらせている。長距離ライドの振動と摩擦で、無意識のうちに血が集まっていたらしい。布地の下で、それは不自然なほどにくっきりと隆起していた。
言葉に詰まる。
彼女は十六歳の教え子で、保護すべき未成年で、何より自分は先生だ。だが、この状況で何を言っても言い訳にしかならない。
シロコは黙ったまま、その膨らみを見つめていた。左右で色の違う水色の瞳が、じっと、瞬きもせずに。彼女の顔はもともと表情が薄い。だから何を考えているのか、すぐにはわからなかった。
「……せんせい」
彼女が口を開く。その声はいつもより少しだけ掠れていた。
「……これ」
彼女の細い指が、そっとジャージ越しの隆起に触れた。触れて、そのまま指先でなぞる。熱を確かめるように。形を確かめるように。
「……すごい」
ただ、それだけを言った。そして彼女は立ち上がると、自分のジャージのジッパーを下ろし始めた。
「シロコ……?」
「……脱ぐ。私も」
何でもないことのように、シロコは言った。そして実際に何でもなさそうな手つきで、白いジャージを肩から落とす。続いてインナーも。銀色の髪がはらりと肩に落ち、露わになった上半身は、百五十六センチの小柄な身体に不釣り合いなほど白く、そして引き締まっていた。小さな胸はまだ発展途上で、その慎ましやかな膨らみの先端は、汗と外気に触れて硬くしこっている。
「……これも」
彼女はためらいなくビブショーツにも手をかける。腰から下へと布地を下ろし、片脚ずつ抜き去った。十六歳の裸身が、峠の風に晒される。くびれた腰、引き締まった太腿、そして銀色の茂みに覆われた秘部。すべてが無駄なく整い、長距離を走り抜いたアスリートの肢体そのものだった。
「先生も。脱いで」
彼女は裸のまま一歩近づき、こちらのジャージのジッパーに手をかけた。抵抗する間もなく、汗で張りついた布地が引き剥がされる。露わになった胸板に風が当たり、ひやりとした。しかし、それ以上に彼女の視線が熱い。
「……これ」
シロコの手が、今度は直接、布越しではない肉茎に触れた。冷たい指先が熱い肉に触れ、彼女は小さく息を呑む。
「……大きい。熱い」
♡
彼女は迷わなかった。まるで新しいトレーニングメニューに取り組むかのように、シロコはその場にしゃがみ込み、肉茎をじっと見つめた。先端から滲む透明な雫を、指でそっと掬う。
「……舐めていい?」
そう言うが早いか、彼女の舌が亀頭に触れていた。
♡ ちろ……♡
「……ん。しょっぱい」
彼女は顔を離してそう呟き、もう一度舐め上げる。今度はもっと長く、先端から裏筋、そして竿の側面まで。まるで獲物を味わうかのように、丹念に、ゆっくりと。
♡ れろ……ぬちゃ……ちゅ……♡
「……これ、変な感じ」
彼女は言いながらも、口を大きく開けて亀頭を咥え込んだ。
♡ じゅぷ……ぬぷ……♡
「……ん……んっ……」
シロコは無表情のまま、頭を前後に動かし始めた。口内は驚くほど熱く、舌が不器用に肉茎を這いまわる。彼女は経験がないのだろう。歯が当たることもあれば、うまく咥えきれずに口を離すこともある。しかし決してやめようとはしなかった。むしろ失敗するたびに、より深く、より丁寧に咥え直す。
その真面目すぎる奉仕の仕方が、何よりもシロコらしかった。
♡ じゅる……ちゅぷ……ぬぷぷ……♡
「……ふ……んっ……」
彼女の口角から唾液が垂れ、銀色の髪に絡みつく。それでも彼女は顔を離さない。水色のオッドアイが上目遣いにこちらを捉え、その瞳の奥には、熱い何かが宿っていた。
──シロコ、そろそろ……
「……ん? 出るの?」
彼女は口を離して、首を傾げた。その唇は唾液と我慢汁で濡れ、銀色の糸を引いている。
「……いい。出して」
そして再び咥え込む。今度はもっと深く、喉の奥まで。
♡ じゅぶっ、じゅるるる……!!!♡
「……んぐ……っ……!!」
♡ どぷっ……どぷぷぷぷっっっ……!!!♡
彼女の口内に精液が迸る。シロコは一度だけ大きく目を見開き、そしてそのまま喉を鳴らして嚥下した。飲みきれなかった白濁が、彼女の唇の端からこぼれ落ち、顎を伝って鎖骨へと滴る。
「……ん」
