※この作品はR-18です。

視覚化された超能力でなんかやる話(仮)   作:べっこう飴02

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まあ、言うまでもなく某有名漫画にでてくる、あれをネタにした話です。
というかス〇ンド能力的な何か。

合計で一万字程度の短編となります。


上

 ――好きな虚構(フィクション)の作品に出てくるような能力が、一つだけ手に入るとしたら、何が欲しい?

 まだ、匿名掲示板がインターネットの主要なコンテンツの一つだった頃に、そんなくだらない話題で、名も知れぬ、ネットの住人と度々、暇つぶしに、匿名掲示板(それ)を介して、話し込んでいたような記憶がある。

 

 主人公が持つような戦闘向きの能力は――まあ、今でも格好いいとは思うし、憧憬(あこがれ)のような感情だってある。

 普通に生きるなら。滅多な事では使う機会はないだろう……というツッコミは野暮というものだ。

 

 言っては何だが、所詮は虚構(フィクション)。

 こういうのは浪漫なのだから。

 

 ただまあ、それはそれとして——年を重ねると敵役とか、脇役とかが持っているような、キワモノの能力に心を惹かれる事もなくもない。

 

 落ちている小銭やら、捨てられたクーポン券の類をかき集めて来るとか、食べたら有り得ないレベルで体が健康になる料理を作れるようになる能力とか。

 

 自分の分身を……他人に、憑りつかせて操る事が出来るとか。

 

 ……話を戻そう。

 

 匿名掲示板で、あれやそれが使えれば、何ができるとか、くだらない話をだらだらと、あれこれ捻りを入れつつ続けるのは、そこそこ面白かった。

 

 無駄と言えば無駄ではある、贅沢な時間の浪費。

 

 あの時代、あの空気だけにあった、ネットの片隅で行われた、思考の遊び(ゲーム)の一種で——面白おかしい、才(・)能(・)の(・)無(・)駄(・)遣(・)い(・)。

 

 特に最後の……他人を操る類の能力については、それをネタにした卑猥(エロ)い類のSS(ショート・ストーリー)が度々投下される事もあり、そっちの方面でもお世話になったものだ。

 

 思い返してみれば、けっこう上手い文章を書く人達だったが、今は何をやっているのだろうか。

 ひょっとしたら、今のご時世なら商業デビューしている可能性もあるかもしれないが。

 

 ただまあ、何というか……彼らの遺したような小説を求めて、ネットを漁っても、現代では中々見つからないのが悲しいところだ。

 

 何せ、WEB小説の総数が、あのころに比べれば、爆発的に増えた。

 一見同じジャンル、シチュエーションに見えても、微妙に刺さらない好みの違いなどざ(・)ら(・)で——と、前置きは長くなった上に、話も大分脱線したが。

 

 要は、俺にとって他人を操るような能力で、あれこれするような話には、刺さるところがあった、という事だ。

 だからこそあんな能力に目覚める事になったのではないかと、振り返って見て思う。

 

 これは、そんなどこかで見たような能力(もの)に目覚めてしまった俺の、少しばかり奇妙で卑猥な日常を切り取ったお話……といったところだろうか。

 

 

◇

 

 出張帰りの——深夜の私鉄電車の中。

 時間帯のせいか……この車両には、ほぼ乗客はいない。

 

 目の前の座席で、ガタガタと揺れる車内で眠りこけている……

 ブレザーの制服を着崩した、ショートへアの学生らしき少女と俺だけだ。

 

 すやすやと寝こけている少女の顔立ちは………すっきりしたもの。

 過度な肥満でもなく、痩せすぎてもいない。

 まだ成長途上という事もあって、美人というよりは可愛いという表現の方がぴったりくる。

 

(けっこう好みの娘だし、おあつらえ向き、かな……)

 

 どうせ明日は休日だ。

 明日の体力の事まで考える必要がない。

 

 出(・)ろ(・)、と。

 

 あやふやなそれではなく、明確に、や(・)る(・)と強く念じたことにより、俺の掌の上に、小さな虫のようなものが現れる。

 

 俺が思った通りに動かす事ができる、機械仕掛けの百足(むかで)のような形をした、半(・)透(・)明(・)な(・)何(・)か(・)。

 これ単体の力はさほど強くないが、軽いものなら動かす程度の事は出来るようだ。

 

 後は……どうもこれは、普通の人間には(多分)視認できない性質もあるらしい。

 

(……よし、じゃあこの娘に入ってくれ)

 

 今日も(・)頼むぜ、と。

 手のひらに出現させたそれを、眠り続ける少女へ向けて、ぽとりと落とす。

 

 すると、少女の制服のスカートの上に落ちた、半透明の百足のの如き分身(それ)は胸元から這い上り、彼女の頬を伝って、頭部にまでたどり着くと、するり、と沈み込む様にして、同(・)化(・)。

 

 眠りこけていた少女がびくん、と大きく体を震わせる。

 掌握は、ほぼ一瞬。

 目の前の少女から、確かな繋がりのような感覚(てごたえ)が感じられる。

 

(よし、入って、繋がった……後は)

 

 軽く……念じる。

 一時的に……己の分身と成っただろう少女を、動かすために。

 

(……起きて、動け)

 

 少女は……ん、と掠れた声を漏らしたかと思うと、閉じていた瞼をゆっくりと開く。

 そして、顔を上げ、目の前に立っていた俺に視線を合わせると、声は出さず、にい、と笑った。

 

 そうして、ゆっくりとぱくぱくと唇の動きだけで。

 

 ――『ぶじ、せいこうした』

 

 と、い(・)つ(・)も(・)の(・)よ(・)う(・)に(・)そう伝えてきた。

 

(丁度、次の駅に着くな。

 一旦降りて……適当なとこで遊ぶか)

 

 俺の思い付きに、目の前の少女は無言のまま、こくんと頷いて、膝の上に置いてあった、スクールバッグを抱え直す。

 

 隣の車両に若干見かける、他の乗客はこちらの変化に、気付いた様子もない。

 

(拾いもんだったな。

 溜まってる分、しっかり使わせてもらうか)

 

 期待で、下半身に血が集まってしまうのを抑えられない。

 夜の……人のいない路線の、この時間で良かった。

 傍から見たらきっと、かなり異様な光景に映るに違いないから。

 

 少女の唇が、ゆっくりと——ぱくぱくと動いて、声にならない言葉を紡ぐ。

 内容は分かっている。俺がしたい、させたいものだから。

 

『たっぷり、わたしであそぼうね』

 

 と、煽るような言葉を形作った、目の前の少女のそれは……

 痛いほどに、ズボンの下にある肉棒を勃起させつつある、俺の欲望に呼応するように……なんとも、いやらしい形に歪んでいた。




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