「これ、性研ゼミでヤったところだ!」 恋の駆け引きから挿入まで、ドスケベ教育講座【性研ゼミ】で完全習得! キミ専用のオ○ホ先生と一緒に、最高の学校性活を手に入れよう! 作:ダザリアン
第1話『どうすればあの子と仲良くなれる? 悩める俺に先輩が教えてくれた、秘密の通信教育講座』
(95点か……しょうもないミスしちゃったな)
進級から二週間。
今学期最初の小テストが返却され、教室は悲喜こもごもの喧騒に包まれている。
俺はその片隅で一人、解答用紙と睨めっこ。
勉強は唯一と言っても良い俺の長所。小さい頃から『秀研ゼミ』という通信教育講座を続けていて、机に向かう癖を付けられたのも大きい。
おかげで近所の有名な私立校にも進学できた。
将来や進路に関して特に不安は無い。
……が、それはそれとして。
「へえ~、奏音も点数良いじゃん!」
「え、えぇ。まぁ別に、これくらいはね」
騒ぎの中心はクラスのド真ん中。
いわゆる一軍の陽キャグループだ。進級早々に我が物顔で教室を占拠し始めやがって。
しかしその実、答案用紙よりずっと気になる存在が一人。連中に周囲を囲まれるよう席に腰を下ろす、赤髪ロングの可愛い女子生徒。
「美人で頭も良いとか、凄げえな奏音! なぁ、昼休みっていつもどこで食べてるんだ? 俺たちのグループと一緒に食べようぜ!」
「あぁ~。ど、どうしようかしら……」
少し困った素振りを見せる渦中の少女。
片想い中のクラスメイト。
腰まで伸びる赤髪の一部はツインテールで纏められている。女子にしてはかなりの高身長で、余裕で俺よりも高い。いつ見ても同い年とは思えぬ。
顔立ちが少しキツそうにも映る分、不意に浮かべる笑顔が反則的。強気な印象が一気に崩れ、年下のような幼さすら感じるほどだ。噂では春休み中に芸能界からスカウトされたとかどうとか。
加えて、あのカラダつき。
制服がパッツパツだ……また大きくなったな。
ボタンが今にも弾け飛びそうじゃないか。
(ヤバっ、勃ちそう……ッ)
不味い、教室で勃起しているとバレたら終わり。ただでさえ灰色の学校生活が……慌てて視線を逸らし目を瞑る。が、故に加速してしまう妄想。
呼吸をする度たゆんっ♡ とド派手に揺れ動く、年齢離れした圧巻のボリューム。若い女性の先生を含めても、間違いなく学校一の大きさ。
一人だけ作画に力が入っていると言うか、神様のヤル気が段違いと言うか……性格も普通に良いから、女子たちは嫉妬すらできないという。
そんな調子なので、ほとんどの男子も『自分なんか釣り合わない』と端から諦めている節はある。
聞けば学校一とも称されるバスケ部のカッコいい先輩さえ、彼女のあまりの美貌に慄き、声を掛けただけでビビッて逃げ出してしまったとか。
草野球の大会に、一人だけメジャーリーガーが紛れ込んでいるようなもの。まさにアンタッチャブル。誰も手の届かない不可侵領域……。
(いやぁ……山田さんの彼氏になったら、きっと大変なんだろうなぁ~。あのおっぱいを好きなだけ揉みながらセック……っと、涎が!?)
危ない危ない。妄想も程々にせねば。
魅力的過ぎるのも身体に毒だ。
でも仕方ないだろう。理想の美少女、高嶺の花、アニメ漫画から飛び出した最強ヒロイン……どんな大袈裟な褒め言葉も彼女には物足りない。
「もしかして奏音、先約とかいる感じ?」
「えっと、そうじゃないけど……大勢でご飯を食べるのって苦手で。お喋りとかもできないから」
「良いって良いって、そんな無理して喋らなくてもさ! 俺はただ、奏音と一緒に昼メシ食いたいって、それだけなんだって!」
「あ、あはははっ……」
ところが、この春。
聖域を脅かす不届き物が現れた。
それがコイツ。水嶋だ。
一年の頃からサッカー部でエースを張っている、女子人気ナンバーワンのいけ好かない奴。
なにが奏音だ馴れ馴れしい。
至近距離で胸元をジロジロ見やがって!
