日向冬樹(転生)のとっても”都合がいい”ケロロ軍曹生活 作:生牡蠣
アンケートご協力ありがとうございました。結果は本編で明らかになってもす…
その日は、突然訪れた。
今思えば、色々と伏線があったのかもしれない。
いつもの様に僕との性行為を求めて来る姉ちゃんが『今日は疲れたから早めに休むわ~』と早々に寝てしまったり、遠方で早朝の打ち合わせが必要になったから今日は帰らずに近場のホテルに泊まるとママから連絡があったりと前日の夜に性に絡んだイベントが起こらなかったのだ。
その時は『そんな日もあるだろう』『僕も学校で西澤さんとヤりまくって疲れてたし、都合よく休める様になったのだろう』と深く考えず、それらをその日の伏線だとは全く思わなかったのだ。
だが、その後に起こった事で、全てはその日の為の布石であったと気づく事となった。
その出来事とは眠った後に起こった。
そして、夢を見たのだ。
―――――カエルの様な姿をした宇宙人が、地球を武力で侵略する夢を。
「―――あぁ、今日なのか」
朝起きると、自然とそんな言葉を口にしていた。
たかが夢を見ただけ。内容もまだまだ空想に耽っている年頃の子どもっぽいものだ。だが、この夢を見る事は、僕にとって『その日』を告げる大変重大な事柄なのだ。
何故なら、この夢を見た朝に始まるからだ―――――
ケロロ軍曹の長い歴史。その始まりは侵略者の宇宙人が地球にやって来て、人類を攻撃し始めるというハリウッド映画の様な壮大なものではない。逆にとても静かで、そしてとてもくだらないと言えるような始まりであった。
中々起きようとせず、学校に遅刻しそうになる冬樹を起こす為、夏美が『あんなところに宇宙人!』と子ども騙しの様な嘘を付く。だが、そこに偶然潜伏していたケロロが居合わせ、本当に見つかったと勘違いして正体を現してしまうという、アホみたいなきっかけで物語は始まるのだ。
ギャグ漫画みたいな始まりだろ? 当然だよ、
そんな感じでゆる~く始まるケロロ軍曹なのだが、これらの下りがある前に冬樹がケロロ達に地球を侵略されるという夢を見る流れがあるのだ。
……そう、つまり僕が今日見た夢がまさしくそれである。
偶然同じ夢を見ただけの可能性? …それはないと思う。今までも夢を見た事はあったが、それは僕の能力によって9割エロい夢だったし、そもそも『都合がよくなる能力』的にこんな勘違いするような夢は原作開始まで都合よく見なくなると思うんだよね。
それに今の僕は中1、そして季節は春先だ。原作では小6スタートであったが、アニメ版では中1の春ごろの話だったと思うので開始時期も一応合致するのだ。…今更だけど、ここアニメ版の世界線なんだ……正直小6で物語が始まらなかったから『えっ、原作始まんないんだけど? 僕が転生した事で未来変わった?』と少し不安になってたよ。
というわけで、今日がケロロ軍曹の物語がスタートする日と見て間違いはないだろう。
僕の予想が正しければ、この後姉ちゃんが部屋に入ってくるはず…
“ガチャ!”
「冬樹~そろそろ起きないと遅刻するわよ…ってなんだ、もう起きてるじゃない」
そんな事を考えた丁度その時、制服姿の姉ちゃんが僕の部屋へと入って来た。
おぉ、これはまさしく本編の流れ! やはり僕の予想通り今日がケロロ軍曹との遭遇の日で間違いがない様だ。
ふむ、ならばファーストコンタクトは原作に沿った流れにした方がいいかな? ヘタにイレギュラーな行動を取らない方が確実に軍曹と良好な関係が築けそうだしね。
正直、僕は軍曹たちケロン人と良好な関係を結ぶことが出来なかったとしても最悪それでいいと思っていたりする。何故なら僕の能力的にどちらに転んだとしても『都合がいい』展開へと引っ張られ、僕の周りの生活はおそらく変わらないと思われるからだ。ケロン人との関係がどうであれ、僕の人生は問題なく良好な方向へと進んでいく事が確定しているのだ。
だが、都合のいい人生が確定しているとはいえ、僕個人としては出来れば軍曹たちとは良好な関係を築いていきたい。だって、原作漫画やアニメでの冬樹は軍曹たちと日々を過ごして、時には大冒険を繰り広げて、その姿はとても楽しそうだったもの。その輪の中に入りたいって思うのは自然な事じゃん?
