※この作品はR-18です。

妄想淫猥運命論   作:ジョン・ドゥドゥ

10 / 34
正義の進軍

 

 フランス西部のとある戦場の痕。大きな川を挟んで、見渡す限りの惨状が広がっている。

 引き裂かれた人間の屍体、黒く焼け焦げた飛竜の巨躯、そして無機質な骸骨兵の破片が泥と血に塗れて点在し、風が吹くたびに鼻を突く死臭が漂う。まさに、竜の魔女によって地獄の煉獄へと変えられたこの特異点の悲惨さを象徴するような光景であった。

 その激戦の痕の一角で、ふわりと影のような漆黒の光の靄が立ち上り、夜風に払われるようにして消えていった。あたかも、そこに確かに誰かが存在していたという事実そのものが、一瞬の幻であったかのように。

 川べりの泥の中に倒れ込んでいた宮廷音楽家風の男は、かすれる視界でその消えゆく光の筋を見つめながら、爪が食い込むほど強く拳を握りしめた。まるでその幻が、かつて共に戦った本当の人間であり、仲間であったかのように、男は口惜しさと無念に満ちた声を搾り出した。

 

「……サンソン……ッ」

  

 ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。

 神に愛された孤高の天才音楽家であり、18世紀のヨーロッパにおいて数々の歴史的名曲を遺したクラシック音楽界の至宝。破天荒かつ放蕩な私生活や下品な冗談を好む一面で知られながらも、その生涯で生み出した音楽は今なお人類の至高の財産として語り継がれている英霊である。

 彼は人理の守護によって他の英霊たちとともにこのフランスの地に召喚されると、地獄と化した大地で懸命に生き延びようとする市井の人々のために奔走し、各地に点在するレジスタンスの基地を裏から取りまとめる下支えを行っていた。

 しかし、状況は日に日に悪化の一途を辿り、召喚された英霊たちの数も急速に減っていった。そんな絶望的な状況を打ち破る起死回生の一手を求め、モーツァルトは残された僅かな英霊たちとともに、死地を転戦して孤軍奮闘を続ける竜殺しの英霊・ジークフリートとの合流を目指して戦線を巡っていたのだ。

 だが、合流の直前で彼らは竜の魔女が解き放った凄惨な刺客―――シャドウ・サーヴァントたちに捕捉されてしまう。

 猛烈な交戦の果てに、彼は仲間とともに打ちのめされた。今まさに、彼の残された数少ない英霊仲間であり、苛烈な運命を共にした死刑執行人の英霊、シャルル=アンリ・サンソンが命を散らし、霊核を破壊されて討ち取られてしまった。

 サンソンを霧のように消し去り、いまや傷つき倒れたモーツァルトを見下ろしているのは、二つの不気味な黒い影。二体のシャドウ・サーヴァントであった。

 呪いと影の泥に覆われたその姿は、輪郭すらもドロドロと溶け落ち、かつてどんな英霊であったのか、その姿形すら窺い知ることはできない。英雄としての名誉も、過去の物語性の欠片すらも剥ぎ取られた歪な殺戮の具足。

 

 己の死期が目と鼻の先まで迫っていることを悟り、モーツァルトは泥の中で力なく嘲笑を浮かべた。しかし、その瞳から反抗の光が消えることはなかった。

 彼は観念しつつも決して怯むことなく、その天才的な口から、彼らの品性を疑うような怒涛の罵詈雑言と皮肉の嵐を浴びせかけた。

 

「ハッ……素晴らしいな、実に素晴らしい! 物語の欠片もなく、音楽の欠片もなく、ただの泥の塊として存在するなんて! 豚の排泄物の方がまだメロディを奏でられるぞ、この無能な影法師ども! 僕の最後を飾る観客がこんな汚物のような連中だなんて、まったく神の嫌がらせにも程があるね!」

 

 モーツァルトの口から吐き捨てられた痛烈な悪罵の直後、シャドウ・サーヴァントの片割れが疾風のごとき速度で肉薄した。

 音すらも置き去りにするような凄絶な踏み込みから放たれた前蹴りが、モーツァルトの胸板を容赦なく撃ち抜く。

 

「カハッ、ぐあぁっ……!?」

 

 肋骨がキシりと鈍い悲鳴をあげ、モーツァルトの身体は勢いよく後方へと吹き飛ばされた。泥と血に塗れながら地面を何度も跳ね、転がり、激しい衝撃に耐えながら川面のすぐ間際でようやくその勢いを止めた。

 激しく咳き込み、肺腑の痛みに顔を歪めながら、モーツァルトはゆっくりと面を上げる。その視線の先、静かに揺れる川の水面には、傷と血と泥に塗れた男の姿が映っていた。かつて宮廷中の貴婦人たちを魅了し、天才の名をほしいままにした端正な面影はどこにもなく、惨めな敗北者の顔がそこにはあった。

 モーツァルトは水面に映る己の無様な姿に向けて、自嘲気味に呟く。

 

「……ハッ、不細工極まりないな。僕の美意識が反吐を吐くレベルだ。……そしてこんな惨劇を当たり前のように垂れ流すこの狂った特異点も、それを描いた連中の悪趣味さも……本当に反吐が出る。すべて地獄の底に落ちるがいいさ……」

 

 怨嗟と呪詛を吐き出すモーツァルトへ向けて、蹴りを叩き込んだシャドウ・サーヴァントがトドメを刺すべく、静かに歩みを進める。

 漆黒の殺意が間近に迫り、もはや一死を免れ得ないと思われた―――その瞬間。

 ぞわり、と。後ろに控えていたもう一体のシャドウ・サーヴァントが、まるで目に見えぬ巨大な力に弾き飛ばされたかのように、即座に牙を剥いて大きく後方へと躍り退いた。

 直後―――赤い雨が注ぐ。

 音を置き去りにし、まるで真横から落雷が突き抜けたかのような凄絶な衝撃波とともに、光り輝く魔力の槍の幻影が雨あられとなって天空から飛来した。

 モーツァルトへ刀身を振り下ろそうとしていた影は、異常事態に気づき即座に回避行動へ移ろうとしたが、時すでに遅かった。音速を超えて降り注ぐ必殺の投槍群は、黒い影の防御も肉体もいとも易々と穿ち抜き、大地ごと縫い留めた。

 

「ッ――!?!?」

 

