※この作品はR-18です。

半血魔王のクロニクル ~黒き貴公子シリーズ総集編~   作:古弥須 凱

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3話 悪魔の接吻

 

【挿絵表示】

 

 

 

悪魔の接吻――

 

それこそが吸精淫魔(サキュバス)の最大の武器だ。

 

ソフィアは自分のコウモリの翅から漂う甘い芳香で人間を酔わせ、すばやく間合いを詰めて唇に触れる。

 

最初は強引になる必要はない。

 

まだ催淫の霧が効いているうちならば。

 

「……! や……め……!」

 

リーザが息の合間に抵抗しようとするのを、ソフィアは甘くつつくようなキスで塞ぐ。

 

その唇は温かく湿っていて、熟れた果実のようにリーザの唇を優しく押し開いた。

 

閉じようとした唇の隙間を、ソフィアの舌先がするりと割り入り、ぬるぬるとした甘い唾液が絡みつく。

 

少しずつ、ちろちろと舌を動かしながら、リーザ姫の唇を味わっていく。

 

(ほら、もう意識がぼんやりしてきたでしょ♡ あとは悦楽の世界へようこそ♡)

 

「……ンン――」

 

 徐々に力が抜けていく。

 

「ソフィア、本当にすごい……!」

同じ淫魔の姉妹であるリリアが、手際の良さに感心した声を上げる。

 

(もーお、リリア!ボケっとしてないで、リーザ姫の後ろに回って体を支えてっ!あと数秒で足から力が抜けて倒れるわ。夢の中とは言え、怪我なんてさせられないでしょっ)

 

濃厚なキスで唇がふさがっているソフィアは、念話で指示(サイン)を飛ばす。

 

「ご、ごめんなさい!」

 

がくがくと意識を失いかけた姫君が倒れ込むのを、双子は支えてそっと東屋(ガゼボ)の古い木のベンチに座らせた。

 

「力が抜けちゃってる…そっと寝かせてあげようか?」

 

長い接吻を終え、口周りの唾液を舐め取りながら、ソフィアがてきぱきと指示を出す。

 

「バカね~座らせておかないとあの方によく見えないじゃない!もー、役たたずなんだから、リリアは後ろから姫君の体を支えてて!」

 

「わ、わかった!」

 

(ルシエルさま、こんな感じでよろしいでしょうか――♡)

 

木陰に潜む彼女らの飼い主(あるじ)――若き魔王(ロード・ルシエル)もまた、性技(セックス)における淫魔ソフィアの凄腕を認めざるを得なかった。

 

部外者(さくしゃとどくしゃ)から見れば、ただの覗き魔にしか見えないが、ここは彼の領地であるのだから、非難される謂れはない。

 

(上首尾だ、いや上首尾すぎるほどだ、ソフィア。お前に頼って正解だった)

 

決して、音を立てぬよう唇を固く結んでいた。

 

それでも、吐息が白く細く漏れるたび、冷たい夜気に溶ける前に熱を帯びているのがわかる。

また昂っている――。

 

興奮を抑えきれないのに、冷静を装うルシエルの念話には答えず、ソフィアは選手兼監督(プレイングマネージャー)として、主人から姫君が最もよく見える位置を微調整する。

 

「…あ…ぅ……」

 

リーザの意識が戻り始めていた。

 

しかし視界は霞み、頭の中は濃い霧で満たされている。

 

「さーて、もう催淫唾液(びやく)はしっかり回ってるから♡――動けないし力も入らないから、リリアはお姫様をそのまま支えててよっ」

 

指示待ちのリリアは、不安そうにこちらを見つめるだけで、ここからはソフィアの独壇場(みせば)だ。

 

その瞳には甘い残酷さが宿っていた。

 

「じゃ、リーザ姫……ごめんね♡もう 時間がないから、そのドレスは脱いじゃおっか♡」

 

「……い……いや……」

 

ソフィアの舌に触れた瞬間から、姫君に残された抵抗の力はほとんどなかった。

 

体が勝手に熱くなり、胸の先がぴんと尖り、秘部が疼いて潤み始める。

 

「嫌だよね~♡ごめんね~」

 

言葉は優しくとも、ソフィアの指は白いドレスに掛かり、両手で生地を強く掴む。

 

霧に濡れた薄絹がビッと音を立てて抵抗するも、一気に引き裂かれた。

 

ビリビリッ……!

 

鋭い音とともに薄絹地が左右に弾け飛び、リーザの白くふっくらとした胸が露わになる。

 

破れたドレスの残骸が肩から滑り落ち、腰までずり下がり、姫の裸体を一気に現した。

 

微かに上下する胸を、冷たい夜霧が優しく撫でる。

 

ソフィアは甘く微笑み、意識を取り戻そうと首を振る健気な姫君に、再び催淫の接吻(キス)を落とした。

 

(ルシエルさま~、じゃあ――姫君のえっちな身体検査ぁ、始めていきまっす♡)

 

(――続けろ)

 

「どーせ、もぅおちんちん硬くなってるくせに、ルシエルさまったらクールなんだからぁ~♡……じゃあ、リクエストどおり、この高貴なリーザちゃんのきれいな肢体(からだ)を、サキュバス目線でえっちに実況解説(おつたえ)していきまーすっ♡」

 

ソフィアは楽しげに声を弾ませる。

 

「まずは、この白いお肌♡……お腹までとっても柔らかくて…触るとふわっと沈む……抱きしめたらクッションみたいに気持ちよさそ……♡正常位で腰をぱんぱんって打ちつけたら、毎回ふわふわって気持ちいい反動が返ってくる感じかも♡」

 

ソフィアの細い指が、姫君の平らな腹を優しく撫で下ろし、へその下でゆっくり円を描く。

 

