※この作品はR-18です。

狂愛の令嬢   作:入世 留久

1 / 2
雌

初夏の日差しが窓から差し込み、高層マンションの一室をやわらかな光で満たしていた。

 

リビングでは、三鷹と明日菜がソファを挟んで向かい合って座っている。室内は静まり返り、時計の秒針だけが規則正しく時を刻んでいた。

 

「あの……本当に申し訳ありませんでした」

 

明日菜は深々と頭を下げる。白い頬は羞恥で赤く染まり、その肩は小さく震えていた。

 

三日前。明日菜が誤って三鷹の家へ侵入し、クローゼットへ身を潜めているところを発見された事件。その謝罪のため、彼女は今日ここを訪れていた。

 

あの時は警察へ通報するべきか、本気で迷った。しかし、取り乱しながら何度も謝罪を繰り返す彼女を前に、三鷹は結局その場を穏便に収めることを選んだ。

 

「いや、もう済んだことだ。お互い忘れよう」

 

三鷹は穏やかな声でそう答える。

 

正直、あの一件には戸惑った。だが、誰一人として怪我をすることもなく終わった。それに、自分も窓の鍵を閉め忘れていたという落ち度があった。そう自分に言い聞かせ、この出来事は終わったものと思っていた。

 

……少なくとも、そのつもりだった。

 

「でも……私、どうしてもお礼がしたいんです。何かできることはありませんか?」

 

明日菜は真っ直ぐ三鷹を見つめる。その瞳には純粋な感謝の色が浮かんでいる。

 

そう見えたのは、ほんの一瞬だけだった。

 

「礼なんていい。本当に気にしなくていいよ」

 

「そういうわけにはいきません。あの日のことが、ずっと頭から離れないんです。不法侵入なんて、本当に最低なことをしました。お願いです……何か償わせてください」

 

あまりにも真剣な口調だった。

 

三鷹は小さく息を吐く。

 

このまま断り続けても、彼女は何度でも謝罪に訪れるだろう。それなら、簡単な頼み事を一つ聞いてもらった方が、お互い気持ちの整理がつく。

 

「じゃあ……コーヒーでも淹れてもらえるかな。少し落ち着きたい」

 

「はい! 喜んで!」

 

明日菜は花が咲くように表情を明るくし、軽やかな足取りでキッチンへ向かった。

 

その後ろ姿を見送りながら、三鷹は複雑な思いを抱く。

 

あれほど礼儀正しく、真面目そうな彼女が、なぜ自分の家へ忍び込むような真似をしたのか。

 

空き巣でも、悪質な侵入者でもない。

では、何だったのか。

理由を考えようとしても答えは出ない。三鷹は軽く首を振り、余計な考えを追い払った。

 

やがてキッチンから、食器が触れ合う小気味よい音が聞こえ始める。

 

カチャ、コト……。

 

静かな部屋に響くその音は、不思議と心を落ち着かせるものだった。

 

ほどなくして、香ばしいコーヒーの香りがリビングへ漂ってくる。

 

三鷹はソファに深く身を預け、窓の外へ目を向けた。

澄み切った青空。

穏やかな昼下がり。

ここ数日の奇妙な出来事が、まるで悪い夢だったかのように思えた。

 

数分後、明日菜が湯気の立つカップを二つ載せたトレーを持って戻ってくる。

その手つきは慎重で、大切な宝物でも運ぶように丁寧だった。

 

「お待たせしました。砂糖とミルクはこちらです」

 

「ありがとう」

 

三鷹はカップを受け取り、立ち上る湯気を軽く吹いてから口をつける。

 

その瞬間だった。

 

「……っ!?」

 

舌先に、違和感が走る。

 

コーヒー特有の苦味の奥に、不自然な甘さ。

そして、舌がわずかに痺れるような感覚。

飲み慣れた味とはまるで違う。

薬品にも似た異質な風味が、口の中いっぱいに広がった。

 

「どうかしましたか?」

 

明日菜が穏やかな声で尋ねる。

だが、その笑みはどこか不自然だった。

 

先ほどまで見せていた柔らかな表情は影を潜め、その瞳には底知れぬ執着が静かに揺らめいている。

 