 声なき悲鳴をあげ、針ネズミのように何本もの槍の幻影を全身に突き刺された影は、その場に崩れ落ちると、黒い靄となって風に溶けて消滅してしまう。

 瞬く間に繰り広げられた圧倒的な暴力に、モーツァルトは目を白黒させ、口ぐせすら忘れて呆然と固まった。

 そんな彼の耳に、遠くから力強く大地を蹴る、パカッ、パカッ……という馬の蹄の音が届いた。

 その音のただならぬ気迫と重厚さに、思わず視線を向ける。川沿いの小高くなった丘の向こうから、白銀の愛馬を駆る一騎の英霊が、風を切り裂きながら疾走してきていた。

 馬の手綱を握るのは、騎士としての威厳を奮い立たせるアルトリア・ランサーであった。白銀と青を基調とした洗練された美しい甲冑、背には重厚な青い外套が風にたなびき、手には眩い魔力を放つ聖槍が握られている。

 そして、その愛馬の背後、アルトリアの背中にしなやかに乗っていたのはスカサハであった。身体のラインを美しく強調する漆黒と深紅の全身タイツのような影の国の装束に、妖艶で重厚な肩当てと装飾。手には先ほどシャドウ・サーヴァントを撃滅せしめた、凄惨な死の気配を纏う朱色の魔槍を幾本も保持していた。

 

「チッ……惜しいな。一体は逃げ延びたか。素体となったのは良き戦士なのだろうな」

 

 スカサハは手元に残った朱槍を軽く回しながら、チッと舌を鳴らして低く呟いた。

 アルトリアが手綱を引き締め、静かにスカサハへ視線を向ける。

 

「スカサハ殿、あれは私にお任せを。二体ともあなたに討ち取られてしまっては、私の槍が振るい先を無くしてしまいます」

「何を言う。あれの他にもシャドウ・サーヴァントはまだ数体いるそうではないか。お前はそちらを討ち取ればいい。今はただ、私の武を確かめさせろ」

「……私と私の愛馬は、あなたを戦場へ運ぶ荷馬車替わりですか」

「くく、同じ『雌奴隷』のよしみだ。許せ」

 

 軽妙なやり取りを言い残すやいなや、スカサハはアルトリアの馬の背から天高く跳躍した。

 しなやかな跳躍によって空中に躍り出たスカサハは、手にしていた朱の魔槍の一本を極限まで引き絞り、地上で間合いを取っていた残る一体のシャドウ・サーヴァント目掛けて勢いよく投げ放つ。

 音速を容易く超えた必殺の投擲。だが、襲いかかる絶望的な速度に対し、生き残った黒い影の動きもまた尋常ではなかった。素体となった英霊の優れた身こなしゆえか、影は全力を以て風のごとく横合いへと飛び退く。朱の槍は、影が直前まで立っていた空間を虚しく突き抜けていった。

 回避された―――誰もがそう確信した瞬間。着地間際の空中にて、スカサハは冷ややかに呟いた。

 

「……結果など、最初から定まっている」

 

 次の瞬間、物理法則をあざ笑うかのような不可解な現象が起きた。まるで『必ず心臓を穿つ』という果てが先に決定づけられているかのように、突き抜けたはずの槍が稲妻の軌道を描いて無理やりに空中を引き裂いたのだ。

 急激な転換を描いた朱の閃光は、横へと飛び退いていたシャドウ・サーヴァントの胸を寸分の狂いもなく直撃し、深々と貫き通した。

 影が跳躍し、地面に足を着けるまでの、ほんのコンマ数秒の出来事。

 

「―――ッ」

 

 何が起きたのかすら理解できぬまま、シャドウ・サーヴァントは信じがたいものを見る目でスカサハを見上げようとしたが、その直後に霊核を粉砕され、黒い靄となって空中に散っていった。

 

「は、はははッ! 素晴らしい! なんというカタルシス、なんという完璧なフィナーレだ!

 ざまあ見ろ、愚鈍で無様で下衆な影法師ども! 僕の美しい世界から永久に退場するがいい!」

 

 あっという間の圧倒的な一討ちを目の当たりにし、モーツァルトは血と泥に塗れた顔を上げながら、惜しみない拍手と喝采を贈った。そして同時に、消えていった影たちに向けて容赦のない毒舌と罵声を浴びせかける。

 その下品で過激な言葉遣いに、アルトリアは馬上で頬を引き攣らせた。

 

「……稀代の音楽家と聞いておりましたが、なんとも形容しがたい凄まじい口の利き方をするお方ですね……」

 

 そう言いながらもアルトリアは、地面に倒れる英霊のもとへ馬を寄せた。その横にスカサハは音も軽やかに着地する。

 モーツァルトが泥を払いながら這い上がって、痛む身体を押さえながらも、気障で芸術的な言葉で二人の戦いと美貌を素直に褒めたたえた。

 

「いやいや、この特異点における先輩英霊に対して少々手厳しいね、美しい騎士様。

 ……だが、心からの感謝を述べさせておくれ。君たちの神業のような武勇と、その類まれなる美貌にはただただ圧倒されるばかりだ。まるで最高峰のオペラから飛び出してきた女神のようだよ」

 

 モーツァルトは少し真面目な顔つきに戻ると、二人に向けて問いかけた。

 

「……ところで、一つ訊ねさせてもいいかい? 君たちは、この狂った世界を正すために人理が呼びだした英霊なのかな? それにしては随分と強すぎるような感じるけど」

「我らは確かに人類史を守るために現界した英霊ではある。だが……人理の自動防衛装置によって直接召喚されたわけではない。我らはカルデアという組織に属し、我らが主によって召喚された者たちだ」

「カルデア……? 聞き覚えのない名だね。それは一体どんな組織なんだい?」

 

 不思議そうに首をひねるモーツァルトに、アルトリアは静かに後ろを振り返りながら告げた。

 

「それについては……彼らの方から説明を受けた方が適切でしょう。あれをご覧なさい」

 

 アルトリアの視線の先、戦場の泥と煙の向こうから力強い足取りで馬を駆り、こちらへと近づいてくるカルデア一行の姿があった。

 

 

 

 

 

 モーツァルトと合流できたカルデア一行は、手短ながらも濃密な情報交換の話し合いをする。

 そこで一連の状況を確認し終えたモーツァルトは、晴れやかな、しかしいつになく真摯な表情であなたたちを見つめた。彼は今、スカサハがルーンで編んだという漆黒の幻影の馬にまたがっていた。

 

「いやあ、本当に感謝するよ。命を助けてくれたばかりか、こうして馬まで与えてくれるなんてね!

