※この作品はR-18です。

半血魔王のクロニクル ~黒き貴公子シリーズ総集編~   作:古弥須 凱

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46話 ミス・アルマ

 

【挿絵表示】

 

 

 

ルシエルは自室の窓辺に佇み、夜の闇を静かに見つめていた。

 

部屋の灯りはやや落とし気味に、蝋燭の炎がゆらゆらと揺れている。

 

扉が控えめに叩かれる。

 

その薄い腰回りにぶら下げた、屋敷の鍵束を優雅に鳴らしながら、女中頭(ハウスキーパー)のミス・アルマが入ってきた。

 

彼女は一礼し、穏やかな声で報告を始めた。

 

「ルシエル様。本日、新たにメイドを二人雇い入れました。

 

双子たちの補充として、どちらも若く働き者の娘たちです。

 

明日から使用人棟で教育を始めます」

 

ルシエルは黙って聞き、短く頷くだけだった。

 

「それでは、失礼いたします」

 

アルマは部屋を出ようとした。その背中に、ルシエルが低く呼び止める。

 

「ミス・アルマ」

 

アルマは振り返った。

 

「いいえ、ルシエル様」

 

優しく、きっぱり断る。

 

「俺はまだ、何も言っていない、ミス・アルマ」

 

アルマは静かに微笑み、穏やかに答えた。

 

「ルシエル様のお考えが、アルマにはわかりますわ。お断りいたします」

 

ルシエルは息を詰めた。

 

「そんなつもりではなかった」

 

アルマは優しく頭を下げ、部屋を出る。

 

「おやすみなさいませ」

 

ルシエルは小さく、答えた。

 

「おやすみ、ミス・アルマ」

 

扉が閉まる音が響いた。

 

アルマは使用人棟の自室に戻り、小さなランプの灯りで繕い物の続きに取り掛かった。

 

指先で丁寧に布地を整えながら、細かく針を動かしていく。

 

突然、頭の中に声が響いた。念話だ。

 

ルシエルの声だった。

 

(ミス・アルマ。石鹸が見当たらない)

 

アルマは針を止め、静かに答えた。

 

「そんなはずはありませんわ。レジナルドが常にきちんと、ご用意しているはずです」

 

(彼はいない……ナイメリア様のもとへ使いに出している)

 

「では従僕のブランに声をかけますわ」

 

(ブランはもう下がっている。……持ってきてくれ、ミス・アルマ)

 

アルマは息をついた。

 

「男性使用人(ヴァレット)がすべき仕事ですわ。ご存じのはずです」

 

(裁縫が終わったら、何をする?ミス・アルマ)

 

「わたしもお風呂に入ります。使用人用の小さなバスタブに浸かって……体をすみずみまで拭きますわ」

 

(その光景を見てみたい。……お前の肉体(からだ)を想像している。ミス・アルマ)

 

アルマは針を布に刺したまま、静かに諭すように返した。

 

「わたしは、お小さいころの貴方様を、なんとかお風呂に入れたことを思い出しますわ。

 

泣いてわがままばかり仰って、私やアルフレッド様を困らせて」

 

(……俺はそう言われるほど、悪い子ではなかったはずだが)

 

「ええ、聞き分けの良い子だったことにいたしましょう。

 

ルシエル様の目の前にある、白くて四角い物体が石鹸です。

 

それを使って、きれいに体を洗って、静かにおやすみなさいませ」

 

念話が途絶えた。

 

アルマは繕い物を終え、ランプを落とし、部屋を出た。

 

使用人用の浴室へ向かい、小さなバスタブに湯を張る。湯気が立ち上る中、アルマはゆっくり服を脱いだ。

 

豊満な乳房は重みでわずかに垂れながらも、熟れた弾力を保ち、湯の熱で桜色に染まっていた。

 

オレンジがかった乳輪は乳首を優しく包み、湯に濡れて艶やかに光る。

 

腰からヒップの曲線は、女神のような豊満さと柔らかな肉感を湛えていた。

 

長い髪を解き、湯に沈めると、髪がたゆたうように広がり、胸の谷間に泡が浮かぶ。

 

湯に浸かり、目を閉じたアルマは静かにため息をついた。肩まで浸かり、熱い湯が体を包む。

 

静寂の中、再び念話が響く。

 

(ミス・アルマ。俺が眠るまで、そばにいてくれないか)

 

アルマは目を閉じたまま答えた。

 

「若いメイドが沢山おりますわ、ルシエル様。皆、よろこんで伽(とぎ)に伺います」

 

(今夜はお前といたい、ミス・アルマ)

 

アルマはゆっくり目を開け、湯の中で髪を梳きながら穏やかに、しかしきっぱりと言った。

 

「ルシエル坊ちゃま、わたしはお父君であるハデス公のご寝所にもよばれていましたの。

 

それをご存じの上で、私をお召しになりたいの?」

 

(それは、知らなかった……。だが、いま余計に昂(たか)ぶった)

 

「……いずれにしても、あまりアルマを困らせないでください。

 

私は女中頭(ハウスキーパー)で、他のメイドたちを監督する立場なのですよ」

 

(この屋敷で誰も、俺に意見する者はいない。来てほしい、ミス・アルマ)

 

アルマは湯の中で体を起こした。水滴が豊かな胸を伝い、湯面に落ちる。

 

静かに、優しく答えた。

 

「わたしはただの使用人ですわ、ルシエル様。お召しのとおり、伺います」

 

(……ありがとう、ミス・アルマ)

 

念話が途絶えた。

 

アルマは湯から上がり、濡れた体をタオルで丁寧に拭いた。

 

豊満な胸を優しく包み込み、ヒップの丸みを拭きながら、寝間着を羽織る。

 

部屋を出て、ルシエルの私室へと向かった。

 

