スモモと海で楽しんだ後、俺達はノモセシティに一旦戻った。
「アラタ、スモモとお楽しみだった?」
「え、それは、まあ・・・」
「あ、はい、その、そうだと、思います・・・・」
ナタネさんが聞くと俺とスモモは緊張した面持ちでどぎまぎしながら答えた。
「アラタ、あたし達、ノモセ大湿原で楽しんで来たけど、アラタ達はまだ行ってないよね?」
ヒカリが俺とスモモがまだ湿原に行ってない事を話した。
「ああ、そうだったな」
「折角来たんだからアラタ達も楽しんでいきなよ」
ヒカリが俺に湿原で遊ぶように言った。
「ああ、じゃあ行ってこようかな?」
「うん、それがいいよ!」
ヒカリが喜んだ顔をしている。俺もスモモも入る気満々で受付に入ろうとした。
「あんた達、ちょっといいかい?」
すると一人の女性が声をかけて来た。
「マイ・・・?いや、何か違う・・・・」
そこにいたのは前世の記憶でマイと似ている女性だった。紺色の衣を纏ってポケモンの刺繍の付いた靴下を履いた、傍らにゴンべを連れている女性だった。
「はい、何でしょうか?」
ヒカリが女性に気付いて声をかけた。
「ここはヒスイ地方のどこに当たるんだい?」
「ヒスイ地方?ここはシンオウ地方ですよ?」
「ヒスイ地方、何だろうそれ?」
初めて聞く地方の名前にヒカリとナタネさんは少し戸惑っていた。
「シンオウ、シンオウ様の事を知っているのかい?」
「シンオウ様?何の事ですか?」
スモモも初めて聞くであろう台詞に戸惑っていた。
(この人、もしかしてヨネって人か・・・?)
俺は思い出した。この人はヒスイ地方のコンゴウ団のヨネだと。
「あの、もしかして何かの時空に巻き込まれたとか・・・?」
「ああ、そうだね!」
俺が聞くとヨネははっと思い出したように言った。
「ヒスイで発生していた時空の歪みに巻き込まれたんだった。そしたら見知らぬ世界に来ていてね」
「あの、もしかして、過去の世界から来た人ですか?」
「過去、どう言う事だい?」
俺はシンオウ地方での事をヨネに説明した。
「と言う訳なんです」
「そうかい、まさか未来の世界に飛ばされていたなんてね。驚きだねえ」
ヨネは近くにいたゴンべの頭を撫でて言った。
「道理で見知らぬ建物があったり、不思議な工具があると思ったよ。あたし、未来に飛ばされたんだ」
「過去の世界からやって来たなんて、なんか凄いね!」
過去の世界から来た人が現れた事にナタネさんは好奇心をそそられていた。
「まさか、本当にそんな事が起こるなんて・・・」
「あたしは信じるよ、この人、嘘は言って無さそうだし」
スモモとヒカリも彼女を信じる事にした。
「ありがとね。それじゃあ、早速で悪いけど・・・・」
「何ですか?」
俺が聞くとヨネ、ヨネさんはあるお願いをした。
「あたしをあんた達の旅に混ぜてもらえないかい?」
「貴女をですか?」
「未来の世界で一人だけってのも心細いし、あんた達は信頼出来そうだし、一緒に行ってもいいかい?」
「アラタ、一緒に行かせてあげよう」
ヒカリが旅の仲間に加えようと言った。
「そうしてあげよう、何だか面白そうだし!」
ナタネさんも笑顔で言った。
「分かった。じゃあ、貴女も俺達の仲間として歓迎します」
「ありがとうね。あたしはヨネ。コンゴウ団のキャプテンをしているのさ、よろしく」
ヨネさんと握手を交わして旅の仲間に加えた。
「それじゃあ、どこに行こうか?」
ヨネさんが言うとヒカリが湿原の方を指差した。
「あたし達、大湿原に遊びに行こうとしていた所なんです」
「へえ、未来のヒスイにもまだ自然があったんだね」
「ヨネさんもきっと気に入ると思うよ、さあ、行こう!」
「それじゃあ、ちょっくら楽しんでいきますか!」
ヒカリ達に案内されてヨネさんは大湿原に向かった。
「まさか過去の世界からやってくるなんて・・・」
過去の世界から人が来た事に驚きながらも俺は湿原に入っていった。
「ヨネさん、ここが大湿原だよ!ここでは、あれ?」
ナタネさんが説明をしようとすると何やら騒ぎが起きている事に気付いた。
「おや、何やら騒がしいね・・・」
ヨネさんも騒ぎに気付いて不思議がっていた。
「何があったんだろう」
「とりあえず、騒ぎのする場所に行ってみましょう!」
ヒカリが不安そうにしているとスモモが率先して動いて調べようと言った。俺達は騒ぎのする方へと歩いていった。
「ギンガ団はこの大湿原のポケモンを全て奪う!」
「邪魔をするならこの爆弾で吹き飛ばしてやるぜ!」
「貴様等、この大湿原で勝手な真似は許さんぞ!」
見るとギンガ団のしたっぱ達が爆弾を持って騒ぎを起こしていた。マキシさんが止めようとしている。
「マキシさん、どうしたんですか?」
「おお、お前達か、よく来てくれた。ギンガ団の奴等が湿原のポケモンを奪おうとしているんだ。こいつ等を止めてやってくれ!」
「ギンガ団・・・?」
ヨネさんは不思議そうにギンガ団のしたっぱ達を見ていた。
「あたしの思っているギンガ団とは何か違うね・・・」
「どうしたんですか、ヨネさん?」
ヒカリがヨネさんにどうしたのかを尋ねた。
「いや、何でもない。例えギンガ団でも、人の迷惑をかけるなら、懲らしめてやらないといけないよね!」
ヨネさんはゴンべを出してギンガ団に立ち向かった。
「何だお前、妙に変わった恰好をしてるな?」
「まあいい、どんな相手だろうと邪魔をするなら懲らしめるまでだ!」
ギンガ団のしたっぱ達が次々とポケモンを繰り出して来た。
「アラタ、あたし達に任せて!」
「ここはあたしが何とかする!」
ヒカリ、ナタネさん達もポケモンを繰り出してしたっぱのポケモンと対峙した。俺もニダンギルを出してこれに挑んだ。
「あんたとの共闘だね。名前は?」
「アラタって言います」
「いい名前だね、よろしく頼むよ!」
「はい、ヨネさん!」
ヨネさんとのタッグバトルである。俺とヨネさんはギンガ団のポケモン達に立ち向かった。