 それに……僕の愛しのマリーのことまで、一足先に救い出してくれたというじゃないか。君たちはまさに、僕にとっての今世最大の恩人だよ。

 ……よし、僕はこれからすぐにレジスタンスたちの駐屯基地へと急ぎ、動ける兵や戦力が残っていないか聞いて回るとしよう。決戦の火蓋が切落とされる時は、もう迫っているようだからね。

 君たちの怒濤の奮戦を、心から祈っているよ!」

 

 モーツァルトはそう言い残すと馬の腹を軽やかに蹴り、レジスタンスの駐屯基地がある東の空へと向かって一気に駆け去っていった。

 遠ざかっていく彼の背中と、たなびく土煙を静かに見つめながら、立香がふとあなたの方へと視線を向け、疑問を投げかけてきた。

 

「ねぇ。本当にオルレアンまでの行軍に、あの人を連れて行かなくていいの?」

 

 その問いに対してあなたは静かに首を振り、迷いのない眼差しで告げた。

 ここから先は、聖杯が安置されている敵の本拠地まで一直線に突き進むのみ。そして、このままジークフリートと合流できたならば、その勢いのまま一気に敵の懐深くへと雪崩れ込むつもりだ。

 故に、後方からの支援や戦力の整頓を待っている時間など、今の自分たちには存在しない。ましてや手負いの英霊を、しかも後方支援が役割の者を連れての戦いは、自分たちにとって不利に働いてしまう。だからこそ選ばれた少数の者で一気呵成に進んだ方がいいのだ。今の状況では、その方が理想的な戦果を得られる可能性が高いから。

 表向きの理由は立香に述べたとおりだが、本音はもっと単純だ。あなたの築いたハーレムの輪を乱すおそれがある者は帯同したくないし、彼の者が敬愛しているというマリーは数日前に雌奴隷のように抱き潰したばかりなのだ。気まずい思いを抱えては、この後の展開に集中できやしない。

 

「……そういうことだよね。分かった!」

 

 あなたのそんな愚直な葛藤も知らず、立香は胸の奥を跳ねさせ、あなたが気取った頼もしさに満ちた精悍な横顔に、思わず内心で見惚れてしまう。

 しかし彼女は気を取り直して赤くなった頬を隠すように小さく咳払いすると、ポツリと呟く。

 

「要するに……今の状況じゃ、誰もが自分にできる最善のことを、精一杯やらないといけないってことだよね?」

「ええ、その通りです、立香」

 

 立香の呟きに優しく寄り添うように、ジャンヌが前へ歩み出て頷いた。

 

「この狂気と異常に満ちた世界の中では、誰もが状況を根底から一瞬で解決できるような特効薬を持てるわけではありません。人には人の役割があり、英霊には英霊の果たすべき役割があります。強い者にも、弱き者にも、それぞれにしか果たせない大切な役目があるのです。……全員が己の役割を信じて貫徹し、泥臭く一つ一つの小さな勝機を積み重ねていくこと。それこそが、どんなに絶望的で大きな壁であっても、打ち崩すための確固たるきっかけを生み出すのですから」

 

 その言葉には、かつて数多の困難を泥臭く乗り越えてきた救国の聖女ならではの重みが宿っていた。

 マシュ、ラクシュミー、マルタ、そしてスカサハも、ジャンヌの言葉、そしてあなたの示した方針に深く同意するように力強く頷いてみせる。その様子を目の当たりにし、立香はカルデアのマスターとして、そして一人の人間として、また一つ大切な学びを得たように深く満足して頷いた。

 順調に成長を重ね、少しずつ立派なカルデアの柱として成長しつつある立香の姿を暖かく見つめながら、アルトリアがあなたへと視線を移す。

 

「……モーツァルトのおかげで、追撃戦に晒されているジークフリートの具体的な居場所も判明しました。マスター、一気に突き進むとしましょう」

 

 アルトリアのその言葉を受けた瞬間、あなたは場に漂う空気の変化を感じ取った。この場にいる全員の意志を一つに束ね、次なる決戦へと導く最終的な役割が、いま自分自身に託されたのだと。

 あなたは力強く頷くと、立ち並ぶ美しい戦士達に向かって、朗々と声を張り上げた。

 この特異点を完全に攻略し、人理を取り戻すための最大の鍵たる竜殺しが、もうすぐ近くにいる。迷うことなく一気呵成に突き進み、立ちはだかる敵の全てを叩き潰して、完全なる勝利をその手に掴み取るぞ、と。

 

「「「――応ッッ!!!」」」

 

 あなたの熱い鼓舞に応えるように、その場に揃った全員が、空を突き破らんばかりの雄叫びと鬨の声をあげたのだった。

 

 

 

 

 騎馬を駆った一同は、ジークフリートが潜伏しているという、現代ではリヨンと呼ばれる地を目指して一直線に急行した。まともな生身の人間であれば到底ついていけないほどの破格の急行軍であったが、スカサハが影の国より召喚した『影馬』なる漆黒の影を纏った異形の騎獣は、普通の競走馬の数倍もの速度を誇りながら、乗せている騎手を決して振り落とすことがない。

 荒廃したフランスの大地を、まるで最新鋭のモーターバイクが疾駆するかのような圧倒的な走破性で、一同を刻一刻と目的地へと近づけていた。

 行軍中の一同の魔力状態についても、まったく問題はなかった。あなたが施した圧倒的な魔力供給により、あなたと直接契約を結んだ英霊たちは、生前の全盛期にも匹敵するほどの高水準で霊器が満たされている。一方、あなたとは直接の契約関係にない立香のサーヴァントたちは、スカサハたちほどの膨大な魔力貯蔵には及ばないものの、今の霊器で発揮できる限界ギリギリの魔力行使を維持できるほどには十二分に回復を果たしていた。

