ドMで引きこもりな私でも露出調教してくれますか? 作:わずみかん
「ん、ちゅぱっ、んちゅ」
笹原は俺の亀頭の先にキスするように、何回か唇を触れさせる。細められた唇は吸盤のように俺の陰茎をきゅっと吸引し、その度に電撃が走ったように俺の体はビクンと震える。そしてカリの裏にまで回された舌先が、その形をなぞるように這い回った。
「前田君のここ、やっぱり不思議な味がするね」
笹原は両手で俺の下腹部を押さえながら、瞳をこちらに向けて、それでも口はしっかりと竿をくわえ込む。
「なんだかしょっぱいような、苦いような、不思議な味。それとちょっとだけピリっとするね。だけど、嫌いじゃないかも」
「お前昨日から本当に何考えてんだよ!?」
「…………」
俺はやや声音を上げて笹原に言葉を投げるが、笹原は俺の言葉に目を細めて、口から亀頭を離すと顔を俺の股間へと近づける。
「……ここも、綺麗にしてあげるね」
笹原はおもむろに口をあーんと大きく開けたかと思うと、睾丸を一つ丸飲みにした。それを口の中でころころ転がした後、んべ、っと吐き出して、もう一方も同じように口に含む。
「んが、んはぁ……!」
まるであめ玉でも舐めるように睾丸を舌で何度も扱うと、笹原は皮ごとずずっと吸い取る。
「ん、はぁ」
「前田君、もしかして声出ちゃってるのかな?」
「う、るせぇ……!」
言葉では強がってみる。だが、俺にはその感触に抗うことができなかった。
笹原の舌が俺の睾丸に触れる。それから、睾丸の形が歪まないぎりぎりの力で甘噛みすると、「はむっ」と口に含ませたまま舌で睾丸を舐め回す。笹原は下目使いに「気持ちいい?」と言いたげな顔を見せながら、何度もその行為を繰り返す。急所をいいように扱われてる屈辱感もあったが、しかし俺は精巣から伝わってくる快楽に腰を震わせた。そこは本来であれば性的な快感を得るような場所じゃないはずだが、押し寄せる背徳的な快楽に俺の竿はさらに逆立ち始める。
「ん、ちゅぷ、ズズズッ」
笹原が俺の精巣を口に含んで弄ぶ度に、びくんと竿が跳ね上がった。そこは人間の男にとって心臓や脳の次に弱点となる部分だ。その最大の弱みである部分を、他人にいいように扱われている。その危なっかしさと、そして笹原というアイドル級に可愛い女子が自分の局部を口に含んでいると言う背徳感が、絶妙に俺の中で性的な興奮を喚起していた。
俺の呼吸が次第にあがっていく。鼻だけでは呼吸がままならなくなり、口を大きく開けて深く息を吸い込んだ。
「私はね。んちゅ……確かに、前田君にお礼がしたいとかそういうふうに言ってるけど、んはぁ、んっぷ……でも本当は全部、自分でしたいだけなんだ。その、やっぱりね。んれろ……んっずぷっ……部屋でずっとえっちな漫画とか読んでたから、こういうことには興味があったりするし。だけどね」
笹原は、口に俺の睾丸を含んだまま、下腹部からこちらに目を向ける。
「前田君だから、私はこんなことするんだよ?」
不意だった。
まるでその笹原の言葉が引き金だったように、俺の下腹部は条件反射に力が入る。
「うっ!!」
笹原のその真っ赤に火照った笑みと、局部からせり上がってくる性的欲求。その二つが、俺を絶頂へと達しさせる。
「う、うっ!!」
俺の竿の先からはドピュッ!! ドピュッ!! っと勢い良く精液が吐き出された。それから何度も何度もうねりを繰り返し、結局元の形状になるまで八回も白濁とした精子を噴出させた。
「はぁ、はぁ……!」
「前田君も、やっぱりつらいんだね」
笹原は顔や髪に俺の精液を張り付かせながら、それでも嫌悪感一つなくそうつぶやく。
っつうか、誰がそうさせてるんだよ……!
