【悲報】異世界風俗、嬢の平均年齢が500歳を超えている 作:フレキシブルコーギー
穏やかな夜風が花弁を数枚さらって庭園を横切っていく。
「じゃあ、まずは身体を清めないとね」
レイが翼の先で示したのは、庭園の片隅にある奇妙な設備だった。
(あれは……? 身体を洗う設備か?)
ただの浴槽じゃない。中央には人間も浸かれる浅めの白大理石の湯槽が据えられているが、周囲を取り巻くように、ハーピーが鳥脚で掴んで止まれる温められた止まり木が設置されている。
壁面と床のあちこちからは、細かな温水の霧がしゅうしゅうと噴き出し、床には滑り止めとして細かな溝がびっしりと刻まれていた。
(流石は最高級店……身体を洗う設備まで高級そうだ)
「ほら」
レイは振り返り、当然のように両翼を広げた。和服の袖が持ち上がり、金糸の刺繍が星明かりにちらちらと瞬く。
「まさか、僕に服を着たまま水浴びをさせるつもりかい? 早く脱がせてくれよ」
「え? 俺が脱がせるんです?」
「当たり前だろ」
レイはこともなげに言い放った。
「自慢じゃないけどね、僕は生まれてこの方、自分で服を脱いだことがないんだ」
なんだそりゃ。
貴族か何かか? 幼少期からずっと侍女に着替えさせてもらって、いまだにボタンひとつ自分で外したことがない、みたいな。
いやでも、そんな高貴な生まれの御方が、なんで風俗嬢なんてやってるんだ。家が没落したのか、趣味か、それとも……。
「なにを変な顔してるんだい」
レイが俺を睨んだ。
「ハーピーの翼で、この服が脱げるわけないだろ。早くしてくれ」
(あぁ、そういうことか)
単に、翼では細かな帯や紐を解けないだけだったらしい。
(でも、だとしたら普段はどうやって着替えてるんだ、ハーピーは)
まぁいい。余計な詮索はやめておこう。
「えーっと。じゃあ、失礼します」
俺はレイの背後に回り、まずは黒い羽織を翼から抜くようにして脱がせた。
ハーピー用に仕立てられているせいか、袖は翼が収まるほど幅広く、俺の知っている和服とは若干つくりが違う。でも基本構造は同じらしい。
帯締めをほどき、帯揚げを外してから、背中に回した手で帯の結びを探り当てる。結びを崩すと、締めつけられていた帯がするすると緩んでいった。
「へぇ」
レイが、意外そうな声を漏らした。
「君、和服を脱がせるのかい?」
「え? あぁ、多少は」
帯をくるくると巻き戻し、その下の伊達締め、腰紐と順番にほどいていくと、張りつめていた白い着物の前合わせが少しずつ緩んでいった。
「かなり手際がいいじゃないか。この服、複雑なのに」
(まぁ、そりゃあな)
前の世界で培った、どうでもいい特技だ。
『タクミー! 檸檬さんの帯、苦しそうだからちょっと緩めてあげて!』
『またかよ! 昨日も酔っぱらってただろ檸檬さん!』
『ありがとねぇタクミくん……♡ お礼におっぱい見せてあげようか……♡』
『それはいいです。母さん、この人まだ泥酔してるから店の奥で寝かせとくから!』
不意に、日本での日々が蘇った。
小さな居酒屋。
夜の店で働く常連の女たちが、酔いつぶれては俺に身体を預けてきた。
高校生になる頃には、帯を緩めたり着替えを手伝ったり、時には店の奥の座敷まで背負って運んだりしていた。
俺はそんな環境で──
「──あのさ」
「ッ!」
気がつくと、レイの整いすぎた顔が鼻先数センチの距離にあった。
じっと俺を覗き込んでいる。星明かりが睫毛の先に一粒乗って、きらりと瞬いた。
「目の前に僕がいるっていうのにさ」
声は静かだった。でも、温度が明らかにさっきより低い。
「他のことを考えるなんて、いい度胸じゃないか」
「あ、いや、すいません……」
いつの間にか、彼女の服はすべて脱がせ終わっていた。