 一方で、上手くいかない点もある。マルタについては、あなたによって契約が強奪されたといっても、実情は『仮』強奪というのが正確だ。根本的に彼女は聖杯による魔力から生まれた存在であり、人理によって召喚された存在と比べると成り立ちが異なっている。後者に対するあなたによる魔力供給は契約の上書きという効果を持つようだが、残念ながら今のあなたの魔力では、マルタ相手には十全な効果を発揮できないらしい。この点はカルデアにいるダ・ヴィンチとも確認済みだ。要するに、マルタと正式な契約を結べるのは聖杯を奪取して所有権を奪った後か、カルデアに戻ってから召喚システムによって召喚した後、ということらしい。それまで彼女は現界を維持するために、あなたの性奴隷兼肉便器として完全に膝を屈し、あなたの足元にへばりつかねればならない運命にあった。

 また懸念事項のもう一点が、立香だ。生身の人間である彼女は、あなたによる過剰な魔力供給の副反応として、軽度の性依存および魔力依存の症状が現れ始めていた。幸いにも、あなたが当初懸念していたような、即座に精神が崩壊したり再起不能になるといった壊滅的な状況には至っていない。しかし、あなたからの魔力供給や性的な接触が一日以上空いてしまうと、彼女の胸中には不安感と、あなたへの性愛に対する狂おしいほどの飢餓感が込み上げてくるようになっていた。

 その表れが、まさにモーツァルトと邂逅する数時間前、まだ夜が明けきらぬ早朝に起こっていた。

 

 見張り塔を出発してからその地点に至るまで、あなたとの性行為やお仕置きの機会が挟まれなかったこともあり、立香の脳内には「自分はもう一人の雌として、あなたから必要とされなくなったのではないか」という強烈な自己否定と不安が渦巻いていた。

 耐えきれなくなった立香は、寝起きでまだ意識が朦朧としていたあなたの前で、自ら一切の衣服を脱ぎ捨てて全裸となった。そして、ガニ股で股間を大きく開いた無様なチン媚びをガクガクと震えながら披露すると、

 

「私をお見捨てにならないでください、お願いです……♡♡ 私におちんぽ様の精子を浴びせてください……♡♡」

 

 と、ボロボロと涙を溢れさせながら狂乱の体で懇願したのだった。

 それに対し、あなたは冷静だった。朝一番で射精するような気分ではなかったということもあったが、何より立香の依存症状をこれ以上深刻化させるのは危険であると即座に察したからだ。かといって、性的接触を挟まない手段を用いて彼女の焦燥と飢餓感を癒そうとすれば、逆に彼女は遠ざけられたと判断して更に精神が参ってしまう。彼女の症状を上手にコントロールし、緩和させる必要があった。

 そのため、あなたは立香を自分の目の前に膝立ちさせると、舌をダラリと出させ、自身の豊かな両胸を中央へ強く寄せるパイズリの構えを取るよう静かに指示を出した。

 

「あぁ……♡♡ ご主人様……っ♡♡♡」

 

 立香は言われるがままに、恍惚と欲望でいやらしく顔を歪ませながら、自らの両胸を力任せに押し寄せて谷間を作り出した。

 あなたは、まだ完全には立ち上がりきっていない半勃起状態の陰茎を立香の顔面へと近づけると、目の前で開け放たれた彼女の口内へ向けて、迷うことなく熱い小水を勢いよく放出し始めたのだった。

 じょぼぼぼぼぼっ……!

 

「んぐっ……♡♡♡ んおぉぉぉ♡♡♡♡♡ ッ”ッ”んぷっ♡♡♡」

 

 口内にダイレクトに叩きつけられる排泄の熱と味。

 立香は一瞬目を丸くしたものの、次の瞬間にはそれがあなたから与えられた「存在の肯定」であり「愛飲の儀式」であると脳が認識し、歓喜と絶頂の息を漏らしながら、喉をゴクゴクと鳴らして熱い液体を狂おしく飲み干していった。

 

「ごくっ……ぐちゅ、んむっ……♡♡♡ ご主人様のおしっこ……温かくて、すごいです……♡♡ 私、捨てられてない……っ♡♡♡ ご主人様のお便器になれてる……♡♡♡」

 

 身体の底から込み上げる極上の充足感。彼女は最後の一滴まで飲み干すと、あなたへの深い感謝と絶対的な服従を示すかのように、垂れる小水で濡れたあなたの一物を愛おしそうに両手で包み込んだ。そして、先端から竿の根元に至るまで、残った小水の汚れを全て綺麗になめとるように、丁寧で粘着質な口淫を施したのだった。

 そうして懸念されていた依存症状を排泄物による歪んだ愛撫で上手く緩和させたからこそ、今の立香は馬上で凛とした表情を保ち、マスターとしての役割を果たしながら、リヨンへの道中を突き進むことができているのだった。

 

 その後、一行は泥と死臭が漂う川を渡り、いくつもの急峻な丘と荒廃した広大な平原を駆け抜けて、ジークフリートが潜伏しているというリヨンの丘陵地帯へと踏み入った。そこへ至るまであなたたちは、負傷したジークフリートが敵の追撃に晒されている、という切迫した状況を想定し、即座に戦闘へと割り込めるよう警戒を高めていた。

 しかし、現地で一行を待ち受けていたのは、激しい追撃戦の渦中への介入という展開ではなかった。英霊特有の魔力反応を索敵しながら追っていくと、拍子抜けするほどあっさりと、無傷に近い状態のジークフリート本人との合流を果たしてしまったのだった。

 

「……すまない。私に関する偽の情報に振り回され、ここまで急行させてしまったようで……本当に申し訳ない」

 

 ジークフリートはあなたたちと顔を合わせるなり、申し訳なさそうに眉をひそめ、重々しい声で頭を下げた。彼の口から語られた真実は、一同の予想を大きく裏切るものだった。

 いわく、ジークフリートが激しい戦闘で重傷を負ったという噂そのものが、レジスタンス側の英霊によって意図的に流された、でっち上げであったという。ジークフリートをあえて傷ついた獲物に見せかけて戦場へ孤立化させて、それを目当てに喰いついてくる竜の魔女側の勢力を誘い出して奇襲を仕掛ける。追撃のために単線で突出してきたシャドウ・サーヴァントや飛竜の一群を返り討ちにし、敵の戦力を確実に削ぎ落とすという腹づもりが、その噂には込められていたのだ。もっとも噂を流した張本人たる英霊も、嘘を成立させるために味方であるモーツァルト達のような英霊にも真実を語らず、彼らすらも騙しきって、最期は敵を突出させるために偽のジークフリートに扮して戦場の囮となるという過酷な使命に徹し、そしてジークフリートが奇襲を仕掛ける傍らで敵に討ち取られてしまったという。そうして敵地のど真ん中でジークフリートは孤立化し、味方に救援を求めることもできず、そのまま噂が長生きをして敵味方問わず広まった。それが、一連の事の真相であるようだ。

