「これ、性研ゼミでヤったところだ!」 恋の駆け引きから挿入まで、ドスケベ教育講座【性研ゼミ】で完全習得! キミ専用のオ○ホ先生と一緒に、最高の学校性活を手に入れよう! 作:ダザリアン
第34話『4月号・総まとめテスト合格! 届いた「花ペン先生」のお便りと、これからの二人』
「ほんとに、もう帰っちゃうの……?」
山田家の玄関先。
眩い夕暮れの赤い光が差し込む中、奏音は潤んだ上目遣いと整わない呼吸を携え、心細そうに俺のシャツの裾をきゅっと掴んでいる。
着直した筈のワンピース。
あんなに似合っていたのに、今はどうして、着せられている感が否めない。火照った肌を隠すための、単なる布地にしか見えないのだ。
裸体を知ってしまったのが原因か。或いは、奏音自身に大きな変化が生まれたのか。
恐らく、どちらもまた正解なのだろう。
ようやく進展した俺たちの関係。
でもそれは、もう元には戻らないという意味でもあって……嬉しくもあり、ちょっぴり寂しさも同居する、なんとも不思議な気分だった。
「うん。もっと居たいのは山々だけどさ。お母さんたちも帰って来ちゃうだろ? 部屋の掃除と換気はしたけど、少しは時間を作らないと」
「時間を……?」
「あからさまになっちゃう、ってこと。普段あんなに消臭剤を使ったりしないだろ? 変なことしてたのかもって、逆に疑われちゃうよ」
「ぁ……そ、そっか。そうよねっ……!」
しどろもどろにも頷く奏音。お母様だってデートの準備こそ手伝えど、まさか今日中に処女を失うなんて、想像していないだろうしな。
(まぁ、アレが残っていればね……うん)
上手く躱したが、本当の理由はこっち。
妊娠しない先生たち相手ならともかく、まだ学生の身分である奏音に、避妊無し生挿入は危険過ぎる。責任が取れないし……取りたいけど。
「っ……それって」
「おっと!?」
ちょっと想像したら復活してしまった。
慌てて腰を引くのだが……逆に注目される。
「ね、ねえっ、我慢しちゃヤだよ? お母さんにも遅く帰って来てって、ちゃんと言うから……ねっ? もっかいシよ? 智也……っ♡」
「奏音ッ……だ、駄目だよ。俺も母さんから、いつ帰って来るんだって、しつこく連絡来てるんだ。今日はもうおしまい。続きは、また今度ね?」
「……むぅぅ~~っ!」
頭を優しく撫で撫で。
奏音は唇を尖らせ不満そうだ。
腰回りに強く抱き着いて来る。
理屈は分かる。生来の素直で甘えん坊な性格が、幸せで激しい初体験によって、今はすべて肉欲に変換されている状態なのだろう。
それ自体は嬉しい。嬉し過ぎるが……俺もそうだけど、コントロールする方法は学ぶ必要がある。お互い学校でも発情したら大変だ。
これはエミリー先生の『トラブル回避』科だろうか。いや『日常』科か? どちらにせよ、まだまだ勉強しなきゃいけないことは沢山あるな。
「もうすぐゴールデンウィークでしょ? 休みの間、いっぱい遊ぼうよ。また家に来てもいいし……今度は恋人として、もっかいデートとかさ」
優しく諭すよう囁く。
腕の力が少し弱まるのを感じた。
言葉にも満たない息を吐き、奏音は。
「……おうちデートが良い」
「良いよ。どっちの家?」
「どっちも。今日の続き、したい」
「分かっ……ちょ、分かったってば!?」
「絶対だからねっ……!♡」
フェイントだった。
物凄い力でギューッと抱き締められる。俺より背が高いから、抜け出すのは中々の苦労だ……結局、玄関先で十分以上はイチャイチャしていた。
「奏音ってば……これじゃ帰れないじゃないか。後で電話するからさ。お喋りしよう。良いでしょ?」
「……うんっ。待ってる、ね♡」
天真爛漫、真っすぐな笑顔。
だけなら良いのに、目が蕩け過ぎ。
想像していたより何倍も積極的で、なのに初心で、しかもドスケベだった憧れの山田奏音。いや、俺がそういう奏音にしてしまったのだ。
やはり妄想には限度がある。こんなにもえっちな山田奏音と付き合ったり、一緒に過ごしていく時間を俺はイメージできていなかった。
なら、もっともっと学ばなきゃ。
言葉とカラダを何度も重ねて、彼女を理解しよう。これは人生を賭けた勉強。永遠の自由研究だ。溢れ返る無数の好奇心が、俺を突き動かす。
知らなかった。ようやく気付けた。
勉強と恋愛って、こんなに似ているんだ。
*
夕暮れの街を歩く。
連続のセックスで身体は少し重いが、心地良い疲労感。奏音より先にバテたりとか、情けない姿を見せずに済んだ。メグル先生に感謝しないと。
我が家に到着。
何気なく玄関の郵便受けを開ける。
一通、厚みある封筒が入っていた。
……これって!
