※この作品はR-18です。

怪しいサイトで天使と悪魔のラブドールを購入したら実体化した 〜ハーレムの代償で命が削られている僕の元に、なぜか女子大生退魔師達までも押し掛けてくる〜   作:nene2012

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『純潔の天使』ラティア

 ――翌日、目覚ましが鳴り慌てて飛び起きスイッチを消す。

 夏なので日は既に昇っており部屋の中は明るかった。

 

 睡眠時間が少ないせいか非常に眠たく起き上がるのが苦痛であった。

 それでも、時計を見ると朝8時である。隣を見てみるとモルガの姿があるが全く動かない。

 

「ん!? モルガ……朝だよ」

 

 声を掛けるが反応が無い……。僕は不安になり彼女を揺り起こす。

 

「モルガ? 起きてよ」

「……」

 

 彼女は反応しない……。何だか怖くなり彼女の体に触ってみる。

 触ると冷たいのである。昨日の時は温かく体温が感じられていたのであるが……。

 

「えっ!?」

 

 僕は慌てて彼女の顔を確認する。しかし、目を閉じていて人形のようである。

 

「そんな! そんなバカな!!」

 

 段ボールに入って時の様の状態の様にラブドールとしての彼女は動く事は無かった。

 気落ちしていると部屋に気配を感じ、その方向を見る。

 

【挿絵表示】

 

 そこにはモルガと顔が瓜二つの金髪碧眼で肌が乳白色の女性が立っていた。

 その女性は僕を見るとニコリと微笑んで言う。

 

「ふふ、驚かれました? 私はラティアです……」

「えっ!? ど、どういう事?」

「私が活動する時間帯は朝から夕の間なんです」

「ええっ!?」

 

 そんな衝撃的な告白をされても僕は驚きを隠せないのであった。そして、ラティアは話を続ける。

 

「モルガの方は夕から朝の間までに活動するんです……今の彼女は活動時間外なので、活動を停止しています」

「そ……そうなんだ」

 

 僕はビックリした反面、彼女の説明に納得してしまう。人間じゃない彼女達は活動する時間帯が異なるという事か……。

 考え事をしているとラティアは微笑んで言ってくる。

 

「夕方までは私と一緒に過ごすのですから……ねっ?」

「い……いや、今日は朝から講義があるので君とずっと一緒には居られないんだ……」

 

 そう言うと彼女は顔を曇らせる。そして、悲し気に呟くのであった。

 

「そう……ですか……」

「ご、ごめんね……午後3時までには帰ってくるから」

「いえ、気にしないでください。帰ってくるまで待っていますので……」

 

 ラティアはそう言うと部屋にある椅子に腰かけ座り沈み込んだ表情で僕をジッと見詰めてくる。

 その様子に僕は申し訳ない気持ちと罪悪感で一杯になってきた。

 

 しかし、大事な講義をサボる事はできないので行くしかない。

 顔を洗って口をゆすぎ水を飲むとパウチゼリーを口に含み飲み始める。

 

 今日の朝食はこれで間に合わすしかない。

 そして、荷物を鞄に詰め込んだ後、服を着て身支度を整えるのであった……。

 

「じゃあ、行ってきます! 必ず15時ぐらい迄には帰ってくるから」

「……いってらっしゃい」

 

 ラティアは寂しそうに微笑んで僕を見送る。

 送り出す彼女の姿に後ろ髪を引かれる思いで家を出たのであった……。

 

 

 

 僕が通う大学は〇〇県碧神(あおかみ)市にある碧神(あおかみ)大学である。

 アパートから歩いて約15分を掛け通学している。そして、大学に着くと講義を受講する。

 

 席に着くと、ちょっとして壮太がやって来た。

 彼は僕の顔をジロジロ見るなり心配な顔をして言う。

 

「おはよう……目の下に隈が出来てるぞ寝不足か?」

「うん……昨日は、ちょっと夜更かししちゃったから……」

「それにしては顔色も悪いぞ? 大丈夫か?」

「う、うん……大丈夫、問題ないよ」

 