 なおその英霊というのは、フランス百年戦争の前半期において活躍した、ベルトラン・デュ・ゲクランだそうだ。史実においては奇襲や夜襲を得意としてゲリラ戦術でイギリス軍に大打撃を与えた、フランス史を代表する英雄。同じ百年戦争の末期で活躍したジャンヌにとっては、いわば大先輩である。

 

 立香やマシュは、そういうことだったかと思わず息を漏らす。そこには、ジークフリートが無事だったという安堵の念が強かった。

 一方で、あなたは冷徹で厳しい顔つきを崩さなかった。あなたはジークフリートの目をまっすぐに見据え、静かに、だが重く指摘した。

 発端がどのような策謀や騙し討ちの作戦であったとしても、この偽情報を流してから現在に至る過程において、レジスタンス側はあまりにも多大な犠牲を払っている。サンソンをはじめとする英霊たちが散り、モーツァルト自身も命を落としかけるほどの凄惨な対価を支払っている。それほどの犠牲に見合うだけの戦果が得られていなければ、命を散らしていった彼らが報われないのではないか、と。

 ジークフリートは表情をいっそう引き締め、力強く頷く。

 

「……その通りだ。無論、私はただ敵を誘い出し、戦場を無意味に転戦していたわけではない。いくつか敵に関する情報を掴んでいる」

 

 ジークフリートは己の背に背負った大剣バルムンクを背負い直しながら、確信に満ちた瞳であなたたちを見回した。

 

「一つは、敵の本拠地であるオルレアンまでの最短、かつ飛竜の包囲網を最小限に突破できる進軍ルートだ。潜伏と奇襲を繰り返す中で地形と敵の配置を把握し、ついにそのルートが定まった。

 ……そしてもう一つ。竜の魔女を背後から支援し、この特異点を裏から歪めている者の正体を探っていたのだが、その輪郭も掴むことができた」

「正体……ですか?」

 

 マシュが身を乗り出すと、ジークフリートは深々と頷いた。

 

「ああ。奴は一見するとただの人間のような姿をしているが、怪しげな黒魔術や錬金術の類を行使し、生きた人間を異形の竜へと強制的に改造・変異させている。あのような常軌を逸した神秘と術式を行使できる存在……間違いなく、英霊の類だろう」

 

 敵の本拠地への確実な道筋と、最深部に潜む黒幕の影。モーツァルトたちが繋いだ犠牲は無駄ではなかったのだと証明するように、決戦へのピースが着実に揃い始めていた。

 あなたの中で決戦への決意をより一層不変のものへと昇華していく。

 竜の魔女の軍勢を支え率いて、戦術の立案から魔物の生成に至るまで、あらゆるところに英霊が深く関与している存在であるならば、もはや現地の人々やレジスタンスをこの過酷な主戦場へ巻き込むわけにはいかない。これ以上、この時代の人間たちの血が流れるのを看過してしまえば、仮に聖杯を回収して特異点が正常に修復された後においても、人類史そのものに拭いきれない歪みと影響が残ってしまう。

 これは、カルデアが解決すべき問題だった。

 

 あなたはジークフリートの目を見つめ、自分たちと共にこのままオルレアンへと進軍して敵の喉元を喰いちぎろう、と真摯に声をかけた。

 ジークフリートはあなたの言葉を受け止めると、迷うことなく力強く頷いた。

 

「……ああ、勿論だ。どの道、このリヨン以外は無数の飛竜が厳重な哨戒網を敷いていて、私一人では他に逃げようのない状態だった。唯一の活路は前方にしか存在しない。そして何より……君たちという名の圧倒的な推進剤と、いかなる強敵をも穿つ突撃槍がここにあるのなら、前に出ないという選択肢はどこにもない。

 共に戦おう、カルデアよ」

 

 伝説の竜殺しを新たな陣容に加えた一行は、一切の躊躇を捨て、オルレアンへの最短進行ルートを一気呵成に突き進み始めた。

 道中、ジークフリートは一行の移動速度の異常さに目をみはっていた。スカサハが影の国より喚び出した『影馬』の驚異的な俊敏性と足腰の強靭さ。このような異形の騎獣を何体も同時に召喚し、寸分も揺らぐことなく現界を維持させ続けるスカサハの尋常ならざる魔力量と霊格の高さ——そして、それほどの英霊を友のように従え、完全に掌握しているあなたとカルデアという組織の底力に対し、ジークフリートは深く静かな畏敬の念を寄せていた。

 

「……ふむ」

 

 己の武具と魔術的技量へ向けられる竜殺しの感嘆の視線を感じ取り、スカサハはどこか誇らしげに、どこか胸を張るようにしてあなたへと視線を送った。自らの秘めたる力と価値を、主であるあなたに認めてもらい、その役に立っていることへの密かな自慢と可憐な誇り。

 あなたもまた、馬上で風を切りながら彼女の視線を正面から受け止め、小さく微笑みを返した。

 過酷な戦場へと向かう疾走の最中、広大なフランスの大自然と吹き抜ける風の中で、二人の間には言葉によらない、決して揺るぐことのない絶対的な信頼と、深く濃密な愛が確かに交わし合わされていた。

 

 

 

 

 一方、空を埋め尽くすほどの夥しい飛竜の群れが蠢き、その中央に他の龍に比べて二回りも巨大な一頭の飛竜——邪竜ファフニールが鎮座する、フランスの古城にて。

 薄暗い城の奥底、瘴気と怨嗟が澱のように溜まる一室で、竜の魔女ことジャンヌ・ダルク・オルタの胸中には、激しい不協和音を奏でる幾つもの激情が激しく渦巻いていた。

 一つは、絶やすことのできぬ怨虐。自らを火刑に処した愚かな世界と、その絶望の淵にありながらなお、泥に這いつくばり、しぶとく生命を繋ごうと必死に抗い続ける現地の人々に対する、ドス黒く煮詰まった憎悪であった。

