俺の口元いっぱいに、恐ろしいほど熱くて柔らかい感触が広がった。
「ッ!? んんッ!?」
一瞬だけ驚愕の表情を浮かべた碧依だったが、すぐにその顔を快感に歪めて喘ぎを漏らす。
彼女は思わずといったように俺の後頭部を両手で掴むが、引き離そうとする力はとても弱かった。
そして俺自身も初めて味わう女性器に夢中で、碧依の制止などまるで意に介さない。
全ての意識は俺の唇と舌に集まっていた。
(あつい……! それに、柔らかすぎて口が溶けそうだ……!)
碧依の秘所はとろとろに蕩きっていて、燃えるように熱かった。これが人の肌だなんて信じられないほどに。
愛蜜まみれのそこは俺の口元をぐっちょりと濡らしながら、ひくひくと小さく震えていた。
"女"の香りが鼻腔から入り込み脳まで届いて気が狂いそうになる。いつも見ているだけだった桃色の割れ目が、今まさに俺の顔に押し付けられているんだ。
俺は秘裂の上で唇をぬるりと滑らせながら口を開いた。そしてゆっくりと舌で蜜を掬う。
甘い香りに反してその蜜は無味だ。いや、ほんの少しだけ酸味がある。およそ美味いとは言えないはずのそれなのに、とにかく最高に美味しかった。
「んっ、あ! い、いさおっ、だめッ! きたないよっ……んあっ!」
碧依が弱々しく腰を左右に振って抵抗するが、やめる気なんてさらさらない。彼女の声を無視しつつ、腰をがしりと掴んで逃がさないようにした。
そして砂漠でオアシスを見つけた遭難者かのように、俺は一心不乱に碧依の割れ目を舐めしゃぶる。
存在しないはずの甘さが口いっぱいに広がって、俺は次々と蜜を舐めて吸って飲み込んでいく。
これは、至上の美酒だ。この世のどんな酒よりも俺を深く酔い狂わせて、多幸感に満たされていく。
舌先で割れ目を下から上へと舐め上げる。碧依が腰を小刻みに震わせた。
そのまま舌を割れ目の奥へと侵入させる。碧依が艶かしい喘ぎ声を響かせた。
初めて触れる肉ヒダの感触。それはとろとろで、あつあつで、ざらざらなのに一切の摩擦を感じないほど潤っていた。
舐めて、啜って、むしゃぶりつく。碧依の腰がどんどん震えて、熱い蜜が次々と湧き出でてくる。
「ああっ、う……! ん! だめっ……! んあッ!?」
今まで見てきたどんな碧依よりも激しく快感に善がっている。彼女にとっても初めて受ける口での奉仕は、普段のオナニーなんか比にならないほどの快感を生み出しているらしい。
部屋に響くあられも無い彼女の声が俺の理性を削っていく。肉棒は痛いほどに膨らんでいた。
熱烈なクンニによって溶けていく碧依の秘裂は、もはや俺の舌との境目がわからなくなってしまったかのような錯覚すら覚える。
小さな陰唇が俺の唇を撫で、さらさらな愛蜜が俺の舌に絡む。俺の後頭部を掴んでいた碧依の両手はいつの間にか、俺の顔を秘所に押し付けるように力がこめられていた。
割れ目の形を舌で全て覚えた俺は、ついに彼女の小さな肉豆へと舌を伸ばす。反応は劇的だった。
「ん……ひぁッ!? んんあっ! ま、まって……ッ!」
俺の舌先がクリトリスをそっと舐め上げた瞬間、今日一番の高い声を碧依が漏らす。細い腰がほんの一瞬だけ浮いていた。
碧依の両手がくしゃりと俺の髪を荒らす。ささやかすぎるその抵抗は、むしろ俺の興奮を高めることしか成し得なかった。
唇全体で秘核に吸い付いて、そのまま舌でもれろれろと舐める。
たちまち碧依はびくんびくんと震えながら、甘い嬌声を上げ出した。
「んあ! ん、ふぁぁッ!? それだめっ……あッ、おかしくなっちゃ、んぁッ!?」
だめという言葉に反して、碧依の両手はさらに強く俺の頭を秘裂へ押し付ける。俺は口を決して離さないまま上目遣いで彼女を見上げた。
……碧依の表情は、これまで見てきたどんな顔よりもトロンと蕩けていた。焦点の定まらない両目。その端には涙も浮かんでいる。
あまりの快感に訳も分からなくなっているらしい。口から出る言葉と身体の反応が一致していなかった。
そんな碧依の表情が、たまらなく可愛くて、美しくて、愛おしい。胸の奥がぎゅうと苦しくなった。
気付けば、碧依の秘核はさっきよりも少しだけ大きく膨れている。女の子も勃起するという事を俺はこの時初めて知ったのだった。
(……俺、いま、碧依のまんこを舐めてるんだ……!)
