怪しいサイトで天使と悪魔のラブドールを購入したら実体化した 〜ハーレムの代償で命が削られている僕の元に、なぜか女子大生退魔師達までも押し掛けてくる〜 作:nene2012
家に着く頃には21時半を回っていたので僕は疲れ切りベッドに倒れ込んだ。
「ふうぅ~……今日は何か疲れたな~」
モルガと営みをしたことで疲労困憊になっていた。明日のラティアとの営みは大丈夫だろうか……?
そんな僕の様子に気付いた彼女が心配そうに言ってくる。
「ねぇ……もしかして私とエッチなことしてたら心身ともに弱ったってこと?」
「……君とエッチなことをすると、疲労感が半端ないんだよ……」
「そっ……そう、それは気の毒ね」
ぐったりした僕にモルガは気まずそうに言う。ちょっとの間、2人とも無言になってしまう。
そして、少し考えこんでから気になってた事を聞いたのである。
「ラティアから聞いた話だけど、創造主って何を目的に君達を造ったの?」
「それが……創造主の事は、あたし達を造ったということだけで他は何も知らないんだ」
モルガは伏し目がちに答えた。その表情からは迷いが感じられるのであった。
創造主の事を話すと彼女の口調が重くなりテンションが低くなる。
目を伏せがちなのは創造主に対して何も知らない不安の表れのようだ。
なので、僕は話を切り上げる事にした。
「まぁ……あまり深く聞かない方がいいかな……」
「ごめんね……ホントに全然知らないから」
「いや、いいよ。それより……もう寝ようか」
「うん……」
2人でベッドに潜り込むとモルガが抱き付いてくる。そして、僕の胸に顔を埋めて呟くのであった。
「ねぇ……悠人……今日は、あたしをギュッて抱き締めながら寝てね」
「えっ?」
「お願い!」
僕は言われるがまま彼女の体を引き寄せ抱き締めた。すると彼女は嬉しそうに僕に抱きつき胸に顔を埋める。
そんな彼女の髪を優しく撫でてあげると気持ち良さそうにするのである。
「悠人の心臓の音……聴こえる」
「そう……」
暫くすると彼女は小さな寝息を立てて眠り始めた。そんな彼女の寝顔を見て心が落ち着いてきた。
身体がだるいのもあり僕も直ぐに眠りにつくのであった……。
翌朝、目覚ましのアラームが鳴り目を覚ます。そして、アラームを止めて起き上がろうとすると右手に何か当たるような感触がある。
「んっ……う~ん」
目を横に向けてみるとモルガが僕に抱き付き寝ていた。
正確に言えば活動停止して寝ているだけなのだが……表情は昨日と打って変わって無表情になっていた。
赤い瞳で見開いているが固まったままで本当のドール状態になっている。
僕はといえば十分睡眠はとった筈だが朝からだるく、ボーッとしていた。
「モルガ……朝だよ」
「……」
返事がない。ただの人形のようだ……。
一応、返事を掛けてみたが無駄だった。頭では分かっているが声を掛けずにはいられなかった。
それから、周りを見渡すとラティアが佇んでいるのが目に入る。
身体中、倦怠感で一杯だったため横になったまま彼女に声を掛ける。
「うう……おはよう……ラティア」
「おはようございます、悠人さん……」
こちらの挨拶にラティアは微笑むが少しぎこちない。
何故なら隣に寝ているモルガと昨日はどのような営みをしたのか気になっているのだろう。
「悠人さん……夕べはモルガとお楽しみでしたか?」
「え……エッチなことはされたけど本番はしてないよ!」
「本当……ですか?」
「本当だってば!」
彼女は疑いの眼差しで僕の顔をじっと見詰める。なので、慌てて弁明するのである。
暫くしてラティアは表情を緩ませ笑顔を見せる。
「わかりました……信用します」
「そっ……そうだね」
彼女の言葉にホッと胸を撫で下ろす。そして、体を起こそうとするとラティアが手を差し伸べてくれるのであった。
そんな優しさに僕は嬉しくなり彼女に笑顔でお礼を言うのであった。
「ありがとう……」
僕の手を取り彼女は起き上がらせてくれる。それから、テーブルを見ると食事が用意されていた。
そんなに買い出しはしていないから冷蔵庫の中にある物で作ってくれたようだ。
ラティアが作った朝食はベーコンエッグとトーストであった。
「ごめんなさいね……材料がこれしかなくて」
最近の朝はパンだけで済ます事が多かったから久しぶりに手料理が食べれる……。
しかし、彼女は申し訳なさそうに言うので、僕は首を横に振り彼女に言う。
「いや、独り暮らしの僕には充分だよ! ありがとねラティア」
「いえ、そんな……お礼なんて言わないで下さい」
僕のお礼にラティアは恥ずかしそうに言う。そんな彼女が可愛いと思いつつ僕は料理を食べ始める。
しかし、半分ほど食べた所で胃もたれや胸やけが起き食欲がなくなってしまう。
昨日までは食欲は普通だったんだが何か体に異常が起きているのか?
そんな僕の様子を見ていたラティアが心配そうに尋ねてきた。
「悠人さん……大丈夫ですか?」
「えっ……あぁ、今日はちょっと食欲ないみたい……」
慌てて取り繕うが彼女は不安そうな顔をしている。
そんなラティアに僕は笑ってみせるが内心は体が辛い。
「ごちそうさま……ラティア。美味しかったよ」
彼女に心配な様子を見せまいと空元気を見せ食事を終えた。
そして、大学に行くために身支度を始める。
そんな中、ラティアは顔を赤らめモジモジしながら尋ねてくる。
「悠人さん……学校から帰ってきたら私との約束は憶えていますよね?」
「うん、憶えているよ! 講義が終わったら真っ先に帰るから……」
「無理しないで下さいね」
そんなラティアの優しい言葉に僕は嬉しくなる。そして、大学に行くために玄関で靴を履く。
靴を履くのも、いつもより一苦労であった。
すると、後ろから彼女が声を掛けてきた。
「あっ……あの!」
「んっ?」
振り返ると彼女は遠慮がちに躊躇いながら言うのである。
そして意を決して目を瞑り口をすぼめて顔を突き出す。
その行動にラティアが何を求めているのか察するのである。
僕も彼女の思いに応えるように頬に手を添える。
「行ってくるね……チュッ」
そう言って僕も目を瞑り唇にキスをしてあげた。
すると彼女は嬉しそうに微笑み手を振って見送りをしてくれるのである。
そんな彼女の笑顔を見ると体を蝕む疲労感も一時的に和らぐのであった……。