 一つは、抑えきれぬ怒り。竜殺しのジークフリートや、突如現れたカルデアの勢力を討ち取るべく差し向けた追撃の手が、何一つとして目論見通りに進んでいないこと。それどころか、すでに三騎ものシャドウ・サーヴァントとの契約が立て続けに断絶した事実が、彼女の左手に刻まれた歪んだ刻印を通じて生々しい激痛とともに伝わっていたからだ。カルデアという存在が己の想定を遥かに上回る脅威なのか、あるいは追撃の混戦に乗じてまんまと隙を突かれたのか、その詳細な状況は掴めていない。いずれにせよ、自らの軍勢が後手に回り、戦術的な過ちを犯し続けている事実に、彼女の苛立ちは頂点に達していた。

 そして最後、何よりも彼女の存在そのものを狂わせているのは、底なしの情欲であった。シャドウ・サーヴァントであったマルタとの契約が突如として絶たれたその瞬間、契約のパスを通じて、あなたという絶対的な雄の魔力が逆流し、竜の魔女の霊器へと強烈に流れ込んできたのだ。その魔術的な密度、質量、そしてあまりにも圧倒的な雄としての概念の暴威。敵でありながら、彼女はその人智を超えた存在感に魂の芯まで叩きのめされ、一瞬にして圧殺されてしまった。その結果、彼女の霊器は取り返しのつかないレベルで、あなたからの精神的・性的な侵食を受けてしまったのだ。

 強大すぎるカルデアのマスターという存在に徹底的に打ちのめされ、力づくでひれ伏させられる快感。英霊としての誇りも、復讐者としての冷酷な名誉もすべてを完膚なきまでに破り捨てられ、ただの性奴隷へと成り下がる屈辱。その窄まった膣内で恥知らずにもあなたの濃密な性欲を受け止め、精液を注ぎ込まれ、挙句の果てにはあなたの子を宿して妊娠させられてしまう……。そんな倒錯的で、被虐的な狂気の妄想に、彼女の精神は取り憑かれてしまったのだった。

 竜の魔女は今や、不可逆的なまでに、あなたという絶対的な存在へ隷属することに無上の快楽を見出す、生粋のマゾヒズムへとその霊器を染め上げられていた。すでに彼女の内に、その狂乱の情動に抗おうとする理性の抵抗など残されてはいない。

 

 生きている人間ならばひとたび足を踏み入れるだけで息絶えるほどの、濃厚な呪いと魔術的毒素に汚染された古城の一室。静寂と暗闇が支配する誰もいない空間で、竜の魔女はただ一人、全裸の体を惨めに晒していた。

 彼女の姿は、あの救国の聖女ジャンヌ・ダルクに瓜二つであった。しかし、その肌は陽光を知らぬ月光のように病的に白く透き通り、そしてその肉体はオリジナルのジャンヌを遥かに凌駕する豊満さを誇っていた。ジャンヌ・ダルクのバストサイズが97であるのに対し、竜の魔女のバストサイズは、実に115。破格の果実を実らせたその胸元は、彼女が呼吸を荒らげるたびにプルプルと重厚に揺れ動き、肉感的な太ももと引き締まった腰つきが、彼女の持つ淫蕩な潜在能力を物語っていた。

 

「はぁ”ッ……あぁぁ”ッ……♡♡♡ カルデアぁぁッ……♡♡」

 

 妄想の中に君臨するあなたの影を貪るように追い求め、竜の魔女は自分自身の手で激しい自慰に狂奔していた。

 白く豊満すぎる胸を力任せにしごき上げ、カチカチに怒り狂った紫赤色の乳首を指先で強く潰しながら、もう一方の手の指を、溢れ出る愛液でぐちゃぐちゃに濡れた己の秘処へと強引に押し込む。

 

「んお”ぉ”ぉぉッ”ッ”ッ♡♡♡♡♡」

 

 細く美しい指が、自身の窄まった膣奥を狂ったように抉り、子宮口を激しく突く。

 世界を呪い、冷酷に笑っていた復讐の魔女の面影はどこにもない。

 自らの指で膣穴を激しく掘り返し、身体をガクガクと痙攣させながら、彼女は目の前にいないあなたからの凌辱を夢見つづけていた。白目を剥き、蕩けた表情で唾液を垂らしながら、部屋中に響き渡るのは——ただただ被虐的で屈折した、獣のようなオホ声だけ。

 

「おっほぉ”ぉ”ぉッ……ほぉぉぉ”ッッ”ッ♡♡♡ 脳みそ……溶けるぅッ♡ 頭の中がダメになるぅ”ッ♡♡♡」

 

 生きとし生ける者を拒絶する猛烈な呪いと毒素が立ち込める密室の中で、狂乱の自慰は、留まるどころかさらにその激しさを増していった。

 一度や二度の絶頂などでは、彼女の体内に深く刻み込まれたあなたという強烈な雄の概念への渇望を癒やすことなど到底不可能であった。

 彼女は病的なまでに白い肌を朱に染め、115センチという破格の肉感を誇る爆乳を、自らの両手で潰れんばかりに力任せにしごき上げた。溢れんばかりの肉が指の隙間からニュッと押し出され、重厚な弾力を伴ってプルプルと生々しく揺れ動く。膨らみきった紫赤色の乳首を二本の指で挟み込み、ちぎらんばかりに強く捻り上げ、爪を立ててガリガリと引っ掻く。

 

「んおぉ”っぉ”♡ 胸が……乳頭が壊れちゃうくらい痛いのに……♡♡ なんでこんなに気持ちいいのぉぉ”ッ♡♡♡」

 

 痛みと屈辱が、そのまま直結するように秘処からの愛液の分泌を爆発させる。

 たがそれだけでは足りぬとばかりに、彼女は愛液が溢れて濁った水音を立てる膣口へ、三本目の指を力任せに深々と突き入れた。

 

「んほお”お”ぉぉ♡♡ おっっほぉっ”ぉぉ”ぉ”ッ♡♡♡♡♡♡」

 

 一分の容赦もなく、己の秘処の最奥――子宮口を狙うかのような激しい暴力的な指使い。オリジナルのジャンヌよりも遥かに豊満で肉厚な彼女の肉体は、指が蠢き、抉られるたびに「プルン、ぷるん」と全身の肉を狂ったように揺らした。

 さらに彼女は、右手の指先をヌルぬるに濡れた膣口から滴る愛液で濡らすと、そのまま後方の歪んだ排泄の穴――無防備に開いたアナルへと躊躇なく一気に挿し込みら二つの穴を同時に自身の指で乱暴に掻き回していく。

