ドMで引きこもりな私でも露出調教してくれますか? 作:わずみかん
商店街の中は想像どおり閑散としていた。人の気配どころか物音一つしない。
ここは最近では珍しく古くからの個人経営の店と最近の新しいブランド店なんかが入り混ざっている大規模商店街だ。他にもアニメショップやら靴やら、ラーメン屋やらゲーセンやらに、しまいには映画館まである。怪しい屋台やよくわからない専門店なんかも点在しているので、俺もたまに遊びに来るのだが、昼間こそ人で賑わうけれど、打って変わって深夜は下手な住宅街よりも静かだったりする。
前にミッドナイト上映の映画を見た帰りも同じような感じだった。考えてみれば当然なのだけど、こういう場所は店が閉まっていればほとんどの人間にとって用の無いところになる。近くにバスや電車の最寄り駅があるわけでもないので仕事帰りの人間が通ることもほとんど無い。なので、今も俺達以外には誰の声も響かない。
「こんなに遅い時間に来るの、始めてかも」
笹原は少し嬉しそうにそう言った。
二人で商店街のアーケードへと入ると、前には数百メートルも真っ直ぐに続くメイン通りが走っている。そして遠くにやや小さく見える反対の出口、その向こう側には例の公園の茂みが見えた。
『ヴヴヴヴヴヴ』と言うローター音。笹原の陰部から漏れ出した愛液が太股を伝ってサンダルへと漏れ落ち、サンダルの底をぴちゃぴちゃと鳴らしている。
「普段は人が多いところだからかな。余計に変な気持ちになってくるね。あぁ、誰か来たらどうしよう」
「よく言うぜ。楽しんでるくせに」
「だって、だってね? こんなところ誰かに見られちゃったら、私どうなっちゃうんだろうって」
誰かに見られたらって、そりゃお前……。
今の笹原の格好は紛うことなく痴女そのものだ。野外露出をしているドマゾ変態奴隷女だと一目で分かる。
「うっ……。ん……」
笹原のよがり声。その甘ったるい声を聞いているのは今のところは俺だけらしい。
俺達は手を繋いだまま、ゆっくりとだがアーケードの反対側へと歩いていく。
「……っ! 笹原こっち」
「え、あぁ」
俺はふと視界に入ってきた影に気付いて、直ぐ近くの店のシャッターへと笹原を張り付かせた。
「え、え? どうしたの?」
「人が居る。三人」
俺は笹原の体をシャッターへ押さえつけて、その上から覆いかぶさるようにに密着する。
それからまた同じ方向を見ると、若い男性の三人組がこちらに向けて歩いてきていた。ついさっきまでは見えなかったが、どうやらメイン通りに繫がる路地の一つから曲がってきたようだ。
「……ふぅ、ふぅ」
笹原が少し早い呼吸を吐く。その心臓の音がこちらにまで届いてくる。
「うっ!?」
『ヴヴヴヴヴヴ』
くそ、マジかよ……。
笹原に体を密着させたせいだ。そのせいで、笹原の股間部に着けられた電マがちょうど俺の竿に触れて、こちらにまで振動を与えてくる。
「ん、うぅ……!」
ただでさえ欲情を抑えてたのにやばいってこれ……!
