第1話:甘い追憶と、おっとり彼女の「断れない」誘惑
【承】
1. 懐かしい距離感
土曜日の午前十一時半。
駅前のロータリーは、休日を楽しむ人々で賑わっていた。
由海は、胸元に柔らかなドレープの入ったサックスブルーのブラウスに、歩くたびにふわりと揺れるオフホワイトのフレアスカートを合わせて、そわそわと浩介の姿を探していた。
普段の仕事着であるかっちりとしたスーツとは違い、大人の女性らしさと清潔感を両立させた装い。営業で歩き回る日々の疲れを隠すように、少しだけ丁寧にメイクを施している。
「あ、由海! 待たせてごめん!」
人混みをかき分けるようにして、浩介が早足でやってきた。紺色のサマーニットにチノパンという、ラフでありながら洗練された姿に、由海はトクンと胸を高鳴らせる。
「ううん、私も今着たところだから大丈夫。……お疲れ様、浩介くん」
「お疲れ。……なんか、今日すごく雰囲気違っててドキッとした。その服、すごく似合ってるよ」
「え、本当……? 嬉しい、ありがとう。浩介くんも、私服すごくかっこいいよ」
二人は少し照れくさそうに見つめ合い、それから自然と並んで歩き始めた。ほんの数歩の距離。高校時代は当たり前のように繋いでいた手が、今はまだ、触れそうで触れない位置で揺れている。
「ひとまず、ご飯にしようか? 実は俺、この近くによく行く旨い洋食屋があるんだよね。少し奥まった場所にあるんだけど……そこで良いかな?」
浩介は頭の後ろを少し掻きながら、伺うように由海の顔を覗き込んだ。
「うん、もちろん! 浩介くんのおすすめなら、間違いなく美味しいもんね。……ふふ、浩介くんとこうしてランチなんて、いつぶりかな」
「高校の時、たまに土曜日の部活帰りにファミレス行ったくらいだもんな。……よし、じゃあ行こうか」
おっとりと微笑む由海の手を、浩介がエスコートするようにそっと促す。その優しい気遣いに、由海は頬をほんのりとピンク色に染めながら、溢れそうになる嬉しさを噛み締めていた。
案内された洋食屋は、レンガ造りの落ち着いた外観で、デミグラスソースの香ばしい匂いが漂っていた。
注文したハンバーグを待ちながら、二人の会話は自然と弾んでいく。
「最近さ、うちの建材部門も資材の高騰とかで結構大変で……。由海の方も、やっぱり営業大変だろ?」
「そうなんだよねぇ……。お家を建てるって、一生に一度のお買い物だから、お客様もすごく慎重になられるじゃない? だから、責任感というか、絶対に失敗させちゃいけないっていうプレッシャーがすごくて……」
「そりゃそうだよな。数千万単位の契約だもんな。由海は真面目だから、余計に抱え込んじゃうんだろ」
「うん。でもね、お客様に『酒宮さんが担当で良かった』って言ってもらえると、本当にこのお仕事やってて良かったなぁって思うの。……でも、最近はちょっと外回りが多くて、毎日足がパンパンになっちゃって」
「そっか。営業って体力が基本だもんな。高校の時にバスケで鍛えた体力が、まさかこんなところで役に立つなんてな」
「本当だよね。でも、あの頃より全然動かないから、ちょっとお肉が柔らかくなっちゃって……」
「そうか?……いや、今の由海の方が、なんていうか……女の子らしくて、すごくいいと思うけど」
浩介のストレートな言葉に、由海は小さく首を傾げて「からかわないでぇ」とキョトンとした顔を見せる。
営業トークではテキパキと話す彼女も、浩介の前ではすっかりおっとりとした少女の表情に戻っていた。仕事で張り詰めていた心の緊張が、彼と他愛のない会話を交わすだけで、じんわりと解きほぐされていく。
2. 寄り添う時間、ぽわ〜とした余韻
美味しいランチを堪能した後は、二人の思い出の場所を巡る「散策」へと出かけた。
