【結】
1. 解放された熱情と、秘められた悪戯
バタン、と静かに寝室の扉が閉まる音が響き、廊下の明かりが完全に消えた。
長男が静かに部屋に戻ったのを見届けた由海は、ホッと深く息を吐き出し、浩介の耳元で小さく囁いた。
「……ふぅ、ビックリしたね……?」
そう言って胸を撫で下ろす由海だったが、彼女自身は全く気づいていなかった。
先ほどの緊張のせいで、自身の『ふわトロ』の膣内が、浩介のペニスを底なしの柔らかさで「ギュウゥゥッ」と力強く握り締めるように締め付けたままになっていることに。
突然の闖入者による興奮と、その無自覚な強烈な圧力。そしてピンチを脱した瞬間の圧力の解放という、官能的な刺激の連続に、浩介の理性のスイッチは完全に切り替わった。
「――由海、もう我慢できない……っ」
「あ、っ……こう、すけ……っ?」
浩介は由海の豊かな身体を優しくソファベッドへ押し倒すと、再び(正常位)の体勢へと収まった。
愛する妻の柔らかな太ももを大きく左右に開かせ、その隙間に自身の身体を深く滑り込ませる。由海の豊かな腰を両手でしっかりと浮かせ、二人の結合部の密着度を限界まで高めながら、浩介は容赦なくピストンを加速させていった。
「くちゅ、ぐちょちょ……っ、ぷちゅ、くちゅ……ッ」
「ん、あ……っ、だめ、そんなに激しくしたら……子供たちに、音、聞かれちゃう……っ!」
焦る由海は声を潜めながら必死に懇願するが、浩介はその言葉すら心地よい愛のノイズに変えるかのように、聞こえていないフリをしてさらに腰の動きを激しくしていく。
静まり返ったリビングに、お互いの肉体がぶつかり合う熱い音と、愛液が激しくかき混ぜられる甘い水音が響き渡る。実際には寝室まで響くほどではないと分かっていても、その背徳的なシチュエーションが由海の感度を跳ね上げた。喉の奥で抑えきれなくなった切ない吐息のようなあえぎ声が、何度も何度も由海の唇から漏れ出していく。
「あ、ん、んぅぅ――っ! こう、すけ……っ、すごい、奥まで……っ」
「由海……っ、もう限界だ、……中に、全部出すよ……っ!!」
浩介は由海の返事を待つことなく、彼女のすべてを受け止めるように、腰を深く、最も深い場所へと強く打ち付けた。
2. 熱き奔流と、満たされた朝
「――っ……!!」
ドクン……ドクン……と、浩介のペニスが激しく数回の脈動を繰り返す。
そのたびに、彼が溜め込んできた熱い命の奔流が、由海の子宮の入り口へと直接、容赦なく叩きつけられた。ダイレクトに伝わるその熱量と確かな感触が、由海の理性を完全に融解させ、彼女をこの夜一番の深い絶頂へと導いていく。
「ん、んんぅぅ――――っ……!!」
由海は浩介の背中に爪を立て、溢れ出るすべてを一つも逃さないように、絞るような最奥の締め付けで最後まで膣内に精液を受け止め続けた。
やがて心地よい静寂が戻り、二人の強い締め付けがゆっくりと収まったタイミングで、浩介はぬるりとペニスを引き抜いた。主を失った由海の膣口は、大量の愛液と精液に濡れそぼり、少し広がったまま「ヒク、ヒク……」と名残惜しそうに小さく震えていた。
肩を寄せ合ってしばらく息を整えた二人は、ひとまずお風呂場へと向かい、温かいシャワーの下で互いの汗を流し合った。
お互いの身体を優しく洗いっこしながら、触れ合う肌の心地よさに何度も笑みをこぼす。お風呂から上がった後も、リビングのソファで存分に肌を寄せ合ってイチャイチャと過ごし、心地よい眠気が訪れたタイミングで、ようやく二人は寝室のベッドへと潜り込んだのだった。
3. 小さな疑惑と、未来の足音
「パパとママ、なんか今日仲良しだねぇ!」
翌朝、いつもよりどこか穏やかで、お互いを見つめる瞳にラブラブな雰囲気を纏った二人を見て、3歳の長男が純粋な笑顔でひと言を放った。ダイニングテーブルを囲む微笑ましい光景に、由海はほんのり頬を染めながらも、優しい母親の顔で微笑む。
「ふふ、ママはね、パパのことが大好きなんだよ〜」
そう言いながら、隣にいた2歳の次男も一緒に「二人のことも、だーい好きだよ〜」と両腕で愛おしそうにギュッと抱きしめた。子供たちは嬉しそうに声を上げて笑う。
しかし、その直後、長男が小首を傾げて無邪気に問いかけてきた。
「ねぇ、ママとパパ、昨日の夜リビングで何してたの? おトイレ行くとき、なんか声きこえたよ?」
「――っ!?」
その瞬間、由海と浩介の身体が同時にビクッと跳ね上がった。
二人は顔を見合わせ、背中に冷や汗が流れるのを感じながらも、必死に平静を装う。
「あ、ええとね……っ? パパとママ、ちょっと大事なお仕事のお話をね、静かにしてたんだよ〜」
「そうそう、お騒がせしてごめんね。さあ、朝ごはんしっかり食べようね!」
どうにか上手に説明をして誤魔化し、子供たちが再びご飯に夢中になったのを確認して、二人はそっと胸を撫で下ろした。由海は浩介の耳元に顔を近づけ、困ったように眉を下げて囁く。
「……もう、心臓が止まるかと思っちゃった。リビングでするのは、やっぱり危ないね……?」
「そうだね……。次からは、ちゃんと寝室で、鍵をかけてからにしよう」
クスリと小さく笑い合う二人の手は、テーブルの下でしっかりと握り合わされていた。
――そして、時は静かに過ぎていく。
季節が巡り、すっかりお腹が丸々と大きく膨らんだ由海は、一軒家のリビングで愛おしそうにそのお腹を撫でていた。
今日の病院の検査の結果は、経過は極めて順調。
そして、二人が心から望んでいた、待望の「女の子」だった。
二人の男の子のお兄ちゃんたちも、まだ見ぬ小さな妹の誕生を今から楽しみにしている。あのハラハラした、けれど愛に満ちた週末の夜の結晶が、今、由海の胎内で新しい命の鼓動を確かに刻んでいた。
(第3章「熟れた果実と、愛妻家な彼の甘い夜」・完)