目の前には彼女の裸体。
星明かりの下に晒された肢体は、言葉を失うほど綺麗だった。
ハーピーらしく全体に細くしなやかなシルエット。細い鎖骨が白い肌の下にくっきりと浮き、胸は控えめな膨らみだけがあって、先端は淡い藤色をしている。
翼のつけ根から背中にかけては、空を飛ぶためのしなやかな筋肉が薄く浮いていて、それがかえってエッチだった。
(スレンダーなのに……なんでこんなにエロいんだ)
胸の小ささも、引き締まった筋肉も、鳥脚の細さも、美しさの一部だった。削ぎ落とされた無駄のない造形が、かえって淫靡に見える。
「……」
ふと視線を上げると、レイがにんまりと笑っていた。
俺が彼女の裸を凝視していたのが、筒抜けだったらしい。
「どうだい。美しいだろう」
彼女は両翼をゆっくりと広げた。
月明かりを受けて、濡羽色の翼が青や紫にきらめく。羽根の一本一本まで美しく整い、翼全体がひとつの芸術品のように見えた。
余程自分の身体に自信があるのだろう。俺に見られていても、レイは少しも恥じらう様子を見せない。
暫くすると、俺の視線に飽きたのか彼女は言った。
「さ。身体を洗ってくれるんだろう。頼むよ」
彼女が翼の先を向けると、白大理石の床に埋め込まれた銀色の輪が淡く発光した。
次の瞬間、細かな温水の霧がしゅうしゅうと噴き出す。
「おぉ……」
これはただのシャワーじゃないな。翼の表面も裏側も、鳥脚も……どこに立っていても湯が全身へ均等に行き渡るよう計算されている。
俺も慌てて服を脱ぎ、洗い場に立つレイのそばへ寄った。
レイが翼を大きく広げると、今度は甘い花の香りを含んだ白い泡が羽根の一本一本を薄く包み込んでいった。
「ここからは君の仕事だよ」
(俺の仕事かなぁ)
なんか話がおかしい気がするが、まぁいい。どうせ彼女の身体を好き放題に触れるのだ。文句を言う筋合いはない。
「じゃあ、失礼して……」
俺は泡をたっぷりと手に取り、まずは彼女の肩口に触れた。
ハーピーの身体は、思っていたよりずっと引き締まっている。無駄な脂肪がほとんどないせいか、触れた指先に筋肉のしなやかさが伝わってきた。
鳥のように軽やかな体つきなのに、女性らしい曲線はちゃんと残っている。
「ん……そうそう、なかなか上手いじゃないか」
上から目線だなぁ。
俺は客だぞ。金は俺が払ったわけではないが、客は客だ。
でも、身体を弄る手は止められない。悔しい。男の性とはかくも弱いものなのか。
俺は手を翼へと伸ばした。てのひらに泡を含ませ、羽根の根元から先端へ向かって、一枚一枚丁寧に指を滑らせていく。
濡羽色の翼は、水滴をまとってさらに光沢を増し、青紫の煌めきが虹のように揺れた。ハーピーの羽根を洗うのは初めての経験だ。一本一本がこんなに繊細で、濡れていても驚くほど滑らかだとは知らなかった。
「ん……いやらしい手つきだなぁ」
レイが、くすりと笑った。
「僕の羽根に欲情してるんだろ?」
「え? いや、別に羽根には欲情してな……」
「そうかそうか。そんなに僕の羽根が好きか。君は実に変態だな」
どうやら俺は、羽根に欲情する変態という設定にされたらしい。反論も却下された。
「ま、白羽の連中の羽根と違ってね。僕たち黒羽の翼は、こうやって黒くて艶めかしいだろ。欲情して勃起して、翼におちんぽをこすりつけたくなる気持ちも、まぁ理解できなくはないよ」
そんな奇特な性癖、持ち合わせてません。
「白羽……というと?」
「あぁ、君はハーピーの社会に詳しくないのかい」
レイは少しだけ驚いたように瞬きをし、それから面白そうに話し始めた。
「僕たち黒羽と、昔っから犬猿の仲の連中さ。翼が白くて、いつもにこにこ笑ってて、何を考えてるのかさっぱり読めない気味の悪い一族だよ」
