敗北した魔法少女がコロシアムで見世物になる話 作:一畳と地下
「……楽しかったー!!」
部屋に誰も居ないこと、カメラとかが無いことを確認して僕は叫んだ。
「あんなに容赦ないなんて!
思ったよりもすごかった!」
「しかもまだ1回戦!
これからもっとすごくなるんだよね??」
「楽しみすぎるよ!!!」
独り言が止まらない。
だって、夢が叶ったみたいなもんだよ!
テンションも上がるって!
「でも最後あんなのに引っかかったのは残念…」
風遁で風を起こし、土遁で躓かせた。
あんなしょうもない手で試合が終わってしまったことはすごく残念だった。
忍者なら、最後まで戦いに集中しなきゃだよ。
やっぱりあいつは偽忍者だ。
僕の方がすごく忍者してる!
「……もっと試合続けばどうなってたのかなぁ」
媚薬で脳をとろとろにされて。
極限までいかされ続けて、息も絶え絶えになった僕。
取り囲むわるーい男たち。
ひゃー……。
考えるだけでドキドキしちゃう……。
「でもあんな最後の抵抗!
あれに騙されちゃうようなやつは駄目だよね!」
僕は精一杯戦って、最後の手段まで使って、それでも通じない絶望感の中で敗北したい。
手加減して負けても楽しくない。
だから僕は最後までどんな手段を使っても戦い抜く。
「あー!まだ身体うずく!
でも我慢!明日また苛めてもらえるだろうし!!」
身体中が媚薬で疼くけど、明日の楽しみをここで消費する訳にはいかない。
今日は我慢!
大人しく過ごして明日に備えなきゃ!
「じゃあご飯!何にしよ!」
ルームサービスを開き、夜ごはんの準備!
ふへへ。どれだけ頼んでも無料なんてすごい太っ腹。
しかもしかも、僕の知ってるようなご飯は全部ある!
まず唐揚げとポテトフライ。
エビフライもつけちゃえ!ピザ!
コーラとコーンポタージュも必須!
満漢全席なんてすごいじゃん!頼も!
フレンチのコースもある!いいじゃん!
うまい棒ってこっちの世界にもあるんだ!頼んどこ!
たくさんたくさん注文。
試合であれだけ体力使ったしね!
今の僕なら、無限に食べられる気がする!
「えっこんなに来るの……?」
どんどんどんどん、どんどんどんどん。
ワゴンで運ばれてくるご馳走の山。
美味しく食べれたのは最初の数皿。
数皿食べるころには、もう部屋の中はお皿だらけ。
「し、し、執事さん!助けて!お願い!」
食べきれなくなり、一日目に来た執事さんに助けを求めた。
執事さんは部屋の様子を見たあと、表情ひとつ変えずに。
「かしこまりました。」
とだけ答えてくれた。
それからスタッフの人が来て、どんどん料理を持って帰っていった。
執事さんにめちゃくちゃ謝って、夜ごはんは終わり。
その夜、僕は悪夢を見た。
食べても食べてもご飯が運ばれてくる夢。
あまりに恐ろしくて飛び起きた午前2時。
ガタガタ震えながら、1日目は終わった。