「これ……何を……」

 

最後まで言葉が続かない。

 

「……明日菜さん」

 

明日菜はくすりと笑いながら、ゆっくりと三鷹の隣へ腰を下ろした。

 

逃げようと腕に力を込める。

しかし、身体はまるで自分のものではなかった。

舌先の痺れは腕へ、脚へ、そして全身へと広がっていく。

指先から力が抜け、立ち上がることはおろか、指一本動かすことさえできない。

視界がゆっくりと滲み始める。

 

部屋の輪郭は溶けるように歪み、天井も壁も渦を巻くように揺れていた。

意識は深い霧へ沈み込み、思考すら霞んでいく。

 

「うふふ……」

 

耳元で、甘く囁く声。

 

「やっと……私だけのものになってくれたんですね」

 

明日菜は陶酔したように微笑み、身動きのできない三鷹を優しく抱き寄せる。

やがて視界は闇に閉ざされ、三鷹の意識は静かに途切れていった。 

 

「さぁ、三鷹さん、私と永遠の愛のキスを……♥」

 

三鷹の唇に柔らかい感触がそっと触れた。

時間が止まったかのような感覚。二人の唇が重なり合い、明日菜の舌が三鷹の口腔内へと滑り込んでくる。三鷹の手を明日菜の胸に置き、ゆっくりと服の上から撫で回すような動きを始める。

 

「んっ……あっ……♥」

 

「あ、明日菜さん!?」

 

目が覚め、突然の事態に驚く三鷹。だが身体が思うように動かない。

 

……二人の唇が離れると、銀色の糸が宙を切り裂いた。明日菜の瞳に浮かぶ淫蕩な光が、三鷹の理性を蝕んでいく。

 

「旦那さまぁ……もっと♥もっとぉ♥」

 

明日菜の指先が三鷹の首筋を這い上がっていく。その触れるか触れないかの繊細な感触に、三鷹の背筋が震えた。彼の喉仏が上下に動き、乾いた唇が言葉を紡ぐ。

 

「明日菜さん……僕たち……こんなことは……」

 

しかし明日菜の耳には届かない。彼女の頭の中はすでに快楽だけを求める回路に書き換えられていた。

 

「嘘つきぃ♥旦那さまももう……ここがパンパンになってるのにぃ♥」

 

明日菜の手がズボン越しに三鷹の股間を撫で上げる。布地の上からでも伝わる温もりと湿り気に、三鷹の腰が思わず跳ねた。

 

「うっ……!」

 

「ほらぁ♥ガチガチじゃないですかぁ♥私に嘘ついちゃダメですよぉ♥」

 

明日菜の声は蜜のように甘く粘り気を帯びている。それは普段の彼女からは想像もできない妖艶さだった。解き放たれた本来の欲望が、無邪気な笑顔の下から滴り落ちている。

 

三鷹は必死に抵抗しようとするが、明日菜の指先が彼のベルトへと伸びていく。

 

「ま、待て……明日菜……これはいけないことだ……」

 

「いけないことぉ?ふふ♥そんなの知らなぁい♥今はただ……二人で気持ちよくなりたいだけぇ♥」

 

カチャリ。金属の擦れる音と共にベルトが緩み、ズボンが床に滑り落ちる。露になった下着の中心部は、すでに濃い染みができていた。

 

「あはっ♥もう準備万端なんですねぇ♥偉い偉い♥」

 

明日菜の指が下着の縁をなぞる。その微妙な圧力に三鷹の全身が粟立つ。

 

「くぅっ……!やめろ……!」

 

言葉とは裏腹に、三鷹の身体は正直だった。彼の陰茎は下着の中で反り返り、先端から滲む先走りでさらに大きな染みを広げていた。

 

「旦那さまのココ♥とっても素直で可愛いですぅ♥ねぇ、早く見せてぇ♥」

 

明日菜の鼻息が荒くなる。その赤い唇が微かに開き、白い歯の隙間から舌が覗いている。三鷹は恐怖と期待が入り混じった感情に支配されていた。

 

「明日菜さん……目を覚ませ……僕たちは本当の夫婦じゃない……こんなの……」

 