「ここ、また汚れちゃったね。拭いてあげるからね」
笹原は口内から俺の睾丸を吐き出すと、その口をまた竿へと運ぶ。そしてまだ微かに漏れ出している精子を亀頭の先からちゅっと吸い出すと、その小さな口元で亀頭ごと俺の竿を咥えた。
「ん、ちゅ、れろ、んっぱ」
亀頭に被った皮の下に舌を潜り込ませて、そこにこびりついた排出されたばかりの白濁液を自分の舌へと絡みつかせていく。
「ん、っんぷ、ちゅ、ズズズッ、ん……」
その次に、笹原は自分の喉の奥まで俺の竿を貫通させて、まるで喉を使って竿全体を洗浄するように喉を震わせて竿をしごいた。
「んぐっ、んぐっ」
笹原は一度口を離して、上からたらーっと唾液を竿に垂らす。そしてまた竿を喉まで含ませて、その唾液ごと精液を唇で吸い取った。その口内で自分の唾液と俺の亀頭から吸い出した精液をぐちゅぐちゅっと混ぜると、俺に見えるように口をあーっと開ける。
「んー……ぐちゅ、くちゅ、……はぁー」
そして笹原はその汚液を吐き出すこともせず、口のなかで
「……これで、おしまい」
「っん、ぐっ……」
俺は気が付くと、笹原のその様子に夢中になってしばらく息を止めていたらしかった。
一気に息苦しさが迫ってきて、俺は慌てて大きく呼吸をする。
「前田君が喜んでくれたみたいだったら、嬉しいな」
そして笹原は、またその花の咲いたように可憐な笑みを俺へと見せつけた。
「あいったー!」
俺は部屋に戻った後、とりあえず笹原の脳天に軽めのげんこつをぶちかます。
「な、なにするのー?」
「うるせえ。妹に見つかったらどうなると思ってんだ」
「だ、だってね……?」
それなりに痛かったのか、笹原は涙目になりながら俺に視線を送る。だがこちらはその視線にはつき合わずに、さっさと椅子に腰掛けて読みかけの小説を開いた。
「前田君だって、私のフェラでイったくせに」
「ほぼレイプ犯のぶんざいで何を言うか!?」
悪態をつくようにそうつぶやきやがったので俺が反論すると、笹原はぐすんとそっぽを向く。
「で、でも……」
「ったく、大事にならなかったから良かったものの、もし家族の誰かに見られてたら今後の俺の生活がどうなってたことか」
俺は今もバスタオル一枚でめそめそしてる笹原に、妹のタンスから持ち込んだ部屋着を投げ捨てる。綾子は今もパンイチのままリビングでダラけてるだろうからそうそうバレはしないだろう。ただ下着については流石にサイズに無理があるのでそのままで居てもらうしかない。まあそもそもが笹原自身が蒔いた種だ。因果応報というやつだろう。
「あ、ありがとう」
笹原は部屋着をおそるおそる拾うと、体に巻いていたバスタオルとぺらりと落としてから着替え始める。もはや男である俺の目なんて気にもしてないようで、その乳房も局部も隠す気は微塵もないらしい。
「とりあえず、着替えたよ」
そう言うのでちらりと見てみたが、案の定サイズはまったく合っていない。上側は肩紐のついた水色のワンピースっぽい作りのルームウェアなのだが、そのまま着ると肩紐が長すぎて笹原の乳首が隠れきらないほどだ。仕方がないので笹原はその紐を一度リボン結びにして短く調整しているが、それでもなんとかぎりぎりピンクの色が見えない程度で、大きく開いた胸元では笹原の胸の谷間がこれでもかと強調されてしまっている。
「けどまあ、下はスパッツだからさほど気にならんだろ」
「うん。でも、ワンピースにスパッツって、前田君も少し変わった趣味してるね」
「お前にだけは言われたくないわ!!」
渾身の突っ込みをかましつつ、俺はまた小説へと目を戻す。つうかワンピースとスパッツってそんなにおかしいかよ。引きこもりとは言え、平気でTシャツ一枚で過ごしてるようなこいつの感覚は信用ならん。
「んで、お前はどうすんだよ?」
「お姉ちゃんにはスマホで連絡しておいたよ?」
「じゃなくてだな……。どうやって家に戻るつもりだって聞いてんだ」