 寝不足に加えて昨夜のモルガとのエッチなこともあり、変に悟られたりしないように答える。

 そんな僕の様子を見て壮太は口に出さないが訝しげに見詰めるのであった。しかし、講義が始まり授業に集中するのである。

 

 そして、午前中の講義が終わると僕らは昼食を摂りに食堂へ向かう。

 食券を買い料理を手にして席に着くと、壮太は何やら不思議そうな顔で聞いてきた。

 

「なぁ……お前さ? やっぱり、おかしくね?」

「えっ? そ、そんな事は無いけど……」

 

 いきなりの事でギクッとしてしまう。そんな僕に彼は更に疑問を投げ掛ける。

 

「いや、おかしいって! 講義中も上の空だったし」

「うっ……それはその……」

 

 返答に困ってしまう。昨夜の出来事が鮮明に頭に過り上手く答えられないのである。

 そんな僕の様子を見て壮太は何かを察したのかニヤニヤしながら言う。

 

「もしかして、夜中にエッチな動画をたくさん見てたのか?」

「ち……違うって!」

 

 僕は慌てて否定するが、その反応に彼は更にニヤけながら言うのであった。

 

「ホントは……昨日はシコリ過ぎて夜更かししたんだろ?」

「べ……別に、そんな事どうでもいいだろ!」

 

 壮太は悪戯っぽく言う。そんな親友に僕は黙って食事を済ませると席を立つ。

 そんな僕の様子に彼は怒らせたかと思い慌てて言う。

 

「お、おい! 冗談だってば!」

「……」

 

 僕は無視すると食堂を後にした。

 そして、昼休みが終わり午後の講義が始まるので教室に向かうのである。

 

 しかし、昨夜の夜更かしで講義に集中できず絶え間なく眠気が襲ってきた。

 ウトウトして授業を聞いている間もチラチラとラティアの事が頭から離れなかった。

 

「早く帰ってあげないと……」

「なあ、今日はお前ん家に行ってもいいか?」

 

 そして、午後の講義が終わり呟きながら教室を出ようとしたところ、壮太が話しかけてくる。

 

「え? 今日はちょっと……」

「さっきの事は謝るから! なっ? いいだろ?」

「ごめん……ホントに今日は用事があるんだ」

 

 そんな僕の返答に壮太は不満そうな表情になる。

 しかし、僕もラティアのことが気掛かりで何も考えられなくなっていた。

 

「わかったよ、今日はジムに行ってパンプアップしてくるか……」

 

 彼も1人呟きながら教室を出ていき大学で別れる。

 そして、僕は足早に大学を後にするとアパートへ向かったのであった……。

 

 

 

「ただいまー」

 

 あれから急いで帰宅したので、午後3時過ぎに帰宅する事ができた。

 中に入ると夏なのでエアコンをつけていない部屋の暑さは尋常ではない。

 

 その中でもラティアは暑さを感じさせない様子で椅子に座り僕が帰ってくるのを待っていたのである。

 急いでエアコンのスイッチを入れ部屋が涼しくなるのを待つのであった。

 

「おかえりなさい」

「エアコンもつけないで暑くなかった?」

「いえ、私は大丈夫です……人間じゃありませんから」

「そ……そう、安心したよ」

 

 僕はラティアが暑さで参っていない事にホッとする。

 そして、段々とエアコンが効いてきて部屋の暑さが和らいでいく。

 

 ベッドの方向を見ると朝の時と同じようにモルガは未だにドール状態のままだ。

 夜になれば昨日と同じように動き出してくるのだろうか……?

 

 彼女が再び活動すると入れ替わるようにラティアがドール状態になってしまうのだろう。

 時計を見ると午後3時半だった。後、2時間半で彼女はドール化して活動を停止してしまう。

 残りの時間をラティアと、どう過ごそうか考えていると彼女の方から尋ねてきたのであった……。

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