「本当の夫婦ぉ?そんなの関係ないじゃないですかぁ♥私たちの心が繋がってるならぁ……それで十分ですよねぇ?♥」

 

明日菜の指が下着の中に潜り込む。三鷹の硬く勃起したものを直接握り締めた瞬間—―

 

「んぉおっ!」

 

三鷹の喉から漏れた獣のような呻き声に、明日菜は満足そうに微笑んだ。

 

「ああん♥良い声ぇ♥もっと聞かせてぇ?♥」

 

明日菜の手のひらがゆっくりと上下に動く。三鷹の陰茎は熱を持った肉塊として脈打ち、先端から透明な液体が溢れ出す。ぬちゃっ、ぬちゃっと淫靡な水音が二人の間に響く。

 

「どうですかぁ?気持ちいいですかぁ?♥」

 

「くっ……あぁっ……!やめ……ろっ……!」

 

拒絶の言葉とは裏腹に、三鷹の腰が自然と前後に揺れ始めていた。明日菜の手の動きに合わせて、まるで自分の意志のように快感を貪ろうとしている。

 

「旦那さまのおチ●ポ♥ピクピクして可愛いですぅ♥先っぽから我慢汁も溢れてきてますよぉ?♥」

 

明日菜のもう片方の手が三鷹のシャツのボタンを外していく。一つ、また一つと外れるたびに、三鷹の褐色の肌が露出していく。引き締まった胸板には汗の粒が光っていた。

 

「はぁ……♥旦那さまの逞しいカラダぁ……♥大好きですぅ♥」

 

明日菜の舌が三鷹の鎖骨を這う。ざらりとした感触が皮膚を刺激し、三鷹は思わず身震いした。

 

「うぅっ……!明日菜っ……!」

 

「もっと呼んでくださいぃ♥私の名前♥明日菜って呼んでぇ♥」

 

明日菜の口づけが胸元へと移動し、三鷹の乳首を捉える。舌先で転がすように舐め上げられた瞬間—

 

「あぁっ!そこはっ……!」

 

新たな快感の波が三鷹を襲う。男である自分が乳首で感じるはずがないと思い込んでいたプライドが粉々に砕かれていく。

 

「ふふ♥ここも敏感なんですねぇ?♥可愛い旦那さまぁ♥」

 

明日菜の両手が再び三鷹の身体を探り始める。一方は乳首を優しく摘み、もう一方は依然として勃起した陰茎を扱き続けていた。

 

「あっ……あぁっ……!明日菜っ……やめっ……!」

 

「やめて欲しいんですかぁ?でもぉ……旦那さまのここは『もっと』って言ってますよぉ?♥」

 

確かに三鷹の陰茎は明日菜の手の中で一層硬度を増していた。先端からは止めどなく透明な液体が溢れ出し、明日菜の指を濡らしていく。

 

「んふふ♥こんなにヌルヌルにしてぇ……恥ずかしがり屋の旦那さまもぉ……本当は欲しかったんですよねぇ?♥」

 

明日菜の言葉責めに三鷹の理性は崩壊寸前だった。必死に保とうとしてきた最後の防壁が今にも決壊しそうになる。

 

「違う……僕は……」

 

「違わないですよぉ♥だってぇ……」

 

明日菜の手が突然止まる。焦らされるような中断に、三鷹の腰が反射的に追いかけるように動いた。

 

「あっ……!」

 

「ほらぁ♥自分から腰振っちゃってるじゃないですかぁ♥本当はもっとシて欲しいんですよねぇ?♥」

 

明日菜の勝ち誇った表情に三鷹の心臓が早鐘を打つ。これ以上は危険だと本能が告げるが、身体は別の意思を持っているかのようだ。

 

「じゃあぁ……今度はコレ使ってあげますね?♥」

 

明日菜が懐から取り出したのは小さな潤滑ジェルだった。チューブから流れ出た透明な液体が彼女の指先を濡らしていく。

 

「いやらしい匂いがするでしょう?♥これを旦那さまのナカにも塗りたくってあげますぅ♥」

 

「なっ……中って……まさか……」

 

三鷹の予感は的中した。明日菜の指が再び彼の下着の中へと侵入していく—今度は陰茎ではなく、その奥へと。

 