(クッ……背が高過ぎるッ!)
だが悔しいことに、水嶋は実際イケメンである。コミュ力抜群の陽キャで人望も割と厚い。
抗えない現実がある。ちょっと勉強ができる以外にこれと言って見所も無い、俺みたいなモブ陰キャとは対極の存在。つまり、雲泥の差……。
(……ヤ、ヤバい。このままじゃ鉄壁の山田さんとは言え、いつかはガードも緩んで……まさか、もう付き合ってたりしてないだろうな!?)
あのボディラインが日に日にグラドル顔負けへ進化していく様を、俺は一番近くで見て来た。
なんせ、小学校からずっと同じクラスなのだ。
進学先も一緒でまたもクラスメイトに。
もはや奇跡を通り越し運命、の筈なのに。
いつか仲良くなれる、今はその時じゃない、良いキッカケがある筈……なんて二の足を踏み続けた結果、今日まで距離を縮められずにいた。
知る限り山田さんは一度も彼氏を作ったことが無い。セックスも未経験の筈だが、あくまでも希望的観測だ。そろそろ情報の鮮度も落ちている。
それに水嶋でなくとも、虎視眈々と彼氏の座を狙っている奴はきっと……例えば校外の人物とか、男の先生に言い寄られている可能性だって。
(このままじゃ彼女は、他の誰かのモノに……!? そ、それだけは嫌だ! いい加減、何か行動を起こさないと……でも、どうすれば良いんだ?)
打開策など見つかるわけもなく。答案用紙を眺めるフリをしながら、山田さんと水嶋の会話を盗み聞き……嗚呼、なんて惨めな自分。
「じゃあ放課後、カラオケ行こうぜ! 俺たちみんな塾の仲間なんだけど、きっと奏音もすぐ打ち解けられると思うからさ! 良いだろ?」
「あ~。今日はちょっと予定が……」
「じゃあ週末! どう? 空いてる?」
「……ん、分かった。予定見てみるわね」
「オッケー! いやぁ楽しみだなぁ~!」
どうやら水嶋は塾通いのようだ。
残念、山田さんは俺と同じく『秀研ゼミ』をやっていた筈だからな。DMと一緒に届く訴求漫画だと、塾に通う奴は勉強も恋も失敗するのがオチさ!
……なんてな。
そんなご都合主義な展開があるわけ。
はぁ、どうすれば山田さんと仲良くなれるんだろう。女の子との接し方なんて、秀研ゼミじゃ教えてくれなかったじゃないか……。
*
結局この日も声を掛けられなかった。
放課後にどんな予定があるのか、本当にカラオケに着いて行くつもりなのか、聞きたいことは山ほどあるのになぁ。勇気の無い自分が嫌いだ。
独りぼっちの帰り道。
私立に進学したせいで、仲の良かったグループから一人だけ離れてしまった。彼女を欲しがるより先に、友達作りを学ぶ必要があるかもしれない……。
なんて考えているうちに自宅へ到着。
郵便受けに何か入っていないか確認する。
「秀研ゼミか……またタイムリーな」
小学講座を境に卒業したから、またこうしてDMが届くようになった。妹向けのも来ているな。アイツは途中で飽きて辞めちゃったんだっけ。
俺はかなり熱心にこなしていた方だ。毎月しっかり『花ペン先生』も提出して、ポイントとプレゼントの玩具を交換しまくってたな。
まぁ、秀研ゼミをどれだけ頑張ったところで、今はこの通り勉強しかできない芋学生なわけだが……封書片手に玄関を目指した、その時。
「やあ智也! 元気してるか~?」
「あっ……拓海くん! お久しぶりです!」
「おいおい、敬語とかやめてくれよ。俺と智也の仲じゃないか。調子はどうだ? 学校楽しいか?」
