沼確バイン!!~エグいかわいいボーイッシュJKをメッチャやさしく攻略してみる~ 作:XI_01
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めっちゃええ天気、雲一つない。
ガッコの屋上でさっちんに膝枕してもらってる。
さっちんが「来い」って強く命令してくだすったんや。
てっきりアキラっちは目ぇ白黒させて「やめろぉっ!」とか言うおもたんやけど、「いいよ、さっちんは欲求不満らしいから」とか言いやった。
そないな感じやさかい、彼女のバッチリな太ももに頭のせさせてもらってる。
お互いに焼きそばパン食べながら、アキラっちとみゆきちは談笑してる。
「かわいいなぁ、イクミくんは」さっちんにそっとおでこ撫でられた。「ねぇ、私のカレシにならない?」
「あかんわ、それは。たとえ本人に嫌や言われてもオレは絶対追いかける」
「わかってるけど、妬けちゃうなぁ」
「さっちんの膝枕はサイコーやけどな」
「でしょ?」
「見る目のある男が世の中、少ないんやろ」
「そうなんだよなぁ」
さっちん、今度はオレの右のほっぺをつるりと撫でてくれやたった。
着信音、オレのケータイや。
地べたに置いてたそれを、「ほいさ」と手渡してくれた、さっちん。
オレは膝枕されたまま、通話に応じた。
さっちんはオレの顔見て、まだ目ぇ細めてやる。
『久しいな、弟よ。おまえは今日も元気かね?』兄貴の声やった。
「おかげさまで」ってオレは答えた。「女のコに囲まれて、非常に心地がええ思いをしてる」
『多くの女性をパラで好むと失敗するものだ』
「オレがそないなことせーへんくらい、兄貴はわかってるやろ?」
『まあな』
「で、なんの用事? たとえば飲みの誘いとか?」
そうじゃない。
至極静かな口調でシャル兄は言い――。
『おまえに素晴らしいものをプレゼントしてやろうと思う』
「素晴らしいもの?」とかオレはオウム返し。
なにせ兄貴が言うもんやさかい、胸が高鳴った。
とはいえ――。
「そもそもいったい、なんの話なん?」
『週末、一泊旅行の予定だった』
「察するに、行けへんくなったと?」
『そういうことだ』
「さらに察するに、代わりに行ってこいと?」
『おまえの洞察力には舌を巻くしかないな』
そないなことちっともおもてへんくせにって苦笑したくなる。
「一人旅なんて趣味はないよな? 誰と行くつもりやったんさ」
『葛葉アンナ女史だ』
うへっ。
包み隠さず教えてくれるのは意外やった。
「どうしても辻褄、合わせられへんのん?」
『英国に出張だからな、さすがに無理だ」
たかがネットワークエンジニアにしかすぎへんはずのニンゲンがなんでイギリスに派遣されるんか……。
ま、そんなん、わかりきったことなんやけどな、なにせ兄貴はガチンコで優秀なんやさかい。
「アンナさんは怒ったやろう?」
『ああ。あそこまでめちゃくちゃに罵られたのは人生で初めてのことだった』
ああ、そうか。
アンナさん、ちゃんと文句言うてんな、しかもきっと、めっちゃ怖い――けど、女のコらしい怒りをもって。
「なんやったら、アンナさんのこと、アテンドしたろか?」
『それもどうかと思ったんだが、アンナ女史にふざけるなと怒られた次第だ』
そりゃそうに決まってる。
そないおもて、オレはあっはっはってわろた。
「二人で行かせてえもらうわ」
『アキラ嬢は絶対に喜ぶ」
「場所は?」
『伊東だよ。定番すぎるがゆえに、一度、訪れてみたかったんだがな』
「ま、これからいくらでも機会はあるやろうさ。くれぐれもアンナさんのこと、大事にしようや」
『何を偉そうに。おまえみたいなガキに言われるとムカつくぞ』
「せやったら、かんにん」
俺も宿のwebページくらいは見たんだが、かなり良さそうだ。
兄貴はあらためてそない言うて。
『間違いなく、アキラ嬢と行くんだな?』