今更になって、ようやく自分がしている事を現実として認識した。胸の中を満たすこの感情は、言葉では表現しきれない。
嬉しすぎて俺まで泣きそうな気持ちになるけれど、雌の味に夢中になっている舌は決して動きを止めなかった。
ぷくりと膨れた秘核を、唇でちゅうと吸う。
「んんあ! な、なにこれぇ、ひぁっ!」
とろりと蜜をまとった秘核を、舌でれろれろと舐めまくる。
「あ、あ、ぁんっ……んぅあっ!」
ぴちゃぴちゃ、ちゅぷちゅぷと水音が部屋に反響する。
それを碧依の甘い声がどこかへ拐って消えていく。
「あ、ま、まっていさおっ! い、いっちゃう、もうだめッ! んぁ!」
待つものか。それをずっと待ち望んでいたんだ。碧依の声を聞いた瞬間、俺は逆に舌の動きを加速させた。
たちまち碧依はがくがくと足腰を震わせて、太ももで俺の頭をギュッと挟んだ。俺も両手で碧依の腰を掴み、快感からの逃げ場所を奪う。
必死で舌を動かして、彼女の秘核を責め続けた。秘裂からどんどん愛蜜が溢れて、脳髄が甘い香りと征服感で満たされていく。
「いくっ、ああッ、だめっ、だめッ! いっちゃう、あ、あ、あ……!」
そして、碧依が絶頂を迎えた。
「……んぁああッ——————ッッッ!!」
碧依の腰が高く跳ねて、太ももで俺の頭を強く挟んだ。びくん、びくんと何度も痙攣しながら、声にならない嬌声を響かせている。
俺は秘裂をちゅううと強く吸いながら、上下に跳ねる碧依の腰に揺さぶられていた。
「——っあ……——……は、あ……ッ!」
碧依は顔をぎゅううと顰めながら快感の爆発に意識をトばされている。何度も激しく腰を震わせた彼女は、やがて電池が切れたようにドサリとベッドへ腰を降ろした。
ようやく俺の口が秘所を解放する。つう、と愛液の糸が俺の唇と彼女の秘所に橋をかけた。
碧依はだらしなく股を開いたまま、潤んだ瞳で虚空を見つめ、荒く息をしている。見せつけるように晒されたその秘裂はてらてらと濡れて光り、小刻みに痙攣しては俺の眼差しを釘付けにした。
……俺が碧依にクンニをして、俺が碧依をイかせたんだ。その事実一つで、狂おしいほどの歓喜と興奮が湧き上がってくる。
ズン、と。重い衝動が俺を支配した。
未だ呼吸の整わない碧依。その投げ出された四肢の上に、俺はゆっくりと覆い被さる。
激しくそそり立つ肉棒。彼女の秘裂のすぐ目の前に、それがぴとりとあてがわれた。
碧依が虚ろな瞳で俺を見上げる。俺の表情を見た彼女は少しだけ驚いて、すぐに口元を綻ばせた。
彼女の細い指先が俺の肉棒を優しく掴み、秘裂に向けて角度を調整する。……にちゅり。亀頭の先に、戦慄するほど熱い秘肉が触れた。
欲望に狂った俺と彼女が見つめ合う。
この一線を越えれば、もう二度と戻れない。だけどそんなことは別にどうでも良かった。
これは、ずっとずっと望んでいたことだ。大好きな彼女の初めてを俺が受け取れるんだ。
