半血魔王のクロニクル ~黒き貴公子シリーズ総集編~ 作:古弥須 凱
新婚旅行の最後の夜。
蒼い月が湖面に溶け込むように輝き、部屋は甘い媚薬の香りと二人の吐息だけで満ちていた。
リーザはルシエルの胸に寄り添う。
汗に濡れた金髪が頰に張り付き、頰はまだ火照ったまま。
先ほどまでの激しい交わりで、彼女の体はまだ熱く震えていた。
「……ルシエル」
リーザが小さな声で夫の名を呼ぶ。
ルシエルは彼女の髪を指で梳きながら、
「どうした?」と優しく返す。
リーザは恥ずかしそうに、でも素直に言葉を紡いだ。
「今夜あなたがしてくれたこと……とても気持ちがよかったの。
体が勝手に震えて、頭が真っ白になって……とても幸せを感じた……」
リーザは夫の胸に頰を寄せ、幸せな余韻に浸りながら、小さな声で呟いた。
「でも幸せすぎて……なぜか、あの夜のサバトのことを思い出してしまった。
私の初めては……あなたに捧げたかった……」
その一言で、ルシエルの胸に黒い棘が刺さった。
――俺はリーザを、守れなかった。
サバトの記憶が、鮮やかに蘇る。サタン王家の嫡男、上位悪魔としてあのサバトを司った、アスモデールの冷たい笑み。
リーザの白い体がその男に穢される瞬間。あのときの無力感、怒り、悔しさ――すべてが一瞬で沸騰した。
リーザの「初めて」を奪ったのはアスモデールだった。
あの夜、ルシエルは血にまみれて這いつくばり、ただ見ていることしかできなかった。
あの男だ。俺の妻を、俺の花嫁を、あいつが最初に……。
嫉妬の炎が胸を焼き、息が詰まる。
なぜ今、こんな言葉を?
お前は俺のものだ。すべてを俺に捧げるはずなのに、あの記憶がまだお前の心に残ってるのか?
悔しくて、腹立たしくて、狂おしいほどに……
ただ、アスモデールを殺したいと思った。
ルシエルは静かに息を吐いたが、紫の瞳は暗く燃えていた。
「……そうか。……初めて、か」
胸の奥で、何かが黒く渦巻く音がした。
ルシエルはリーザの腰を掴み、ゆっくりと彼女を四つん這いにさせた。
月光がカーテンを透かし、白いシーツに青白い影を落とす。
リーザの金髪が乱れ、背中を伝って腰に流れる。
彼女の尻は丸く、柔らかく、誰も触れたことのないピンクの
「ルシエル……?」
ルシエルは媚薬のオイルを指に取り、ゆっくりと彼女の
リーザの体がびくんと震え、吐息が漏れる。
「え……? そこは……」
リーザの目が見開かれる。
「リーザ……今夜は最後の一箇所を俺にくれ」
ルシエルは低く、抑えきれない嫉妬と独占欲を込めて囁いた。
嫉妬が胸を抉り、頭の中でアスモデールの顔が浮かぶ。
あの男がリーザの
だが、ここは違う。
ここはまだ、俺だけのものだ。
お前の体を、すべて俺の痕跡で塗りつぶしてやる。
あいつの記憶なんて、俺の快楽で上書きしてやる。
「サバトで奪われた『初めて』は、もう取り戻せない。でも……ここは、まだ
ルシエルは、リーザの尻にトロトロと媚薬のオイルを垂らしていく。
それでいて、「……お前が嫌なら、やめる」と続けた。
その腹を打つほどに固く、彼の陰茎は反り返っていて、紫の瞳は暗く情欲に滾っていた。
「ルシエル……そこだけは…だめ………ゆるして……」
「だからこそ、俺が最初に奪う。これがお前の、最後の一線だ。俺が越える……俺だけが越える……」
リーザの頰が赤く染まる。
恥ずかしさと、どこか期待するような震えが混じり合う。
彼女は抵抗をあきらめ、小さく頷いた。
「……あなたなら……いいわ。私の全部を、あなたに捧げる……」
ルシエルは、自分の陰茎に媚薬のオイルを塗り、ゆっくりと先端を押し当てる。
ぬるぬるとした感触が、リーザの体をびくっと震わせる。彼女の吐息が乱れ、指先がシーツを強く握る。
「俺も、
リーザの窄まりが抵抗するように締まるが、媚薬の効果で、少しずつ緩み始める。
