前世は地獄、今世は天国? 346プロの色欲神プロデューサーの受難 作:ヘルメス・トリスメギスタス
三人の中の序列が決まってからしばらく経ち、
渚はトレーナーと一緒にレッスンの進捗を見ていた。
「トレーナーさん。仕上がりはどうですか?」
「問題ありません。いつでもOKです」
渚の疑問にトレーナーは太鼓判を押した。
「わかりました。三人ともちょっと来てくれ」
渚は休憩中の三人を呼び出した。
「どうしましたかプロデューサーさん?」
ありすが尋ねてくる。表面上はありす達は今までのありす達だ。
だが、中身はもはや別物だ。
ありすは肉便器達の中でも一番でなければ済まないという歪んだ独占欲を持っている。
だからレッスンでも手を抜かず、ベッドの上の技術の研鑽も怠らない、
全ては俺の肉便器達の中でも一番であるためだ。だから視線はファンには向かず、
全て俺に注がれていた。ファンは己の価値を高くするための道具に過ぎない。
晴と千枝が必死にレッスンに取り組んでいるのは、
自分が俺にとって価値ある肉便器だと証明するためだ。
価値を証明できなければ、色欲界にゴミとして捨てられる。
ミジンコ以下の下等生物として認定されている以上、最低でもミジンコ程度に立場を上げないといけない。
だからレッスンに全力で取り組み、肉便器としても価値があると必死のアピールをしていた。
トレーナーさんはそんな事情など知らないから、ありすが引っ張って晴達がくらいついていく。
そうにしか見えないだろう。実際は他のアイドルのことなどどうでも良く、
いかにアイドルとして、そして肉便器として俺に価値を示すかだけを考えているなど知る由もない。
「おめでとう。三人ともアイドルとしてデビューすることが決まった。今後は三人グループとして活動することになる。
グループ名は『トリニティ』。三人の力を存分に示してくれ。リーダーはありす。
今後はデビューに向けてのレッスンに変わる。歌と振付をきっちりマスターしてくれ」
三人の表情はそれぞれだ。リーダーを任されたありすは当然という顔をし、
晴と千枝は喜びと緊張が半々だ。とりあえず命が助かったという思いと、失敗は死だという思いなのだろう。
俺としてはどうでもいいことだ。汝、その価値を示せ。ただそれだけだ。
執務室に戻ってしばらくすると、シャワーを浴びたありすだけが帰ってきた。
「ありす。晴達は?」
「あの二人ならまだシャワー室で盛ってますよ」
ありすはあきれた声で渚に返答した。
「盛ってる?」
「ご主人様が二人に本当のことを言ったからですよ。それ以来レッスン後は毎日ヤッてるんです」
「二人に生えた肉棒が種なしなことと、指輪からアナルビーズを尿道に入れることに変えたことか?」
「ええ。おかげでセックスへのハードルが低くなって、発情期のサルのごとくレッスン後に毎日ヤッてるんです。
シャワー室は鍵の付いた個室ですし、シャワーの音で周りに音が漏れませんから」
ありすの表情はあきれと侮蔑が入り混じった顔だ。
どうもありすは勘違いしているようだ。警告しておくか。
「ありす」
俺はあえて声を低くして名前を呼んだ。
俺の様子にありすがビクッとなる。
「ありす。勘違いしていないか? ありすはグループのリーダーだし、肉便器の序列でも一番だ。
その中ならその態度もいいだろう。だがな、グループであれ、肉便器であれ公平かつ平等に俺は価値を見極める。
例え一番だったとしても俺の意にそぐわないなら容赦なく干す。価値を示す場すら与えない。
そこを肝に銘じた上での態度と発言をしろ。いいか? 俺が絶対の支配者だ。
俺の前では序列など意味のないことだということを忘れるな」
俺がそう言うとありすは即座に土下座した。
「も、申し訳ありませんでした。これからは注意します。だから見捨てないで下さい」
身体をブルブルと震わせ、土下座するありすは先ほどの傲慢さは鳴りを潜め、小動物のようであった。
「………わかったのならいい。だが、自らの価値を示し続けられないその時は………わかるな?」
「はい! アイドルとしても肉便器としてもご主人様のために価値を示し続けます!」
ブルブルと震えながら宣言するありす。ここまで言えば問題ないだろう。