彼女は口を閉じ、ごくりともう一度嚥下した。それから手の甲で口元を拭い、静かに立ち上がる。
「……そういうの、初めて」
シロコはそう呟いて、自分の腹に垂れた精液を指で掬った。それをじっと見つめ、ぺろりと舐める。
「……味、変。でも、嫌いじゃない」
♡
彼女はしばらくの間、裸のまま立ち尽くしていた。銀色の髪が風に揺れ、汗と唾液と精液に濡れた肌が、午後の光を受けてきらめいている。
「……先生」
不意に、シロコはこちらの手を取った。その細い指が絡み合い、ひんやりとした体温が伝わってくる。
「……まだ、足りない」
彼女はそう言うと、自分の秘部へと手を導いた。銀色の茂みの下のそこは、すでに熱く濡れていた。愛液が指をぬめる。
「……ここ。なんか、自分でもわからない。でも、先生ならわかるかもしれない」
シロコは淡々と言った。その口調はいつもの任務報告のようで、しかしその目は不安と期待に揺れている。彼女は自分の身体の反応に、本当に戸惑っているのだ。
「……教えて、先生」
♡
峠の見晴らし台。朽ちかけたベンチの上。シロコは仰向けになり、両脚を開いた。百五十六センチの小柄な裸身が、すべてを晒している。普段は無表情な彼女の頬が、今はほんの少しだけ上気していた。
「……これでいい? よくわからない」
──いいよ、シロコ。怖くないか?
「……怖くない。先生なら、怖くない」
彼女は短くそう言って、こちらの首に手を回した。水色の瞳がじっと見上げてくる。その左と右で色の違う瞳は、何も隠さず、ただまっすぐに。
「……早く。待ちきれない」
亀頭を彼女の秘裂にあてがう。ぬるりとした愛液が先端を濡らし、彼女の入り口が期待にひくついた。
「……ん」
♡ ぬぷぅぅ……♡
「──っ!!」
シロコの身体が大きく跳ねた。彼女は声を上げず、ただ歯を食いしばって衝撃に耐える。膣内は熱く、驚くほど狭く、侵入者を異物として締めつけながらも、少しずつ奥へと受け入れていく。
「……すご……これ、全部……?」
彼女は小さく呟き、自分の腹を見下ろした。まだ半分ほどしか入っていない。残りをゆっくりと奥へ進めると、彼女はぎゅっと目を閉じ、こちらの背中に爪を立てた。
「……ん……ぅ……!!」
♡ ぬぷん……!♡
根元まで沈み込むと、シロコは深く息を吐き、ゆっくりと目を開けた。その水色の瞳は潤み、普段の無表情が嘘のように、切なげに歪んでいる。
「……いっぱい。満ちてる」
彼女は自分の下腹に手を当て、ぼんやりと呟いた。
──動くぞ。
「……ん。いい。好きにして」
♡ ずちゅっ……ぬぷん……ぐぽっ……♡
「……あっ……!!」
抽送が始まると、シロコはそれまで我慢していた声を少しずつ漏らし始めた。彼女は基本的に無口だ。大声で啼いたりはしない。しかし、その分だけ一つ一つの反応が鮮烈だった。
「……ん……ふ……ぁ……」
♡ ぬちゃ……ぐちゅ……ずぷっ……♡
「……あ……これ……気持ち、いい……かも」
彼女は自分の膣壁が肉茎を締めつける感覚に、少しだけ困惑しながらも、素直に快感を認めた。その健気さが、いっそう抽送を加速させる。
♡ ぱちゅんっ、ぱちゅんっ……!♡
「……んっ、んっ、んんっ……!!」
シロコの小さな胸が揺れ、銀色のポニーテールがベンチの上で乱れる。彼女はこちらの肩にしがみつき、全身でピストンを受け止めていた。
「……なんか……頭、真っ白になる……これ、なに……?」
達したことがないのだろう。シロコは自分の身体に起こっている変化を、必死に理解しようとしている。しかしその言葉は、膣の締めつけが強くなるにつれて、次第に途切れ途切れになっていった。
「……あ、あ……! くる、なんか……くる……!!」
♡ ばちゅんっ、ばちゅんっ、ばちゅんっ……!!!♡
「……ん"っ……!!」
シロコの背中が弓なりに反り、彼女の膣が激しく痙攣した。初めての絶頂。彼女は声にならない声を上げ、全身を震わせて達した。愛液が溢れ出し、結合部をさらに濡らす。
「……はぁ……はぁ……」
彼女は息を整えながら、ぼんやりと天を仰いだ。汗で張りついた銀髪が、午後の光を乱反射している。
「……これが、イくってこと?」
──そう。気持ちよかったか?