「あぁ、おはよう姉ちゃん。……あっ、でもやっぱりまだ眠いや。というわけでもう5分…」
本当は目覚めスッキリだが、軍曹たちとの良好な関係の為に僕は本編と同じように再び布団を被る。
本来であればここで冬樹は夢は宇宙人からのメッセージかもしれないとか、どうせ地球は滅びる運命なのだと熱弁をしていた記憶があるが、まぁそれは再現しなくていいだろう。というかセリフが長すぎて覚えてないし。
「何よもぉ、そっちがその気なら―――――」
僕の反応に不服そうな声を漏らす姉ちゃん。
そして、何かを思いついたように小声で何かを呟いた後――――
「―――――あーッ!!!あんな所に宇宙人が!!!!」
―――そう、わざとらしく叫んだ。
「えー! どこどこっ!?」
その声に対して僕も興奮気味に布団から飛び出し、姉ちゃんが指を指しているであろう壁を見る。
これも本編の流れでもちろん演技…と言いたい所であるが、実は半分素の反応でもある。いくら予想通りの流れとは言え、いざこの状況を前にすると流石に気分の高揚は抑えられないものであったのだ。
ついに、ケロロ軍曹のストーリーが始まるのか…中身偽物の僕だが、軍曹たちと仲良くなれたらいいなぁ……
そんな期待と不安を感じつつ、僕は未だ変化のない壁を見つめ続ける。
そこはただの壁ではない。実はその場所こそが軍曹が潜伏している場所、まるで忍者の様に壁と同化して隠れている場所なのだ。
……何と言うか、もっといい隠れ場所とか隠れ方あったのでは? ドロロならばまだしも、軍曹ではリスク高い隠れ方だと思うんだけど…いや、普通壁なんてに特別意識しないし、逆に意表を突ける潜伏方法なのか?
う~ん……軍曹は有能な時と無能な時の差が激しいからいまいちよく分からないや。
“ペラ…ッ”
そんな事を考えていると、目の前の壁から紙の様なものが剥がれ始めている光景が見えた。
おぉ、ついにこの時が来たっ!この出会いをきっかけに僕を始めとした日向家やその周りの人々との異星人交友が始まるのである。
仲良くなれたら色々してみたいな。軍曹とガンプラを買いに行ったり、タママとお菓子食べてだらだらしたり、アニメであったみたいにクルルと秋葉原を探索したり、ドロロとお茶を飲んでのんびりしたり…あぁ、新しく友人が出来るのはどんな状況でも楽しみなものである。……ギロロ? ギロロは…姉ちゃん関係で一方的に敵意向けられそうだから仲良くなれないかもしれないなぁ。
これから先のお楽しみに対する期待に胸を膨らませつつ、僕は壁が捲れていく光景を、まるで映画か劇でも見るかのような輝いた目で見続けた。
だが、その光景に「あれ…?」と僕は違和感を覚える。
確かにこれは本編と同じ流れなのだが…何かが引っ掛かる。具体的に何が変とかは分からないが……あっ。
(なんか……デカくね?)
その違和感に気が付いた時、僕は思わず心の中で呟いた。
そう、壁が捲れた位置が想定していた所よりも高く、そこから逆算すると隠れている人物も相当大きいであろうと予測されるのだ。
えっと…うろ覚えだけど、軍曹の身長って精々50~60cm位じゃなかったっけ? 壁が剥がれてる場所、明らかに1m超えてるんだけど…余剰範囲が広すぎじゃない?
そんな事を考えている間も、壁は捲れることをやめない。すると、だんだんと捲れた壁の中から何者かの姿が現れ始めた。
真ん中に赤い☆のマークが入った黄色い耳付きの軍帽、そこからはみ出す緑色の肌…いや違う、あのふかふかな感じは……まさか、髪か? おかしいな、軍曹を始めとしたケロン人は髪の毛なんてないはずなのに…
次に現れたのは緑色の腕…なんか人間の物と遜色ない腕が現れたんだけど? もっとこう…カエルっぽい手じゃなかったっけ?
その次に現れたのは、
予想外のものが壁から現れる光景に、僕の頭は完全に混乱する。
だが、そんな頭でも、僕は『都合良く』目の前の少女が前世で見た事がある存在であることに気が付いた。
あぁ、確かに壁から現れたのはケロロ軍曹で間違えはない。ただし―――
そして、壁が完全に剥がれ、そこに隠れていた人物の正体が露わになった。
「な…何故バレたでありますか………!?」
「お…女の、子?」
――――ふ、フレンズ化しておられるうぅぅぅぅぅうぅぅぅぅ!?!?!?!