「話は以上だ。晴達が帰ってくるのを待つぞ」
「はい!」
ありすは元気よく答えた。
結局、晴達が帰ってきたのは予定時刻を一時間も大幅に過ぎていた。
恐る恐る入ってきた晴達の表情はやらかした者特有の表情であった。
二人を見るありすは先ほどのこともあり何も言わないが、般若の表情で二人を迎えた。
ミジンコ以下の下等生物肉便器達がご主人様の貴重な時間を一時間も浪費させるとは。
ありすの眼がその怒りを物語っていた。
一方の俺は無表情だ。怒ったところで時間は戻らない。しかし、晴達を見る眼はさながら絶対零度の冷たさだった。
「さて………予定時刻より一時間遅れて来たわけだが………理由を正直に答えてもらえるか?」
俺の言葉に感情はこもっていない。裁判官が被告人に理由を問うレベルの冷たさだ。
「えと………おしゃべりが盛り上がちゃって………」
千枝がオドオドと答えるが眼が泳いでいる。嘘は明白だ。
「一時間も遅刻してご主人様に嘘をつきますか………流石はミジンコ以下の下等生物。
ここで嘘をつくのは悪手だと何故わからないんです?」
「え?」
「ありすからは二人の関係は聞いている。シャワー室でずいぶんと盛り上がったみたいだな」
俺の言葉に晴と千枝から血の気が引く。
「とりあえず今ここで服を脱げ。その上で正直に答えろ」
二人は観念したらしく、服を脱いで全裸になる。
「ふむ。言いつけは守っているようだな」
「は、はい。当然ノーブラ、ノーパン。ま〇ことアナルに極太バイブを入れて、
永久に勃起し続ける肉棒の尿道にアナルビーズを入れて、
射精できないようにしています。肉棒は長さ15cm。クリトリスは10cmになりました」
「そうだな。媚薬の感度が300倍で服が肌に擦れるだけで絶頂するもんな。
中和剤がなかったら一歩歩くたびに絶頂して生活できないものな。結婚なんて不可能だしな」
「はい。その通りです」
「じゃあ、正直に答えてもらおうか。嘘をついたら中和剤はやらない」
俺からの絶望の宣告に二人は青くなる。中和剤がなければ二人の人生は破滅する。
二人はすぐに全裸土下座をして話し出した。
「ごめんなさい! 晴ちゃんとシャワー室でヤッてました!」
「気づいたら一時間も遅刻しました! 二度としないから中和剤を止めるのだけはやめてください!」
二人とも全力で裸土下座をする。しかし………
「二人ともそんな土下座パフォーマンスに引っかかると思っているのか?
だとしたらずいぶんとおめでたい脳だな。やはりミジンコ以下の下等生物の脳じゃそれが限界か」
俺は小さな剣をかたどったアクセサリーをポケットから取り出す。
「二人とも立て」
二人は弾かれた様に立つ。俺は二人の心臓部に先ほどのアクセサリーを当てる。
アクセサリーは二人の心臓部にスルッと入っていった。
「な………何を?」
千枝が尋ねてくる。
「今、二人の心臓にはさっきのアクセサリーが入ってる。俺の指示一つで二人の心臓は破裂する。
ああ、地球の裏側に逃げても作動するから無駄なことはするなよ」
俺の言葉に二人の顔が絶望に染まる。
「さて、二人には3つの選択肢がある。どれか一つを選んで今回の失態を償え。
1. 心臓破裂。命そのもので償う。
2. 廊下での1時間セックス。社会的な死で償う。
3. 休憩室で、俺とありすの目の前で行う1時間のレズビアンショー。
さあ、どれを選ぶ? 好きなものを選んでいいぞ」
二人の顔面から血の気が完全に引いていく。選べるはずもない「罰」の提示に、身体が小刻みに震えていた。もはや選択の余地などない。
「……3で、お願いします」
「私も……3でお願いします」
絶望に染まった瞳のまま、二人は選ばざるを得ない破滅の道を口にした。
「わかった。今回はその選択を許可してやろう。だが、手抜きは許さない。二人とも、泥水を啜るような気持ちで全身全霊のショーを演じろ。
もし少しでも手を抜けば――その時は一瞬で心臓を破裂させてやる」
冷徹な宣告に、二人は青ざめた顔で無言で頷くしかなかった。
渚はありすと共に二人を休憩室へと連行する。扉が閉ざされた直後、静寂を切り裂くように、少女たちの恥辱に満ちた嬌声が部屋の外へと響き渡り始めた