「これ、性研ゼミでヤったところだ!」 恋の駆け引きから挿入まで、ドスケベ教育講座【性研ゼミ】で完全習得! キミ専用のオ○ホ先生と一緒に、最高の学校性活を手に入れよう! 作:ダザリアン
第12話『変わり始めた学校生活、足りないのは身長と体力? 【自分磨き】ってなんだか難しそう』
久々に実現した山田さんとのお喋り。そして二人の先生と過ごした濃密な時間は、俺の退屈な学校生活へ想像以上の変化をもたらし始めていた。
まさに『心が変われば行動が変わる』だ。
「佐伯さん、鉛筆落としたよ」
「えっ。あぁ、ありがと……」
翌日、中休み。
隣の席の女子生徒、佐伯さんが鉛筆を落とした。気付いていない様子なので、俺はポケットからハンカチを取り出し、それに鉛筆を乗せて渡す。
「ハンカチは? 私のだっけ?」
「いや、直接触れられるの嫌かなって」
「あぁそういう……別に気にしないのに。でも、ありがとね。えっと、ごめん名前なんだっけ?」
「望月智也。次は忘れないでね?」
「ごめんごめんっ! 覚える覚える!」
佐伯さんは掌を合わせつつケラケラ笑う。やり取り自体は終わりだが、十分過ぎる手応えだ。
俺は『日常』のテキストを開き直し復習を始める。実質エロ本の『性技』とは違って、中身は健全寄りだからな。ここで読んでも平気な筈。
『大切なのは意外性、そして優しさ!
あっ、でも気を付けてね?
自分を卑下し過ぎるのは良くないよ。
時には強気に出てみることっ!』
名前を覚えられていないことを逆手に取り、佐伯さんに変を気遣せることも無く、軽くではあるが笑わせてみせた。うん、大成功だ!
おっ、友達と話しているぞ。
「……ねえ、今の見てた? 優しくない!?」
「見てた見てたっ! めっちゃ紳士~!」
聞き耳を立てては怪しまれるので、テキストをしまい教室後ろの棚へ教材を取りに行くフリ。佐伯さんら女子たちは、暫く俺の話題を続ける。
ハンカチを使った機転が、思った以上に評価されているっぽい……これ、山田さんとのやり取りにも使えそうだな。あとでメモしておこ。
「加藤先輩も望月くんくらい気が遣えればなぁ~。昨日なんて昼休みに、大声で私のこと喋ってたしさっ! 超ハズかったんだけどぉ!」
「はいはい、惚気はその辺でね~」
「いっそ望月くんに乗り換えれば~?」
「良い人っぽい感じはするけどねー。まぁ……これからに期待、みたいな? やっぱ彼氏にするなら、自分よりは高くないとイヤかな~」
うわぁ。急に刺して来るじゃん。
佐伯さんには先輩の彼氏が居るようだ。まぁこれは良い。俺が好きなのは山田さんだから。問題はその後、友達の一人が放ったひと言だった。
(うぅ、身長か……こればっかりは)
なんとなくの知識だけど、やはり女の子は男子の背丈を気にするものらしい。それで言うと俺、クラスで二番目に背が低いんだよな。
背の低さを弄られるチカ先生と大差無いんじゃ、山田さんから男として見られているかさえ怪しいかも……でも、じゃあどうすれば?
身長なんて一日二日で伸びるものじゃない。或いは筋トレして体力を付ければ、身体も大きく……それもイヤだなぁ。運動は大の苦手だ。
「でさぁ~、母さんが勝手に事務所に応募して、マジで困っちゃってさ! 奏音もそういう経験とか無いの? スカウトされたりとか!」
「あぁ~。春休みにちょっと……まぁ断ったけどね。なんか怪しかったし」
「マジでっ!? 危なかったなぁ~それ! いや、本当に気を付けた方が良いよ奏音。奏音って背も高いし、大人と勘違いされるかもだしさ!」
「うん。そうね……気を付ける」
チッ。ま~た凝りずに絡んでやがる。
昨日までは余裕が無くてちっとも分からなかった。山田さん、メチャクチャ嫌そうな顔をしているじゃないか。ガチで水嶋のこと苦手なんだ。
しかしまぁ、こうやって観察してみると……本当に視線が露骨だな。いくらなんでも胸元を見過ぎ。あれじゃチカ先生から合格点は貰えない。
なのにモテるってことは、それだけ顔立ちと背の高さがプラスに働いているのか。元々のスペックが違うんじゃ、同じ土俵にも立てないなんて。
(うーん……コレでどうにかなるのかなぁ?)
席へ戻って鞄から取り出す。
まだ使っていない緑のテキストだ。
よし、帰り道に読んでみるか。
*
『やあ、キミ。相変わらずショボくれた顔をしているね。鏡でも見てしまったのかい?
……いやいや、冗談だよ。なぁに心配無い。ボクと一緒に勉強すれば、キミも必ず自分のことが好きになれる筈さ。準備は良いかな?』
往来に気を付けながら歩道を進む。
表紙裏には見慣れた白衣姿の女性。
その名も『自分磨き』科。
担当するのは、秀研ゼミの小学5年講座で理科を教えてくれた
アンニュイな雰囲気の不思議系お姉さんだ。
しかし、美しいお顔とナイスバディに騙されてはいけない。この教科と先生は中々の曲者。
何故なら肝心の内容が……他とは違って、ちょっと乗り気になれそうにない。だって見てよコレ。
『4月のテーマ:生活リズムの改善
ステップ1 :取りあえず、走ろっか
いきなりそんなこと言われても、って?
