※この作品はR-18です。

半血魔王のクロニクル ~黒き貴公子シリーズ総集編~   作:古弥須 凱

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29話 忠義の仮面

 

【挿絵表示】

 

 

 

エドマンドは、粗末な使用人用のベッドに腰掛け、自分たちだけの交尾に夢中になっている双子の淫魔・リリアとソフィアを眺めていた。

 

銀縁の眼鏡を押し上げながら、淡い灰色の瞳に、いつもの無慈悲な光が宿る。

 

魔界からこの王国に戻った瞬間から、ルシエル公爵の第一従者(ヴァレット)、レジナルド・チェンバースという存在は彼の中から消えていた。

 

彼は、王太子の召使エドマンド・グレイだ。

 

人間界では決して外さない仮面――それが彼の忠義の証明(あかし)だった。

 

そして双子たちは――ただ本能のまま、淫らに、激しく、壊れるまで交尾するだけ。

 

魔界でルシエルの性的愛玩物(ペット)として奉仕するために生まれた、この可愛らしい生き物は、たった一夜の渇きも耐えられない。

 

人間としての寿命を吸い上げられながらも、彼女たちと夜毎烈しく交わり、その蜜壺に蕩かされながら奉仕してきたレジナルドだが、今夜の彼は、その淫らな日常には加わらなかった。

 

ルシエルの血を受けて王宮に戻った後、彼は双子との交わりを絶つことを決めていた。

 

限られた人間としての寿命。そのすべてを、ルシエルの為に使う覚悟が出来ていた。

 

そのためにこの忠実なルシエルの第一従者は、吸精淫魔(サキュバス)の仔と交わる――寿命をすり減らすような行為を自らに禁じたのだ。

 

その彼の目の前で――

 

白い陰茎を屹立させたリリアの上に、妹ソフィアがまたがり、あんっ♡と声をあげて自らの熱く蕩けた蜜壺に一気に沈める。

 

ずぶっ……ぬぷぅ……と根元まで飲み込む音が響き、ソフィアの膣壁が貪欲に締めつける。

 

「あぁっ……リリアのふたなりちんぽ……今日も硬くて美味し……♡……」

 

ソフィアの腰が即座に激しく上下し始めた。

 

ぬちゅっぬちゅっと粘膜が擦れる下品な音が部屋に反響し、結合部から白く泡立つ蜜が飛び散る。

 

ソフィアは両手で自分の乳房を強く揉みしだき、乳首を指で抓みながら、腰を前後にグラインドさせて陰茎を膣内で擦り上げる。

 

リリアは下から必死で腰を突き上げ、ソフィアの動きに合わせて深く突き刺す。

 

半陰陽の体が震え、可愛らしい声であえぎながらも、妹の膣肉を容赦なく犯していく。

 

尻尾を絡み合わせながら、さらに激しく腰を振る。

 

「ソフィア……だめぇ……まだそんなに締めつけないで……」

 

全身がびくびくっと痙攣し、背筋を弓なりに反らして甘い悲鳴を上げる。

 

リリアの頰は涙で濡れ、恥辱と興奮で震えているが、ソフィアは口元を歪めて笑い、尻尾を激しく振り回している。

 

妹淫魔の腰が激しく上下し、じゅぷじゅぷと卑猥な音を立てながら、上下に激しくリリアの陰茎を飲み込んでいた。

 

「いいよぉ……♡リリアのおちんぽ……すごく硬くて…こんなにビクビクして、血管浮きまくってる……♡」

 

ソフィアは床に爪を立て、尻を高く突き上げて嘲笑(わら)った。

 

「ねーえ♡レジナルドさん見てぇ♡ソフィアのおまんこ、もうこんなにグチュグチュに突かれてるのぉ……!」

 

エドマンドは無表情のまま、ただ静かに見つめている。

 

「レジナルドさんにエッチしてもらえなくて……寂しくすぎてぇ、お姉ちゃんと交尾しちゃってるぅ♡」

 

レジナルド――王宮召使エドマンドの視線は冷たく、しかし瞳の奥に熱い渇望が揺らめいていた。

 

しかし、エドマンドは動かない。

 

ただ、銀縁の眼鏡の奥から、静かに目の前の双子たちの痴態を眺めている。

 

「だめっ……ソフィア、レジナルドさんを困らせないで……!」

 

喘ぎながらも妹を嗜め、リリアが腰の動きを早めていく。

 

ソフィアには、レジナルドの決意がわかっていた。

 

これまでも彼の生命力を吸い上げながら、目先の快楽に溺れてしまっていたことに、リリアの中で小さな罪悪感がずっとつきまとっていた。

 

「いーじゃーん♡レジナルドさんだって本当はエッチしたくて堪らないよね♡私たちの繋がってるおまんこ、めちゃくちゃ見てるじゃーん♡」

 