「なんやねんな、ホンマ、なんやしつこいな」
『間違いだけは犯すなという話だ』
「任せてくれや」
『信じてやろうと言っておこう』
通話を切った。
なおも膝枕を寄越してくれてるさっちんが、「なんの話?」って訊いてきた。「楽しそうな感じだったけど」っちゅうことらしい。
全部話したってもええんやけど、それをやったらやったでなんや申し訳のない結果になりそうやさかい、黙ってることにした。
「なぁなぁ、イクミくん、私は初めて膝枕なんてしてる。ホント、こんなこと初めて」
「感謝しろと? あるいは申し訳なく思えと?」
「こういう距離感でいたいなってこと。べつに恋人同士でなくたっていいからさ」
「オレんこと、めっちゃスケベやっておもてる?」
「まあ、幾分?」
心外やなぁとは言わへん。
実際、オレは結構な女好きやさかいな。
なおもみゆきちと笑い合ってるアキラっちを眺めながら、さっちん。
「ホント、アキラとダメになったら言ってよ。その折には私、めちゃくちゃがんばるから」
「がんばるっちゅうんは?」
「みなまで言わせる気?」
「いいや、そないなつもりはあらへん」
「そうだよ、言わずもがなだよ。私の身体のあらゆる部位を使ってヤってやろうって話だよ」
確かにまあ、さっちんとベッドインってのはきっと楽しいことなんやろうけど。
――それでもそうなりたいとは、現状、微塵も思わへんな、さっちんごめん――。
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土曜日、アキラっちと一緒に川崎から特急に乗った。
目的の駅までは二時間弱で着くっちゅう。
アキラっちは男のコっぽい服装。
ごついカーゴパンツにブーツ履いてやる。
かさばる下半身のわりに上半身はロンT一枚っちゅうさっぱりしたファッション。
細身のシルバーのネックレスはデフォルトの装備、「おまえにもらったんだぞ」、確かにそのとおり――。
電車の中で、「なんでそないガテン系みたいな恰好なんさ?」って訊いた。
「どんなカッコでもいいだろ? あたしが何着てたっておまえは一定だろ?」
まあ、そうなんやけど。
「不満だってんならあらためるよ。べっ、べつに短いスカートはくくらい、もうなんでもないからなっ」
ああ、ここ最近、アキラっちはかわいらしくまた愛おしいことしか言うてくれへんな。
オレはアキラっちがどないな服装でいても気にせーへん。
好きにしたらええと思う、そこにあるのは信頼感や。
「この駅弁、うまいよな」とか、にこっとアキラっち。
どこにでもあるような幕の内なんやけど、たしかにうまい。
旅の最中にあっては何食べてもうまいんやろうって思う。
「イクミ、あたしさ、旅行の経験って、あんまりないんだ」
「自営業やからやろ? 一生懸命働いてるおまえの家族は偉いわ、めっちゃ尊敬する」
「そんな重苦しい話じゃなくってさ、ただ単純に、あたしはおまえと一緒にこんなふうにいられて、めっ、めっちゃ嬉しいってことだっ」
言葉の終わりに近づくにつれて活舌が怪しくなったアキラっちやけど、ちゃんと言い切ってくれやった。
「で、でだ、伊東のなんてホテルなんだ? 聞かせてもらってないぞ?」
「秘密にしてるんやよ」
「変に隠されると期待したくなるんだけど?」
「そもそも兄貴がオッケー出したとこなんやぞ?」
「そうだよな。シャル兄が認めたってんなら、絶対ヤバいよな」
「一肌脱いでもらうことになんぞ」
「い、いったいなんの話だ?」
そういう話やよ。
言うて、オレはあははってわろた。
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伊東の駅に着いたら干物屋が軒連ねてて、そのうちの一軒に寄った。
オレが、「実家に魚送りたい」言うたからや。
アキラっちもそないしたい言うた。