まぁまぁ。ボクの言うとおりにしてみなよ。
自分がどれだけ怠惰な生活を送っているか、まずはその身を持って実感しないとね』
第一に、内容がメッチャ雑。
ステップ1なんて『5キロ走って。よーいドン』しか書かれていない。2ページ目はもっと酷くて『走った? じゃあ次、10キロ』だけ。
落書きみたいなクソデカフォント使って、紙の無駄遣いにもほどがあるぞ……もっとこう、勉強っぽい内容は載っていないのか?
『ステップ3:なんか顔色悪いね
人は見た目が9割だ。例えそれが人工的な、偽りの姿だったとしてもね。まぁボクは生まれながらに超絶美人だけど。いやぁ参った参った。
というわけで、キミには宿題を出そう。お金が無いのなら親御さんに相談。自慢の息子が更にカッコよくなるんだ、悪い気はしないだろう』
今度は逆に、ページが文字と写真でビッシリ埋め尽くされている。カタカナと数字の羅列も目立つな。
もう細かいし読み辛いし……んっ?
(もしかして、スキンケアの商品?)
分かった。この文字は中身の成分か。
一つだけコマーシャルで見たことがあって、そのおかげで気付いた。へえ、どれも男性用の商品? こんなに沢山の種類があるんだ。
でも父さんは毎朝髭剃りしかしていないし、母さんもあんまりメイクは……まだ学生の俺に、こんなにも大量の道具は必要なのだろうか?
『黙って買え。話はそれからだ』
(他に言い方ってやつ無いの?)
流石はメグル先生、と言う他ない。
思えば秀研ゼミでもずっとこんな調子だった。
確認テストのページですら昼寝しているイラストが載っていたり、小雑誌の漫画では他の先生に怪しい薬品を飲ませて実験したり……。
とにかくハチャメチャな人で、口癖は『キミは実に興味深い研究対象だ……♪』みたいな。教師陣の中で最もリアリティーってやつが無い。
ってことは、そんな人がこれから俺の前に現れるのか。ちょっと怖くなって来たぞ……変に抵抗しないで、大人しく指定された商品を買おう。
「はい智也。レシート頂戴。じゃあ母さん美桜と買い物行って来るから……まったく、もう色気づいちゃう歳なのねぇ。ねえ美桜?」
「男の子は大変ですなぁ~♪」
玄関が閉まる。
本当に辛かった。泣きそうだ。
美桜に『あのお兄ちゃんがお洒落に目覚めた!?』とか馬鹿にされるくらい良いけど。
なんで母さんにも笑われなきゃいけないんだよ。『変に大人ぶって~』とか。やめてよ。仮にも思春期の息子だぞ。もっと大切に扱ってよ。
結局お小遣いが全然足りなかったので、お願いして必要な分だけ出して貰った。ドラッグストアですべて揃ったのは助かったけどさ。
「うわっ。沢山入ってる……」
その足で洗面所へ。
これ全部、母さんの化粧品?
収納棚に全部入り切るかな。
「ああ見えてケアとかちゃんとしてるんだな……いや、もしかして美桜のやつ?」
「そうみたいだね。ふぅ~ん、男性用もあるじゃないか。キミには見えていないところで、お父様もそれなりに気を遣っているわけだ」
「うん、全然気づかなかっ……た?」
当たり前のように紡がれる会話。
家には今、俺しか居ないのに。
「ふう、良い湯だった。しかし広いお風呂だ。実家の良さは離れてみないと分からないものだねぇ」
「め、メグル先生!? いつの間に……ッ!」
「勿論、ご家族が出発された後さ」
開きっぱなしのお風呂から、高身長の女性が突然ヌルっと現れたではないか。驚いた俺は腰が抜け、その場に尻餅を付いてしまう。
「なんでバスタオルだけなんだよぉ……!?」
「シャワーを浴びていたんだ。当然だろう。それとも……このパーフェクトなえちえちボディーが気になって仕方ないと? んふふッ♪」
しとやかに濡れた肩まで掛かる黒髪。
一部が緑や白でカラフルに彩られていて、改めて見るとお洒落な髪型だ。呼び方が分からないが。
なんて、余計なことでも考えなきゃやってられない。滑らかなカラダの曲線に、タオルがピタッと張り付いて……ヤバい、下が見えちゃいそう。
(生のメグル先生、こんな美人なのかよ……ッ)
背が高いのはミサキ先生と一緒だけど、また違ったジャンルの美貌、そしてカラダ。水を弾くピチピチの太ももとか、ちょっと堪らない。
全身から放たれる高級感とでも言おうか。いつどこで読んだか忘れたが、漫画に出て来た『上等な女』という表現が、まさにピッタリだ。
「さあ、ボーっとしている暇は無いよ。荷物を置いて早く着替えるんだ。お父様の服を拝借した。少し大きいサイズだけど、構わないだろう?」
「へっ? き、着替える?」
「腰を折るようで悪いが、そのステップを進めるにはまだ早い。ボクには前の二人と違って、計画性ってやつがあるからね……準備は良いかな?」
手を差し伸ばし、俺を立ち上がらせてくれる。
でも、立たない方が良かったかも。
この後の流れに気付いてしまったから。
「ステップ1……取りあえず、走ろっか♪」
ですよねぇ~~。