沼確バイン!!~エグいかわいいボーイッシュJKをメッチャやさしく攻略してみる~ 作:XI_01
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一週間前に予定を決めて――それって叶神社を訪問しようって話やった。
ホンマ、アキラっちはそこに至るまでの七日間、にこにこにこにこ、普段は愛想なんて振り撒かへんくせに、浮かれてやった。
自分の――特に爆なπにばっか目線を向けてくるスケベ男子に対しても大らかに接した次第や、やればできるんやんって思わされた。
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土曜日、当日、アキラっちは純白のニットに茶色いジャケット姿、舌はデニム――ボーイッシュや――けど、πはというとバインバイン。
べつにどこかに泊まる予定はのうて、日帰りのつもりやった。
赤い電車に揺られて、なんとも言えへんその揺れにオレはかなり早い段階で寝てしもたらしい。
気に食わへんねやったら即起こしてくれれば良かったわけで、しかしそうはされへんかった、まったく優しいアキラっちや。
駅に下り立ったら終着やったらしく、眠い目ぇこすりながら電車から起きた。
「早く来い早く来い、行くぞ、行くぞっ」
アキラっちはそない言うて、オレの左手をぐいぐい引っ張りやる。
アキラっちのアテンドのもとしっかり目的地に着いて――それは「東の叶神社」らしかった。
にしても「東」?
ああ、そうか、そうやったな。
叶神社は東西に一つずつあるんやったな。
「ってことだよ」アキラっちはどこか愉快そうや。「神社だからパワースポットなわけだし、これであたしたちの絆はもっと深まるんだっ」
二人きりのときに限って、アキラっちは惜しげもなく愛をぶつけてくれる、楽しげに笑ってくれやる。
お参りして、それからちっこいちっこい「お守り袋」っちゅうらしい――を授与所でいただいた。
対の西の叶神社で「勾玉」をこうて、それを袋に入れるっちゅうんが一連の決まり事なんや。
渡し舟に乗った。
対岸までは数分で打擲した、速い速い。
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西の叶神社で目的の勾玉を授かった。
東神社でこうた袋に入れて、これで完成。
それなりにけっこう楽しいイベントやった。
さすが、京急の電車内で広告が躍ってるわけや。
神社を出たところで――。
「もう帰っちゃうか?」
「目的は果たしたんやさかい、それでええんちゃう?」
「だな」アキラっちはなおも嬉しそうに。「もう日も落ちてきたしな」
「とはいえ、どっかでアキラっちんこと、めちゃくちゃにしたいけど」
「めめめ、めちゃくちゃ?! それって……」
せやけどまずは帰ろうや。
オレがそない言うと、アキラっちは「地元帰ったらお好み焼き食べに行こうぜ。いつもの店だ」
「ええな。アキラっちもご存知のとおり、オレはコナモンが大好きやさかいな」
「決まりだ。だったらソッコーで帰路だ」
品川方面の京急に乗って、引き返す。
それにしても、アキラっちさえ隣にいてくれれば、どこに行くんも楽しいなぁ。
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オレらは法の範囲に収まらへんイリーガルなニンゲンやから――雑色の近辺のお好み焼き屋におるわけやけど――料理が来るまでのあいだ、アルコールを口にしてる。
アキラっちはジントニック。
オレはビール、お好み焼き屋でハートランドとか、なんや渋い品揃えやって言える。
酒、あおってるわけや。
せやさかい、お好み焼きはシメにするわけや。
まずはつまみ――もやし炒めとニンニクの素揚げと牛すじポン酢を頼んだ。
どれもマジでうまいんや、コスパもサイコー、これで経営してけるんやろうかって本気で心配になる、潰れてしまわれると困るし悲しいさかい。
ニンニクの素揚げをぱくって食べると、熱いからや、口をはふはふ動かして、喉に通したところでにこってわろてみせた。
オレも一個、食べた、おおおぉぉ、たかがニンニクのくせに至福の美味、さすがに質がええ、さすが日本産。
もやし炒めと牛すじポン酢は争うようにして食べた。
それでも最後の一つはアキラっちに譲った、やっぱりアキラっちははふはふしながら愉快そうにわろた。
イカ焼いたやつにタコ焼いたやつを追加。
結構ええペースで食べてるもんやさかい、安いとは言え、店の売り上げにだいぶん貢献することになる。