 

「んギィィ”ッ”……♡♡♡♡♡ し、尻穴まで……♡♡♡ 自分の指で、広がっちゃってるぅ”ぅっ♡♡♡♡♡」 

 

 二つの穴を己の指で乱暴に抉り、押し広げ、かき回す。

 膣奥と菊座のひだが同時に与えられる歪んだ刺激に狂乱し、彼女は背筋を弓なりにしならせて絶叫した。脳裏に浮かぶのは、未だ見ぬあなたの猛々しい一物が、この二つの穴を容赦なく破壊し、我が物顔で小水と精液をぶち撒けてくる最高に淫らで無様な屈服の未来だ。

 

「来て……早く来てよ……♡♡♡♡ 聖女の偽物なんかじゃなくて……この、私を……♡♡♡ この巨大なおっぱいと、おまんこを……♡♡♡ あなたのおちんぽ様でぐちゃぐちゃに踏みにじってぇぇ”ぇッ”ッ”……♡♡♡」

 

 強烈な快楽の落雷が彼女の霊器を貫き、竜の魔女はそのまま本日何度目かも分からない、狂乱の絶頂へと引きずり込まれた。

 

「オほぉ”ぉぉ”おおっ”ッォッ♡♡♡♡♡♡」

 

 両脚をぴんの伸ばしながら雌穴から灼熱のごとき愛液を噴き散らし、白目を剥いて舌を力なくダラリと垂らしながら、彼女の巨乳が惨めに上下に揺れる。

 しかし、絶頂を迎えても彼女の指は止まらない。絶頂の余韻でひくつくと敏感に蠢く膣壁と尻穴を、さらに意地悪く、乱暴にしごき上げ、間髪入れずに次の絶頂へと自らを追い込んでいく。

 復讐の権化として世界を焦土に変えるはずだった竜の魔女は、今や誰もいない暗闇の中で、まだ見ぬ主への妄執と自慰の快楽にただただ溺れ、獣のようなオホ声を虚空に響かせ続けるだけの、生粋の牝便器へと完全に変貌していたのだった。

 

 やがて、更に一度、怒濤の勢いで愛汁を勢いよく噴き出したのを機として、ようやく竜の魔女の激しい自慰はひと段落を迎えた。

 

「はぁっ……はぁっ……あぁ……っ♡」

 

 息も絶え絶えになりながら、彼女は愛液と汗で湿り切ったベッドの上へと力なく横たわった。自らの秘処と尻穴を狂ったように抉り抜いた指先を口元へと運び、そこにへばりついた自身の濃厚な愛汁を、未だ麻痺したような舌先で淫らにレロレロと舐めとっていく。

 興奮の余韻によって赤く火照りきった全裸の女体は、隠す気すらないかのように無防備に開かれ、部屋の冷ややかな外気へと惜しげもなく晒されていた。淫乱な爆乳は横に溢れ出し、巨乳の重みで左右にたゆんと落ち込んでいる。引き締まりつつも肉感的な太ももは大きく左右に割られ、未だにひくついている窄まった秘処からは、透明で粘り気のある体液がドボドボと糸を引いて溢れ出していた。

 広大なフロア内には、彼女が撒き散らした生々しい体液の匂いと、精臭を求めるかのような濃厚な甘苦い異臭が立ち込めている。それはまさに、己の理性も矜持も全てを投げ捨て、ただ一人で狂乱の絶頂に沈んだ一匹の真正の雌奴隷が放つ、発情した欲望の匂いそのものであった。

 

 荒い呼吸が少しずつ落ち着きを取り戻してきた頃、竜の魔女の鋭い耳に、静まり返った廊下の向こうから近づいてくる足音が届いた。

 

「……チッ」

 

 彼女は面倒そうに短く舌を打ち、白く細い手を空間に向けてサッと払う。

 次の瞬間、漆黒の炎がゴオッと部屋全体を包み込んだ。その禍々しい黒炎は、ベッドや床に撒き散らされた膨大な雌汁と、部屋中に充満していた淫らな発情の匂いを瞬時に焼き尽くし、跡形もなく消し去ってみせた。

黒炎が収まった時には、そこには先ほどまで自ら指を突っ込んでオホ声をあげていた全裸の雌奴隷の姿はなかった。

 代わりに佇んでいたのは、漆黒の甲冑と旗を纏い、冷徹で挑発的、そして世界への憎悪に満ちた本来の冒涜的な装いを取り戻した竜の魔女、ジャンヌ・ダルク・オルタの姿であった。

 やがて部屋の重々しい戸が、どこか控えめなノックの音の後に静かに開かれ、病的に青白い肌をした呪術師風の男が現れた。

 男の名はジル・ド・レィ。生前はジャンヌ・ダルクと共に戦ったフランスの元帥であり、彼女の死後に狂狂へと落ち、悪名高き青髭の異名で恐れられた男であった。

 ジルの顔つきは、今にも倒れて消滅してしまいそうなほどに青ざめ、やつれ果てていた。霊器の底から滲み出る気配も弱々しく、いつ霧となって霧散してもおかしくないほどに衰弱している。あるいはより確信的な言葉で言うのならこうも言える。その手に収める聖杯の力の行使するたびに霊基が削れていき、既に消滅の間近の状態であると。

 しかし、竜の魔女はそんな彼の惨状など一顧だにすることもなく、冷酷で棘のある声を投げかけた。

 

「……何の用かしら、ジル。無断で私の部屋に入ってきたのだから、それ相応の理由があるのでしょうね?」

 

 ジルは血走った目をギラギラと歪ませ、不気味でありながらもヒステリックな熱情を孕んだ口調で語り始めた。

 

「……おお、我が聖女よ……報告に参りました……。南の空の彼方より、猛烈な勢いでこのオルレアンへと向かって迫る、巨大な魔力の塊がございます……!」

「報告は正確にしなさい。具体的になにが迫ってきているの?」

 

 冷たく問い詰める竜の魔女に対し、ジルは震える手で空を指さしながら言葉を続けた。

 

「幾つもの魔力反応が、一つの巨大な集団を成して突き進んでおります……。一つ一つの反応には、人理側の英霊に満たないちっぽけな存在もあれば……我らのシャドウ・サーヴァントを易々と圧倒するほどの凄まじい霊格の持ち主も混ざり込んでおります……! そして何より……あの大罪人、かの竜殺しの英霊の魔力反応までもが、その中心に確かに存在しているのです……!」