「やめろっ!そこはっ……!」

 

「だぁめ♥抵抗しないでくださいぃ♥すぐに気持ちよくしてあげますからぁ♥」

 

ぬるり。潤滑剤に覆われた明日菜の指が三鷹の肛門へと押し当てられる。緊張で固くなった筋肉が僅かな抵抗を見せるが—

 

「ふふ♥力抜いてくださいねぇ♥じゃないと痛くなっちゃいますよぉ?♥」

 

明日菜の甘い囁きと共に、彼女の指先が少しずつ押し込まれていく。異物感に三鷹の全身が強張る。

 

「あっ……くぅっ……!」

 

「はぁい♥第一関節まで入りましたぁ♥次は第二関節までぇ……」

 

ぬぷっ、ぬぷぷっ。粘膜を掻き分ける音が卑猥に響く。最初は不快感しかなかったが、次第に内部が温かくほぐれていくのを感じる。

 

「どうですかぁ?♥気持ち悪いですかぁ?それともぉ……」

 

明日菜の指が内部のある一点を押した瞬間—―

 

「あっ……!?」

 

三鷹の身体が電流に貫かれたように跳ね上がる。今まで感じたことのない鋭い快感が全身を駆け巡った。

 

「あらぁ?♥ここですかぁ?ここが旦那さまの弱点なんですねぇ?♥」

 

明日菜の指がその場所を執拗に刺激し始める。こりこりと円を描くように、時には強く押し込むように—

 

「あっ!やっ……!あぁっ!そこっ……!」

 

「あはっ♥良い反応ぉ♥もっと声出してぇ?♥」

 

もう一方の手が再び三鷹の陰茎を包み込む。前後同時に与えられる快感に、三鷹の理性は完全に吹き飛んだ。

 

「あぁっ!だめっ!いっ……イくっ!イってしまうっ!」

 

「まだダメですよぉ♥イっちゃダメぇ♥」

 

明日菜の手が突然動きを止める。絶頂寸前で放置された三鷹の身体が痙攣するように震えた。

 

「あぁっ……!なんでっ……!」

 

「イきたいんですかぁ?♥だったらぁ……ちゃんとお願いしてくださいぃ♥」

 

明日菜の目が妖しく輝く。その瞳には純粋な欲望だけが映っていた。

 

「おっ……お願いします……イかせて……ください……」

 

屈辱的な言葉を口にする三鷹。しかし明日菜は意地悪く首を傾げる。

 

「聞こえませんよぉ?♥もっと大きな声でぇ♥」

 

「明日菜っ……!イかせてくれっ!頼むっ!」

 

「はぁい♥よくできましたぁ♥じゃあご褒美あげますねぇ?♥」

 

次の瞬間、明日菜の指が激しく動く。内部の弱点を抉るように攻め立てながら、同時に陰茎を強く扱き上げた。

 

「あっ!あぁっ!イくっ!イくぅううっ!」

 

どぴゅっ!びゅるるるっ!凄まじい勢いで白濁した精液が噴き出す。三鷹の身体が弓なりに反り返り、全身を震わせながら絶頂を迎えた。

 

「あはぁん♥いっぱい出ましたねぇ?♥旦那さまの精液ぃ♥あったかいですぅ♥」

 

明日菜の手のひらに収まりきらない量の精液が床に滴り落ちる。それでも三鷹の陰茎はまだ硬度を保っていた。

 

「あれぇ?♥まだ元気ですねぇ?♥」

 

明日菜は満足そうに微笑むと、自らのスカートに手をかける。ゆっくりとファスナーを下ろし—―

 

「今度はぁ……私の番ですよねぇ?♥」

 

薄いレースのショーツが姿を現す。その中心部分は明らかに濡れて染みができていた。

 

「旦那さまぁ……私も我慢できなくなっちゃいましたぁ♥」

 

明日菜の声はもはや嬌声に近かった。彼女もまた、抑えきれない欲情に身を任せていたのだ。

 

「だからぁ……続き……しましょう?♥」

 

その言葉と共に、明日菜は三鷹に抱きつく。二人の体温が混ざり合い、一つになろうとしていた―—。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。