ヤンデレ魔族と没落貴族のヤバい生活♡~旦那様の体液が全部媚薬でごっくんしたらみんな狂ってイっちゃうんです~ 作:有のよいち
爽やかなのに甘い果実のような香り。刺激的なのに濃厚で深い旨味。純度が高すぎてどう形容していいか分からない。
それに、お尻に入れてもらったとき、ごく少量だったはずなのに——私の中に快感の嵐を起こした、彼の精液。あんなの反則♡
「あの、あの……」
ほしくてたまらなくて、私、どうしてもおねだりしちゃう♡
「もっと……もっと下さい♡ 旦那様♡」
「……え? だ……旦那様?」
あ、私ったらつい——。いきなり旦那様だなんて言われても、そんなの困っちゃいますよね?
でも気持ちに嘘はつけなくて。こんなに私を感じさせちゃうなんて、今までひとりもいなかったの。とにかくすべてが桁違いなの。
それが人間族の男だなんて、もう何から何まで驚きの連続。たまらなくなって、唾液とか汗とかいっぱいペロペロしてごっくんしちゃう。そしたら、いきなりイキそうになっちゃって♡ ほんと、素敵すぎ♡
「あなたは私の理想の旦那様です♡」
「ちょっと待って……」
彼は倒れている男達を見てる。私に精気を全部吸われた数体の亡骸を。そうだ、彼の見ている前でみんな殺しちゃったんだ——。
ひょっとして私のこと恐がってる? 恐いですよね、そうですよね。
「この人達……君がやったの?」
「……はい。でも誤解しないで下さい! この人達は旦那様を酷い目に遭わせました。私、それが許せなかったんです」
やだ、嫌われたくない。全部貴方のためにしたことなの。良くない方法かもしれないけど。
「でも……殺さなくても……」
「あんな汚ならしい存在、この世に必要ありません。旦那様のように崇高な魂と魅力的な肉体をお持ちの方を傷つけるなんて、殺されて当然です」
「えっ?」
私、嘘は言ってない。誓って貴方に嘘はつかない。全部本心なの。本心は必ず相手に届くって、お父様が言ってた。
「私はサキュバスです。淫らな夢を見せて精気を吸って、命を奪う魔族です。でも、旦那様のお命を奪うなんて、私、絶対にしません!」
私は貴方を殺したりしない。だって貴方は私を夢中にさせた初めての人なんだもん。一生出会えないって思ってた、奇跡の人なんだもん。
私は貴方を殺せない。反対に貴方が私を殺そうとしたら、私は絶対抵抗しない。
「お願いです、信じて下さい! もしお疑いなら、私に何なりとご命令下さい。どんなことでも必ず遂行してお見せします」
旦那様は半信半疑のご様子。無理もないこと、そんなのは分かってる。でも、信じてもらえるまで、できることをやらなきゃ。
必死に訴えていると、旦那様は——。
「僕はエルヴェ。エルヴェ=フォン=ストラディバリ。君の名前を教えてもらえる?」
穏やかな表情、お優しい声。途端に全身の力が抜けていく。心に明かりを灯された気がして、私も自然に名前を答えていた。
「私はラズ。ラズ=リリンです」
「ラズ……いい名前だね。ところでリリンって、確か有名なサキュバスの子供のことじゃ……」
「そうです。私は、‟淫魔四女帝”リリスの娘のひとりです」
旦那様は戸惑っておられました。ですが、私を受け入れようとなさる雰囲気を感じました。それを証拠に、私のことを知ろうと質問を重ねて下さったのです。
「なぜサキュバスの君が僕を? その……えっと、旦那様なんて……」
「貴方様は私の
「そんなの……僕でなくてもやったと思うけど」
「いいえ。私を見捨てて逃げ出したり、ひどい時には彼らと一緒になって私を襲ったりする人達ばかりでした」
「嘘でしょ?」
旦那様が私に興味を持って下さっている。本当にうれしい。嫌われたくない。でも、ちゃんと知ってもらわないといけない——。この方に絶対嘘はつきたくない。
「本当です。だから私、精気を奪って糧にしてきました」
「…………」
「そんな私ですけど、エルヴェ様のお心に触れて、本当に感激して……。ずっとお傍に置いてほしいと、心底そう思ったんです。確かに私は人間を襲う淫魔です。……そうしないと死んでしまいますから」
「うん……。それは分かるよ。でも、なぜ僕を殺さずに生かしておくの? それどころか僕に従おうなんて」
だめ、また体が疼いてくる。近くにいるだけでどんどん息が荒くなってきて、私ったら頭も体も火照ってきてしまって——。
「だって、旦那様は私をこんなに酔わせてくれて……。ああ、もうだめ。夜まで待つなんて無理です! 旦那様、もっとラズの体を好きにして下さい。ラズに旦那様の体液をください!!」