「けっこういい値段するんだな」言いながら、アキラっちは送り状書いてやる。
「せやけど、物は良さそうやぞ」
「そんなのわかってるから買ったんだ。たかが干物、されど干物だ。おいしそうじゃんかよ」
オレはオレで、北海道の実家に詰め合わせを送る手配を済ませた。
気のええうちの両親は、絶対に喜んでくれることやろう。
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伊東の駅前にバンが迎えにきてくれたんや。
目的地までは結構かかる――っちゅうてもニ十分ほどのことらしいんやけど。
バンにはオレら以外に二組、いずれも男女、カップル。
みんなうきうきしたような感じで、ゆえに否が応でも宿に対する期待が高まった。
山に入った、アスファルトから、やがては土、バンは狭い道をがんばってのぼる。
そのうち、行き止まりみたいにして目的地に突き当たった。
他の二つのカップルに続くようなかたちで、フロントがあるらしい建物に入った。
手続き済ませて、それから離れに案内されて。
導かれて木造の建物の中に入った。
広くはなけど、ホンマ、離れってのがヤバい。
スタッフが出てったら、オレとアキラっちは思わず顔を見合わせた。
「マジヤバいぜ、ここ。できすぎだ」アキラっちは目を丸くする。
同感やった。
「本館には個室家族風呂が五つもあって……そうでなくたって、この離れは――」
源泉かけ流しの立派な内湯があって、屋上には露天風呂まであるらしい。
「おいおいおい、ここ、いくらするんだよ?」
「せやさかい、兄貴が前払いしてくれたんやってば」
「いくらか払わなきゃだろ。いくらなんでもエグすぎるよ」
「オレらの金をシャル兄が受け取る思うかぁ?」
そんなわけないな。
そない言うと、アキラっちは肩ぁすくめてみせた。
――アキラっちは一気に頬を桃色に染めて。
「でで、でっ、どうする? まずはやっぱり風呂か?」
「うん、入ろうや。せっかくやさかい、何回かて入ろうや」
「うっ、内湯でいいよな?」
「なんでぇさ。せっかくやさかい、まずは露天風呂やろ?」
「うぅぅっ……やっぱりそう来るのか?」
早速オレは畳の上でぴゃいぴゃいぴゃいって服脱いでまっぱになんた。
そったらアキラっちは顔を両手で覆って。
めちゃくちゃ恥ずかしげに「ばばっ、馬鹿野郎! いきなり脱ぐなぁっ!!」――。
オレは白いタオル持って、「先行ってるぞぉ」言うて、二階に上がった。
戸を開けて、外に出る。
もう十一月や、夕方やってこともあって、そないあったかくはない。
せやさかい、すぐに湯に浸かった。
広くない湯船が身体のサイズにフィットしすぎ、めっちゃ贅沢。
アキラっちが姿見せやった。
タオルで前、隠してやるけど、浅黒い色した肉感的な太もも、それに丸みを帯びた胸のラインは隠しようがない、豊満すぎるからや。
アキラっちがいよいよ近づいてきた。
寝転がるみたいにして湯の中におるオレんこと見下ろして、「うぅぅ、うぅぅぅぅ……」とか言葉にならへん声を漏らしやった。
「もう恥ずかしがるような仲でもないやろう?」
「あっ、あたしらはまだ寝たわけじゃないんだぞ? せせっ、セックスとかはしてないんだぞ!!」
「せやったら回れ右して引き返すかぁ?」
「ば、馬鹿っ、じつは寒いんだぞっ」
「ほなら入れや」
「いいぃっ、言われなくてもっ」
アキラっちはタオルで前を隠したまま、湯に入った。
もうホンマ、下半身もバインバインもまるで隠せてへんねやけどな。
「そ、それ以上見やがったら変態認定してやるぞ」
「ほな、我慢したろぉ」
「そ、そうしろ」
「にしても」
「な、なんだよ?」
「ヤバい。めっちゃ気持ちいい」
「それは、そうだなぁ……」
オレに続いて、アキラっちも天を仰いだ。
そろそろ星が見え始めてる。
