※この作品はR-18です。

変身忍者嵐より 千恵(毒蛾くノ一)の異なる未来第2編・江戸での血車党との対決   作:shpfive03

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事情によりしばらく投稿が中断していましたが、この小説は私のライフワークの一つです。

本日より連載再開します。

よろしくお願いします。



ツムジ、化身忍者毒蛾くノ一に捕らわれる、そして

ツムジは家から近所の服部家の旗本屋敷まで歩いていく。

 

今頃はもう、カスミ姉ちゃんと千恵お姉ちゃんたち、もう化粧して大奥まで行っているんだろうな…

 

そう思うと、何となくツムジは何となく可笑しかった。

 

 

カスミ姉ちゃんの普段の言動見たら、とっても大奥みたいなところで淑やかになんて、できるわけないや、と思うんだけど

 

でも、そんなカスミ姉ちゃんでも、化粧すると、けっこう、それなりには化けたりもするから

 

 

などと、声に出して聞かせたらカスミが怒り出すこと間違いなしの失敬なことをツムジは思ってみたりする。

 

 

千恵お姉ちゃんの場合はどうなんだろう?

 

やっぱり、それっぽく化けたりするのかな?

 

見てみたいな…

 

などとツムジが思っているうちに、服部家の旗本屋敷は、もう目の前である。

 

その門の前には、総髪を後ろ髪にまとめ、赤い着物を着たカスミと同年代の少女、『楓』が待っていた。

 

「おはよう、ツムジくん!」

 

『楓』の方から手を振って、ツムジに向かって明るく声をかけてくる。

 

「楓さん、おはよう」

 

ツムジも普段の調子で何気なく返事をする。

 

もし、これがカスミなら

 

普段の言動がどうであれ、こういった場では、それなりに猫をかぶって、礼儀正しく、淑やかな女性を『演じて見せる』のだが、あいにくとツムジは、まだ、そういう意味ての経験には不足していた。

 

「カスミちゃんは?」

 

早速、『楓』はツムジに尋ねてくる。

 

ツムジはカスミに頼まれた通り、急な『お役目』で、ここには来れなくなったということを伝えようとする。

 

「うん、実はカスミ姉ちゃんは…」

 

だが、『楓』は、それまでのにこやかな表情を一変させ、笑顔であることは同じでも

 

威圧感のある、まるで猫が追い詰めた鼠を見てニンマリとするような

 

残酷そうな笑みを浮かべていたのだ。

 

「楓、さん?」

 

『楓』の雰囲気が一変したことに気づいたツムジは、思わずたじろぐ。

 

「知っているわよ、カスミは、あの『出来損ないの裏切者』と一緒に、奥女中に『変装』して大奥に行ったんでしょ」

 

『楓』は楽しそうにニヤニヤと笑う。

 

その瞬間にツムジは悟った。

 

千恵のことを『出来損ないの裏切者』と呼ぶのは、血車党の人間だけである。

 

である以上……

 

ツムジはサッと飛び退くと『楓』を指差し

 

 

「おねえさん、ほんとは、楓さんじゃないよな!」

 

と叫ぶ。

 

そんなツムジを見て

 

『楓』は、ますます楽しそうな笑みを浮かべる。

 

「ツムジくん、周りを見なさいな」

 

えっ、とツムジが見渡した瞬間、周囲は、まるで夜のような暗闇に変わっていた。

 

「血車忍法、闇夜呼び!!」

 

高らかに『楓』は言った。

 

これは、かつての化身忍者死人ふくろうが張ったのと同じ種類の結界!!

 

である以上、外部からは

 

ここの様子は見えなくされている。

 

もう間違いない。

 

目の前の彼女は血車党の人間である

 

そう確信したツムジは背中の剣を抜くと

 

「血車党、おいらが子供だからって、ナメるな!」

 

と叫び、身構える。

 

「せめてタツマキさんか、ハヤテにでもついて来てもらえば、まだ、良かったのに、あなた、人がいいのね」

 

『楓』は、そんなツムジを見て嘲笑すると

 

「化身!、毒蛾くノ一!」

 

と叫び、いったん両手をクロスさせた後、大きく上に回し、再びクロスさせる。

 

『楓』の姿が揺れ動いたかと思うと、次の瞬間には

 

「イーッ!、ヨーウゥゥー!」

 

という、不気味な叫び声とともに、『楓』の姿は

 

