転】
1. 終わらない渇き
「はぁ……はぁ……、っ、ふ、あ……」
暗がりのベッドの上、由海は胸を大きく上下させながら、お酒の熱と数年ぶりの強烈な快感の余韻に浸っていた。
下腹部の奥底に注ぎ込まれた浩介の精液が、じんわりと内側から彼女を温めている。一方の浩介も、由海の変わらない一途さと、再び彼女と繋がれた奇跡のような幸福感に、胸を熱くして彼女の柔らかな肩を抱きすくめていた。
しかし、繋がったままの熱量が徐々にその硬さを失い、ぬるりと由海の秘部から滑り出ていく。
(……まだ、たりないの……っ)
お酒でぽわ〜とした脳裏で、由海の身体は激しく飢えていた。最近の仕事のプレッシャー、そして毎晩ベッドで指を動かしても届かなかった本物の快楽。それが大好きな浩介によってもたらされた瞬間、彼女の中に眠っていた淫らな本能が、完全に自制の枠を押し広げていた。
「ん……っ……」
由海はのそりと這うようにして動き、浩介の股間へと顔を近づけた。
出したばかりで少し元気を失い、自身の愛液と精液で濡れそぼっているペニス。それを、おっとりとした瞳で見つめたかと思うと、迷うことなく小さな唇を開いて、先端をまるごと口内に迎え入れた。
「――っ!? 由海……っ、うそ、だろ……っ」
突然の肉感に、浩介がシーツを掴んで上半身を跳ね上げる。
射精直後のペニスは、神経が剥き出しになったかのように敏感だ。そこを、由海の温かく柔らかい舌が、絶妙な力加減で「ジュ、チュ、ル……」と濃厚に這い回る。
「は、あ……っ、待て、そこは……まだ、駄目……っ! く、ぅ……っ!」
浩介の制止の声など、今の由海には届かない。彼女は浩介に喜んでほしい一心と、自身の身体の疼きに突き動かされるまま、熱い口腔でペニスを深く、激しく呑み込んでいく。「チュパ、ジュク、ジュルル……」と、静かな寝室に卑猥な吸い口音が響き渡る。
出したばかりのペニスを容赦なく責め立てられ、浩介は脳の芯が痺れるような快感に襲われた。そして、抗うこともできずに、不覚にも二回目となる熱い塊を由海の口内へと勢いよく吐き出してしまった。
「う、あぁぁーっ……っ!」
「んぐ、ぅ……っ、……ちゅ」
ドクドクと口の中に溢れた精液を、由海は一切の抵抗なく、喉を鳴らしてゴクリとすべて飲み干した。唇の端から一筋の白い液をこぼしながら、へにゃりと艶っぽく微笑む。
「ぷは……っ、浩介くんの……おいしい、よぉ……」
「由海、お前……本当に、どうしちゃったんだよ……っ」
浩介がその大胆さに圧倒されている間にも、由海は休むことなく、その器用な手と熱い口づけで、再び彼のペニスを天を突くほど大きく、硬く猛り狂わせた。
「今度は……私が、動くね……っ」
上気した顔でそう告げると、由海はしなやかな肢体を躍動させ、浩介の手をベッドに組み伏せるようにして彼の身体に跨がった。
3. 昂る騎乗位
浩介の視界に、薄暗い光の中で揺れる由海の美しい裸体が飛び込んでくる。
引き締まった下半身、動きに合わせて豊かに揺れる大きなバスト。由海は自身の手で浩介のペニスを握ると、すでに自身の愛液でぐしょぐしょに濡れそぼり、蜜を滴らせている桜色の秘部へと、その先端をあてがった。
「ん、あ……っ、入れる、よ……っ」
ゆっくりと腰を落としていく。
「クチュ……、ゴポッ、……んんっ!」
硬い質量が、再び狭い膣内へと割り込んでいく光景を、浩介は目を離すことができなかった。陰毛のほとんどない綺麗な秘部が、赤黒いペニスを「ゴポ、ゴポゴポッ」と音を立てながら、貪るように丸ごと飲み込んでいく。
「は、あぁ……っ! すごい、入ってくるの、……んうぅぅっ!」
最奥まで完全に挿入しきると、由海は浩介の胸に両手を突き、自身の膣奥を強く突き上げさせるようにして、激しく腰を上下に振り始めた。
「ひぅ、あ、っ! んんっ、……あ、あふぅ……っ!」
「クチュクチュ、グチョ、ジュブブッ!」と、二人の結合部からは、お互いの蜜が混ざり合った卑猥な水音が絶え間なく激しく鳴り響く。
おっとりとした普段の面影はどこへやら、狂ったように腰を打ち付ける由海の姿に、浩介は再び激しく見惚れ、翻弄されていた。我慢しようとしても、快感のあまり喉の奥から「は、ぅ……、ん、んんぅ……っ」と漏れ出てしまう、リアルで熱いあえぎ声。
しかし、あまりに深い刺激の連続に、先に限界を迎えたのは由海の方だった。
激しく腰を振る中で、ペニスの先端が彼女の最大の弱点であるGスポット(Hスポット)へと不定期に、しかし確実に激しく激突する。
「あ、そこ、……っ、あ、あひぅ、ダメ、なの、イクっ、んんん――っ!」
「ビュ、ビュルルッ!」
軽い絶頂を迎えた拍子に、由海の身体が激しく硬直する。お酒の効果も手伝って、彼女の秘部から大量の愛液が、浩介の腹部に向けて勢いよく吹き荒れた。