「白くて、すっべすべのお腹をするする~って撫でてみまーす。思わず『ここらへんが子宮かな?』って想像しちゃって、殿方(おとこ)なら奥までガンガン突きたくなっちゃうよね~♡」

 

 次に、リリアが指示通り後ろからリーザの胸を下から持ち上げる。

 

「そして、悪魔も人間も、オトコはみんな大好きな――おっぱぁい♡」

 

「ほらぁ……重みはあるのに形が崩れない、リーザちゃんおっぱいの完璧な曲線(カーブ)♡オトコからしたら、ほんとにたまらない感触……♡将来お母さんになったら、たっぷり母乳(おっぱい)出そう♡母性たっぷりの白い胸に顔を埋めて、甘えてみたくなっちゃいますよね――♡このふわふわの柔らかさに、おちんちん挟んでヌルヌル上下させたら、もう昇天間違いなしっ♡」

 

ソフィアは主人の嗜好を熟知している。

 

ルシエルがいる方向からの、その視界を遮らない角度を保ちながら、淡いピンクの乳首を優しく摘まんだ。

 

「そして、可憐なピンクの乳首♡ ちっちゃめだけど、もうぷっくり尖ってて、かなり敏感なんだぁ~。キスの時から、ぴこんって反応しちゃってて可愛すぎ!まだ誰の口にも吸われたことなさそ~? ……って、もしかしてどっかの悪い男の子に吸われちゃってましたっけ?♡」

 

左の乳首をあむっと口に含み、ちゅうちゅう……と音を立てて甘く吸い上げる。

 

舌先でねっとり転がし、頂を軽く甘噛みしながら、唾液をたっぷり絡ませて濡らしていく。

 

「……あっ!…や、…やめ……て……」

 

リーザの体がびくんと震え、胸が甘く波打つ。

 

甘い電流が全身を駆け巡り、意識もうろうとしながらも体をよじろうとするが、指先が震えるだけだ。

 

(いや……こんな……体が……なんで……!)

 

媚薬が神経を甘く溶かし、抵抗の意思だけが残っているのに、体はふわふわと浮くように軽くなり、リリアに寄りかかる姿勢になってしまう。

 

「えーっと、ルシエルさま、反応薄いんですけどぉ~? ちゃんとわたしの解説(おはなし)、聞いてますぅ?」

 

(――――――――ああ)

 

ルシエルの返事は短く、息が混じったように掠れていた。

 

「て、沈黙ながっ!じゃあ~お待ちかねの主菜(めいんでぃっしゅ)いきましょうね♡」

  

ソフィアはリーザの脚を優しく押し広げ、ふっくらとした割れ目(スリット)を指でくぱっと開いて見せる。

 

「あ~……姫君の高貴なお股まる出し……こんなの、あり得ないくらいエッチでしょぉ♡」

 

月光に照らされた蜜で濡れた花芯が、艶やかに光る。

 

「……いやっ……嫌ぁ――!!」

 

あ、まだ声が出るんだ。と、ソフィアは少し意外そうに目を細める。すごい意思のちから。

普通の女なら、もう声も出せなくなっているはずなのに。

 

横から秘丘をそっと撫で、じっくり見せつけるように指を左右に動かし、固く尖った蕾を晒す。

 

「リーザちゃんのお豆、めちゃ可愛い♡ もうぷっくりピンクに膨らんで……触るとびくびく震えて……

ここをこう、ねっとり擦ってあげると……ほら、すごい反応♡ ぴくんぴくんって……けっこうオマセさん? お姫さま、こっそり机のカドとかで押し付け自慰(おなにー)とかしちゃってたぁ〜?」

 

姫君は顔を背け、小さな涙を浮かべている。

 

「恥ずかしがっちゃって可愛すぎ~♡ オトコからしたら、こんな純情(うぶ)な反応がたまらなくなって……今度はもっともっと、姫君の奥まで押し込みたくなるはず♡」

 

ソフィアは予告もなく細い中指を、姫君の秘部に差し込んでいく。

「……あ――っ――!」 

 

「んー♡姫様のここ、すっごくキツいですね~。私の指、けっこう細いのに……催淫効果でトロトロにしてあるから入るけどぉ♡ これは殿方(おとこ)は挿入(いれ)れた瞬間『おおぅ……』って腰砕けになるやつぅ~♡」

 

あ……あ……と小さくうめくリーザ。

 

ソフィアの掌に、透明な滴がぽたぽたと零れ落ちる。

 

「外側はふっくらクッションみたいに柔らかくて、内側は熱くてぬるぬる♡

締まりがもう……入れた瞬間きゅうっと締めつけてきて……奥までずっぽり飲み込まれたら、抜きたくなくなっちゃうタイプ♡

 

ほっそい腰を掴んで、ぐいぐい根元から押し込んで――膣奥(おく)まで入ったら、柔らかい肉壁がねっとり絡みついて……動くたびに蕩けて、もう離れられなくなっちゃう♡」

 

「いや…ぁ…許して……」

 

「もうくちゅくちゅ音してますよ~、姫さま。もっとかき回して欲しいンでしょお~♡ 声、出ちゃってるもん」

 

「……ちが……ますっ――」

 

指が小さな割れ目(スリット)の中で優しく、しかし執拗に上下し、姫君の隠したくても隠せない部分をあけすけに晒しながら。

 

淫魔らしい本性を瞳に宿して、ソフィアが残酷に微笑んだ。

 

(ルシエルさま、もうお姫さま出来上がりですけど……やっぱりご自分でお味見、されます?♡)

 

木陰からの返事は、完全に途絶えていた。

 

ただ、静寂の中で響く、熱く乱れた鼓動だけが、答えの代わりだった。

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