 

 その報告を聞いた瞬間、竜の魔女の瞳にギラリと禍々しい光が宿った。

 敵が向こうからやってきている。ついに、この特異点の覇権と己の運命を懸けた最後の戦い——雌雄を決する時が来たのだと、彼女は確信した。

 彼女はジルを見下ろし、容赦のない冷酷な手命を下す。

 

「いいでしょう。集められる限りの全兵力を、直ちにこのオルレアンへと集中させなさい。命令に反発し、怯気づく者がいるならば、情け無用の刑死を与えて恐怖で統制しなさい。……そして、あの忌々しい人間の最後の希望を跡形もなく粉砕し、焼却するためのありとあらゆる呪詛を束ね上げるのよ!」

「——御意に。我が命に代えても……仰せのままに、我が聖女よ……!」

 

 ジルは狂喜と敬服の笑みを浮かべて深く首を垂れると、狂気的な足取りで去っていった。

 

 部屋に再び一人残された竜の魔女は、ジルの前では決して表に出せなかった、狂おしいまでの喜悦に全身をガクガクと震わせた。

 忌まわしき人間どもと、自分に牙をむく英霊たちをまとめて地獄の焔で焼き尽くせる絶好の機会が訪れたことへの狂喜。

 そして、彼女の胸を焦がすもう一つの、恐ろしくも淫らな期待。

 もしも……あの恐るべき強大さを誇るカルデアのマスターに敗北してしまったら?

 己の誇りも全知全能の力も全てを踏みにじられ、最低下劣な雌便器へと貶められて、あなたからの徹底的な性の調教と凌辱を受けるという——あの脳みそが溶け落ちるような被虐の妄想。

 

「あぁっ……はぁっ、はぁっ……♡♡♡ やっばぁ……♡♡♡」

 

 興奮によって病的な白い肌を真っ赤に高揚させ、息を荒くしながら、竜の魔女は恍惚とした表情で呟いた。

 

「決戦……決戦よ……♡♡ 最後の戦場に赴くのなら……それに相応しい装いをしなければ……♡♡♡」

 

 そう言って彼女が白く細い手を空間に向けてひと振りすると、足元から渦を巻くような漆黒の魔炎が燃え上がり、彼女の全身を包み込んだ。

 やがて黒炎がサッと晴れていくと——そこに現れた彼女の装いは、以前の重厚な甲冑とは一線を画す、あまりにも破廉恥で異常な姿へと一変していた。

 元々の衣服はすべて黒い炎によって跡形もなく焼却し尽くされていた。代わりに、蠢く黒い炎の帯が、かろうじて最低限の下着のような役割を果たすかのように、豊満すぎる巨乳の先と、愛液で湿った秘処の膣口だけを薄っすらと覆っているに過ぎない。

 そして——あろうことか、その蠢く炎は、彼女の後方の尻肉からアナルに至るまでを一切隠してはいなかった。

 その結果、彼女の豊満で肉感的な尻肉の全貌と、無防備にすぼまった淫らな尻穴は、何一つ隠されることなく完全に露出した状態となっていたのである。

 己の淫らな肉体をほぼ全裸同然で晒し出し、あなたという絶対的な雄にいつでも暴かれ、犯されるため準備を整えた竜の魔女は、妖しく蕩けた笑みを浮かべながら、決戦の地オルレアンにてあなたたちの到来を待ち受けるのであった。

 竜の魔女は、己の肉体を蝕む情熱的な悦楽にどっぷりと浸りながら、尻肉を後ろへと突き出すような、浅ましい格好をとった。そして、恍惚とした表情のまま、再び白く細い手首を優雅に振るってみせる。

 バッと漆黒の魔炎が小さく立ち上り、彼女の剥き出しになった尻穴の周囲を、ジワリジワリと焦がすように焼き始めた。

 

「んギッ……あ”ぁぁ”ぁッ……♡♡♡」

 

 肉が焼ける生々しい感触と激痛、そして皮膚に刻まれる熱に、竜の魔女は全身をガクガクと打ち震わせた。

 痛みが走り抜けた直後、彼女の無防備に晒された尻穴の周りには、自らがいやらしく、かつ卑しい性奴隷であることを永久に証明するような、淫らな紋様と文言が鮮明に刻み込まれていた。

 変態肉便器、膣内射精中毒、受胎マゾ。

 それは彼女自身が、あなたという絶対的な雄に対する屈服を望んでいるという、逃れようのない烙印に他ならなかった。

 

「はぁっ……はぁっ……あぁっ……刻まれた……♡♡♡ おちんぽ様を受け入れるための……お印が……♡♡♡」

 

 竜の魔女は自らの指先を愛液で濡らすと、文言が刻まれたばかりの尻穴へと躊躇なく突き入れた。

 ズチッ……! ズボボボッ! ズボバババッッ……!

 文言が刻まれ、熱を持った菊座のひだを、己の指で容赦なく押し広げ、かき回す。痛みと快楽が脳内でぐちゃぐちゃに混ざり合い、彼女は再び狂ったような激しい自慰へと没頭していった。

 

「ホぉ”ぉッ”♡♡♡♡♡♡  き、来なさい、カルデアのマスターぁぁッ……♡♡♡」

 

 二穴から溢れ出る愛液で身体を濡らし、全裸同然の破廉恥な姿で激しく指を動かしながら、竜の魔女は部屋の中に響き渡る大声で叫んだ。

 

「この私を殺しに来なさい……! いいえ……私を叩きのめし、この無様な肉体を……あなた専用の排泄便器として犯し尽くしに来なさいっ……んほぉ”ぉぉ”ッッ”♡♡♡♡♡♡」

 

 あなたの到来と、己の霊器を破滅させるほどの凄惨な凌辱を心の底から待ち望むように。

 竜の魔女は、歪みきった愛と被虐の欲望を抱き、死力を尽くす最終決戦への決意を完全に固めるのだった。

 

 

 

カルデア側と契約していない、人理によって召喚された女性の英霊が、特異点内で不特定多数の人間(現地人など)との間で性的関係を結ぶのは、アリか。

  • 有り(輪姦、和姦問わず)
  • 有り(和姦のみ)
  • 無し(主人公側の性行為だけ書いてほしい)
  • なんでもいいかヌかせて!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。