なにせ露出プレイがしたくて野外に出たばかりに、他人と少しコンタクトを取っただけでゲロ吐いて気絶するほどの引きこもり重症患者だ。俺と笹原の家は比較的近いとはいえ、また外に出れば同じ轍を踏みかねない。
「その、それは……」
「なんだよ」
「また、前田君に運んでもらうしかない……かな……」
「はぁ……」
なんとなくそうなる気はしていたが、やっぱり面倒をかけるやつだ。
「ったく、マジで今回だけだからな。こんな世話焼くのは」
「う、うん! ありがとうね。前田君」
「ふん。ホント、これからが思いやられるよな。前途多難ってやつだよ」
「前田君って賢そうな言葉使うね」
「それは馬鹿にしてるのか?」
俺は今更ながら、こいつの頼みを聞いてしまった事を少し後悔する。
確かにあの時、俺はこいつに興味を持ってしまった。こいつと居る時間がもしかしたら楽しいものになるんじゃないかって、そんな予感を覚えた。だが蓋を開ければただのどスケベ変態性欲マシーンで、その上に一人じゃまともに外も出歩けない社会不適合少女だ。それも笹原カンナと言う面倒くささの塊みたいな人間と、俺みたいに面倒を嫌うだけの一般的な男子とでは相性が悪過ぎる。
「んじゃ、夜だな。深夜になれば出歩く人間も減るだろうし、この辺りなら運さえ良ければ誰ともすれ違わずにお前の家までなら行ける」
「ごめんね。なんだか、迷惑かけちゃってるみたいで」
「自覚があるんなら、次からはせめてもう少し俺に事情を話してくれ。ヤバい事とか、ヤバくなりそうな事とか」
「う、うん。分かった。それと、なんだけど……もし良かったらまた……」
「……また? なんだよ」
「な、なんでもないです! ごめんなさい!」
こいつ、まだシャワーの熱が取れてないのか。体全体が熱っぽい気がするぞ。
「今はまだ夕方に入ったばっかだ。それに、じきにうちの家族も帰ってくる。お前は家から出るまで大人しくしてろよ」
俺は笹原が小さく頷くのを確認して、小説の続きを読み始める。
そう言えばこの小説も、ヒロインの外見はめちゃくちゃ可愛いのだが、性格がちょっとアレで、主人公は振り回されっぱなしだったりする。俺自身、そんな主人公や物語を読むのは好きなのだが、自分が当事者になったらと思うとやっぱり気だるさしか感じない。
『兄ちゃーん。そろそろご飯できるよー』
「あぁー」
俺は一階から聞こえてくる妹の声に一応の返事をして、それから椅子から立つとそのまま部屋の扉へと足を向かわせた。
「まあ、なんだ。お前にとってはあまり居心地の良い場所じゃないだろうが、少し待ってろ」
「そ、そんなことないよ!? ただ、ね。大丈夫なのかなって……。本当にここに居ても」
「大丈夫もなにも、他に行くところもないだろ?」
「そうなんだけど、私、服まで借りちゃったし……」
どうやらこいつはこいつなりに気を使ってるらしい。思えば、笹原にしてもまともな人間関係を持つのはかなり久しいはずだ。その辺の距離感とか、どう接すればいいのかとかが掴めずに戸惑ってるのか。
「なんつうか、気にすんな。安請け合いだろうが脅迫された結果であろうが、俺は約束は破れねぇ性分だからな」
とか言いつつ本当は性分っつうよりも、身体の方がそいつを破らせないようにできてるだけなんだけどな。
しかしどこかで聞いたような安っぽい台詞でも、笹原は予想以上に表情を明るくして「わ、分かった!」と首をぶんぶん上下させる。
「お、おう。じゃあすぐに戻ってくるから」
俺はそんな笹原の動きがまるで小動物みたいでちょっとツボに入りそうだったが、なんとか無表情を維持して階段を降りた。
まあ、うちじゃあそれぞれの部屋に勝手に入るような人間は居ないから、あそこに居る限りは大丈夫だろう。うん。
「兄が妹の部屋に入るのは特権だから関係ないしな」
だが、笹原的にうちはどうなのだろうか。自分の家じゃないわけだから、やっぱり外に行るときと同じように色々と重圧とか、緊張感が有ったりするのだろうか。それとも外がダメなだけで、どこか屋内に居れば平気なのか?