ぱちゅっぱちゅっと肉がぶつかる乾いた音が部屋に響き、ソフィアの蜜が飛び散って床を濡らす。

 

「黙って!ソフィア……わたしがもっと気持ちよくしてあげるから……」

 

リリアの腰がさらに激しく、妹淫魔を突き上げる。

 

その陰茎がソフィアの奥を抉るたび、妹の体が痙攣し、甘い悲鳴がソフィアの唇から漏れた。

 

「んあっ……!リリア……じゃあもっと……もっと奥まで……奥までしてよぉ♡レジナルドさんみたいに激しく……子宮までガンガンにハメてぇ……いっぱい……突いてぇ……!」

 

ソフィアの腰がさらに激しくグラインドし続け、妹から生えている陰茎を膣内で擦り上げながら快楽を貪る。

 

全身の筋肉が小刻みに震え、指先までビリビリ痺れ、視界が白く霞む。

 

「レジナルドさん♡私たちの交尾、ちゃんと見ててね♡……でも本当はエッチしたいんでしょお?

 

ねぇ……♡なんで我慢しちゃうのぉ♡私たちのカラダ舐めて、犯して……もうレジナルドさんも淫魔(わたしたち)にハマってるよね♡

 

ソフィアわぁ……エドマンド伯父さんとのエッチもだーいすき♡無表情でガンガンおちんぽ挿入されるのクセになっちゃった♡」

 

ソフィアはわざとらしく尻を振り、エドマンドの方へ腰を突き出すようにした。

 

甘くトロついた接合部が丸見えとなって、エドマンドを激しく誘惑した。

 

「…ね……ちょっとだけぇ♡……!先端(さき)っぽだけでいいから……レジナルドさんのおっきなちんぽ……挿入(いれ)れてぇ♡」

 

「ソフィア……だめっ!!」

 

リリアはそれに呼応するように、腰を深く沈め、甘く声をあげながら腰を突き上げる。

 

二人の蜜と先走りが混じり合い、ぬちゃぬちゃと粘つく音が響く。

 

ソフィアの内壁が、リリアの白い陰茎をきつく締めつけ、ぬるぬると根元まで飲み込んで離さない。

 

レジナルドの右手は、ゆっくりと自分の股間に伸びていた。

 

黒い召使服のズボンを乱暴に下ろし、すでに痛いほど硬く膨張した陰茎を握る。

 

血管が浮き立ち、先端から透明な液がどろりと溢れ、指の間を伝って滴り落ちる。

 

指先が微かに震え、息が浅く、速くなる。

 

ゆっくりと、しかし確実にしごき始める。

 

表情は変わらない。

 

銀縁眼鏡の奥の灰色瞳だけが、わずかに熱を帯び、焦点が定まらなくなっていた。

 

「あーん、もぉ!!……”エドマンド伯父さん”♡」

 

悪戯っぽくソフィアが腰を振りながら、呼びかけた。

 

「しなくていーから、こっち来て♡……伯父さんのせーえき、ソフィアの顔にびしゃびしゃ射精(かけ)て♡」

 

誘われるままに、激しく腰をふる淫魔の仔(ソフィア)の顔の前に陰茎を晒し、激しくしごいた。

 

「もーお♡レジナルドさん、お仕事人間すぎぃ♡チンポよりカチカチ頑固なんだからぁ♡」

 

エドマンドの手の動きが徐々に速くなり、陰茎の先端から透明な液がどろどろと溢れ続け、指をぬるぬると滑らせる。

 

息が浅く、喉の奥でぐっと呼吸が小さく詰まる。

 

ソフィアは”エドマンド伯父さん”の高まり、熱、その匂いを楽しみ、舌なめずりをするが、彼の求めるとおり、決してそれに触れなかった。

 

リリアとソフィアの喘ぎが部屋に満ち、二人の体が交尾の悦びに激しく絡み合う。

 

リリアも限界を迎え、ソフィアの膣内に堪えきれない白濁を漏らす直前だった。

 

二人の体がびくびくと同時に痙攣し、甘い悲鳴が重なる。

 

「ソフィア……! だめぇ……わたし……射精(い)くっ……精液でちゃうっ」

 

「あぁんっ……一緒に……一緒にイっちゃお……♡」

 

絶頂の予感に腰が勝手にうねり、結合部がぐちゅぐちゅと音を立て続ける。

 

「あっ――!ああ――!だめっ!!おちんちん、いくぅ!いっちゃうよおお――!!」

 

「いいよリリア、射精して♡いっぱいだして――♡♡」

 

リリアの陰茎がソフィアの奥を抉り、妹の体がびくびくと痙攣する。

 