「はぁ、やっと帰って来た。ご飯できるからリビングで待ってなさ……ちょっと智也! ご飯ッ!」
「ごめん分かってる! すぐ降りるから!」
母さんの呼び止める声を半端に受け流し、封書片手に自分の部屋へ飛び込む。
鍵は閉めておこう。美桜が貸したお金を回収しに来るかも。奏音への電話も、今は後回しだ。
どうしても先に確認したかった。
見覚えがあり過ぎる。小学生の頃、毎月届いていた封書のデザインとまったく同じ。俺のためだけに送られて来るもの……そう、これは!
(花ペン先生の、お便り!)
各月のテキストを一括で振り返る、総まとめの確認テストだ。答案用紙を郵送すると、担当の『花ペン先生』が採点し返送してくれる。
あと、それと他にメッセージも送れる。学校での出来事や頑張っていることを書くと、そちらにもリアクションを貰え、文通ができるわけだ。
俺が秀研ゼミをサボらず真面目に続けていたのは、この花ペン先生の存在も大きかった。毎月の文通が楽しくて、勉強の原動力でもあったし。
(……あ、あれ? でも俺って)
お便りを読む前に気付いた。
まだ答案用紙、提出していないぞ?
と言うか、性研ゼミにも花ペン先生が存在していること自体、一番最初にミサキ先生から説明を受けたっきり、すっかり忘れていた。
なのに届いた、ということは。
既に総まとめのテストが終わっている……?
『智也君へ。
4月号の課題提出、お疲れさまでした。憧れの山田奏音ちゃんと、遂に恋人になれましたね……! 先生、とっても感動しています!』
丸っこい文字が特徴的な、俺の花ペン先生。
小学講座では最後まで名前を教えてくれなかった。恐らくまだ若い女性とは思われるが。
恋愛相談にも載って貰ったので、奏音のことを知っているわけだ。そうか……そういうことか。
『ご察しの通り、今月号の総まとめテストは「デートからの初体験」でした。様々な事情が故、詳細を試験前にお話しできず、申し訳ございません!』
先生たちもテキストを改稿とかなんとか話していたからな。俺の知らないところで色々と起こったのだろう。今になって問い詰める気もない。
さて、肝心の試験結果。
どうやら秀研ゼミ時代から続く文通も兼ねて、いっぺんに纏められているらしい……読んでみよう。
『それでは、総まとめテストの結果から……って、わざわざお伝えするまでもありませんね?
デートと告白は大成功。
しかもセックスにまで漕ぎ着けました!
100点満点、見事に合格です!』
深掘りしないけど、気にはなる。
どうして全部知られているんだ。
『特に素晴らしかったポイントは三つ!
一つ目。トモヤくんは今回、行為へ進む際、敢えて「セックス」という直接的な言葉を使いませんでしたね。これは大・大・大正解です!
公園でのハプニングや、襲われそうになった恐怖を思い出させず、自然な流れで初体験へと移行する……まさに理想的なエスコートでした。
おかげで奏音ちゃんは、性的な関係に対する恐怖心を一切持たず、智也君とのセックス・快楽に没頭することができました。完璧な対応です!』
くぅッ……顔から火が出そうだ。
小さい頃から色々な話を聞いてくれた花ペン先生が相手だから、余計に恥ずかしさを感じる。
でも、なるほど。そこまで具体的に計算していたわけではなかったが、結果として奏音に一番優しい形で、セックスができていたんだな。
『二つ目は、セックスの質です。
初体験だけで終わらせず、二回、三回と続けて行いましたね。奏音ちゃんが自覚していない性的な欲求を満たすための、最適な回数でした。
なにより智也君のチンポは、本当にご立派なのです。カリ太ビッチリで、子宮に直接ディープキスできちゃう、最高の逸物なんですよ!
