半血魔王のクロニクル ~黒き貴公子シリーズ総集編~ 作:古弥須 凱
ルシエルが150歳になってから、数えて数年後。
ハデス公爵家は、表向きはかつてない繁栄を迎えていた。
ベアトリチェは190歳を間近に控えた、女盛りの美貌を誇り、プラチナブロンドを優雅に結い上げ、白銀の礼装に身を包むたび、魔界の誰もが息を呑む美姫将軍として称賛された。
そして、ついにその日が来た。
サタン王家より正式な婚約の勅命。相手は、サタン帝王の嫡子——アスモデール王子。
純血の王族と、旧き大公爵家の跡取り娘。
政治的にも、血統的にも、完璧な結びつきだった。
祝賀の宴が三日三晩続いた夜、ルシエルは本邸の最上階、ベアトリチェの私室に忍び込んでいた。
幻術で視線を欺き、空間をわずかに捻じ曲げて。
カーテンの奥、月光が差し込む寝台の上で、ベアトリチェはすでに裸だった。
その秘密のクレヴァスのなかに蜜を秘めて、美しい弟君の訪れを待ちかねていた。
豊満な白い乳房をルシエルの胸に押しつけ、プラチナブロンドの髪を彼の指に絡ませながら、甘く喘いでいた。
「ルーク……もっと、深く……」
ルシエルは姉の腰を掴み、容赦なく突き上げた。
魔界の姫将軍、麗しき武人として鍛え抜かれた白い肉体の、その熱く狭い内部が、ルシエルのものを締め付ける。
上下に抜き差しされるたびに、その甘い蜜に濡れた。
「ああ……もっとよ、ルーク。お前に全てをあげる。もっと深く……私を貫いて。全部お前のものにして」
「ビーチェ……お前は、俺のものだ……誰にも渡さない……」
激しい抽送の合間に、ルシエルは姉の耳元で低く呟いた。
かつて、ただ青白く華奢だった少年の肉体は、細身でありながらも鍛えられた若々しい筋肉の逞しさを纏い、美しい姉君を——その手に激しく抱いていた。
「ビーチェの全ては、俺のものだ」
ベアトリチェの媚肉が、さらに狭まりながら、弟君を締めつける。
そのまま、彼女が溺愛する弟の背中に激しく爪を立てた。
「ええ……私は、何もかもお前のものよ……ルーク。そしてお前も——永遠に私のものだわ」
その言葉を永遠に留めておく為であるかのように、ルシエルの唇が激しくベアトリチェのそれに重なった。
舌を絡め、粘膜を密着させ、したたる唾液をお互いに舐め合った。
(もっとだ、ビーチェ。もっと俺にくれ。——お前が欲しい。何もかも欲しいんだ)
すでに、美しい姉君の「秘密の恋人」となっているルシエルは、念話でただひたすらに彼女自身の愛を、そしてその美しい肉体が与える快楽を乞うた。
ベアトリチェの愛にすがりつき、その蜜を啜りながら、彼自身の中に阿片の毒のように蓄積していく……何かに突き動かされ続ける。
「あ……ルーク……激しい……もっと、もっと姉さまにお前のものを頂戴。奥よ、もっと奥まで……!」
ルシエルの激しい腰使いに、ベアトリチェは白い歯を鳴らして喘ぐ。
グチュグチュと音を立てて、二人の交接部がみだらに泡立ち、ルシエルの視ている前で、ベアトリチェの赤い粘膜が淫らにめくれ上がる。
「ああ……たまらない。もう我慢できない……姉上の
顎が自然と持ち上がり、押し寄せる射精の波に抗おうとしながらも、執拗に姉に求めた。
「だめよ……ルーク。私たちは
艶かしく腰を使いながら、ベアトリチェが甘く囁いた。
「他のところなら、お前の好きな場所へ……私のどこに射精してもいい。でも、そこだけは許されないわ」
ルシエルは悶え苦しみながら、なお一層、その
「いやだ、我慢できない。このまま射精したい。お前の中に注ぎたい……」
その美しい紫の瞳が、欲望に昏く、深く沈んでいた。
ベアトリチェが育て上げた自慢の弟君、彼女だけの愛玩少年は、いつしか彼女も知らないうちに、その底知れぬ欲望に猛り狂う、若き
「ビーチェ、お前のすべては俺のものだ。お前を愛してる——俺のすべてを受け入れてくれ……。お前の中に、ぜんぶ出したい」
その低い声は、もう幼さをどこにも残していなかった。
一人の男として、美しい弟君はベアトリチェの全てを求めていた。
ルシエルという少年——彼の持って生まれた玲瓏たる美貌が、完璧な公爵家令嬢として君臨してきたベアトリチェの何かを……確実に崩し始めていた。
「ダメよ、ルーク……私を壊さないで……私は……」
また唇を塞がれて、ベアトリチェは喘いだ。
美しい
魔界で最も古い一族……大公爵家の嫡子であり、気高い武人として振る舞ってきたベアトリチェの運命を狂わせた——魔性の少年。
美しい破滅。
——それこそが、彼女の弟、ルシエルが持って生まれた資質の全てだった。
(だめ……ルーク……私を女に戻さないで。お前の愛が私を固く締め付ける……もう……お前を拒めない)
公爵家の美しい姉弟——双頭の竜が絡みあい、その焔で激しくお互いを焼き尽くす。
禁じられた愛に悶え、焼き爛れる悦びに震えた。
固く眉根を歪めて——その時にはもう、ベアトリチェは白い乳房を振り立てて叫んでいた。
「だ……出して!!ルーク!姉さまの
もうどうなっても構わない……ただ、お前が欲しいの」
弟君の体が覆い被さり、ベアトリチェをきつく抱きしめた。
「ビーチェ……!お前の中が熱い……出してやる……ぜんぶお前の中に……!」
「ああっ……出してルーク……姉さまは悪い子なの……もっと痛くして……!お前のおちんちんで
弟君の亀頭が子宮口にまで突き込まれ、粘膜ごと潰れるようだった。
「あッ!ルーク!ルーク!だめ——姉さまもうイクッ……イク——!して!射精して!!姉さまの中に
破滅を、自ら言葉に出して選んだ。
その瞬間、ベアトリチェは——白い肉体を震わせて達していた。
「ルーク……!!」
プラチナブロンドの髪に顔を埋めながら、滅茶苦茶に陰茎を突き立て、ルシエルが獣のように吠え——
激しく射精しながら、ビーチェ、とただ姉君の名を叫んだ。
陰茎からどくどくと注がれるルシエルの魔精は、いつまでも止まらなかった。
この美しい姉弟の
彼らはもう、後戻りする術を失っていた。
そしてもう——戻るべき場所すらも見失っていたのだった。