なにせあいつとはたったの二日間しかない付き合いだ。まだ互いに分からない部分は多い。
「そう言えば約束は守らなきゃいけないってこの体質、何時からなんだろうな」
ふと気になって記憶の奥底を辿ってみるが、それらしいイベントは見つからない。俺みたいな極度の怠け者がどうしてそんな体質を持ってしまったのか。それなりに何か理由があっての事だと思うのだが。まあ忘れる程度なら案外どうでもいい事だったりするのかもな。
俺はテレビの音が聞こえるリビングへと向かうと、ちょうど玄関から二人の声が入ってきた。
「ただいま。元気してたか我が息子よ」
「良い匂いね。今日は綾子が当番だったかしら」
そこで靴を脱いでるのは俺の父さんと母さんだ。二人とも職場の最寄り駅が同じなので、よく一緒に帰ってくる。
「なんだ、もう帰ってきたのか」
「なんだとはなんだ! それよりも早く家族の団らんを始めようか我が息子達よ。今日もお喋りのネタなら豊富にあるぞ!」
「テンション高いのは良いけどさ、また口から米粒とか飛ばすなよ」
この二人、いや妹も合わせると三人か。俺と同じDNAを共有してるとは思えないくらいに普段から口うるさい。
とまあ、そんなわけで俺達は一緒にリビングへと入る。するとちょうど綾子がテーブルにいくつかの料理を並べていた。
「今日はカレーか。旨そうだな!!」
父さんはそう言うと、スーツも脱がずに机にかじり付く。このおっさん、社会人のくせにカレーでどんだけ気分上げてるんだか。
「それじゃあ早速食事の準備だ! お前達! 手を洗って箸を持て!!」
「あらあら、その前にあなたは着替えてくださいねお父さん」
「おっとそうだったな。だはは!!」
「お父さんって本当にいっつも気持ち悪いくらいにテンション高いよね!!」
いやお前もだ。
「うふふ、二人とも早くご飯食べましょ。お腹空いちゃったわ」
「今日は頑張って作ったの! 兄ちゃんもどうぞどうぞ~」
と、こんなバカ騒ぎな家庭に囲まれて、俺の夕食は始まる。
もはやここまで俺だけ浮いた存在なのだから、今から「実はお前の本当の両親は交通事故に遭ったんだ!! それで天涯孤独になったお前を父さん達が引き取ったんだよ!!」なんて言われても納得する。というよりもはやそっちの方が納得できる。
「おいおい! サッカーの中継やってるじゃないか! 父さんサッカーが良い!」
「バレーボール見るの!!」
「お母さんは警察二四時が良いわぁ。そのリモコンこっちに寄越しなさい」
「…………」
まあ、仮にそうなっても困る事なんて無いから、どっちでも良いんだけど。
大切なのは、このバカ騒ぎな家であったとしても、何の問題もなくトラブルもなく、安穏と生活できるかどうかだ。そう言う意味じゃ、別段悪い家じゃない。
「いただきます」
俺は目の前のカレーに手を合わせ、用意されたスプーンを手に持つ。
「うん。美味い」
後はこのまま全てが順調に終わってくれるのを祈るのみだ。
「ぐふ、ぐふふ」
「ん、どうした綾子。何か面白いことでもあったのか?」
「あ、ううん! なんでもないよお父さん」
もっと欲を言えば、隣でしつこく思い出し笑いしてるこの妹の口を閉じさせたいってくらいだろうか。
まあともかくとして、今晩の夕食はこの調子で何時も通り過ぎていった。
だが俺はというと、つい先ほどまで風呂で笹原とあんな事があったせいか、どうもそわそわとした気分が抜けないままだ。テレビを見てはしゃぐ三人とは対照的に、俺だけがぎくしゃくとカレーを食べ進める。そのせいか、今日は何時もよりさらに俺の存在が浮いてしまった食卓となった。