「ふぅ、ふぅ、ん……はぁ、はぁ」
笹原も笹原で、俺の顔の傍で深い吐息を零す。こいつの事だ、また変なことを勝手に妄想して興奮を高めてるんだろうけど……。
俺の方は必死でこらえていた肉棒が限界に近い。正直油断してた。
「ついに、って具合だな」
しかし今はそれどころじゃない。向こうは三人で、それも男だ。
今はまだ少し距離がある。その上、アーケードに取り付けられているのはランプ形状の照明は光が弱く、こうやって店前に張り付いていれば上手く闇に紛れて姿は隠せるかもしれない、けど―。
「ん、あっ、は、んふぅうう……!」
笹原の喘ぎ声と、それとこのバイブ音。こいつはどうやったって隠し切れない。
やむを得ないか。まずはバイブの方から電源を切らないと。
「笹原、少し触るぞ」
だが、俺がそう言って笹原の太股にゴムバンドで固定されたリモコンへと手を伸ばそうとすると、笹原はもう片方の手でその腕を掴む。
「………」
笹原は黙って首を横に振った。その顔を見ると、やっぱり興奮と恥辱に頬を染めていたが、何故だかその瞳には別の何かが感じられる。
「大丈夫。お願い、前田君。最後まで、やらせて欲しいの」
「……はぁ。まったく、お前ってホント筋金入りだよな」
「そ、それはそうかもしれないけど……。でもね、きっともう、私のトラウマを克服する儀式、って言えばいいのかな……? あの公園で、お父さんと同じ事をして、私の過去をやり直せればって、そう思うんだけど……。それって、きっともう始まってると思うんだ。だから、ここで妥協したり、諦めたらダメな気がする」
笹原の瞳。そこは快楽で潤んでいるようにも見えるが、その時は仄かにもう一つ、目標を成し遂げたいという強い意思が宿っているように俺の目には映る。
「せっかく前田君がここまでしてくれたんだもん。私も、たとえこれで終わりになっちゃうとしても……。ううん。だからこそ終わりにしないとダメなんだと思う。これで私の過去も、あの時のことも全部取り戻して、またやり直さなきゃダメなの。だから、ねぇ、お願い。前田君」
「……はぁ。ああ、分かったよ」
俺はため息混じりにそう答える。
こいつにはこいつの考えがある。そもそも俺を相手に野外セックスをしたいだなんて申し出る時点で、それなりの覚悟はあったのだろうが。
笹原はただ本気で、これから自分の過去の清算をしようとしている。だからこそそれまでは、自分が望んだ事を最後までやり遂げたいのかもしれない。
けれど現実問題としてどうするか。相手は三人。しかも男だ。近づけば近づくほど、笹原の症状が表に出てまた昨日みたいにゲロして失神してしまう。かと言ってバイブも切らずにやり過ごすにはあまりに無茶がある。一人ならもしかしたらこうやって物陰でやり過ごせたかもしれないが、三人なら間違いなく気付かれるだろう。
しかも相手の身なり……。髪は金髪に染めてるし、あちこちちゃらちゃらとしたアクセを付けている。おまけに腰まで下げたジーンズ。見かけで判断するようで悪いが、あまり柄の良い連中には思えない。
もしも笹原の姿が見られたらどうなるか。あまり想像したくもないような光景が、俺の頭で何パターンも展開されていく。
『でよー、あんときのセフレがやばいんだって。締まりが凄くてさ』
『ぎゃははは!! マジかよお前、あいつ胸でけぇからな。こんど俺に揉ませろよ』
『女はやっぱり胸とマ〇コだよなぁ、あぁどっかに名器の女でも落ちてねぇかな』
というかさっきから聞こえる会話の内容が何というかかなりヤバイ!!
これは間違いない。こいつら、女たらしというか碌な連中じゃないな。
「はぁ、ふぁ……前田、君……!」
連中は横並びになってメイン通りの中央を図々しく歩いてくる。
距離は、もう数十メートル程度だ。昼間なら間違いなく視界に入りそうな距離である。
そろそろバイブの音が耳に入ってもおかしくない頃だ。さて、どうする。
『ん、おいなんか変な音しね?』
『あ? なんつうか振動音?』
『これ……バイブの音じゃね』
『ぎゃははは!! ばっかお前、女とヤリ過ぎて幻聴起してるんじゃねえの!』
『いやいやマジだって!! これ絶対バイブの音だから!!』
「……ヤバイな」
「ん、くぅうう、んふぅ」
笹原はビクンと体を震わせる。軽い絶頂を迎えると、ぷしゃっと股間から潮が垂れる。