「これ、性研ゼミでヤったところだ!」 恋の駆け引きから挿入まで、ドスケベ教育講座【性研ゼミ】で完全習得! キミ専用のオ○ホ先生と一緒に、最高の学校性活を手に入れよう! 作:ダザリアン
背後から俺たちを襲う、お呼びじゃない下品な笑い声。慌てて振り向くと、違う意味で驚いた。
予想していた相手ではなかったからだ。
「へぇ~。このクソチビが……」
「ただのヒョロガキじゃねえか」
「うわッ。マジでデッケぇじゃんこの子!」
「これでJ○かよ。えっぐ」
「もう勃って来たわぁ~」
あっという間に取り囲まれてしまった。
立ち塞がるが、却って男たちは『カッコいいねナイトく~ん!』などとゲラゲラ囃し立てる始末。
なんてこった……五人もいる。
「よう望月。デートは楽しかったか?」
と思ったら、六人か。
草陰から勿体つけて現れやがった。
「いつから尾行してたんだ? 水嶋」
「朝。見つけたのは今さっきだけどな……マジで馬鹿だろお前。こんなことになるくらいなら、さっさとヤっちまえば良かったのによ!」
いつも制服を着崩している印象だが、今日のファッションは更に露骨。悪趣味なアクセサリーを至る箇所に装着し、非常にガラが悪い。
度合いで言えば他の連中も同じだ。水嶋より年上に見えるが……品の無い友達が多いんだな。
「まぁ良いじゃねえか水嶋。それによ、お前と同い年ってことはまだ……いやぁラッキーだわぁ〜! これで未経験とか、マジで国宝級だろ!」
「ばっか、順番守れや!」
「変わんねえだろ。すぐ緩くなんだから」
「そういうわけだからさ、彼氏くん。お前に恨みは無いんだけど……なっ? しっかり輪姦して元取らねえと、俺ら払い損なんだよね」
「おい水嶋! しっかり見張っとけよ!」
ニタニタと歩み寄る下種野郎たち。
手には危なっかしい刃物。
それに、払い損って。
(金で釣ったのか……ッ)
間違いない。計画された襲撃だ。
一対一で勝つ自信が無いからって、悪い先輩たちを引っ張り出して。俺をボコボコにしたら、彼女を攫ってレイプするよう頼んだのか。
信じられない。確かにいけ好かない奴ではあったけど……こういうことを躊躇なくやるような、本物のワルとまでは思っていなかったのに。
「悪いこと言わねえからさ……奏音だけ置いて逃げた方が良いぜ。この人たち、マジで強いからよ! 高校でボクシングやってる人もいるんだぜ!」
勝利を確信した醜悪な笑み。
その癖、俺たちや刃物を持った先輩へはロクに近付けない。こんな姿を見たら、学校にいるお前のファンも幻滅どころじゃないだろう。
ただ性格が悪いだけなら。奏音を狙う恋のライバルってだけなら、それなりに向き合う覚悟もあったのに……もう取り返しが付かない。
取りあえず俺に復讐して、満足して、後はどうでも良いんだ。一瞬でも『あんなイケメンだったら』とか考えていた時期が馬鹿らしいや。
「ッ……! なにボーっとしてんだよ! ビビッて動けねえのか!? まぁそうだろうなッ、いくら格闘技かなんかやってるからって……!」
「やってないよ格闘技なんて。ちょっと護身術を学んでいるだけだ……安心して奏音。俺が守るから。ただ、合図を出すまで動かないでね」
奏音は差し出した右手にしがみ付いている。
怖いに決まってるよな……初デートでこんな目に遭わせてしまうなんて、本当に申し訳ない。
「で、でもっ、囲まれて……っ!」
「大丈夫。指一本だって触れさせない」
絶体絶命のピンチ。
の筈が、妙に落ち着き払っている俺を、水嶋も取り巻きの不良たちも異様な目で眺めていた。
怖いは怖い。まさか刃物まで持ち出して来るとは想定外だったし、昨日もエミリー先生とちょっとだけ『復習』をしただけだ。
でも、やれるだけやろう。
もう少し
「おいおい……まさかヤる気か?」
「カッコいいねえ~勇気あって! だったらさ、一緒に輪姦そうぜ! 俺らがヤった後なら、どんな粗チンでも悦んでくれっからさ!」
まずは雰囲気作りだ。
これもエミリー先生の直伝。
連中はすぐには飛び込んでこない。
『Keep calm! 怖くても良いの。隙さえ作らなければネ! 焦っていないことが伝われば、それだけで大きなアドバンテージになるわ!』
だが性研ゼミの『トラブル回避』科は、ここからが本懐。仮想空間で学んだあの日、俺は自分の腕力よりも強くて頼れる存在を知った。
どんな手段を用いても、大切な人を守る。
俺と奏音、二人で紡いで来た世界……今日もこれからも、誰にも邪魔なんてさせない!