「へぇ……」
つまりこの傲慢な王子様と違って愛想のいいハーピーということか。
俺的にはそっちのが良かったんだけど、そんなことを言った瞬間に恐ろしいことになるような気がするので何も言わなかった。
「この風俗店にも白羽がいるんだけどさ……レイチェルって白羽の娘は酷い。『わたくし、難しいことはよく分かりませんの~』みたいな顔で微笑んでるけどね。僕には分かる。あれはぜーんぶ演技だ」
「そうなんですか?」
「当然だろ。白い翼をしてるからって、中身まで白いはずがないじゃないか」
(うーん、変な確執があるんだな)
ギャルハーピーみたいに頭のなかが空っぽなハーピーばかりだと思っていたが、種族のなかにも社会や派閥争いがあるらしい。
俺は彼女の翼から手を離し、泡のついた両手をゆっくりと下ろしながら、不意に気になっていたことを尋ねた。
「そういえばレイさん。さっきの和服、あれはお店の備品ですか? それともレイさん個人の……?」
この異世界に和服があるだなんて、驚いた。あれは俺の知っている和服にかなり似ている……。
何故、和服が異世界にあるのだろうか。
「あぁ、あれ?」
レイは得意げに翼をぱたぱたと揺らした。
「僕個人の和服さ。金貨五枚じゃきかない、東方の職人に特注で仕立てさせた代物だよ」
(金貨五枚……だと……?)
前の世界の日本円で考えたら、五百万円は下らない。
うそだよな……? この世界の俺の年収を軽く超えてるぞ。
「黒羽一族っていうのはね、東方の地に起源を持つハーピーなのさ。だから和の装束を身につける者は多い。東方には、そういう服を纏う種族がたくさんいるからね」
(東方……和服……!)
まさか、この異世界にも日本的な文化圏が存在しているのか。
「白羽のほうは西方起源でね。フリルだのレースだの、ひらひらしたドレスを着たがる連中ばかりさ。ま、だからこそ、僕たちは趣味も文化も何もかも合わなくて仲が悪いんだろうけど」
西洋のハーピーと東洋のハーピーか。同じ種族でも、ルーツが違うとそこまで反目し合うもんなんだな……。
そんなことを考えながらも、俺の手は彼女の身体を洗い続けていた。
肩。鎖骨。翼のつけ根。脇腹。
そして──。
(……おっぱい)
俺の手が、ついに彼女の胸元へ差し掛かった。
小ぶりで慎ましやかな膨らみ。さっき裸を見たときも思ったが、ハーピーらしく非常にスレンダーだ。
でも、控えめな乳房の先端には、淡い藤色の乳首がちょこんと顔を出している。
「……ん」
レイが、わずかに身じろぎした。
俺は構わず手を伸ばした。たっぷりの泡を両手に含ませ、左右の乳房をそっと包み込む。
(小さいけど……ちゃんと柔らかい)
脂肪が薄いぶん、手のひらに伝わる熱がむしろ強く感じられる。
優しく、円を描くように。
くるくる、くるくる……♡
「……んっ……♡」
泡越しに乳首がぴんと硬くなっていくのがわかった。俺はわざと、指の腹で乳首の先端をくりくりと転がす。
くりっ……こりこりっ……♡
「ちょ、ちょっと……君、いつまで胸を洗ってるんだい……?」
「何をおっしゃいますか。おっぱいは汚れが溜まりやすい部位ですから、念入りに洗わないと」
「溜まりやすいかな……?」
「溜まりやすいんです」
俺は有無を言わせず、今度は親指と人差し指で乳首をそっと摘まんだ。
くりっ♡
「ひゃ……っ♡」
レイの肩が、びくんと跳ねた。
(ふっ……)
あれだけ余裕たっぷりに俺を変態呼ばわりしていたくせに、ただ胸を弄られただけで声が裏返っている。どうやら、乳首の感度はかなり高いらしい。
俺はさらに攻勢を強めた。片方の乳首を指の腹で優しく押し潰しながら、もう片方は爪の先で軽く引っ掻くように刺激する。