背後から現れたのは、近所に住む拓海《たくみ》くん。
都内の名門大学に通っていて、小さい頃はしょっちゅう遊んで貰っていた間柄だ。
水嶋なんか比較にならないほど垢抜けた完璧超人イケメンで、頭もメチャクチャ良い。もうすぐ海外に留学するって母さんから聞いたな。
「おっ、秀研ゼミ! 懐かしい~。オレ今でもマスコット型の目覚まし時計使っててさ……あれ? でも智也って、前までやってたよね?」
「うん。もう辞めちゃったから」
「勿体ないな~。智也って二年生でしょ? 授業も難しくなって来る今だからこそ、秀研ゼミでコツコツ勉強するのが良いと思うけどな」
「拓海くん、秀研ゼミの回し者か何か?」
「アハハハッ! 違う違うって!」
このように気さくなお兄さんである。
学歴やビジュアルを鼻に掛けない憧れの先輩……でもなぁ。親身になってくれるのは嬉しいけど、今の俺に必要なのは秀研ゼミじゃないんだよな。
「ん? 他に悩みがある、って顔してるね」
「まぁちょっと。拓海くん、恋人とかいるの?」
「いるよ。高校生の頃から付き合ってて、留学も一緒に……分かった。恋の悩みってわけだね?」
「えっと、実は……」
この際だからと、洗いざらいすべて打ち明けてしまう。プライベートも充実している拓海くんだし、良いアドバイスを貰えると思ったのだ。
「なるほど。好きなのに声を掛ける勇気が出ないと。つまり智也は、今の自分に自信が無いんだね。その子とは釣り合わないと感じている」
「どうすれば良いのかな?」
「簡単なように見えて難しいよね。好きな子とお喋りする練習なんて、ある程度は交友も無いとそもそも不可能だし。妹ちゃんともワケが違う」
拓海くんは続けてこう語る。
「オレもそうだったんだ。今付き合っている恋人なんだけど、最初は相手にもされなかった。でも努力して、なんとか振り向いてもらったんだよ」
「そ、それってどんな努力を?」
「ん~? 気になるか? まだ智也には早いかもしれないけどなぁ……いや、でも教えるか。智也だってもう、大人に近付いているんだもんな」
すると拓海くんは、俺の持っていた秀研ゼミのDMを渡すよう言う。中身を開けて書類を確認し出した……な、なんだ? やっぱり回し者?
「あったあった、コレだ。流石は智也、やっぱり真面目にやってたんだな。いやぁ、オレもかなり上の先輩に教えて貰って、おかげで今じゃ……あぁ、このQRコードを読めばサイトに飛べるから」
「サイトって、なんの?」
「【性研ゼミ】だよ」
……性研ゼミ? せいけん?
俺のやっていた秀研ゼミではなく?
「正規の秀研ゼミを一定期間こなした受講生しか入会できない、特別なコースがあるんだ。しかも紹介が無いと入れない。オレのSNS知ってるよね?」
「う、うん。知ってるよ?」
「じゃあ会員情報を送るから、後でそれをコピペして入力を進めてみて。確か初回無料のキャンペーンがあって、お金も掛からない筈だよ」
「はぁ……でも、どんな内容なの?」
「それは始めてからのお楽しみさ」
話はそこで終わってしまう。
拓海くんはヒラヒラと手を振り、自宅へと姿を消してしまうのであった。
いや、そんな急に言われても……。
(……せい、けん。性の研究、みたいな?)
あっ。ふーん。
なるほど……なるほど?
ま、まぁ、別に興味とか無いけど。全然。
でも、せっかく教えて貰ったんだし。
少しくらい試してみないと損……だよな!
35話完結済みです。
最後までよろしこどうぞ。