僕の脳内でどったんばったん大騒ぎが始まった。
けものフレンズという作品がある。
それは動物たちが擬人化した美少女を集めて冒険したり、戦わせたりするスマホゲームであった。
作品全体のほのぼのとした空気感やその裏に隠れているシリアスなストーリーが評価されており、アニメをきっかけに大ヒット。前世の世界でも数多くのファンがいたという印象が強い作品だ。
何故、急にけものフレンズの話をしたかと疑問に思う者もいるであろう。ここからが重要な話である。
このけものフレンズという作品、元々の動物が美少女になってしまう現象を「フレンズ化」と呼ぶのだが、なんとフレンズ化したケロロ小隊の面々が登場するのだ。
何故かって?…ケロロ軍曹の原作者とけものフレンズのイラストレーターが同一人物だからコラボのハードルが低かったんじゃない?その辺の事情とかよく分からないけど。
前世の僕はけものフレンズにはあまり触れてはいなかったので詳しくは分からないが…当時あのケロロ軍曹たちが美少女なのかと驚いたのでそのビジュアルはよく覚えている。
そして今朝壁から現れたあの少女の姿、あれはまさしくフレンズ化したケロロ軍曹である。
……何故ケロロがフレンズ化しているのか、それは分からない。確かにコラボはしたが、互いに原作に介入するまでにズブズブな関係ではなかったはずだし、僕の記憶の中でも本編中にそんなエピソードはなかったかと思う。
本当になんでフレンズ化してるんだろう…もしかして、ここはケロロ軍曹の世界ではなく、似ている世界ってだけなのか? それとも僕の能力が勝手に発動してケロロ達ケロン人をフレンズ化してしまったのか?
……自分で言っておいてなんだが後者っぽいな。もしそうならば僕は自分が思っている以上に性欲の権化らしい。
「っと、着いた」
そんな事を考えている内に、僕は家の前へと到着した。
軍曹(?)と遭遇してから約1時間。この間で事態は結構動いていた。
と言っても流れはほぼ本編通り。自宅に侵入した不審者として姉ちゃんが軍曹を縛り上げ、尋問している最中に学校へ遅刻しそうだと気づいた姉ちゃんが慌てて僕を連れて学校へと向かったのだ。……縛り上げた軍曹を置いたまま。
『多分泥棒みたいだけど、とりま面倒だからそのままでいいでしょ。帰って来て逃げてれば何もなかったって事にして、まだいるようなら警察に突き出せば解決。仮に何か盗まれてたとしても、写真とかも撮っておいたから全国指名手配で詰むのはあいつだしね♪』
家を出た後に姉ちゃんが言った言葉が脳にフラッシュバックする。……なんというか、それでいいんか?
泥棒に入られてるって一大事を学校に遅刻するという理由で見逃すとは…我が姉ながら豪胆過ぎだと思う。いや、本編からして宇宙人を無視して学校行ってるくらいだし、この反応の自然なのか…? 自然とは果たして(哲学)
そんな感じで姉ちゃんに連れられて学校に行った僕であったが、流石にあの状態の軍曹をそのままにしておけないと考えた僕は登校するフリをして、姉ちゃんの目を盗んで家まで戻って来たというわけだ。
状況を確認したいという事もあっての行動であるが、見た目女の子の宇宙人が家の中で縛られてる状況って普通に考えてまずいからね。ママに見つかったら流石に驚かれるだろうし、何かの間違いでご近所さんに見つかったら別の意味で大事件だ。
出来れば縛られてる状況だけでも何とかしたい。軍曹の為にも、日向家の為にも…
「…よしっ、行くか」
少しの頭痛を感じつつ、僕はご近所さんに見られない様に素早く玄関から家の中へと入る。
「ゲロッ?お、お前はさっきの
すると玄関を入ってすぐに声を掛けられる。
声の方向を向くと、そこには女の子の姿をした軍曹が本編同様に宙づりにされている光景が目に入って来た。……何故か亀甲縛りで。
……何故に? 姉ちゃんは確か普通にグルグル巻きで縛ってたはずですけど???