こりこりこりっ♡ くりゅっ……♡ ぴんっ♡
「んっ……! ちょ、ちょっと……ッ♡」
さっきまで翼を広げて優雅にポーズを取っていたレイが、いまは翼をばたつかせている。
俺はその光景に得も言われぬ優越感を抱きつつ、乳首を摘まんだ指に、ほんの少しだけ力を込めた。
ぎゅっ……♡
「んぅっ!?♡♡」
レイの鳥脚から、かくんと力が抜けた。俺はすかさず、もう片方の手で彼女の腰を支える。ついでに、その手を滑らせて乳房の根元からもみほぐすようにマッサージした。
「ちょ、ちょっと……もう、いいんじゃないか……?」
「まだまだ。さっきも言いましたが、おっぱいは汚れが溜まりやすい。ここで手を抜いたら、あとで匂いの原因になりますからね」
「いやもう十分だろ──ひゃんっ♡♡」
言い終わる前に、俺は両方の乳首を同時にぴん♡と弾いた。
レイの翼が震え、黒い羽根が一枚宙に舞って、くるくると回った。
(いいぞ……! このまま押し切る……!)
俺はさらに泡を足し、ぬるぬると滑る指先で彼女の胸を丹念に、しつこく、執拗に愛撫し続けた。
そのときだった。
「──ッ!?」
ひゅう、と。
乳房の周囲で、空気が突然ねじれた。見えない壁……いや、高密度の風の層が俺の手をぐっと押し返し、指先が泡ごと弾き飛ばされる。
「わっ……!?」
よろめく俺をよそに、レイは小さくため息をついた。
「……まったく、しつこい男だなぁ」
彼女は首を軽く振って、濡れた黒髪を後ろへ払った。
「乳首でイカされるなんて、恥ずかし──じゃなくて。同じところばかりいつまでも洗うのは、常識的に考えておかしいだろ」
(く、くそ……!)
これは魔法か。風を操ってバリアを張るタイプの防御魔法らしい。
(同じ部位をしつこく攻め続けるのは禁止──つまり、集中砲火ができないということか)
となると、致命傷(絶頂)を負わせるには、手数を増やして全方位から攻める必要がある。
(これが上位種の力か……まさか魔法で抵抗してくるとは。確かに下位種とは格が違うな)
でも──。
(まだ、他に部位は残ってる……!)
おっぱいが封じられたなら次は……下だ。
「……たしかに、同じところばかり洗うのはおかしいですね」
俺は殊勝に頷くと、泡のついた手をゆっくりと下ろしていった。
「じゃあ、次は──」
指先が、彼女の脚のつけ根に触れる。
「……っ」
そこには慎ましやかな割れ目があった。ハーピーらしく全体に肉づきは薄いが、大陰唇だけは柔らかな膨らみを保っていて、閉じた貝殻のようにひっそりと重なり合っている。
(これがハーピーの……おまんこか)
俺はたっぷりの泡を指に絡め、まずは外側から優しくなぞるように洗い始めた。
ぬるり……♡
「ん……っ」
外陰部のふちを親指の腹でゆっくりと円を描く。閉じた花びらを一枚ずつほぐすように、泡の滑りを借りて丁寧に撫でていく。
柔らかな大陰唇は、少し力を込めるとむにゅりと沈み込み、離すとじんわり元の形に戻る。
ぬるぬる……♡
「ちょ、ちょっと……そこは……んっ……♡」
レイの声から、余裕がみるみる消えていく。
俺は構わず割れ目の外側を丹念に洗い続けた。指の腹で、くぼみをなぞり、ふくらみを押し、閉じた花びらのあいだをそっと広げる。
「ちゃんと洗わないと、汚れが溜まりますからね」
「そ、それはそうだけど……んぅっ♡」
(よし──そろそろだ)
俺は中指と人差し指で、割れ目の上部を覆う小さな皮膚のひだをそっと押し上げた。なかから、淡い珊瑚色の真珠がひょっこりと顔を出す。
クリトリスだ。
きゅっ♡
「んううっ!?♡♡」
レイの鳥脚が、がくんと沈んだ。
(よし、効いてる……! 上位種でもクリトリスが弱点なのは変わらないらしい……!)