カップルだった頃に一緒によく立ち寄ったファンシーショップや、輸入雑貨の店。高校生の頃はお小遣いが足りなくて見るだけだった棚を、今は「大人」の視点で懐かしみながら眺める。
「あ、ここ。高校の時、お互いの誕生日のプレゼント選んだよね」
「あぁ、懐かしい! 由海、俺にあの派手な部活用のソックスくれたよな。嬉しくてボロボロになるまで履いたよ」
「ふふ、覚えててくれたんだ。私は浩介くんにもらったこのヘアゴム、今でも大事にしまってあるんだよ?」
そう言って微笑む由海は、本当に愛おしそうに目を細めた。
途中、少し大きめのリカーショップに立ち寄り、珍しいお酒や輸入ビールを見つけると、「これ、美味しそうだね」「今度二人で飲みたいな」と、自然と「次」を予感させる言葉が零れ落ちる。
楽しい時間は矢のように過ぎ去り、気がつけば周囲は夕闇に包まれて、街灯がぽつぽつと灯り始めていた。
簡単な夕食を済ませた二人は、冷たい夜風に少し体を震わせながら、駅の近くにある賑やかな居酒屋の暖簾をくぐった。
「かんぱーい!」
ジョッキがぶつかり、冷たいビールが喉を潤す。
由海はお酒が嫌いではない。むしろ少し強い方なのだが、一週間の仕事の疲れと、大好きな浩介と過ごす安心感から、いつもよりずっと酔いの回りが早かった。
さらに、お酒が入ることで、彼女の身体は急激に甘い体温を帯びていく。
「ぷはぁ……美味しい! やっぱり、浩介くんと飲むお酒は特別だなぁ」
「由海、ペース早くないか? 大丈夫?」
浩介はサワーを次々に空ける由海を見ながら、少し心配そうに覗き込む。浩介自身は、いわゆる「底無し」で、いくら飲んでも顔色一つ変わらないタイプだった。
「だいじょうぶ、だよぉ。……あ、でも、ちょっと、トイレ行ってきてもいい?」
「おう、行ってきな。足元気をつけてな」
「はーい……」
由海はおっとりと立ち上がり、少しふらつきながら化粧室へと向かった。
実はお酒が入ると、由海はトイレが非常に近くなる体質だった。それに加え、下腹部がじんわりと熱を帯び、下着の中がじっとりと蒸れていく感覚が強まる。下着のクロッチ部分が吸い上げた彼女の甘い体香が、歩くたびに自分自身の鼻腔をくすぐり、身体の奥の疼きを刺激していた。
席に戻ると、由海の目はすっかり「ぽわ〜」と潤んでおり、頬は桃のように真っ赤に染まっていた。
「おかえり。本当に大丈夫? 結構きてるだろ」
「ううん、へいき。……なんかね、頭がふわふわして、すごく気持ちいいの。浩介くんのお顔が、さっきから二つに見えるよぉ……?」
「それ、完全に酔っ払ってるじゃんか」
浩介は苦笑しながらも、目の前で無防備に甘える由海の愛らしさに、胸が激しく脈打つのを感じていた。
由海はぽわぽわとした頭で、高校時代のバスケ部の話を始めた。
「あのね、私……浩介くんがユニフォーム着てコート走ってる姿、本当に大好きだった。かっこよくて、シュート決めるたびに、心臓がぎゅーってなってたんだから」
「おいおい、そんなの今言うなよ。恥ずかしいだろ。俺だって、由海がコートの隅で真剣にシュート練習してるところ、ずっと見てた。背中がすごく綺麗でさ。汗でユニフォームが張り付いてるのとか……ぶっちゃけ、めちゃくちゃエロかった」
「もうっ、変なところばっかり見て! 浩介くんのバカー」
ぽかぽかと浩介の腕を叩く由海。
その無邪気なスキンシップに、店内の賑やかな喧騒が、二人の間だけ静まり返ったように感じられた。
少しの間、グラスを見つめていた浩介が、やがて真剣な顔つきになり、由海の潤んだ瞳をじっと見つめた。
「……由海」
「ん……? なあに?」
「俺さ。さっきも言ったけど……やっぱり、由海じゃなきゃダメなんだ。あの日からずっと、心の中に由海がいた。……もう一度、俺と付き合ってくれないかな」