「……こ、これは別に脱出しようとして藻掻いた結果さらに絡まったわけじゃないんだからねっ!!//////」
僕の視線に何かを察してか、軍曹が恥ずかしそうに顔を赤らめながらそう言った。
いや、だからって亀甲縛りは無理が…いや、原作ギャグ漫画の世界観だ、何も言うまい。
「な、何しに戻って来たでありますかっ!?まさか、吾輩に地球流の拷問を…ッ!?」
「ち、違うからッ!僕はただ、君の縄を解いてあげようと思って…」
なんかとんでもない誤解をしている軍曹に僕は弁明の言葉を述べる。
すると、軍曹は訝し気な視線を僕に向けてきた。
「ゲロぉ? …何を企んでいる地球人。吾輩に取り入ろうとしても無駄でありますよ」
どうやら軍曹は僕をスパイか何かだと勘違いした様で、逆に警戒されてしまった様だ。
別にそんなつもりなんてないのに…
「君、さっきから地球流とか地球人とか言ってるけど…もしかしなくても、宇宙人でしょ?」
「ゲ、ゲロッ!? ……そ、そんな事、うかつにこの星の連中に言えないであります」
「『この星』言ってるじゃん。それもう答え合わせじゃん…」
「はッ!?」
いや、そんな『しまった!?』みたいな反応されましても…
原作通りの反応なんだけど、なんかこう…フレンズ化してると一気にドジっ娘の美少女感が増して愛おしさすら感じてきたよ。…やっぱり僕は性欲の権化なのかなぁ。
「僕、オーパーツとか宇宙人とかのオカルト系の物が好きなんだよね。だから、宇宙人とも友達になりたいなぁって思ってたんだ。だからさ、縄を解いてあげる代わりに僕と友達になってよ……っていう交換条件ならどうかな?」
残念ながら、今の僕には軍曹の警戒心を解く材料や方法は何もない。一応交渉の材料として先程どさくさに紛れて回収しておいたケロボールは持っているが、それは一歩間違えば逆に警戒心を上げてしまい、友好な関係を築く事は出来なくなってしまうだろう。
だからこそ、今の僕に出来る事は誠意をもって本心を話す事しかない。仲良くなりたいって言うのは事実だし、今後の関係を考えてもヘタに好感度を下げない無難な対応だと思う。
「それに、見た目女の子の君を宙づりにしておくのは流石に気が引けるしね」
「……了解であります。今日から吾輩たちはお友達であります」
軍曹はそう言うと僕を睨みつけるのをやめ、こちらへの敵意もある程度治めてくれた。
でもこれ…多分僕を信用したってよりはまずは縄を解いて貰って、スキを見て逃げるなり僕を捕まえる算段を立てた感じかな? なんか視線からなんとなくこちらを観察して来る感じがあるし…
……まぁ、敵意は一応治めて貰ったっぽいし、及第点としておこう。流石に最初から信頼関係結べるとは思ってないし。
「というわけで、早く縄を解いて欲しいでありますよ」
「うん、わかったよ」
早く自分を開放するようにと促して来る軍曹に、僕は頷いて見せる。
これ、縄を解いた瞬間に何処からともなく宇宙ヒルを取り出して襲い掛かって来るとかないよね? ……その場合はチート能力で都合よく助かる事を期待しよう。
そんな事を考えつつ、僕は縄を解くために軍曹の後ろへと周る。
「―――――ッ!?!?」
そこで見た光景に、僕は思わず息を飲む事となった。
ここで、現在の軍曹の姿を振り返ろう。
軍曹は現在、亀甲縛りの状態で縛り上げられている。つまり、軍曹はお尻を突き出している状態なわけだ。そして、軍曹は何故かフレンズ化しており、格好もけものフレンズ…多分3だったかな?に登場した時と同じ、緑色の服にミニスカートという可愛らしい姿だ。
ミニスカートのままお尻を向けている状態。これだけ聞けばパンツが見えたのかと思うだろう。しかし、これはハズレだ。何故なら―――――
“ぱっかぁん…♡♡♡♡♡”
―――――軍曹は、何故かノーパンであったからだッ!
激戦だったアンケートの結果、ケロロ小隊の面々にはフレンズ化していただくことになりました。
反対派の人達、すまんな。これが民主主義や(政治)
フレンズ化の詳細については今後補足していきたいなぁ…
新声優発表になったね。
私的にはそもそも元々の声優さんがレジェンド過ぎて比べるものではないと思ってるのと新解釈的な感じがあって結構アリだと思ってるよ。なんやかんやでドラえもんだって慣れたし、きっと大丈夫さ。
次回こそはケロロ(フレンズ)とのエロ描写書きたいなぁ…
ここまでご拝読ありがとうございました
ケロロ小隊は…
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そのまんま!
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フレンズ化させよう!