碧依が荒い呼吸のまま、小さく俺の名を呼ぶ。
「いさお……」
その声に込められた想いは、俺にはまだ分からなかった。
分かるのは、彼女も俺を求めているということだけ。それだけで十分なはずだ。
それだけで——。
『……別に、なんでもないよ』
彼女の赤く腫れた目元が、俺の視界に映った。
性欲に押しつぶされた俺の恋心が、それでも何かを必死に叫んでいる。
動きを止めた俺を、碧依が不安げに見上げた。
今すぐ腰を突き動かしたいという衝動。それを奥歯でギリギリ噛み潰しながら、俺は何とか理性を取り戻して口を開く。
「……なんで、泣いてたんだよ」
「……え?」
「お前がそんなに目が腫れるほど泣くなんて、やっぱ変だ。なんかあったんだろ」
そして彼女は、自暴自棄になったように俺へと身体を差し出している。絶対に何かがあったはずだ。
正直に言えば、今すぐにでも犯したい。全力であの秘裂に肉棒を突き込んで、碧依の全てを俺のものにしたい。
でも、こんな形で碧依の初めてを奪ったら、きっと俺は今日のことをずっと後悔するだろう。碧依の悲しみに便乗するような形で彼女を手に入れたって、胸を張って彼女の隣に立つことなんてできない。
碧依はまた泣きそうな表情になって、消え入るような声で言った。
「い、いさおは、えっちしたくないの」
「……したい。死ぬほどしたいけど、泣いてるお前を放ったまま抱くのは嫌だ」
「え」
碧依はきょとんと不思議そうな顔になって、それからもっと泣きそうな顔になった。
でもその表情は最初と違って、何かを安心したことで漏れたような涙目だった。
「え!? なんでまた泣きそうなんだよ! どうしたんだ一体、何があった?」
「ち、ちが……泣いてないもん。……すん」
「おいおいそれは無理があるだろって。お前が説明するまで今日はもう止めだ」
「……そんなにばきばきに硬くしてるくせに。やせ我慢」
「う。うるさいな、ヤりたいのは事実だから仕方ないだろ」
俺の肉棒をチラ見した碧依が、ほんの少しだけ笑いながら揶揄ってくる。
彼女がずっと抱えていた悲壮感のようなものは、もうどこかへ消えていた。
「そんなにしたいんだ」
「したい」
被せ気味に即答する俺。碧依は目を丸くして、それから小さく笑った。
目元に溜まった涙を指で拭った彼女は、穏やかな声で俺に言う。
「勇雄には秘密。でも、もう泣かないから平気」
「……お前な、それじゃ結局答えになってないだろ」
「いいの。私が考えすぎてただけだから」
どうやら碧依は本当に言うつもりがないらしい。こうなった時の彼女は意外にも超頑固だ。きっともう俺が真相を聞けることはないだろう。
だが幸いか、碧依の表情は晴れやかだ。とりあえず自暴自棄になっている心配は不要になったと見ていいな。
まったく、どんな心情変化だよ。碧依の思考がこんなに分からない事なんて、初めてじゃないか?