でもまた風のバリアを発動されたらまずい。早めに勝負を決めないと。
俺はクリトリスを摘まんだり、しこしこと指でこすったり、ぴんっと指ではじいたりと、とにかく執拗に攻め続けた。
しこしこしこっ♡ ぴんっ♡ くりゅっ♡♡
「クリトリスばっかり……洗うなぁ……!♡♡ 洗いすぎだって……ひゃんっ♡」
──来る。
クリトリス周辺に、さっきと同じ空気の歪みが集まってくるのを感じた。風のバリアが形成される、その直前。
(今だ!)
俺は中指を、一気に彼女の膣内へと沈み込ませた。
にゅぷんっ!!!♡♡♡
「──んあ゛ッ!?!?♡♡♡」
レイの身体が、電撃に打たれたみたいに跳ねた。いきなり奥まで指を突き入れられ、翼ががくがくと震え、鳥脚の爪が床にがりがりと跡を刻む。
(うわ、すごい締め付けだ……!)
膣内はきゅうきゅうと指にまとわりつき、動かすたびにぬちゃぬちゃと濡れた音が響く。
くちゅっ……くちゅくちゅっ……♡♡
「おまんこのなかも、汚れが溜まりやすいんですよ……! ちゃんと奥まで洗浄しないと!」
「ぼ、僕にこんな洗い方するなんて……君みたいな無礼な男は……初めて……んん~~~~っっ!!!♡♡♡♡」
中指を膣壁に押しつけ、やや上方向にぐっと押し込む。
Gスポットだ。
「ひぎっ……!?♡♡♡ そこ、そこ駄目……ッ♡♡」
──瞬間。
ひゅうっ!!!
「!?」
レイの膣内から爆発的な風圧が噴き出した。俺の指は勢いよく押し出され、手のひらごと弾き返される。
(おまんこの中に風を……!? 世界で一番しょうもない魔法の正確さだな……!)
でも──。
(俺は、これも予想済みだったんだよ)
指が膣から押し出された勢いを利用し、俺はぬるぬると泡まみれになった手を、そのまま後ろへ──彼女の尻のほうへと滑らせた。
「……は? ちょ待て、そこは──」
彼女が事態を飲み込む前に、俺はぬるぬるに濡れた中指を──。
きゅぷっ……♡
「──ッッ!?!?」
彼女のアナルへと捻じ込んでいた。
「ばっ……! ばか! そこは反則だろ!」
「お尻の穴も、清潔にしないと! ほら、もっと奥まで洗わせてください!」
「やめ……! やめろって……ひぎぃっ!?♡♡♡」
きゅうきゅうと収縮する括約筋が、侵入者を拒むように俺の指を強く締めつけてくる。
(これは……ほとんど使ってないな)
アナルバージンかもしれない。
「や、やめ……へんた……んぎぃっ!?♡♡♡♡」
俺が指をくいっと腹側へ曲げると、レイは下品な悲鳴を上げて仰け反った。翼が痙攣し、鳥脚ががくがくと床を叩く。
「お尻の穴こそ、日頃から清潔にしないと! ほら、奥まで綺麗に……!」
ずぶずぶっ……♡
「やめ……! ぼ、僕のお尻は、もう十分綺麗だろ……ッ! ん゛~~~~~~~~っっっ!!!!♡♡♡」
指を深く沈めた瞬間、彼女の身体がバネのように跳ねた。
ばしゃあっ……!!!♡♡♡
鳥脚を伝って、透明な潮がほとばしる。おまんこも、アナルも同時にひくひくと痙攣し、止めどなく溢れる愛液が大理石の床に見事な水たまりを描いた。
「ふーーっ……♡ ふーーっ……♡」
レイは肩で息をしながら、ぐったりと前のめりに倒れる。
翼はだらりと垂れ、羽先から水滴がぽたぽたと床へ落ちていた。さっきまでの上から目線の余裕は、影も形もない。
(──イった?)