血のように真っ赤な長髪を持ち、紅色の模様が入った白い翼を広げた、紅の触覚と、青い目の複眼を持つ、毒蛾の姿をした化身忍者、『毒蛾くノ一』に『化身』していた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「あんたが、新しい毒蛾くノ一だったんだ!!」

 

その指した手を震わせながら、ツムジが叫ぶ。

 

が

 

「ハハハ、新しい、だって?」

 

化身忍者毒蛾くノ一は声をあげて笑った。

 

「我が党には化身忍者毒蛾くノ一は、この私一人しかいない!」

 

ツムジが内心の恐怖を抑えながら、あえて強気に、目の前の化身忍者に聞く。

 

「本当の楓さんはどうしたんだい?、まさか……」

 

化身忍者毒蛾くノ一は面白いことを聞いたとばかりに

 

「伊賀くノ一楓は、かつての名前、今の私は血車党化身忍者毒蛾くノ一!」

 

と叫ぶ。

 

その言葉にツムジは大きなショックを受けた。

 

 

じゃあ、楓さんは

 

ハヤテさんの親友だった小次郎さんや、その妹のこずえさんと同じように

 

血車党によって化身忍者に改造されてしまったんだ!

 

カスミ姉ちゃんが、この事を知ったら、どんなに悲しむだろう…

 

 

とにかく、なにがなんでもここから逃げ出して、親父、そして皆にこの事を知らせないと

 

ツムジは決断すると動きは早い。

 

「伊賀の八方投げっ!!」

 

そう叫ぶと、伊賀特製の手裏剣を取りだしり、巧みに数多くの方向にを四方八方へばら蒔くように、しかし化身忍者毒蛾くノ一に向かって投げつける。

 

「目だ!、目を狙え!」

 

かつて、ハヤテの父である谷鬼十と、姉のカスミと共に化身忍者に追い詰められたとき、鬼十が、手裏剣を投げようとするツムジに向かって言った言葉を思い出す。

 

あの時は目の前の化身忍者の攻撃を一時的に食い止めることが出来た。

 

正直、目の前の相手は、以前の千恵が『化身』した姿そっくりであり、ツムジにしても、その意味のやりにくさはあった。

 

が、そんなことも言っていられない

 

ツムジは化身忍者毒蛾くノ一の青色の複眼を狙って手裏剣を投げつける。

 

だが、残念なから目の前の化身忍者毒蛾くノ一は、その時の化身忍者よりも、何枚も上手であった。

 

まるで見えない壁でもあるかのように、ツムジの放った手裏剣は、ことごとく、化身忍者毒蛾くノ一に命中することもなく跳ね返されてしまう。

 

「どうしたの?、ツムジくん」

 

楽しそうに化身忍者毒蛾くノ一は言った。

 

そして

 

「血車忍法、瞳術(どうじゅつ)!!」

 

と叫ぶと、その両目の青色の複眼をツムジに向ける。

 

青色の複眼が光った。

 

『瞳術』というのは、術者の目から放つ邪眼の魔力で、その睨み付けた相手を意のままに操る能力のことである。

 

他ならない楓が、かつて骸骨丸にかけられた術でもあった。

 

藤林朧自慢の『破幻の瞳』だって、しょせんは『瞳術』の一種だろうに…

 

内心では『楓』、いや、化身忍者毒蛾くノ一はそう思っている。

 

それはともかく、この『瞳術』、効果は絶大である。

 

「う、ううっ……」

 

ツムジは急に猛烈な睡魔に教われると、あっさりと意識を失ってしまい、その場に崩れ落ちるようにして倒れた。

 

それを確認した化身忍者毒蛾くノ一は闇夜呼びの結界を解く。

 

そして彼女は『楓』の姿に戻った。

 

「ホントに伊賀忍者なんて、あっけないものよね」

 

呟くように言った『楓』。

 

そして、その可愛らしい指をパチンッと鳴らす。

 

すると伊賀忍者服部家の旗本屋敷から、何人かの黒覆面を被った血車党下忍たちが姿を現したのだ。

 

「あんまり、ゆっくりもしていられないわ」

 

『楓』は、目の前の下忍たちに指示をする。

 

「この子を屋敷の中に運び込んで!、先客三人と一緒に、この私がまとめて術をかけるから」

 

先客三人とは、無論、先に捕らわれた伊賀くノ一螢火、大奥御中﨟の浦路、大奥につとめる奥女中の松のことである。

 

「いよいよ毒蛾作戦さ、この私が江戸城に乗り込み、一気に片をつける。このツムジを入れた四人はそのための道具」

 

主の言葉に下忍たちは頷くと、ツムジを担いで、服部家旗本屋敷の中へと入っていった。

 

『楓』、いや、化身忍者毒蛾くノ一は何を企んでいるのであろうか?