「マジでこんなにヤバい宿は初めてだ。贅沢すぎるだろ。シャル兄だって、ホントに来たかったよな」
「兄貴の恋人候補筆頭やかてな」
「アンナさんか。そこまで執着するようには思えないけど、相手が相手だから、必死になったりもするんだろうな」
アキラっちは「晩御飯だって、楽しみだよな」って、にししってわろた。
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晩飯――。
「お、おぉぉ、これって金目鯛だよな? 金目鯛の煮付けだよな?」
洒落っ気のある小さな食堂。
おおむね暗闇に覆われていて、それぞれのテーブルに置かれたろうそくの
「なあなあ、これってキンメだよな?」
「せやから、明らかにそうや。デカいな。これだけで数千円やろ」
「うまいのかな? うまいのかな?」
「早速、食べてみたらぁ?」
「そうだな、いただきます」
アキラっちは自分の小皿に取り分けると、白身のそれをぱくって食べやった。
「おぉぉ、身がぽこぽこしてる。うまいぞ、めちゃウマだ」
オレももろた。
なるほど、たしかにぽこぽこや、これはうまい。
「あたしは幸せだ、幸せなんだけど」
「なんだけど?」
「つくづくアンナさんはかわいそうだなぁって」
まあ、そうやな。
アンナさんかて、兄貴の前では女のコなんやろうから。
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離れに戻ったら、オレは畳の上にごろんってなった。
アキラっちはアキラっちでオレの隣に転がりやったんやけど、なにやらメニュー表みたいなもんを見つめてやる。
「おいおい、おいおいおい、イクミ、ここは寿司まで届けてくれるみたいだぞ?」
「食べたいんやったらええぞぅ、奢ったるぞぅ」
「いいのか?」
「せっかくの旅行なんやさかい、金に糸目つけようとはおもてへん」
「か、かっけーな。でもいい。自分で払うから」
どっちにしろ、食べるのは大決定してるらしい。
注文して。
なおも二人して仰向けに寝転がりながら。
「なあ、イクミ、今さらなんだけど、最初は、おまえのこと、最悪だと思ったんだ。だっていきなり抱きつかれたり抱き締められたりしたんだぞ?」
「最悪って、そうかぁ? せやったら、もっと嫌がれば良かったやんけ。じつは男とイチャコラしたかったんちゃうんかぁ?」
「そそ、そんなわけないだろうが。お、おまえ以外なら、たぶん法的措置とってたよ」
「法的措置って」ははってわろたオレ。「せやけど、アキラっちがそう言うってことは」
「そうなんだよ。いきなりめちゃくちゃ触られたのに、正直、嫌な感じはしなかったんだよ」
「運命やってことなんやろぉ」
「そうなのかもなぁ」
オレらはお互いに仰向けで、手探りで、オレはアキラっちの右手に左手で触れた。
その手を、アキラっちはぎゅって握ってきた。
「男なんて嫌いだった」
「せやから僕っ娘やったんやろ?」
「そうだよ。男に見られるのなんて大嫌いだった……って、そのへんは根本的に変わってないかもなんだけど」
「だけど?」
「安心しろよ」アキラッはこっち向いて、ニコって笑いやった。「あたしはおまえの前ではきちんと女のコをやってやるからな」
嬉しいお言葉。
せやけど、そのつもりはなくても、見た感じも性格も、アキラっちは女のコでしかないんやけどな。
「寿司来るまで、もっかい風呂入ろかぁ。露天風呂はもう寒いさかい」
「ああ、内湯もヤベーよな」
ここに着いてからヤベーを連呼――オレらは言うてる。
内湯つこて寿司食べて、洗面台の前で並んでにこにこ歯ぁ磨いて、それから布団は二つ敷かれてたんやけど一つに二人で入った。
身体をくっつけ合って、見つめ合う。
「ろくに触れんでもイかせたるわ」
「うん、イかせてくれよ」
「素直やんか」
「唇、くれ」
「おぅ」
甘い甘いキスを繰り返す、繰り返した――。