「うわっ!? 由海、これ……っ」
浩介がその激しい潮吹きに驚愕した、まさにその瞬間。
絶頂の衝撃で膝の力が完全に抜けた由海は、そのままドスンと、浩介のペニスを自身の身体の最も深いところまで、手加減なしに思い切り突き刺してしまった。
「ひゃんっ――!? あ、あうぅぅーっ!!」
子宮の入り口を激しく、文字通り「根元」まで貫かれた由海は、今までに経験したことのない、脳が焼き切れるほどの深い絶頂へと叩き落とされた。
「く、おぉぉーっ!!」
突然の潮吹きの緊縛感、そして絶頂で激しく痙攣し、内側から締め付けてくる由海の極上の名器。そこへ追い打ちをかけるように、全体重を乗せた最奥への強烈な挿入。
浩介の理性が完全に吹き飛んだ。
「由海、由海っ! あぁぁーっ!!」
「ジュクジュクジュブブッ!」と、引き絞るような最後のストロークとともに、浩介は由海の震える膣内の最奥へ、三回目となる熱い精を、残らず全て搾り取られるように激しくブチまけた。
「あ、あ、っ……! んんんぅぅぅ――っ!」
二人は激しく身体を震わせながら、お互いのすべてを出し尽くし、熱い絶頂の海へと溺れていった。
ようやく嵐のような時間が終わりを告げる。
ペニスを繋げたまま、由海は浩介の胸元へと力なく倒れ込んだ。
「ん、ぅ……。浩介、くん……っ、……すき、だよぉ……」
ぽわぽわとした声で、ボソボソと小さな愛の言葉を浩介の耳元に囁くと、由海は張り詰めていた緊張が一気に解けたように、そのまま深い、深い寝落ちへと落ちていった。
浩介もまた、一晩で三回という人生初の激しい絶頂に精魂を使い果たし、由海の柔らかな身体を抱きしめたまま、泥のように眠りへと落ちていくのだった。
4. 奇妙な朝の全裸会議
翌朝。
小鳥のさえずりと、カーテン越しに差し込む眩しい夏の太陽の光が、静かな部屋を照らしていた。
「ん……、ふぁ……っ」
由海は、ゆっくりと目を覚ました。
幸いなことに、今日はお互いに仕事が休みの土曜日。時間を気にする必要はなかったのだが、目を開けた瞬間、彼女は強烈な違和感に襲われた。
まず、自分の身体に何もまとっていないこと。
そして、隣には同じく一物も身につけていない、全裸の浩介が大きな大の字で眠っていること。
さらに、自分の太ももの内側や下腹部が、何やらカピカピとした不思議な液体と、強烈な「男の人の匂い」で汚れていること。
「え……? ええっ……!?」
由海はパッと掛け布団を胸元まで引き上げ、キョトンと丸い目を限界まで見開いた。
彼女の記憶は、昨日の夜、居酒屋で浩介と「もう一度付き合ってほしい」という話をされ、「いいよぉ」と答えたあたりから、完全に綺麗さっぱり消え去っていた。
「……ん、う。うるさいな、由海……。まだ眠い……」
由海の動揺した声に、浩介が重い目蓋をこじ開けた。
その顔は、まるで数日間の断食でもしたかのように、完全に精魂を搾り取られてゲッソリとやつれている。
「浩介くんっ!? な、なんで二人とも、ハダカなの……っ!? 私、昨日の夜から、何も覚えてなくて……っ!」
由海はおっとりとした声を上ずらせながら、パニック寸前で浩介を揺さぶる。
浩介はゆっくりと起き上がり、全裸のまま、ベッドの上に正座した。もちろん、由海も掛け布団で胸を隠してはいるものの、布団の下は完全な全裸だ。
朝日が照らすベッドの上。全裸の男女による、奇妙な「会議」が始まろうとしていた。
「由海……。覚えてないって、マジかよ……」
浩介はシーツに溜まった、昨夜の激闘の痕跡(大量の愛液と精液のシミ)を力なく指差しながら、深く、深いため息をついた。
「嘘……これ、私たちが、したの……?」
「したの、じゃないよ。由海、お前、昨日の夜……化け物みたいに凄かったんだぞ。俺の出したばかりのところを無理やり口で大きくしてさ、自分から跨がって、ゴポゴポ音立てて腰振って、最後は俺に潮まで吹いたんだからな」
「えええええっ――!? わ、私、私がそんなこと、するわけないよぉ……っ!」
由海は顔を真っ赤にし、両手で顔を覆ってベッドに転がった。
しかし、体の奥に残る独特の重みと、太ももを伝うぬるりとした感覚が、浩介の言葉がすべて「事実」であることを残酷なまでに証明していた。
「……まぁ、俺も中に出しまくったのは悪かったけど。でも、お前が『気持ちいい』って言うから……」
「うぅぅ……恥ずかしい、恥ずかしすぎて死んじゃう……っ!」
お互いに全裸のまま、赤面して縮こまる由海と、疲れ果てた顔で頭を掻く浩介。
高校時代の初々しい恋人同士だった二人は、数年の時を経て、とんでもない形でその関係を「再起動」させてしまったのだった。
(【転】・完)