「痛かったら、言え」
リーザは首を振る。
「大丈夫……あなたが、優しくしてくれるなら……」
ルシエルは少しずつ押し進める。
リーザの背中が弓なりに反り、喉から甘い悲鳴が漏れる。
「んあっ…………!」
痛みと同時に、未知の快楽がリーザの体を貫く。
ルシエルは腰を進め、彼の尖端まで埋め込む。
リーザの体がびくびくと痙攣し、子宮が夫の魔力を感じて収縮する。
「リーザ……お前のすべてを俺のものにしたい」
嫉妬の炎が、快楽の熱に変わる。
これで、お前のここも俺のものだ。
お前は俺の妻だ。俺だけが、お前を最初に奪う男だ……。
ルシエルはゆっくりと動き始め、徐々に激しくなる。
この堅い肉の感覚は、彼にとってもはじめての経験だった。
ルシエルはさらに深く、残酷に根元まで埋め込む。
「お前のここ……初めて俺が入ってる……締めつけが強すぎて……たまらない……」
窄まりが陰茎を強く締めつけ、ぬるぬるとした摩擦が甘く響く。
ルシエルは彼女の腰を掴み、根元まで埋めて激しく打ちつける。
「ほら……ここも、俺のものになった。前も後ろも、子宮も、全部俺の精で満たしてやる」
リーザの体がびくびくと痙攣し、吐息が甘く漏れる。
「あ……っ……ルシエル……痛い……痛いわ……」
彼はゆっくり引き抜き、再び深く沈める。
リーザの腰が無意識に揺れ、内腿が震える。
ルシエルは腰を速め、深く、激しく突き上げる。
「お前の奥まで俺のものだ……全部俺で埋めてやる……
ここだけは……俺が最初で最後……俺だけがお前の聖域を犯す権利を持っている……」
リーザの体が激しく震え、吐息が甘く高くなる。
窄まりの内壁が陰茎をきつく締めつけ、ぬるぬるとした摩擦が彼の神経を直撃する。
リーザの金髪が乱れ、涙が頰を伝う。
その瞳はもう「拒絶」ではなく「渇望」に変わっていた。
絶頂が近づくと、リーザは自分から腰を振り始める。
「あ……っ……ルシエル……そこ……奥まで……!」
リーザの声が甘く高くなり、体がびくびくと痙攣する。
ルシエルは腰を速め、深く、激しく突き上げる。
「だめ……おしり……熱くなってる……」
リーザの体が激しく震え、吐息が甘く高くなる。
ルシエルは彼女の腰を掴み、根元まで埋めて激しく打ちつける。
女の柔らかさを残しながら、リーザの肉は堅く彼を受け入れる。
そしてぬるつきながら拒み、最後には激しく彼を絞り上げていく。
ぐっと息を詰めて硬直し、ルシエルは欲望の高まりに呑み込まれる。
黒髪を振り乱し、汗を散らしながら
リーザは、痛みと快楽に悶えていた。
トロトロと愛液を垂らして彼の苛烈な責めに耐え、はじめて与えられる快楽に激しく啼いた。
目の前をちらつき、跳ねまわっていた快楽の尻尾を捕え、ルシエルは激しく吼えた。
リーザの最も深い場所、熱く蕩けつくした器官の中に熱い精を注ぎ込んだ。
そのまま、つかまるところを求めて、リーザの体を強く抱きしめた。
彼女を掴まえていなければ、ルシエル自身が奈落へ堕ちて行ってしまいそうだった。
はじめて体験する――圧倒的なまでの肉の快楽。
ルシエルとリーザは、この
*
若き公爵夫妻…ルシエルとリーザは、汗と媚薬のオイルと精液にまみれ、月光の下で静かに息を合わせた。
リーザは震える声で呟く。
「……全部、あなたのものになったわ。――もう、逃げられない。
ただ自由になることを望んでいたのに……あなたの愛に固く、繋がれてしまった」
ルシエルの心は、リーザの言葉に、ただ深く満ち足りた。
彼女がその愛情をもって、ルシエルがなによりも渇望している言葉を捧げてくれたことが嬉しかった。
「そうだ。お前は永遠に、俺の贖われぬ花嫁だ」
彼女は――もうルシエルの
愛する妻を抱き寄せると、ルシエルは長い口づけを彼女に与えた。