……はぁ。千載一遇のチャンスを逃してしまった。碧依とセックスできる絶好の機会だったのに。
でも今になって「やっぱりエッチしよう」はダサすぎる。理由を聞くまでヤらないと言ったのは俺の方だった。
「……ふふ、勇雄、顔に出てる」
「な、なんだよ。そもそもお前の方から誘惑してきたんだろ。我慢しただけ俺は偉い」
「ゆうわッ!? ……それは、そうだけど」
……いい機会だから、ここで聞いておいた方がいいんじゃないか。
碧依がどういうつもりで俺とこんなことをしているのか。俺に好意を持ってくれているのか、それともただの性欲の捌け口に過ぎないのか。
恋人同士でも無いのにこんな真似を続けている今の関係はあまりに歪すぎる。俺にとっては願っても無いことであり、同時に望まない関係でもある。
俺は碧依の正式な恋人として、彼女を手に入れたいのだ。決してセフレか何かになりたい訳じゃ無い。
(でもそれはつまり、「お前は俺が好きなのか」と聞くってことなんだよな……)
き、聞きにくすぎる。それに返事がNOだったらマジで死ねる。自律思考するディルドとほぼ同じ扱いってことだ。
それでも彼女が望む限りは喜んでエッチなことはするけど、たぶん終わってから毎回死にたくなるだろう。賢者タイムが負け犬タイムになりかねない。
とはいえ俺の方から告白する勇気もないし、そんな雰囲気でもない。結局、俺の口から出てきたのは中途半端な問いかけだった。
「……そもそも碧依はいいのかよ。俺とお前は、その……」
「"ただの幼馴染"、なのに?」
「……!」
言葉の先を取られた。まるで当てつけでもするかのような、勿体ぶった言い方。
そして碧依の表情も一気に不機嫌そうに曇っていた。それはまさに、俺がそう言おうとした事を咎めるかのような……。
『——碧依とは本当に付き合ってないし、完全にただの幼馴染ってだけで』
(あれ……? まさか……)
一つの可能性が俺の脳裏をよぎる。今日、先に帰宅していたのは碧依の方だった。
詳細は聞いていないが、普通に部活が早めに終わっていたというのが理由だろう。そして部活終わりの碧依が帰ろうとする時、料理部の活動でまだ学校に残っている俺を迎えに行こうとしても、おかしくない。
でも俺は部活を終えてから学校を出て帰宅する直前まで、ずっと隣に別の一人の女性を伴っていた。
あの先輩から碧依との関係性を問われて俺が答えた、あのやり取り。
これほど毎日のように碧依とオナニーを見せつけあっていた俺が、それでも彼女を"ただの幼馴染"と称した、あの会話。
もしそれを、碧依が聞いていたんだとしたら——。
「……勇雄?」
黙り込んだ俺を見て、碧依は何かを勘違いしたらしい。少し焦った様子で上目遣いになって俺を覗き込んでくる。
それでも俺は上手い言葉が見つからなかった。だって、そうだろう。もしあの時の俺の台詞が碧依の涙の理由なんだとしたら。
俺が碧依を幼馴染としてしか考えていない、俺が性欲でしか碧依を見ていない。そんな勘違いで彼女が泣いていたのだとしたら。
——そんなの、俺のことが好きだと言っているようなものなんじゃないか?
希望的観測でしかない。でも一度浮かんだその考えが俺の思考回路をすっかり埋め尽くしてしまっていた。
碧依が不安そうな声で俺に謝罪をしてくる。俺を不快にさせたとすっかり思い込んでいるようだ。
「えっと、ごめん。私が怒りすぎたかも」
「……い、いや。俺は怒ったりしてるわけじゃない。俺も聞き方が良くなかったな。ごめん」
碧依はほっと安心したように息を吐いて、下がっていた眉を元に戻した。
そして目を下に伏せながら、言いにくそうに言葉を紡いだ。
「ううん。……私も、勇雄とこんな事してるのがおかしいっていうのは分かってる」
「おかしいとまでは言わないさ。別に、大人なら良くあることだろ。……たぶん」
「そうかな。……そうだといいな」
なんだか微妙に気まずい雰囲気が俺たちの間に鎮座していた。
互いに気づかないフリをしていた、俺たちの関係性を表す言葉。それは一体どんなものだろうか。
幼馴染以上、セフレ未満? オナニー仲間? 覗き友達?
……どう表したって碌なもんじゃない。そしてそこに"恋人"の二文字が登場することも無い。
俺も碧依も僅かに相手から目線を逸らしながら、閉ざした口の中で言葉を転がそうとする。
色々と考えすぎている俺に対し、碧依の方が先に勇気を出せたらしい。
頬を赤く染めた彼女が、意を決したように俺をまっすぐ見つめて言う。
「……私、誰が相手でもこんな事するわけじゃないよ」
それはもしかすると、俺がこの一週間でずっと聞きたかった台詞なのかもしれない。
「……」
俺は何も言葉にできない。喜びと驚きと期待。ぐちゃぐちゃな感情が、碧依の言葉の続きをじっと待つ。
「恥ずかしいことも、えっちなことも、声も身体も全部、相手が勇雄だから——」
——プルルルルン! プルルルルン!