「――待たせたね、智也!」
「なっ……だ、誰だよお前ら!?」
再び現れた大勢の男性たち。
水嶋らは驚きを隠せない。
「ごめんね拓海くん。まさか本当に出て貰うことになるなんて……! えっと、そちらの皆さんが?」
「みんな大学の友達だ。年下の親友が人生初デートで不安がってるって相談したら、喜んで集まってくれたよ! もう安心だからな!」
「にしても多いんだね……ッ」
俺たちと連中、そしてベンチをグルッと取り囲む、二十名以上にも及ぶ大男たち。拓海くんも背は高いのに、もの凄く小柄に見える。
そう。これこそ最悪の事態に備えた奥の手……近所のお兄さん、そして性研ゼミの先輩でもある拓海くんに、昨日から相談していたのだ!
「まったく……とんでもねェ連中だゼ」
「Hey Boy! 安心シナ!」
「話は聞かせて貰っタ! 初々しいカップルを狙う、極悪非道な犯罪者集団……! 誇り高きニホンジンの、風上にも置けないナ!」
「ジゴクを見せてやるヨ……!」
にしても面子が濃い。
揃って外国の方では?
「留学生さ。柔道部にラグビー部、相撲部や総合格闘技サークルもいる。腕っぷしの強い奴を片っ端から集めたんだ。これで負けるなら嘘だね!」
「ヴンッ……ありがとう。心強いよ」
流石、英語もペラペラの拓海くん。
人脈も天下一品だ。こうも強面ばっかり……アイツらに刃物を向けられた時より、ずっと怖いや。
「おいッ、どうするんだよ……!?」
「行けよ! ボクシングやってんだろ!」
「あんな体格差、勝てっこねえって!?」
「いやでもッ、逃げられるのか……?」
「水嶋ァッ! どういうことだよォ!!」
味方の俺でさえ震えるくらいだ、不良たちは阿鼻叫喚。やがて、その内の一人が無謀にも突進してしまい……あっ、投げ飛ばされた。
「智也、彼女さんを連れて遠くへ逃げるんだ。電車に乗って、少し遠回りもした方が良い。他の仲間がいる可能性もゼロじゃないからね」
「分かった。拓海くん、本当にありがとう!」
「気にするな。俺と智也の仲じゃないか。あぁでも、後でデートの写真を送ってくれよ。それがお礼ってことで! さぁ、行って!」
背中を押され、速やかに避難を開始。
ずっと我慢してくれていた奏音に『もう大丈夫だよ』と耳打ちし、手を取ってベンチを離れた。
動きにくい彼女の靴を気遣いつつ、急いで広場から脱出。ふと振り向くと、水嶋はアメフト部らしき巨漢に確保され、ジタバタ暴れている。
「さっきのキミたちの発言、すべて録音していたからナ……! お仲間の連中モ、ただで済むとは思うなヨ! 脅迫は立派な犯罪なんダ!」
「クソッ、くそぉぉォォ……!」
ウチの学校は校則違反に対する処罰がかなり厳しい。こんな事件を起こしては、ゴールデンウィーク明けにも停学か転校だろうな。
取り巻きの連中も含め、もう会うことは無いだろう……仮に因縁を付けられても一緒だ。どんな手段を使っても、必ず撃退するだけ。
「望月くん……っ」
「話すのは後だ。もっと遠くへ行こう」
無事に守れて良かった。
でも最悪だ。本当に悔しい。
涙を拭う暇さえ無いとは。