※この作品はR-18です。

前世は地獄、今世は天国? 346プロの色欲神プロデューサーの受難   作:ヘルメス・トリスメギスタス

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これは以前から少しずつ書き溜めていた実験的作品です。
ストックが尽きれば更新期間が不明になることをご了承ください。


プロローグ

休憩室に、女の子の嬌声が小さく響く。

ここは346プロのプロデューサーに与えられた仕事部屋。更衣室や休憩室を兼ねた、いわば個人の隠れ家だ。

本来、仮眠のためのベッドはアイドルが体調不良の際に使うものだが、

プロデューサーが常に健康を管理しているため、その機会は滅多にない。

むしろ、過酷な激務で追い詰められたプロデューサー自身が倒れ込む場所として機能することが多い。

 

――今、そのベッドの上で、一人の男が理性を溶かしかけていた。

 

プロデューサー、神城渚。彼に跨がっているのは担当アイドルの橘ありすだ。

ありすは全裸のまま、渚の逸物を自身の内に深く迎え入れ、瞳を蕩けさせながら貪欲に腰を振っている。

なぜ、こんな状況にあるのか。

渚の脳裏には、走馬灯のように「神との対話」が浮かんでいた。

 

(こんな世界とは聞いてないぞ……)

 

渚の思考は、自分が置かれた世界の歪さに及ぶ。

この世界は、男女比率が1:3000という極端な状況下にある。

女性が圧倒的に多く生まれるという謎の現象は、世界を根本から変えた。一夫多妻制の導入、婚姻年齢の引き下げ、そして強まる男性の権利。

そんな中、プロデューサーという職業は激務を極め、

事務所側は待遇改善の一環として「アイドルの自由恋愛」を解禁した。その結果が、この光景だ。

 

(……思い返せば、全ては死から始まった)

 

渚の前半生は、裏社会での「外道狩り」だった。

悲惨な過去を背負い、復讐の代行者として数多の外道を地獄へ送ってきた男。

やがて病に侵され、孤独な死を迎えたはずの彼を待っていたのは、

天界の主・ゼウスと、その妻ヘラだった。

 

「お主の行ってきたことは、外道とはいえ殺人だ。だが、多くの人間を救ったのも事実。……心が悲鳴を上げていたのだろう?」

 

神の言葉に、渚は涙を流した。初めて自分の生を肯定された気がしたからだ。

ゼウスは言った。元の世界には戻れない。だが、並行世界への転生を許す、と。

 

「私とヘラの子として転生させよう。お主が司るのは『色欲』。そして、その魔眼は――」

 

警告のように告げられた権能。常時発動するその力は、女神であれば高位の存在であっても逆らえない。

「幸せになって」というヘラの願いとともに、渚はこの世界に落とされた。

 

現人神として、最強の戦闘者として、そして『色欲』を司る者として。

 

渚は乱れる息の中で、自分に跨がるありすを見つめた。

この魔眼の輝きに、彼女たちは抗えない。

自分は愛や幸福を知らないまま、ただただ求められるだけの存在なのか。

 

(……それでも、この人生は俺のものだ)

 

渚は吐息とともに、ありすの腰を抱き寄せた。神に与えられた色欲の呪いと、

前世の孤独。その狭間で、彼の新しい「プロデュース」が幕を開ける。

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