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

『楓』は、眠っているツムジを抱えている下忍二人と共に服部家旗本屋敷に入ると、昨晩自分たちがいた奥の部屋へと歩いていく。

 

そこには既に捕らわれ、縛り付けられている伊賀くノ一螢火と、大奥御中﨟(おおおくごちゅうろう)の浦路、奥女中の松、三人の姿があった。

 

仮にも御公儀直参の旗本である服部家の旗本屋敷の中で、この三人はこうして血車党に囚われ、監禁されているのだ。

 

 

浦路と松の二人は昏倒して意識を失っていたが、螢火のみは既に意識を取り戻しており、部屋に入ってきた『楓』と血車党下忍の二人を睨むようにして視線を向けた。

 

そして、その三人を横で見張っている二人の血車党下忍の姿があった。

 

「螢火さん、まだ、そんな元気があるのね」

 

『楓』は嘲笑するかのように微笑む。

 

が、次の瞬間、彼女は『気配』に気づいた。

 

そして眠っているツムジを抱えた下忍二人に向かって

 

「お前たち、こんなところに『裏切者』と『伊賀忍者』が潜入しているぞ!」

 

と、注意を促す意味もあってか、強い調子で叫ぶ。

 

『楓』は表情をきつくすると

 

「裏切者のハヤテ!、お前が私たちの仲間の服を奪い、そうやって化けて見せても、この私の目は誤魔化されないぞ!!」

 

と目の前の二人の血車党下忍、いや、その姿をした二人の男たちを敵意に満ちた視線で睨み付ける。

 

 

「はははっ、やはり私だと分かったか!」

 

血車党下忍の覆面と忍び装束を着た男、いやハヤテはそう言って笑うと、被っていた黒覆面を脱ぎ、そして血車党下忍としての忍び装束をも脱ぎ捨てた。

 

そこには

 

濃い水色の忍び装束を着て、頭には金属製の現代風にいうバンダナをのようなものを巻いた、優しげな笑顔の青年忍者、ハヤテの姿があった。

 

「おっと、この私のことも忘れてもらっては困るな!、伊賀の裏切者、楓殿」

 

ハヤテの横にいたもう一人の血車党下忍の姿をした男も、やはり黒覆面を脱ぎ、そして血車党下忍としての忍び装束を脱ぎ捨てる。

 

そこには肩までかかる長髪の、濃い青色の忍び装束を着て、手には黒縄を持つ、一人の青年が立っていた。

 

「夜叉丸、参上!」

 

なんのことはない、螢火たち三人を見張っていたはずの下忍二人は、いつのまにか潜入していたハヤテと夜叉丸、に取って替わられていたのだ。

 

「昨晩、こいつが、ここに螢火がいることを教えてくれたんだよ」

 

夜叉丸が笑いながら、袖を捲る。

 

そこには、通常は螢火に付き従っている白蛇、蛇丸(おろちまる)が舌をチョロチョロさせながら姿を見せていた。

 

「昨晩のうちに朧様には『御懸念の裏切者は服部家の律様で間違いない』との報告はしてある。そしてハヤテ殿とも相談の上、こうやって、ここに潜入させてもらったのさ!」

 

夜叉丸が得意気に説明する。

 

 

『楓』は悔しそうに、唇をギュッと噛み締める。

 

そして詰問するかのように

 

「ここを見張っていた下忍たち二人は、どうした!!」

 

とハヤテ、夜叉丸の二人に向かって叫ぶ。

 

「殺してはいない!」

 

ハヤテが『楓』に向かって返事をする。

 

「が、ちょっと押し入れの中で眠ってもらっているがな」

 

『楓』はワナワナと怒りに体を震わせる。

 

「螢火っ!」

 

夜叉丸が叫ぶと、次の瞬間には螢火は縄の戒めを解き、立ち上がった。

 

そして螢火は

 

「楓さん、私は正直にいうと、あなたの言うことにも理はあると思う」

 

と言ったあと

 

「でも、やっぱり私は伊賀忍者として生きたいと思う!、だから、あなたの説得に応じるわけにはいかない!」

 