覚悟のこもった碧依の台詞を、空気の読めない着信音が掻き消した。
音の発信源は、床に放られた俺の制服のズボン。そのポケットに入ったままの携帯からだった。
碧依からの連絡に気づいていなかったことを咎められた時、反省して消音モードを解除したのだ。
(誰だよ! よりにもよって、こんなタイミングで……!)
今の碧依の言葉は、俺たちの関係性を大きく変えてくれるような予感があったのに。
出鼻をくじかれた彼女はすっかり口を閉ざして、床に転がるズボンを困ったように見つめるだけだ。
俺はさっさと着信を切ろうとズボンを拾って、スマホを取り出す。誰だか知らないが後にしてくれ。
しかし、画面に表示された名前は俺の予想外のものだった。
「……だれ、それ」
俺の肩越しに碧依がその名を目撃する。俺の背中にいやに冷たいものが走った。
画面中央に光るのは、"柚鈴先輩"の文字。つい数十分前まで俺と一緒にいた、あの美人なお姉さんだ。
「……料理部の先輩だよ」
「……ふぅん」
碧依の声が妙に硬いように聞こえてしまうのは、俺の罪悪感が原因か、それとも。
焦り散らかした俺は、"慌てて着信を切ったら碧依に疑われる"なんて訳のわからない思考を経たのち、思わず最悪の行動に出た。
「はっ、はい。もしもし!」
俺の背後で碧依が小さく「え」と呟く。どう考えても電話に出ていいような状況じゃないのは俺も分かっていたはずだった。
チラリと振り返れば、酷く傷付いたような顔で碧依が俺を見つめている。裸の女の子を放って別の女と電話するなんて、我ながら論外すぎる。
や、やばい。柚鈴先輩にはうまいこと言い訳してすぐに切らないと!
〈あ、もしもし、イサくん? よかった! 今度は出てくれたね。いま大丈夫かな。…………あれ、もしもーし?〉
「……あ、ああ、すみません。お疲れ様です。どうかしましたか?」
俺は碧依に手で"ごめん"のポーズを取るが、彼女は特に反応を返さなかった。
ただ、感情の読めない顔で俺をじっと見つめてくる。いつもは眠たげに見える半目も、今は底冷えするほど恐ろしく感じた。
俺は全裸のままベッドの淵に腰掛けて、冷や汗と共に受け答えをする。
〈特になにかってわけじゃないけど、イサくんのお買い物は無事に終わったかなって〉
「ああ、えと、そうですね。やっぱりちょっと買いすぎちゃいましたけど、無事に帰ってきましたよ」
〈それはよかった! たくさん食べることはいい事だよ? イサくんはおっきいから、なおさらね〉
「あ、あはは。太らないように気をつけます」
ベッドが揺れる。碧依が裸のまま床に降りたのだ。ぷるんとしたおっぱいや尻が視界の端に映って、脳の言語野に割くリソースがそちらに奪われる。
早く上手く電話を切りたいのに、当たり障りのない言葉しか出てこなかった。
〈今日、一緒に帰ってくれてありがとね。こっち方面の人は他にいなくていつも一人きりだったから、お話できて嬉しかったな〉
「いえ、俺も一人の予定だったので嬉しかったです。……あーその、すみません。柚鈴せんぱ——」
"用事ができたから切ります"。そう直球で言う事を決意した、その瞬間だった。
裸でベッドに腰掛ける俺の、開いた両脚。その間に碧依が正面から屈み込んで、床に膝をつく。
そして一切の躊躇もないままに、すっかり力を失った俺の肉棒を彼女は手で持ち上げて。
小さな口で肉棒を深く呑み込んでしまったのだった。