あれほど上質なセックスのできる子は、特に同世代においては特別です。奏音ちゃんを大満足させた極上のチンポ、自信を持ってくださいね♪
また奏音ちゃんは自慰の経験が浅く、本格的な絶頂に至ったことがありませんでした。初めての『本気アクメ』を智也君がもたらしたのです。
この事実は今後の関係においても非常に大きく、重要な要素となって来る筈。奏音ちゃんはもう、智也君でないとイケないカラダに……♡』
ちゃんと真面目に振り返っていたのに。やっぱりこの人も『性研ゼミ』の花ペン先生なのか。
にしても、自慰の経験が、って……そんなことまで分かるんだ。俺が文通で打ち明けた以上の情報を、どうして先生が持っているのだろう?
『そして三つ目。セックス中の態度です。
智也君は性研ゼミを通じ、多くのことを学びました。でもそれって、奏音ちゃんからすると勘違いの原因にもなってしまいますよね。
お互い初めての筈なのに、どうしてこんなにリードされているんだろう……? って。それを智也君は、見事に回避してみせました。
この文通を通じて、智也君の持つ不器用なほどの真っすぐさ、そして誠実な一面を、私も良く知っています。智也君が智也君のままだったからこそ、奏音ちゃんも安心してカラダを委ねることができたのでしょう。今の正直でスケベな貴方のまま、これからも彼女と向き合ってあげてくださいね♪』
……花ペン先生。
同じようなことをデート前日、チカ先生にも言われたっけ。ミサキ先生も『自信を持って』と励ましてくれた。俺は、俺のままで良かったんだ。
『ですが、反省ポイントもありますよ?
例えば映画館の後。休憩場所が中々決まらず、焦りを見せてしまいましたね。
すべてリードし切ると決め打ちせず、敢えて「良いところ知らない?」と話を振ってみたりなど、隙を作っても良かったかもしれません。母性本能をくすぐるのも、テクニックの一つですからね』
ぐうの音も出ない。ただ褒めるだけではなく、具体的ですぐに実践できるアドバイスまで……流石は花ペン先生、本当に勉強になる。
『最後に、これからのアドバイスです。
奏音ちゃんはすっかり、貴方とのセックスの虜になりました。しかし、お便りを読んでいる今も、彼女の火照りはきっと収まっていません。
お互い欲求不満は、カップルが上手くいかない原因の大きな理由の一つ……これからの対応にこそ、彼氏としての真価が問われますよ!』
ドキリとした。
さっき玄関先で見せた、あの物足りなそうな、もっと欲しそうな顔。一時的なデレなどではなく、新しい扉を完全に開けてしまった証拠なのだ。
生半可な気持ちで接していたら、いつの間にか奏音の気持ちも冷めてしまうかもしれない。
ここからが本当の勝負、テストってわけだな。
そして、お便りの最後。
結びの言葉はこう綴られていた。
『今の智也君はもう、立派な大人の男性です。
自分で考え、意志を貫き、行動し、最愛の彼女を幸せにできる力を手に入れました。貴方の花ペン先生として、これほど誇らしいことはありません。
もう性研ゼミの力は必要無いでしょう。
しかし、忘れないでください。我々、性研ゼミはいつだって、智也君の味方であり続けます。
来月号を受講するかどうか、智也君自身が決めてください。それでは、智也君の素晴らしい人生と未来を願って……貴方だけの、花ペン先生より』
胸の奥がキュッと軋む。
今月号は無料で受講できた、云わば『お試しキャンペーン』の範囲内。継続するには手続きが必要だ。お金が掛かる。母さんの同意も得ないと。
お便りの下には申込書が同封されていた。
ソレを強く握り締め……俺は呟く。
「そんなの、決まってるじゃないか……!」
性研ゼミのおかげで、俺は変われた。
冴えない陰キャだった自分が、長年の憧れだった幼馴染と結ばれ、彼女の初めてを貰って、男としての自信を手に入れることができた。
だけど、ここで終わりじゃない。
花ペン先生の言う通り。これからの対応にこそ真価が、未来が問われる。奏音をもっと気持ちよくさせたい。もっと愛し愛されたい……そして。
(奏音に相応しい、カッコいい男になりたい!)
ドアの向こう、一階から母さんが俺を呼ぶ声。
申込書を片手に階段を駆け下りる。
「母さん、大事な話があるんだけどっ……!」