とキッパリと言い切った。

 

『楓』は

 

「なるほど、やっぱり骸骨丸様のおっしゃる通りだわ。私は甘すぎた…」

 

と悔しそうにいうと

 

「螢火さん、私はあなたを、さっさと髑髏館に送り込んで化身忍者にすべきだったわ!、私は、骸骨丸様のおっしゃる通り、もっと非情にならないといけないということが、よく、分かった!!」

 

と鬼気迫る表情で言い切る。

 

それに対して

 

「楓さん、何をバカなことを言うんだ、目を覚ませ!」

 

とハヤテが訴えかけるように叫ぶ。

 

が、『楓』は、そんなハヤテに向かってニヤリっ、と笑うと

 

「化身!、毒蛾くノ一!」

 

と叫び、いったん両手をクロスさせた後、大きく上に回し、再びクロスさせる。

 

『楓』の姿が揺れ動いたかと思うと、次の瞬間には

 

「イーッ!、ヨーウゥゥー!」

 

という叫び声とともに、その姿は

 

血のように真っ赤な長髪を持ち、紅色の模様が入った白い翼を広げた、紅の触覚と、青い目の複眼を持つ、毒蛾の姿をした化身忍者、『毒蛾くノ一』に『化身』していた。

 

「ハヤテ!」

 

『楓』、いや化身忍者毒蛾くノ一はハヤテに向かって叫ぶ。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ハヤテも決意を固めた。

 

素早く変身するため、すぐに両手をクロスさせ、右手を上に挙げる。

 

「吹けよ、嵐!、嵐!、あ、ら、し!!」

 

言いながらハヤテは右手をおろして、再度両手をクロスさせる、そして抜刀の姿勢を取ると、背中の刀の鍔をカチッと鳴らした。

 

ハヤテは、愛刀「速風」のその時の特殊な振動により、脳神経が異常活動を始め、体の細胞配列を変えて「変身忍者嵐」に変身するのだ。

 

たちまちハヤテの周囲が大量の羽毛に囲まれたかと思うと、次の瞬間には「荒鷲の変身忍者である嵐」が、その場に出現していた。

 

「嵐、見参!」

 

目の前に出現した変身忍者嵐の姿を見て、ツムジを抱えていた血車党下忍たち二人が、その場に急いで眠っているツムジを下ろすと、早速剣を抜き、身構える。

 

が、嵐は

 

「ツムジ、いい加減に起きろ!」

 

と、眠っているはずのツムジにむかって声をかける。

 

すると、いきなり眠っていたはずのツムジがすっくと立ち上がると、いきなり大きく飛び上がり

 

そして変身忍者嵐と夜叉丸、螢火の横に着地する。

 

「ツムジっ、貴様あ!!」

 

それが何を意味するのか気づいた化身忍者毒蛾くノ一は怒号する。

 

着地したツムジはくすっと笑うと

 

「伊賀忍法、『偽眠の術』!」

 

と目の前の化身忍者毒蛾くノ一に向かって叫んだ。

 

「おいらは楓さんの『瞳術』にかけられる直前に、自分で自分に『偽眠の術』をかけたのさ!、意識を失っている相手に対して『瞳術』はかけることが出来ない!!」

 

そのツムジに対して、変身忍者嵐が軽い皮肉まじりに

 

「要するに『寝たふり』だろ、私にはすぐわかったぞ!」

 

と声をかける。

 

が、ツムジは

 

「嵐さん、そう言うけど、相手に気取られることなく、術にかかったふりをして、眠っていながら、何かあったら直ぐに起きて動けるようにするっていうのは、けっこう難しいんだよ!」

 

と口を尖らせる。

 

そうやって口を尖らせるツムジは、やっぱり姉のカスミとよく似ているな

 

と嵐は思いながら

 

「ああ、そうだな」

 

とツムジに向けて返事をし、そして

 

「楓さん、これで四対三だ!」

 

と、目の前の化身忍者毒蛾くノ一に向かって叫ぶ。

 

そして

 

「楓さん、伊賀忍者だったくせに、伊賀をなめすぎだよ!」

 

とツムジが化身忍者毒蛾くノ一に向かっていう。

 

化身忍者毒蛾くノ一は、いよいよ怒りに体を震わせる。

 

だが

 

変身忍者嵐と夜叉丸、螢火、ツムジ

 

対する化身忍者毒蛾くノ一の傍らには下忍たち二人がいるだけである。

 

