もしもブループロトコル(無印)の主人公がスタレゾの主人公になったら(おねショタ)【完結】 作:我南無
<ナルル視点>
成り行きでとんでもない勝負を終えた俺は、花火大会の開幕式前に食べる物を探しに、廻る舵輪亭にやって来ていた。
そこで話が聞こえてきた。
アステルリーズへ来るまでの記憶がないこと。懐が寂しいけど頑張っていこうということ。
どんな奴か顔を見ようと2階に上がると、そこにいたのはあいつだった。
あいつは、記憶も金もないなりに、俺に良くしてくれようとしていたのか……
感極まった俺は、思わず話しかけてしまった。
「ううっ……なぜかわかんないけどちょっと感動しちまったよ……」
「またキミか!」
「誤解すんなよ、俺はストーカーじゃないからな!」「食いもんを探しに来たんだ!まさかまた会うなんて……」
偶然なのは本当だ。そういえばこいつ、記憶がないのに平原の怪異討伐に貢献したのか……
「わが宿敵のライバル!さっきの話を聞いて、決めたよ!アンタという真っ白な紙が色気づいたら、きっと正々堂々と戦って倒す!」
「それを言うなら「色づいた」ね」
ち、違う、そう言う意味で言ったんじゃない。周囲の人の視線も感じる。話題を変えよう。
「と、ところで、花火大会の開幕式がもうすぐ始まるけど、あんたらは行かないのか?ボランティアになるとルーノがもらえるみたいだぞ」「おしゃべりは後にして、まずは飯だ!早く食べないと、開会式に間に合わない!」
当初の目的を思い出したふりをして、俺はそそくさと退散した。
<主人公視点>
花火大会の開会式では、花火ではなく騒動が起きてしまった。周囲と協力して現場の混乱をおさめた私は、そこでナルルに呼び止められた。
「どうしてここに?家に帰らないの?」
「冒険王になる俺が、これっぽっちの虚蝕エングラムにビビッて逃げてどうすんだよ」「さっきからここで手伝ってるんだ。団長にも会ったよ!」「団長からのお礼状だ。渡してほしいって」
ナルルがお礼状を渡してきた。団長はナルルとの関係を知っているのだろうか?そう思っていると、アルーナ様からメッセージが飛んできた。
「ありがとう。……手がかりがあったらしい。探しに行かないと」
「そりゃ一大事……きっとアンタは急いでるんだろう。このウリボをプレゼントするよ――そいつに乗ると、移動がぐっと楽になる。」「……か、勘違いするなよ。アンタはこの俺が認めた相手なんだ。ウリボくらい持ってて当然だろ?」
ウリボというのは可愛い獣のマウントイマジン、乗り物だ。ただナルルほどの大きさしかないし、私はまたナルルからもらうことになる。
「ウリボに乗るのはちょっと……」
「ヘン、乗ってみれば分かるさ。そしたらちゃんとウリボに謝れよ」「じゃあ俺はここで。がんばれ、ウリボナイト!」
ウリボを見る。一瞬ナルルのように見えて、私はさっきのことを思い出した。
「じゃあキミに乗った私はキミに謝らないとね。ごめんね……あっ」
両足の間から何かが地面に落ちる。ナルルもそれに気付いたようだ。
「……ウリボ、キミのでべちょべちょになっちゃうね。ごめんね、ウリボ」
「……早く行けよっ!」
その後、現場に急行し無事に用事を終えた。ウリボは小さいしすごく揺れたが、自分で走るよりずっと早かった。
次はしばらく後の話になります。船の話は一旦カット。