【悲報】異世界風俗、嬢の平均年齢が500歳を超えている 作:フレキシブルコーギー
「さあさあ、こっちこっち~♡」
ドワーフの少女……いや、少女のような見た目のドワーフ受付嬢は、俺の手をぎゅっと握ったまま店の奥へとずんずん進んでいく。
握力が強すぎて指がみしみし言っているが、彼女はまるで気にしていない。
通されたのは、小ぢんまりとした待合室だった。
「はい、座って座って♡」
彼女は俺をソファに押し込むと、名簿をどさりとテーブルに置いた。
表紙には、丸っこい字体で『ドワーフ娘名鑑♡(ぷにロリだよ♡)』と書かれている。
「お兄ちゃん、いまうちに在籍してる子はみーんな成人したてのつるぺたロリマンばっかりだから、ロリコンのお兄ちゃんには天国みたいなもんだよ♡」
「いや、別に俺はロリコンじゃないんですが」
「え~、ロリコンじゃないの?こんな店にわざわざ入ってきて?」
本物のロリコンだとしても、この店に入るだろうか。
だって明らかに合法すぎるロリというか、自称ロリというか……いや、見た目はロリなんだけど、なんか違うっていうか……。
「さぁさぁ、見て見て~!♡」
彼女はにこにこしながら名簿を開いた。最初のページには、金髪のツインテールにしたドワーフ少女の写真が貼られている。大きなリボンが特徴的で、あどけない笑顔がこれでもかというほど可愛らしい。
「この子はね~、ミルカっていうんだよ♡見た目はちょっと子供っぽいけど中身はぁ……」
「中身は?」
「成人したてのピチピチでぇ~、特技はフェラとパイズリなんだよ♡この小さなおくちでお兄ちゃんのチンポ、じゅるじゅる舐めまわしちゃうんだから~♡」
いきなり過激な表現だな……?
「それにこの子、見た目はつるぺただけど、実はおっぱいがほら、ぷにゅってしてて、挟むと包み込まれちゃう感じでさ~、人間のおっぱいとはまた違うんだよね~♡ドワーフ特有の脂肪の質っていうかさ~」
彼女はやけに詳細に説明してくる。というか、自分の胸をちょっと持ち上げながら熱弁している。
「で、年齢は?」
「この子は四百──」
ぴたり、と彼女の口が止まった。
「……いや、二十四歳?くらいじゃない?」
「疑問形だし。ていうかいま四百って言いかけて……」
「気の所為だよ~♡」
彼女はぺろっと舌を出した。誤魔化す気が微塵も感じられない。
俺は名簿の写真を改めて見つめる。ミルカというらしいドワーフの少女。
どう見ても幼い。これで四百歳。この世界の価値観はやっぱりどこかおかしい。
「じゃあ次~」
彼女はぱらぱらとページをめくった。
次の写真は、銀髪をショートカットにしたクール系のドワーフ少女だった。
鋭い目つきだが、それでも顔立ちはあどけなく、背伸びしている学生みたいな印象だ。
「この子はねぇ、クソビッチの元・立ちんぼでろくでもないクソババァ――」
「え?」
「じゃなくて!とっても可愛い子でさぁ~♡」
今、ものすごい勢いで前言を撤回しなかったか。
「ロリマンでお兄ちゃんみたいなロリコンさんたちをいっぱい搾り取ってきた凄腕なんだよ♡ベッドの上じゃ超ドSで、お兄ちゃんのこと赤ちゃん扱いしちゃうんだから~♡」
「だからロリコンじゃないです」
「それにこの子、舌が長くて、ちんぽの裏筋をちろちろ舐めながら目を見つめてくるの。あれは反則だよ~」
マジかよ。
「年齢は?」
「この子は五百……じゃなくて!!!二十五歳!!!」
「何故動揺してるんです?」
「動揺してないもん!二十五歳だもん!ピチピチだもん!」
彼女はふんす、と鼻息を荒くした。信じる要素がどこにもない。
「はい次~!」
三枚目の写真は、赤毛のおさげ髪にそばかすが可愛いドワーフ少女。笑顔が一番無邪気な一番幼く見える子だ。
「このババァはさぁ……」
ババァね……。
「タバコも酒も飲みまくるろくでもないクソビッチババァで!!!」
もう取り繕うのをやめたらしい。面倒だからか、それとも個人的に嫌いな相手なのか。
両方だろうね。
「おまんこなんかガバガバの加齢臭で、客から『お前のマンコは醤油樽か』って言われたこともあるクソババァでさぁ!!!」
