※この作品はR-18です。

「これ、性研ゼミでヤったところだ!」 恋の駆け引きから挿入まで、ドスケベ教育講座【性研ゼミ】で完全習得! キミ専用のオ○ホ先生と一緒に、最高の学校性活を手に入れよう!   作:ダザリアン

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第17話『基礎を繰り返せば、応用だって楽々! 早くも勉強の成果が?』

 

「おはよう美桜。これ、母さんからお小遣い。朝早くてお弁当作れなかったから、適当に買えってさ」

「分かった……髪、いつ切ったの?」

 

 ダイニングで朝食を摂っていると、まだ眠たそうな美桜が二階から降りて来た。結構な勢いで目をゴシゴシ擦っている。理由は幾つかありそうだ。

 

「昨日の放課後。友達から良いお店を教えて貰ってさ。美桜も切れって言ってくれたし」

「ふぅ~~ん……ま、まぁ、良いんじゃない? お兄ちゃんに美容院を共有してくれるような、お洒落な友達がいたんだね。知らなかった」

「はいはい。ありがとな褒めてくれて」

「だっ、だから褒めてないしっ……!」

 

 早足で洗面所へと姿を消す。

 予想以上の反応だ。いつも辛口な上に一言多い美桜から『まぁ良い』なんてワードまで引き出せるとは……ちょっと、いや、かなり嬉しいかも。

 

 ちなみに美容院は嘘。

 先生たちの仕業である。昨晩メグル先生が先陣を切ると、ミサキ先生とチカ先生も代わる代わる現れてはハサミを取り、細かく調整してくれた。

 お金が掛からないの超有り難い。

 

 常に携帯するよう言われている手鏡。

 改めて状態を確認……まだ見慣れない。髪型もそうだが、明らかに肌の様子が変わった。

 別人・イケメン化とまでは行かないが、第三者が抱く印象はだいぶ違って来ている筈。先生たちのお墨付きだし、自信を持って良いと思う。

 

(っし。汗拭きシートに制汗スプレー。リップクリーム、コーム、制服のホコリ取りも持った……タブレット、没収されないよな? ミント味だし)

 

 そんな今日の目標。

 ズバリ、お昼を一緒に食べること。

 初っ端から体育なので、終わって教室へ戻るタイミングを利用し、水嶋たちより先に声を掛ける。

 邪魔はさせない。二人きりで過ごすのだ。

 

 自ら考案した、距離を詰めるための積極的な作戦。少し気が早いかもしれないが、チカ先生も『きっと成功するよっ!』と背中を押してくれた。

 

 もしも断られたら……いや、大丈夫。失敗したって構わない。今日が駄目でも、もっと話し掛けて仲良くなって、また挑戦すれば良い。

 俺には頼れる先生たちがいる。

 性研ゼミで何度も復習して、男を磨き続けよう。そして必ず、山田さんを振り向かせるんだ!

 

 

「5秒前……3、2、1……スタート」

(クソッ! やらかしたッ!!)

 

 時間割にただ体育としか書いていなかったこともあり、確認も準備もすっかり失念していた。

 今日は新学期恒例の体力測定だったのだ。

 

 シャトルランは思っていたより走れた。

 メグル先生とのトレーニングの成果が発揮されたのは嬉しい。が、今日の本命はこっちじゃない。

 女子は違う場所・順序で動いているため、すべての項目が終わった現在まで、山田さんに声を掛けられず。早く見つけ出さないと。

 

 それこそ水嶋に先を越されるかも。

 まだ教室には戻って……あっ!

 

「なあ、奏音見なかったか?」

「いや? まだ帰ってねえっぽいけど」

「あーまじか~。いっつもどこで昼食ってんのかなー? こんだけアタックして欠片も進展しねえとか、マジで初めてだわ。ガード堅すぎ」

「うーわ。凄えなお前。全然隠さねえじゃん」

 

 ドアに手を掛けたまま立ち止まる。

 水嶋だ……同じグループの奴らも。

 待ち伏せしているのか。

 

「ま~、どーせいつかは手に入るし?」

「ヤッバ。その自信どっから来てんだよ!」

「決まってんだろ、顔とチンコ! あ〜早くヤリてぇ〜! とりあえずセフレからイケねえかなぁ〜」

 

 下品にゲラゲラと笑い合う水嶋たち。

 いつメンの女子がいないとは言え、あまりにも遠慮が無い。価値観が違い過ぎる。

 

(いつかは手に入る……だとォ?)

 

 聞き捨てならない。

 そりゃまぁ薄々『素の性格はクラスで見せているような、明るい感じじゃないんだろうな』とは気付いていたけどさ。想像以上だった。

 思わず拳に力が入った、その時。

 

「望月くん?」

 

 背後から仄かに香る制汗剤の跡。

 困った。できれば今は嗅ぎたくなかったかも。

 

 いや待て……今だからこそ、か?

 そうだ。こんなの逆にチャンスだろ。

 

「教室、入らないの?」

「山田さん。お弁当って鞄の中?」

「えっ……そ、そうだけど、なんで?」

「俺が取って来る。ここで待ってて」

 

 振り返りもせず答えると、扉を開け素早く山田さんの席へと近付く。幸い水嶋たちの占拠するエリアからは遠い。よし、バレずに済みそうだ。

 

「おっ。なぁお前、どっかで奏音のこと見なかっ……おい、待てって! なにシカトしてんだよッ!」

 

 うるせえ黙っとけ。顔も見たくない。

 お前に山田さんは渡さぬ。絶対にな!