「……ん。すごく。もっとしたい」
シロコはそう言って、まだ硬さを失っていない肉茎を膣内で感じながら、微かに口元を緩ませた。
「……先生、まだ硬い。もっかいできる?」
♡
二度目は彼女の方から積極的に動いた。
「……私、上になりたい」
シロコは身体を起こし、こちらの上に跨った。騎乗位の姿勢で、自分の秘裂に亀頭をあてがう。彼女は少しだけ眉をひそめ、そしてゆっくりと腰を下ろした。
♡ ずぷぷぷ……ぬぽん……♡
「……ん……!!」
今度は彼女が主導権を握る。最初はぎこちなかった腰の動きも、徐々にリズムを掴み始めた。彼女は自分の気持ちいい角度を探るように、前後に、上下に、少しずつ動かし方を変えていく。
♡ ぬちゃ……ぐちゅ……ぬぷ……♡
「……ここ……なんか、変な感じ……」
シロコはある角度で腰を止め、不思議そうに呟いた。その場所──膣の奥の、少し上の方。そこを重点的に突き上げると、彼女の身体がびくんと跳ねた。
「……っ!! それ……!」
♡ ずちゅんっ、ずちゅんっ……!♡
「……あ、あ、あ……!! それ、やばい……!!」
彼女の膣が先ほどよりも激しく締まり、騎乗位のまま彼女は二度目の絶頂に達した。背を反らせ、小さな胸を突き出し、銀色の髪を振り乱して。
「……イく……またイく……!!」
♡ どぷっ……どぷぷぷぷ……!!!♡
同時に射精が訪れる。膣奥に精液が放たれると、シロコはまるで電気に打たれたかのように全身を痙攣させた。
「……ん"……あつ……いっぱい……きた……」
彼女はうわごとのように呟き、そのままこちらの胸の上に崩れ落ちた。耳元で彼女の浅い息遣いが聞こえ、汗に濡れた身体のぬくもりが伝わってくる。
「……まだ、硬い」
シロコは膣内の肉茎がまだ萎えていないことを確認し、顔を上げた。その水色の瞳はまだ蕩けていて、それでいてどこか満足げだった。
「……先生、スタミナある。200キロ走ったのに」
──シロコもだろ。
「……私は、もっと走れる。でも……ちょっとだけ、休憩したい」
彼女はそう言って、こちらの胸に顔を埋めた。その小さな身体が、まだ微かに震えている。
♡
休憩はほんのわずかだった。
「……次は後ろがいい」
シロコは立ち上がると、ベンチの背もたれに手をついた。尻を突き出す格好で、銀色のポニーテールが背中に垂れる。彼女の腰から臀部にかけてのラインは、長距離を走り込んだアスリートのそれで、無駄な肉が一切なかった。
「……この体勢、自転車に乗ってる感じ。好き」
シロコは振り返ってそう言い、少しだけ口元を緩ませた。
背後から腰を抱え、再び挿入する。
♡ ずぷんっ……!!♡
「……んっ!!」
バックからの挿入は、先ほどよりも深くまで届いた。彼女の膣が異物を受け入れるために開き、それでもぎっちりと締めつける。
♡ ばちゅんっ、ばちゅんっ……!♡
「……ん、ん、ん……!!」
シロコは背もたれにしがみつき、抽送のたびに声を漏らした。彼女の尻がぶつかるたびに小さく波打ち、引き締まった太腿が震える。
「……深い……この角度、やばい……!!」
彼女は普段、これほど多く言葉を発しない。それだけ今は余裕がないのだろう。無表情だった顔も、今は快楽に歪み、目尻にうっすらと涙さえ浮かんでいる。
♡ ぬちゃちゃ……ぐぽっ……ずちゅんっ……!!♡
「……先生、先生……!! また、イく……!!」
♡ ばちゅんばちゅんばちゅん……!!!♡
「……ん"っ……!!」
三度目の絶頂。シロコは背もたれに突っ伏し、全身をがくがくと震わせた。彼女の膣が痙攣し、精液と愛液が混ざり合って太腿を伝う。
それでも、まだ終わらなかった。
♡
今度はベンチから降り、地面に敷いたジャージの上で。対面座位で抱き合いながら、ゆっくりと繋がる。
「……この体勢、好き。先生の顔、近い」
シロコはこちらの首に腕を回し、静かに言った。彼女の左右色違いの瞳が、間近で見つめてくる。
