※この作品はR-18です。

怪しいサイトで天使と悪魔のラブドールを購入したら実体化した 〜ハーレムの代償で命が削られている僕の元に、なぜか女子大生退魔師達までも押し掛けてくる〜   作:nene2012

48 / 57
正体不明のドールに魅入られた壮太を説得する為、3人で彼の家に行く

 翌朝。いつものように起床すると軽く倦怠感が残っていた。

 昨晩の一件で2人相手に遅くまでヤッてしまった。ラティアは既に起きているようで朝食の準備をしている。

 

「おはようございます……悠人さん」

「おはよう……」

 

 ラティアは相変わらず丁寧な口調で挨拶してくれる。しかし、表情が少し硬いまま挨拶してきた。

 どうやら、まだ昨晩のことが尾を引いているらしい。

 

「あの……昨日のことは本当にごめんね……」

「浮気はもうしないでくださいね……」

 

 彼女は悲しそうな顔で訴え僕は反省して謝罪するがラティアは呆れたようにため息をつく。

 因みに、モルガはベッドで未だに寝息を掻いていた。

 

「本当に悪かったと思ってるよ……」

「わかりました。許しますけど、今後は気を付けてくださいね」

「行ってきます……」

「行ってらっしゃい」

 

 そして、アパートを出て大学に向かうのであった。

 大学のキャンパス内に入ると、いつものように沢山の学生たちで賑わっていた。

 

 講義を受けに教室に入って周りを見渡すと壮太の姿が見えた。

 今日は学校にこれたんだなと思い近付き声を掛ける。

 

「壮太……今日は来たんだね、体調は大丈夫?」

「……悠人か……お前はドール達と暮らしていて幸福か?」

「う……うん、そうだけど……何でそんな事を?」

「俺も……実はドールを購入したんだ……」

 

 壮太の口から衝撃的な発言が出た。壮太がドールを買っていたとは……

 彼の顔には疲労感が表れていた。顔が青白く目の下には隈が出来ている。

 

 壮太も生命力を吸い取られているのだろうか? だが、どういう理由で買い求めたのだろうか?

 僕は不思議に思って質問すると彼は重々しく話し出した。

 

「……俺は彼女の虜となってしまった。彼女はかけがえのない女性だ……そして、彼女に支配されている」

「えっ?……」

「とにかく……凄いんだ……もう彼女なしには生きていけない……」

 

 壮太は目を爛々と輝かせ興奮気味にまくし立ててくる。まるで熱狂的な信者のような顔をしていた。

 その様子に僕は戦慄を覚える。彼女の容姿については一切述べず存在そのものを崇拝しているかのようだった。

 

「あ……あの……壮太?」

「……どうした?」

「授業が始まるから黙っていようよ」

「……そうだな」

 

 僕の言葉に冷静さを取り戻し沈黙する。まさか壮太もドールの所有者になってしまうとは……

 彼の所有しているドールがどんな外見で、どんな性格なのか気になってしまう。

 

 それにしても、普段の彼からは考えられないほどの豹変ぶりであった。それだけ、壮太を惹きつける程の魅力的なドールなのだろう。

 ラティアやモルガのいう『創造主』なる者から送られたドールであるなら彼も生命を吸われ、そして衰弱していって死んでしまうだろう。

 

 壮太にこの事実を伝えようか迷ったが彼は、おそらく言う事を聞かないだろう。

 これは結衣やイザベラに相談した方がいいのかもしれない。そう思い落ち着かない気持ちで授業が終わるの待つのであった……。

 

 

 

 講義が終わり昼休みの時間になった。壮太とは別に食堂に赴きイザベラと結衣を探す。

 当たりを見渡すと結衣とイザベラが席に着いて食事をしているのが目に入る。

 僕は彼女達に近づき話しかけた。

 

「あの……結衣……イザベラ……少しいいかい?」

「どうしたの? 何か深刻そううな顔をして……」

「何があったノ?」

 

 結衣は眉間に皺を寄せ心配そうに聞いてくる。イザベラも心配そうにこちらを見ている。

 僕は壮太のことを話し始めた。彼がドールを購入したこと、そして急速にドールに依存し衰弱してきていることなどを語った。

 

「そうだったんだ……壮太くんも購入してしまったのね」

「ソウタが人ならざるドールに生気を吸われてるノ?」

 

 結衣が苦虫を噛み潰したような顔をする。イザベラも真剣な顔つきになり難しい顔をする。

 本来なら自分等退魔師の出番であろうが僕のドール達の様に退魔術が全く効かない可能性がある。

 

「壮太君に警告はしてないの?」

「い……いや、してないけど……」

「それじゃあ意味ないじゃない……早くした方がいいよ」

 

 僕が言うと結衣は苛立ちを見せながら叱咤する。彼女の言う通りではあるが実際に言っても聞かないだろう。

 

「でも……本人も聞く耳持たないと思うんだけど……」

「だけど、友達なんでしょ? 友達を助けようとしないでどうするのよ!」

 

 結衣は厳しい口調で叱責してきた。彼女が僕に対して苛烈な攻撃的な態度を取ったのは初めてかもしれない。

 やはり、自分から説得して改善する様に働き掛けた方がいいのだろうか?

 

「わかった……じゃあ、今日の授業が終わったら壮太の家に行くよ……」

「悠人だけじゃ心配だから私達も行こうか?」

「そうネ、ソウタを説得するだけでなく原因であるドールも確認しておかないト!」

「うん……お願い」

 

 結衣が一緒に行くと言ってくれた。そして、イザベラも同行すると言ってくれた。

 このメンバーがいれば説得に応じてくれるのではないかと僕は僅かながら希望が出てきた。

 

 ただ、彼が購入したというドールが、どのような力を持っているのか全く不明だ……。

 彼女達がいてもラティアやモルガの時のように祓ったりできないと思った方がいい。

 

「まずは説得だよね? ドールを祓えなくても頑張るから!」

「もし、ソウタを救えなかったら退魔師協会に援軍を要請するカラ」

「ありがとう……2人とも」

 

 僕は結衣とイザベラに感謝し彼女達も気合い十分といった面持ちである。

 2人の活躍に期待しつつ食事を済ませ僕は、もしもの時の連絡方法としてチャットアプリの交換もするのであった。

 

 

 

 

 大学の講義が全て終了した夕暮れ時。壮太の住んでいるアパートに向かう。

 彼のアパートは徒歩10分強ほどで目的地に着く。僕達3人が壮太の住んでいるアパートに辿り着いた。

 

 目の前の建物は築20年以上経っているので外装は痛み、老朽化が進んでいる。

 鉄の手摺は錆びておりベランダのコンクリートにはひび割れも見られるが壮太は外観は気にしていないと言ってた筈だ。

 

 玄関のチャイムを鳴らして壮太を呼ぼうとするが、なかなか押せないでいた。

 その時、結衣が後ろから近づいてきて耳元で囁いてくる。

 

「ほら……早く押しなさいよ……」

「わ……わかってるって」

 

 僕は勇気を出してベルを鳴らす。だが誰も出てこない。もう一度押してみる。やはり反応はない。

 留守なのかなと思っているとイザベラが険しい表情で言ってくる。

 

「マサカ……部屋の中で死んでいるんじゃないでしょうネ?」

「そ……そんなことは……ないでしょ?」

 

 結衣が不安そうな顔で忠告してくる。イザベラは苛立ちを抑えきれない様子でいる。

 まさか壮太がドールに生命力を吸い尽くされて死んでしまったのでは……

 まさにその時、玄関のドアが少し開き男の声がするのであった……。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。