 

 

 困惑する山田さんには申し訳ないが、あまり多くは語らず、強引に人気の無いところへ連れ出す。ただ、目的地は彼女が指定してくれた。

 

「屋上とか初めて入ったよ」

「環境委員の特権なの。プランターのお世話をしなきゃいけないから、鍵はいつでも借りられるわ」

「あぁ、だから職員室に寄ったんだ」

 

 フェンス沿いに設置されたアレか。

 おかげで彼女の秘密を一つ解き明かせた。

 

「最近は水嶋に絡まれてたけど、一年の頃からお昼休み、いっつも教室にいなかったよね。どこに行ってるんだろうって、ずっと思ってた」

「去年卒業した先輩に教えて貰ったの。あんまりサボるタイミングとかは無いけど、男除けにはなるから上手く使えって……それで、えっと」

「分かってる。急に連れ出してごめんね……ちょっと、今は会わせたくないなって思ったんだ」

 

 ご丁寧にベンチが用意されている。

 水嶋たちが話していたことを掻い摘んで教えた。流石にセフレ云々までは言えないから。

 途端に山田さん、納得したよう肩を下ろし。

 

「はぁぁ……やっぱり噂って本当なのね」

「噂?」

「ゲーム感覚で女子に言い寄ったり、先輩の彼女にちょっかい出して揉めたこともあるって……ごめんね望月くん。アイツ、ヤなこと言ってたでしょ」

「まぁね。でも平気だよ、全然」

「……そ、そうなの? 怖くなかった?」

 

 ハッキリと頷く。

 そう、不思議とまったく怖くなかった。

 以前ならビビっていたかもな。

 下駄箱でガン無視される程度の関係性だし。

 

「いやなんか……だって、所詮は同学年だしなって。今になって思うとだけどね。そりゃ水嶋の方が背も高いし、腕っぷしも強いかもだけど」

「けっ、喧嘩とか売られたりしない?」

「あははっ。大丈夫だって。まぁでも、そういう時は大人を頼るよ。生活指導の先生に睨まれたら、簡単には威張ったりできないしさ」

「……うん、そうよね。ありがと助けてくれて」

 

 俺の安否を心配してか、暫し不安げな面持ちだった山田さん。ようやく安心してくれたようだ。ホッと小さく息を吐き、次第に頬を緩ませる。

 すると、それどころではない。

 彼女はこんな風に切り出した。

 

「望月くん、ちょっと顔つき変わった?」

「えっ?」

「髪型もさ。ごめん、最初に言えば良かったわね……似合ってると思う。今は崩れてるけどっ」

「やばっ」

「大丈夫よ。汗も匂わないし。合格っ」

 

 照れくさそうに笑っている。

 進学先ですっかり定着してしまった、物静かな印象のソレではない。小学校の頃、ずっと近くで聞いて来た、少し強気で尖った口調。

 そして、どこか悪戯で幼い、そりゃもう可愛いの具現化みたいな、百点満点の笑顔。

 あの日、放課後に見た時と同じ……本物の彼女。

 

 信じられない。

 まただ。また起こった。

 俺の言葉が、態度が。

 山田さんの素顔を引き出したんだ!

 

「あ……ありがとう。その、凄く、嬉しい」

「んふふふふっ! もうっ、照れ過ぎ。ホントすぐ真っ赤になるわよね……1年生の時の遠足と一緒」

「こないだ話したやつ?」

「そうそうっ。あたしがお菓子食べながら歩いてたら、一気に全部落としちゃって……そしたら望月くんが、僕のをどーぞって分けてくれたの」

 

 楽しそうに思い出話を語る山田さん。

 実はコレ、覚えていなかった。

 それこそ昨日チカ先生と小学校のアルバムを捲り、偶然にも遠足の写真があって、同じ班だったとようやく思い出したくらいで……凄い記憶力だ。

 

「その時の望月くん、林檎みたいに顔が真っ赤で、もうおかしくって……! お母さんに『りんごくんがいるっ!』って帰って話したくらい」

「へ、へぇ~?」

「だからお母さん、今でも望月くんのこと『りんごくん』って呼んでるの。会ったことあるわよね? 5年の運動会でダンス踊った時に……」

 

 ちょっと止まりそうにない。

 マシンガントーク状態だ。

 思い出話を語り続け、昼休みをほぼ費やしてしまう。俺はただただ頷いて、偶に微笑むばかり。

 

 予鈴が鳴る。

 まさに試合終了の合図みたいだった。

 彼女はハッと息を飲んで。

 

「あっ……うそ、望月くんご飯は!?」

「食べてないよ。購買寄ってないし」

「ごめん気付かなくてッ……! えっと……じゃあ、これ食べて! いっつも二個持ちなんだけど、最近ちょっと控えてるからっ!」

 

 教室から持ち出したお弁当の包み。

 妙に大きいと思ったら、二食分も入っていたのか。大食いのイメージ無かったから意外だな。

 

「さっ、先に戻ってるわね。それ、洗って返してくれたら良いから! あと良かったら、明日もここで食べましょ。箱もすぐに返せるしっ!」

「う、うん。でも待って。俺も授業出なきゃ」

 

 爆速で片付けを済ませ、足早に屋上を去る山田さん。俺も顔負けの慌てっぷりだが。

 まぁともかく、これで目標はクリア。

 流れで次の約束まで交わせた。

 今日のコミュニケーションは大成功だ。

 

(……お弁当、貰っちゃったよ)

 

 可愛いデザインの小さな包み。

 まさかの大収穫。しかも手作りでは?

 

 持つ手が震えるほど嬉しい。

 嬉し過ぎて、違和感さえ覚える。

 

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