 

*

 

 

ルシエルは風呂上りのローブをまとったまま、ベッドの端に腰を下ろしていた。

 

濡れた黒髪が首筋に張りつき、湯の熱がまだ肌に残る。

 

部屋の蝋燭は一本だけが灯り、柔らかな橙色の光が彼の横顔を照らしていた。

 

扉が静かに開き、美しい黒髪を簡単に束ねた、ミス・アルマが入ってきた。

 

足音も立てずに近づき、ルシエルの前に静かに立った。

 

「石鹸はございましたか?」

 

「ああ、昨日と同じところにあった」

 

ルシエルは短く答え、ゆっくりと顔を上げた。

 

紫の瞳が、アルマを捉える。

 

その視線のなかに、言葉にできない渇望が宿っていた。

 

二人は無言で近づき、唇を重ねた。

 

最初は優しく、探るように。やがて深く、糸を引いて濃厚に絡み合う。

 

ルシエルの手がアルマの背中に回り、彼女を引き寄せる。

 

アルマは抵抗せず、ルシエルの首に腕を回して応えた。

 

キスを解くと、ルシエルはかすれた声で呟いた。

 

「お前とこうするのは久しぶりだ。ミス・アルマ」

 

アルマは静かに微笑み、ルシエルの頰を優しく撫でた。

 

「本当にお辛いときにだけ、お声がかかりますわ、ルシエル様。

 

アルマはそれを理解しています」

 

ルシエルは瞳を閉じ、アルマの胸に顔をうずめた。

 

彼女の熟れた体温と、柔らかな胸の感触に、静かに身を委ねる。

 

「俺は、双子たちを殺してしまった」

 

アルマはルシエルの髪を優しく撫でながら、穏やかに答えた。

 

「でも、レジナルドは生かされました。奇跡ですわ、本当に危ない状況でした」

 

ルシエルは目を閉じたまま、声を震わせた。

 

「休んでいろと言ったのに、ナイメリア様のもとへ使いに出て行った」

 

アルマはルシエルの肩を抱き寄せ、背中をゆっくりと撫でた。

 

「まだ体の穴が塞がったばかりなのに、レジナルドは忠義にも程があります。

 

でもルシエル様のお気持ちを考えれば、自分が行かなければと思ったのでしょう。

 

皆、ルシエル様のお力になりたいのです」

 

ルシエルはアルマの胸に顔を押しつけ、息を吐いた。

 

「……俺には、誰かを守ることが出来ないのかもしれない。

 

姉上も、双子たちも……みんな俺のために命を落とした。

 

サバトの夜も、俺はリーザを守れず、彼女が傷つけられるのを、ただ惨めに這いつくばって見ていた。

 

あの時の俺は、アスモデール(あいつ)が言ったように、ただの負け犬だ。

 

あまりにも無力で……彼女にとって、俺はまったく無価値な存在にしか思えない。

 

……彼女は、今は俺に会いたくないと手紙でよこした。

 

俺はただ会いたいと手紙を書くが……もう"夢の中"ですら会えなくなった。

 

彼女に会う資格が、本当に俺にあるのか、それすらもうわからなくなってきた……」

 

アルマは優しくルシエルの顎を上げ、その紫色に潤む瞳を覗き込んだ。

 

「何事も、時が来るのをただ待つしかない……そういう時期がありますわ。

 

いまは、ルシエル坊ちゃまの辛いお気持ちを、アルマがみな受け止めます」

 

寝間着の紐を解き、豊かな胸を露わにする。

 

蝋燭の光に照らされ、乳房は重みでわずかに揺れ、乳輪はほんのり色づいていた。

 

アルマはルシエルのローブを剥ぎ取り、彼の上にそっと跨がった。

 

その熟れた秘部が、ルシエルの硬く張り詰めたものを優しく受け入れ、ゆっくりと腰を沈める。

 

彼女は腰をゆっくりと前後に揺らし、ぬるぬるとした柔らかな襞でルシエルを包み込む。

 

ルシエルは、アルマの腰に手を置き、そっと支えるように触れる。

 

「……アルマ……」

 

ルシエルは、彼女の熟れた媚肉の締め上げに酔い、震える声で呟いた。

 

アルマは優しく彼の髪を撫で、腰をゆっくりと動かし始める。

 

アルマの白い尻肉が波打ち、豊かな胸が激しく揺れる。

 

彼女はルシエルの胸に手を置き、体を預けるように前傾した。

 

乳房がルシエルの胸に押しつけられ、柔肉が波打つ。

 

「ルシエル坊ちゃま……もっと……奥まで……」

 

ミス・アルマは、ルシエルの肉体が求めているものをすべて与えてくれた。

 

ルシエルが自分で感じているよりも、ずっと早く高まり、ほとばしりそうになる。

 

「アルマっ………もう……!」

 

「いいのよ……坊ちゃま……わたしのなかに全部出して……」

 

ルシエルは耐えきれず、アルマの腰を優しく引き寄せ、静かに、しかし深く、その膣奥に熱を注いだ。

 

アルマは全身を震わせ、ルシエルの首に腕を回して抱きしめる。

 

「いい子……たくさん射精(で)たわね……」

 

彼女はゆっくりと体を起こし、ルシエルの上に跨り直す。

 

熟れた秘部から白濁が滴り落ち、ルシエルの腹に落ちる。

 

アルマの優しい唇が、彼の体のあらゆるところを吸い、舐め、甘く啜った。

 

「坊ちゃま……まだ……こんなに硬い……」

 

アルマはゆっくりと、ふたたび腰を動かし始めた。

 

朝が来るまで、ルシエルはアルマの胸に顔をうずめ、一時の渇きを癒すために、何度も彼女のなかに身を委ねた。

 

 

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