ドMで引きこもりな私でも露出調教してくれますか? 作:わずみかん
田舎の待合所の中で、笹原は俺の目をじっと見つめる。
「どう……なの……?」
何時に無く押しが強いように感じる。日陰に入った笹原の体を見ると、額から肩まで汗まみれだ。熱気を帯びた身体を冷やそうと発汗するが、今の笹原はそれでは追いつかないくらいに熱を帯びている。
運動以外の熱――。気持ちの高ぶりにより羞恥と、興奮と、それから期待感による熱。それが笹原の体からむんむんと香りたってくる。
発情した人間の匂い。それを俺は、笹原を通して覚えてしまった。
「……そうだよな。その為の部活だもんな」
俺は思わず目を細くして、性を求める笹原の顔を眺めてしまう。恥ずかしさと興奮でいっぱいの笹原からは、疲れもあるのか余裕を感じない。
欲しくなってしまったから、それを求めてしまう。そんな原始的な動機が今の笹原を突き動かしている。
「お前がド変態少女だってのはわかってたことだ。この見渡しの良い場所で、それも野外でだなんてさ」
「……私は、そっちの方が興奮するから」
「分かってるよ。それがお前だ」
いくら田舎町で人気が無いとは言え、辺りには背の低い雑草が生えているくらいで、目線を遮るものは何も無い。待合所にしてもトタンで囲われては居るが、大きく隙間が空いているせいで、遠くから見ても中で何が行われているのかは直ぐに分かってしまう。
山の谷間を吹きぬけていく自然の風が笹原の髪を撫でていく。それがより一層に、俺達がどこに居るのかを実感させた。
隠れる場所もない。いやもはや、隠れるつもりさえない。正真正銘の、野外での体のまぐわい。それを笹原は願ってる。
「ったく、本当にどこまで変態なんだか」
「わ、分かってるよ……。でも、しょうがないんだ。やっぱり私は、前田君とここでしたい」
直球な笹原からの誘いに、俺は深く息を吸う。それから心拍数を抑えるかのように、ゆっくりと息を吐いた。
「笹原」
そして俺はそいつの名前を呼びながら、肩に手を添えてぐっと押し倒す。
「っ……」
すると笹原の身体はくてんと横へ倒れる。ベンチに横たわる笹原に覆いかぶさる格好になりながら、俺はワンピースの肩紐をずらした。
「はぁ、はぁ」
見ると笹原も短い吐息を吐いている。堪らず顔を横へ向ける笹原は、何も言わないままに体から力を抜いた。
「笹原……」
もう一度その名を口にしながら、俺は笹原の口元へと顔を近づける。
「ん、ちゅ、んっ……」
二人の唇が重なり、静かに唾液が混ざり合う。
笹原の口の中は猛烈に熱が篭っていた。舌に触れる唾液ですら、まるで温められた紅茶のように熱い。
「ん、ふぅん……」
笹原が苦しそうに身体をよじらせる。だが俺は膝を笹原の股間に押し付けて、手で笹原の腕と胸を押さえながら、そのまま接吻を続けた。
耳元では野鳥の鳴き声と吹き抜けていく風音が聞こえる。それから虫の羽音と、雑草がざわつく音。自然に囲まれた辺りからは、屋内では決して味わえない風情が耳を通して体の全身へと伝わってくる。
「ん、ちゅぱ、はぁ、ん、ふぁ……」
長いキスを終えて口が空くと、笹原は深く息を吸い込んだ。それから火照った顔をこちらに向けて、俺の首へ手を回すと自分の口元へともう一度手繰りよせる。
「ん、んふぅ……!」
まるで渇望するようにこちらの口に舌を入れ、唾液を吸い取る。こちらも舌を伸ばすと、今度は下品に音を立てながら俺の舌を唇で舐め回す。
「んっ、ぐぷっ、んじゅ、ちゅぷ……」
気付くと俺の肉棒はすっかりと膨張を終えていた。手に触れる笹原の胸の感触が俺の肉欲に火をつけるように、柔らかく手の平を沈み込ませる。
「ねぇ、本当はね。私、ずっと恐かったんだ」
笹原は疲れが溜まった顔で、けれどどこかほっとしたように頬を緩ませる。
「私の為に前田君の何かを犠牲にしちゃってるんじゃないかって。だから、私は前田君にも気持ちよくなって欲しかったけど、けど私なんかじゃどう頑張っても、きっと気持ちよくなんかしてあげられないんじゃないかって」
唐突に笹原はそう話を切り出す。そしてまた深く呼吸を続ける。
「……お前、もしかしてそれで図書室ではあんな事」
「うん。でも、逆にそれも前田君の迷惑になっちゃったね」
笹原は朗らかに微笑むと、胸を押し込む俺の手にそっと触れる。
「でも、今日は大丈夫。ちゃんと薬も飲んできたし、やっぱり私は前田君と一緒に気持ちよくなりたいな」
「薬って……」
「ダメかな、やっぱり私」
笹原は言葉とは裏腹に、不安一つない表情を見せる。
「……ダメかどうかなんて、決まってる」
笹原が望んでいる事を俺がしてやる理由なんて、本当はとっくに無いのかもしれない。けれど、こいつなりに俺にちゃんとした理由が出来て欲しくて、だからずっと迷っていたのだろう。
「ダメに決まってるだろ。こんなこと、大人達が見れば発狂物だ。倫理観の欠片も無いし、知性も理性も吹っ飛んじまってる。他人が見れば狂ってるって言われるのが関の山だ」
けどそれで――。それでも構わない。
「お前は迷惑な奴だよ。人に色々手伝わせるわ、挙句の果てにド変態な性癖にも付き合わされるし」
「うん、そうかもしれないね」
笹原はそう答えるとまた小さく笑う。
「でも、前田君はそう言いながらもきっと私に着いて来てくれる。私、分かってるんだから」
「……まったく、とんだ悪女だなお前も」
「性格の悪さなら前田君も負けてないよ」
「ま、それもそうか」
そう言って、俺は笹原の着ているワンピースを掴むと、下へと脱がせるように下ろす。
肩から外れたワンピースは次第に笹原の柔肌を露出させ、そのぷっくらとした胸元を露出させた。