安い店で、しかもたった二人で食べてるのに――って思わんくもないんやけど、それかて許容範囲のお値段やし、せやったらおいしいもんをしっかり食べてやろうって思う、最近のオレは金持ちやしな、経済を回すべく、メシ食べるときは金に糸目を付けへんようにする――なんてな。
つまみの時間はもうオシマイ。
アキラっちはけっしてアルコールに耐性があるわけやない。。
モスコミュール二杯で顔はもう真っ赤で、「あたしは酔っ払いだぁぁ」……――。
「だけど、問題ないぞ。おまえの前でしか飲まないからな、おまえ以外と飲んだって、絶対に楽しくないからな」
それはなんとも嬉しい文言なんやけど――。
「まあそれはそのとおりなんやろうしそうあってもらわな困るんやけど――にしたって、あんまり飲みすぎると明日に残るぞ?」
「二日酔いになったら、せいぜい看病してくれよ。明日は日曜日だしな」
「まあそりゃそうなんやけど」
「お好み焼き、早く来ないかなぁ」
「そりゃそうや。まったく素敵な思考回路やなぁ」
オレは呆れた。
アキラっちは気分良さげに「うふふふふ」ってにこにこ笑いやる。
「だけど、そこまででもないぞ。案外、頭はしゃきってしてるぞ?」
「酔っ払いは明日になったら全部忘れてるんや」
「そうかもだけど――って、わぁ」
アキラっちのまあるい喜びの声。
そう、お好み焼きがやってきたんや。
完成品のお好み焼きが、鉄板にずどんとおかれたわけや。
オレはシンプルな豚玉を頼んだ。
アキラっちはというと、スペシャルなやつ、肉はたっぷりで、おまけに海鮮まで惜しげもなく使われてる。
早速食べる、お互いにテコつこて切り分けて皿に取って、食べる。
うへ、うっま、東京かて馬鹿にできへんな、コナモン、サイコー。
「こいつは無限だ」食べてる合間にアキラっち。「マジ無限。いくらだって食べられるぞ」
「あんまやりすぎるぞ太ってまうぞ?」
「あたしが太ると嫌なのか? だけど、心配するな。あたしの場合、栄養は全部胸に行く」
「まあ、せやな。せやないとそこまでのバインバインはありえへんやろうからな」
「そうだ。あたしは超が付くバインバインなんだ」
まったく、デカいπはコンプレックスのはずやに何を言う?
……って、もはやコンプレックスでもないかもな。
だって恋人たるオレが「おまえのデカπすぎるデカπんことめっちゃ好きや」って言うてるんやさかい。
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食事を終えて、表に出た。
アキラっちんちもオレんちもすぐそこや、近いんや。
酔っ払いのアキラっちが左方からしなだれかかってきやった。
なにせふらふらで、足元もおぼつかへんもんやから、オレは左手つこてアキラっちのくびれた腰を抱いてる。
「ああ、飲んじゃった、ヤバいなぁ。この状態で家には帰れないなぁ」
「酒飲み始めた時点で覚悟したわ、どうせウチに泊まってくんやろうな、って」
「どうせとか、そういう酷い枕詞は良くないんだぞ」
「確かにそうやな。かんにんや」
そういう素直なところ、あたしは愛してるぞ。
とか嬉しいことを言うてくれて。
「なあ、キスしようぜ? 誰もいないしよ」
「家帰ったらめちゃくちゃにセックスするんや。そこまで待とうや」
「やだぁ。待ちきれない待ちきれないぃ。あっ、ひょっとしたら、あたしがニンニク食べたから嫌なのか?」
「ニンニクならオレかて食うたよ」
「だったら」
「ええよ」
オレはアキラっちの唇を乱暴に奪った。
舌入れたら途端、アキラっちの身体は弛緩した。
唇同士が離れてから。
「ぶっちゃけアキラっちの家族って、なんでオレんこと、そこまで認めてくれてんのん?」
「なんだよ、いきなり。心配になったかぁ?」アキラっちは朗らかにわろた。「子どもができちまったら言ってくれとだけは言われてるよ」
「ええぇー、マジで、そうなん?」
「べっつに途中で高校生活打ち切ってもかまわないだろ? だってあたしたちは――」
「まあ、そのとおり。オレが弁当屋継いだる。必ずや」
今度はアキラっち、穏やかにわろた。
オレはオレで微笑み浮かべた。
「せやけどさ、他になりたいもんがあるっていうんやったら、オレはそないなアキラっちんことを尊重するぞ?」
「前はいろいろと夢があったような気がするなぁ――でも」
「でも?」
「今のあたしはおまえに添い遂げたいって考えてる。それができるなら、あたしは他に何も要らない」
「かわいいやっちゃな」
「そうだぞ、あたしはかわいいんだ」
オレんちに到着したら、イチャイチャしようや。
オレはそないなことを言うて、悪戯するみたいに笑った。