居酒屋の少し騒がしい空気の中で、浩介の言葉だけが、由海の耳にストレートに届いた。
しかし、お酒ですっかり脳が蕩けている由海は、その真剣な告白の重さを半分も理解できていない様子で、へにゃりとだらしなく微笑んだ。
「うん……いいよぉ。浩介くん、大好きだもん……」
「え……本当に? 本当にいいんだな?」
「うん〜、いいよぉ〜……」
まるで子供のように、こっくりと頷く由海。
浩介は、彼女のこの「警戒心の薄さ」と、お酒でほとんど記憶が飛びかけている状態に少しの不安を感じつつも、心の中で「言質は取った」と自分に強く言い聞かせた。
「よし……。じゃあ、お会計しようか。少し風に当たろう」
「はーい……。浩介くん、おてて繋いで?」
「……あぁ、喜んで」
熱く柔らかい由海の手をしっかりと握り締め、浩介は彼女の荷物を肩にかけ、店を後にした。
3. 断れない甘い熱
「ふえぇ……ここ、どこぉ……?」
気がつくと、由海は冷たいフローリングではなく、柔らかいベッドの上に横たわっていた。
カーテンの隙間から、街灯の薄暗い光が差し込んでいる。そこは、駅から少し歩いたところにある、浩介の一人暮らしのアパートだった。
「俺の部屋だよ。由海、歩けなくなっちゃったから」
浩介がベッドの端に腰掛け、由海の額にかかった髪を優しく払う。
その冷たい指先が心地よくて、由海は「んぅ……」と小さく声を漏らして、彼の手に自分の頬を寄せた。
「浩介くん……。あったかいねぇ……」
「由海……」
おっとりと、しかし無防備に自分を受け入れてくれる彼女の様子に、浩介の自制心は音を立てて崩れ去った。
覆い被さるようにして、由海の柔らかな身体を抱きしめる。
高校時代よりも明らかに肉付きが良くなり、抱き心地が格段に増した彼女の質量が、浩介の腕に伝わってくる。
唇が重ねられた。
お酒の味がする、熱くて深いキス。
久しぶりに触れ合う浩介の唇に、由海の脳裏に甘い追憶が鮮明に蘇る。初めて身体を重ねたあの日の、不器用で、でも優しかった浩介の温度。
由海は細い腕を浩介の首に回し、自ら深く、熱く舌を絡ませてキスを返した。
「んむ……、はぁ……っ、ふ、あ……」
唇が離れた瞬間、由海の口から熱い吐息が溢れ出る。
ぽわぽわとした視線で浩介を見つめ、彼女は本能に身を任せるように、甘い声で囁いた。
「浩介くん……。シヨ、ぅ……?」
その一言は、浩介にとって完璧なゴーサインだった。
「あぁ……しよう」
浩介は震える手で、由海のブラウスのボタンを一つずつ外していった。
上品な布地が滑り落ち、白い肌が露わになる。
外回り続きで少し汗をかいていた彼女の身体からは、ストッキングや衣服の中に籠もっていた、熟れた果実のような、むせ返るほど甘い女性特有の香りが立ち上っていた。
「くっ……すごい、いい匂いする……由海、めちゃくちゃエロいよ」
「恥ずかしい、よぉ……。そんなに見ないで……っ」
恥ずかしさから、細い腕で胸元を隠そうとする由海。
しかし、その隙間から溢れんばかりに盛り上がっている豊満なバスト(Dカップ)は、高校時代よりも明らかに大きく、柔らかそうに弾んでいた。
浩介はその手を優しく退け、ブラジャーとスカート、そしてストッキングを丁寧に脱がせていく。
最後に残った下着を引き下ろすと、そこには、由海の最大の特徴が露わになった。
「本当に……薄いんだな。すごく、綺麗だ……」
陰毛は驚くほどに薄く、ほとんど処理の必要がないほど。
元カレである浩介としか経験がないため、色素沈着も一切なく、まるでかつて初めて彼女を抱いたあの日から、時間が止まっていたかのような、神秘的なほど美しい桜色の秘部。
しかし、すでにそこからは、透明な愛液がとろとろと溢れ出し、ふっくらとした太ももの内側を濡らしていた。