「断っておくが、この服部屋敷の人たちは、誰もお前たちの味方はしない!」

 

嵐が指摘し

 

「悪いが、この屋敷の主である正龍殿を含め、皆、ちょっと眠ってもらっている」

 

夜叉丸が補足する。

 

それを聞いた下忍たち二人が嵐たちに向かって斬りかかろうとするが、化身忍者毒蛾くノ一がそれを制止した。

 

「よせっ!、どのみちお前たちの敵う相手ではない。無闇に命を無駄にするな!」

 

それを聞いた嵐はハッとした。

 

今まで血車党の化身忍者で、手下である下忍たちに対して、『命を無駄にするな!』などといったものはいない。

 

それは前の毒蛾くノ一だった当時の千恵でさえそうである。

 

山彦小次郎だった『死人ふくろう』や、こずえだった『血吸いコウモリ』にしても、そうだった。

 

むしろ、任務に失敗した下忍を問答無用で、容赦なく斬り殺した化身忍者さえいたのだ。

 

しかるに、今、自分の目の前にいる化身忍者毒蛾くノ一は

 

明らかに自分の部下である下忍たちのことを思いやっている。

 

それは、ある意味嵐にとって衝撃であった…

 

 

「毒蛾くノ一様、我らは命を捨てる覚悟はできております!」

 

下忍の一人が言い、もう一人も同意の意味で頷く。

 

が、化身忍者毒蛾くノ一は首を横に振ると

 

「お前たち、私につかまれ!、変身忍者嵐も『転移の術』は使えない。このまま江戸城内に翔ぶぞ!、命を捨てるなら、そこにしろ!」

 

主の力強い言葉に下忍たち二人は頷くと、化身忍者毒蛾くノ一につかまった。

 

「血車忍法、転移!!」

 

化身忍者毒蛾くノ一は印を結ぶ。

 

次の瞬間、爆音と共に化身忍者毒蛾くノ一、そして二人の下忍たちは姿を消した。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

その場に残された変身忍者嵐、夜叉丸、螢火、そしてツムジ。

 

「嵐さん、おいらたちも早速江戸城へ!」

 

早速ツムジがいうと、嵐は

 

「ああ、ツムジ。化身忍者たちは江戸城内に向かって飛んだ。ならば、やつらは、あの『七色の狂い粉』を城内に撒き散らそうとするのは必然!、ならば一刻の猶予もない。私たちも直ぐにでも江戸城に向けて行かなくては!」

 

「嵐殿、俺も行くぜ!」

 

と夜叉丸。

 

「いや、これはツムジや螢火さんもそうだが、江戸城内に急いで入るのは難しい。だが、私なら空を飛べる!」

 

と嵐は言った。

 

そして背中の愛刀『速風』を素早く抜き差しする。

 

これは離れた場所にいるカスミに向かっての『合図』なのだ。

 

 

「カスミか、千恵さんに江戸城の高窓を開けてもらう。私なら空を飛び、そこから入ることができる!」

 

変身忍者嵐は断言すると

 

「夜叉丸殿とツムジは後から来てくれ!、螢火さん、大奥の方、お二人を頼む!」

 

螢火は悔しさを滲ませながら、ギュッと唇を噛み締める。

 

「私は戦力にならないということですよね…」

 

嵐は、その螢火の言葉をキッパリと否定する。

 

「そうではない!、それは女性である螢火さんでなければ出来ない大切な『お役目』だ!、それに、江戸城内の対決だけですむ問題でもない、これからが大変なんだ!!」

 

それに合わせて夜叉丸も

 

「螢火、名誉挽回の機会はこれからいくらでもある、今は嵐殿、それに俺とツムジ殿に任せろ!」

 

と螢火に向かっていう。

 

螢火は納得した様子はなかったが

 

「わかりました…、螢火、まずお二人を無事に送り届け、しかるのちに、血車党との戦いに加わります!」

 

と決意をこめて返事をした。

 

「夜叉丸さん、ツムジ!、待っているぞ!」

 

変身忍者嵐はそう言うと、屋敷の外に飛び出し

 

そして『空駆けの術』により、空中に舞い上がると、空を飛び、江戸城に向かった。

 

「螢火、ツムジ殿、俺たちもいくぞ!」

 

夜叉丸が、螢火とツムジに向かって声をかける。

 

そして

 

螢火とツムジはそれぞれ、夜叉丸に向かって頷いた。

 

 

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