「もう隠す気ゼロじゃないですか」
「なのに自分じゃまだまだ若いとか言い張って、毎朝化粧に半刻もかけてるんだよ!おかしいでしょ!?六百年以上生きてるのに!」
「六百年……!?」
「あっ」
彼女はハッと口を押さえた。そして……てへへ、と笑った。全く悪びれていない。
本当の子供がやるなら可愛らしい仕草であるが、彼女の年齢が不明な以上……素直に可愛いとは思えなかった。しょうがないね。
「で、誰にする?♡どの子も一長一短だけど、間違いなくお兄ちゃんを搾り取ってくれるよ♡」
その後も、彼女は残り三人を紹介してくれた。
もっとも説明の半分は年齢の言い訳で、残り半分は本人への悪口だったが。
「うーん……」
俺は改めて六人の写真を見比べた。
全員、見た目はロリだ。どうやってもロリだ。こんな店に選びに来た時点でロリコン認定されても仕方ない。
でも、俺はロリコンじゃない。異世界の成人女性を選んでいるだけだ。彼女たちは全員、法的には成人している。数百年前に。
そうだ、俺はロリコンじゃないんだ。
「えーっと……じゃあ、この子で」
俺が指差したのは、銀髪ショートのクール系ドワーフ……さっき受付嬢が「クソビッチの立ちんぼ」と紹介した娘だった。舌が長くてドSらしい。ラフィエルとは違うタイプを経験してみたい。
「お、この子か~。いいチョイスだよ。じゃあこっち来て!♡」
俺と受付嬢は廊下を進む。
そして……彼女は一室の扉を勢いよく開けた。
「えっ」
俺は見てしまった。
部屋のなかで、写真で見た銀髪ショートのドワーフが一升瓶を片手にだらしなく転がっているのを。
「ぐびぐび……あぁ~客はこねぇしよぉ、酒は不味いしどうなってんだよ世の中よぉ~」
酒焼けしたダミ声だった。
しかも、一升瓶をラッパ飲みしている。床には空き瓶が三本転がっていた。
俺は開いた扉の前で、硬直した。
受付嬢も硬直した。
一瞬の沈黙。
そして……。
「おいババァ!!!」
受付嬢が吠えた。
さっきまでの「お兄ちゃん♡」という猫なで声が完全に消え失せ、ドスの効いた地声が炸裂する。
「客が来たぞ!!!なに飲んだくれてんだ殺すぞババァ!!!ぷにロリの演技しろや!!」
彼女の握力で木製の扉の枠がみしみしと音を立てた。さっきまでにこにこしていたロリ顔は、いまは鬼のような形相である。
「あぁん!?テメェもババァだろうがぁ……って」
飲んだくれていた銀髪ドワーフが、のろのろと顔を上げた。
その目が部屋の外に立つ俺を捉える。
瞬間、彼女の顔つきが変わった。
一升瓶を背後に放り投げ、よだれを袖で拭い、髪を手櫛で整え、そして――
「いらっしゃーい、お兄ちゃん♡」
一瞬で猫なで声に切り替わった。
さっきの野太いダミ声はどこへ行ったのか。まるで別人のように彼女はあどけない笑顔で俺を見上げている。
「私、シルヴィっていうの♡お兄ちゃん、シルヴィの幼おまんこ、味わってくれるの~?♡」
取り繕うには、もう遅すぎるだろ。だが、切り替えの速さだけは一流だ。
まだ口の端から酒が垂れてる。さっきまで「世の中よぉ~」とか言ってただろ。
彼女は床に散らばった空き瓶を足で器用にベッドの下に蹴り込みながら、にこにこと笑い続けている。
「お兄ちゃん、立ったままだと疲れちゃうよ~?こっちにおいで~♡」
彼女はぽんぽんとベッドを叩いた。
俺は、逃げようかどうか本気で迷った。
でも、ふと思い出す。
これはこれで、ラフィエルの店とあまり変わらないのではないか。
あの店も看板では若いエルフを謳いながら、実際はババアばかりだった。
ここも同じだ。そして俺はラフィエルで大満足した。見た目が美少女なら、年齢なんて関係ない。
問題は見た目だけは若いけど、中身が酒飲みのおっさんみたいな彼女を俺が満足できるかどうかだ。
「じゃあお兄ちゃん、シルヴィ(525)ちゃんのぷにロリおまんこでザーメンドピュドピュ出していってね♡」
受付嬢がそう言い、退出していった。
名前の後にある数字は一体……?
(まぁいい……!やってやる!)
俺は、覚悟を決めて一歩を踏み出した。