なんてこった。案外、簡単にイかせることができたじゃないか。
これが上位種? 拍子抜けするほど、他の女の子と変わらない反応だった。
俺は彼女の肛門からゆっくりと指を引き抜き、濡れた指先を眺めながら、誰にともなく呟いた。
「どうやら俺は……こっち(風俗街)で強くなりすぎてしまったようだな」
アルヴェインのおっさんは「上位種の女を知らなすぎる」とか言っていたが、どうだ。
俺の実力を見誤ったようだな、ちんぽ丸出しおじさんよ。
ま、人類の救世主たる勇者にかかれば、上位種の女だってちょろ──。
「……ッ!?」
そのとき。
俺の身体が、ふわりと浮いた。
地面から足が離れる。一メートル、二メートル──どんどん高度を上げていく。
「な、なに……!?」
手足をばたつかせても、空気に絡め取られたように身動きがとれない。
「……ふ……ふふ……」
下から聞こえてきた笑い声に、俺はぞっとした。
ぐったりと床に倒れていたはずのレイが、ゆらりと翼を広げて立ち上がる。
鳥脚にはまだ水滴が伝っている。でも──彼女の切れ長の瞳は、冷たく輝いていた。
「……よくも、やってくれたね」
レイが翼をひと振りすると、周囲の風が渦を巻き、身体と羽根に残っていた泡や水滴が一瞬で吹き飛んだ。
「レ、レイさん? ちょっと怒ってます……?」
「へぇ。どうして、そう思うんだい」
どうしてって──。
めっちゃ額に青筋立ってるじゃん。
星明かりの下でもはっきりわかるほど、こめかみのあたりがぴくぴくしている。切れ長の目は笑っているのに、口元はまったく笑っていない。
「ち、違うんですよ。俺はただ、レイさんの身体を綺麗に洗ってあげようと……下心なんて一切なくてぇ……」
次の瞬間、俺の身体は猛烈な上昇気流に巻き上げられ、空中庭園の遥か上空へと放り投げられていた。
「うわあああああああ!!!???」
ぐるぐると視界が回る。星が回る。月が回る。塔のてっぺんがみるみる小さくなっていく。
庭園の噴水が、もはや豆粒だ。
(た、た、高い……!!! 死ぬ、死ぬ死ぬ死ぬ!!!)
落ちたら即死。いや、落ちる前に心臓がもたないかもしれない。手足をばたつかせても、身体はふわふわと空中でバランスを崩すだけだ。
そんな恐怖のど真ん中で──。
「許さない」
漆黒の翼が、月を背にして広がっていた。
いつの間にか、俺のすぐ傍でレイが羽ばたいている。濡羽色の翼が、青紫の光を散らしながらゆったりと風を掴み、彼女の身体を空中の一点に固定していた。
「──地を這うことしかできない、下等な種族の分際で」
彼女の声からは、さっきまでの冗談めかした雰囲気が完全に消え去っていた。代わりにそこにあるのは──傷ついた誇りと、それをへし折った相手への、純粋な怒り。
「よくも、僕を虚仮にしてくれたね」
(や、やばい……! これは本気で怒ってるやつだ!)
夜空に、俺とレイだけが浮かんでいる。
地上も塔も、風俗店の灯りも……すべてが遥か彼方だ。味方はいない。逃げ場もない。ここは──空。
「教えてあげるよ」
レイの口元が、ゆっくりと弧を描いた。さっきまでの怒りが、どこか愉楽に変わっていく。
「空の覇者、ハーピーの……本当の戦い方ってやつをね」
広げられた黒い翼が、背後の星空を大きく切り取っていた。
「君が泣いて謝っても許さない。──百回イくまで、地上には返さないから」
彼女の紫の瞳が、獰猛に煌めいた。