二人が同時に絶頂を迎え、リリアの白濁がソフィアの奥深くにどくどくと注がれる。

 

白濁と甘い蜜が滴り落ち、ハァハァと抱き合いながら、双子たちは快楽に震えている。

 

エドマンドはその光景を見ながら、静かに自らの限界を迎えた。

 

表情は変わらなかったが、最後には激しく呼吸が乱れた。

 

「…………ッ!」

 

ぐっと小さく息を詰まらせ、熱い精をソフィアの顔面に勢いよく放つ。

 

エドマンドの先端から迸った、大量の白濁がソフィアの鼻筋を伝い、大きくひらいた唇からこぼれ、小さな顎を伝ってぽたぽたと落ちた。

 

「やぁああん♡……伯父さんの精液(せーえき)、めっちゃ♡濃くて、あっつい♡……」

 

双子は争いながら、ソフィアに注がれたエドマンドの精を舐めまわし、奪い合った。

 

虚しい射精がもたらした、圧倒的な快楽の余韻に震えたまま、召使エドマンドの陰茎から最後の滴が落ちる。

 

誰も知らない彼の内面で、一瞬、エドマンドという仮面が、粉々に砕け散った事実(こと)を自覚していた。

 

息を殺して眼鏡を直す手が、微かに震えた。

 

*

 

双子が余韻からようやく体を起こした頃、エドマンドは部屋の隅の椅子に座り直し、静かに口を開いた。

 

「ルル、私が不在の間の、リーザ姫の様子を教えてくれ」

 

ソフィアはベッドに肘をつき、髪を指でくるくる巻きながら答える。

 

「うーん、普通に可愛かったよぉ♡」

 

ぴょこぴょこと尻尾を跳ね回しながら続けた。

 

「レジナルドさんがぁ、出発した日にぃーリーザちゃんはアンナさんと、ずっと二人で話しててぇ、アンナさんは泣いてた……。でも、リーザちゃんが優しく抱きしめて、肩をだいて慰めてたの見たよ」

 

リリアが小さく頷き、補足する。

 

「……アンナさん、すぐに暇を取って出て行っちゃったみたいです。それからは私たち二人が、直接リーザ姫の身の回りのお世話をしています」

 

エドマンドの眼鏡の奥で、淡い灰色の瞳がわずかに細まる。

 

「詳しく話しなさい」

 

ソフィアが楽しげに続ける。

 

「リーザ姫、すっごく優しいよぉ♡……ぜんぜんツンツンしてないしぃ~フツーに笑ってくれるからうれし♡

 

私たちに『ありがとう』って言ってくれるし、仕事中に疲れてベッドで眠っちゃったのに、寝てていいよって怒らなかったんだ♡

 

昨日なんて、リリアも誘って3人で一緒に昼寝したよぉ♡リーザちゃんはお姉ちゃんみたい♡撫で撫でしてくれたよ~♡」

 

リリアは頰を赤らめ、恥ずかしそうに目を伏せる。

 

「……リーザ姫の匂い、甘くて……安心するんです。

 

私たちの出したお茶もお菓子も、何も疑わずに喜んでくれてます。

 

最近はアレクシス王太子にも、親しげに声をかけていて……『今日はいい天気ね』とか、『一緒に庭を歩きませんか』とか……すごく明るくなってます」

 

エドマンドは無言で聞き終える。

 

指先で眼鏡の縁を軽く叩きながら、静かに呟いた。

 

「……疑わない、か」

 

エドマンドは振り返り、冷たい視線を双子に向ける。

 

作戦は怖いほど順調に進んでいた。

 

媚薬は少しずつリーザ姫のなかに蓄積し、人間界のどこにいても、ルシエルの夢と繋がる状態になりつつある。

 

精神が呼応し、魔力の力を借りて固く結び合えば、いずれ媚薬なしでも彼らの夢は固く結びつき、離れられなくなるはずだ。

 

悪いことではない。ただ……不自然だ。

 

実際に、リーザが優しい視線をアレクシスに送ることで、王太子は舞い上がっており、今になって進行している彼女の政略結婚に難色を示しだしている。

 

小議会は混乱し、リーザの叔父である国王と王太子の対立が激しくなるだろう。

 

(……まるで時間稼ぎだ)

 

リーザの本心はわからなかった。

 

ルシエルはすでに4度彼女と夢の中で交わり、すでに彼女の肉体を手に入れたと言っていた。

 

だが、言葉を変えれば、リーザ姫は彼の求婚を少なくとも4度、拒んでいることになる。

 

ルシエルは穏やかに、彼女への愛の深まりを語っていたが――。

 

何もかも完璧に組み合わされたパズルの中に、たったひとつ空白があるような、エドマンドのなかに言い様のない暗い不安がよぎった。

 

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