「あぁ……っ、もう我慢できない……っ」
浩介はズボンを脱ぎ捨て、パンパンに猛り狂った自身のアソコを、由海の濡れそぼる秘部へと押し当てた。
「んっ……! は、ぅ……っ」
太ももを大きく開かれ、久しぶりの大きな存在感に、由海の身体がビクンと強張る。
何年も男性を受け入れていなかった由海の秘部は、入り口が非常に狭く、まるで処女のように固く閉ざされていた。
「ゆっくり……ゆっくり入れるからな……っ」
「ん、んぅぅ……っ、おっきい……よ……っ」
浩介が腰を押し進めると、きゅうきゅうと、強烈な圧迫感が浩介のペニスを襲った。
狭くなった膣壁が、異物を取り込もうと、吸い付くように締め付ける。柔軟性の高い彼女の肉体は、どれだけ奥まで受け入れても、マシュマロのように柔らかく包み込んでくれた。
「あ……っ、くそ……狭すぎる……っ」
最奥まで完全に挿入した瞬間、あまりの締まりの強さと快感に、浩介の思考は真っ白になり、しばらくの間、ビクビクと身体を震わせたまま動くことができなくなってしまった。ピストンをすれば、その瞬間に果ててしまいそうなほどの快楽。
「はぁ……はぁ……、浩介くん、……? 動かないの……?」
由海は、下腹部を貫く太い熱量に、息を荒くしながらも、おっとりと浩介の背中に手を回した。
かつて愛した人の、一番深いところと繋がっている安心感。
浩介は深呼吸を繰り返し、射精を必死に我慢しながら、腰をゆっくりと、引き抜いては沈める動きを始めた。
「ん、あ……ふ、ぅ……っ、ん、んんぅ……っ」
ゆっくりとしたピストン。
しかし、それが由海の性感帯であるGスポットを正確に抉るたび、彼女の喉から、必死に堪えようとしても漏れ出てしまう、リアルなあえぎ声が溢れ出す。
「は、ぅ……、奥、あたるの……っ、んんぅぅっ!」
「由海、すごい締まる……っ、あぁ、最高だ……」
お酒の効果も相まって、由海の感度は極限まで跳ね上がっていた。
我慢の限界に達した浩介は、ついに自制の糸が切れ、腰の動きを急速に加速させた。
「あ、あ、っ! はや、い……っ、浩介くん、激しい、よぉ……っ!」
「由海、由海……っ! 出す、俺、もう出ちゃう……っ!」
「ひぅ、んんぅっ……! も、っと……激しく、してぇ……っ!」
クチュクチュと激しい肉擦れの音が暗い部屋に響き渡る。
由海は、恥ずかしさで枕に顔を埋め、必死に声を殺そうとするが、激しいピストンがもたらす極上の快感に、腰が勝手に浩介を求めて跳ね上がってしまう。
「あ、あぅ……っ! んんんぅ――っ!」
由海が、全身を硬直させ、一つ目の大きな絶頂を迎えた、まさにその瞬間。
浩介もまた、限界をとうに超えていた。
「あっ、由海……っ、あ、あぁぁーっ!」
引き抜く余裕など、一瞬たりともなかった。
浩介は、由海の極上の膣内の最奥、子宮の入り口に向けて、熱い精液を、何度も、何度も勢いよく吹き付けた。
どくどくと、由海の膣内を内側から満たしていく熱い塊。
「はぁ……っ、はぁ……っ、……あ」
ピストンが止まり、お互いの荒い吐息だけが部屋に響く。
我に返った浩介は、由海の許可なく、避妊もせずに膣内に全てを放出してしまったことに、急激な焦りと申し訳なさを感じた。
「ごめん……! 由海、本当にごめん……っ。我慢できなくて、中に出しちゃった……」
浩介は青い顔をして、由海を抱きしめたまま何度も謝った。
しかし、大好きな浩介の精液を受け止めた由海は、おっとりと微笑みながら、彼の背中にそっと手を回した。
「ううん……いいよぉ。浩介くんの……あったかいの、いっぱい入ってきて、すごく気持ちよかった……」
そう言って、本当に幸せそうに、蕩けた顔で微笑む由海。
その優しさと、強烈な一途さに、浩介は再び胸を熱くし、彼女をさらに強く抱きしめるのだった。
(【承】・完)