「……キス、してもいい?」
返事を待たずに、彼女の唇が重なった。ぎこちなく、触れるだけのキス。けれどすぐに、彼女は舌を差し入れてきた。不器用で、必死で、それでいてどこか獣じみたキスだった。
♡ ちゅ……ぬれ……れろ……♡
「……ん……ふ……」
キスをしながら、彼女は自分から腰を動かし始める。その動きはゆるやかで、まるで疲れを癒やすかのようだった。互いの汗が混ざり合い、ジャージの上に滴り落ちる。
「……先生、好き」
不意に、シロコが言った。短く、しかしはっきりと。
「……こういうの、私にはよくわからない。でも、先生に触ると、胸があったかくなる。ドキドキする。……変なの」
──変じゃないよ。
「……そう?」
彼女は少しだけ首を傾げ、そしてもう一度キスをした。今度はもっと長く、もっと深く。
「……なら、もっとしていい? まだ、足りないから」
♡
その後、何度達したかはわからない。
ベンチの上で、地面のジャージの上で、立ったまま壁に手をついて。体位を変えるたびに、シロコは新しい快感を発見し、そのたびに小さく声を上げて達した。
「……ん……もう、脚に力が入らない」
最後に彼女がそう言ったのは、陽が傾き始めた頃だった。峠の空は茜色に染まり、長い影が地面に伸びている。
「……でも、先生はまだ硬い」
シロコは少し困ったように、それでいて嬉しそうに言った。
「……最後、私がする」
彼女はこちらの前に跪き、肉茎を両手で包み込んだ。何度も射精したそれは赤く充血し、精液と愛液と唾液でどろどろに濡れている。
「……ん」
シロコはそれを口に含み、ゆっくりと舌を這わせた。彼女の奉仕は相変わらず不器用だったが、最初よりもずっと丁寧で、心がこもっていた。
♡ れろ……ちゅ……じゅぷ……♡
「……先生の味。もう慣れた」
彼女は顔を離してそう言うと、今度は深く咥え込んだ。喉の奥まで。彼女の小さな口が限界まで開き、涙目になりながらも、決して離さない。
♡ じゅぶっ、じゅるるる……!!!♡
「……んぐ……っ……!!」
♡ どぷっぷっぷっ……!!!♡
最後の一滴まで、彼女は飲み込んだ。溢れた分は手のひらで受け止め、じっと眺めてから、ぺろりと舐める。その仕草はどこまでも無邪気で、それでいて妙に扇情的だった。
「……ごちそうさま」
そう言って、シロコはほんの少しだけ微笑んだ。普段ほとんど笑わない彼女の、それは貴重な笑顔だった。
♡
二人で並んでベンチに座り、沈みゆく夕陽を眺める。
「……200キロ、楽しかった」
シロコは静かに言った。彼女は汗と体液で汚れたジャージを水で軽く洗い、まだ湿ったままのそれを着ている。濡れた布地が肌に張りつき、彼女の小柄なボディラインを浮き彫りにしていた。
──また走ろうか。
「……ん。もちろん。次は300キロ」
彼女は何でもないことのように言って、水筒の水を一口含んだ。
「……その前に、少し休憩。脚、まだ震えてる」
──俺もだ。
「……うん。でも」
シロコはこちらの肩に頭を預け、小さく呟いた。
「……悪くない。むしろ、楽しかった。200キロの後のこれも、好き」
彼女の手が、そっとこちらの手を握る。冷たい指が絡み合い、夕陽に染まった峠に、二人の影が長く伸びていた。
「……先生、ありがとう。今日のこと、忘れない」
シロコの声はいつもより少しだけ柔らかく、それでいてやはり短かった。彼女らしい、飾らない感謝の言葉だった。
「……帰ろう。ゆっくりでいい。一緒に」
彼女は立ち上がり、ロードバイクに跨った。少しふらつきながらも、ペダルに足をかける。銀色のポニーテールが夕風に揺れ、茜色の光に染まった。
「……ん。行こう、先生」
下り坂を、ゆっくりと走り出す。疲れ果てた脚には、帰り道のペダルさえ重かったが、それでも悪くなかった。隣にはシロコがいる。いつも通りに無表情で、しかし時折こちらを振り返っては、ほんの少しだけ口元を緩ませて。