決まり事を聞いておきたかったと思っていたところだった
サヤカはレコーダーをテーブルの隅に置いて 隣の木霊さんを見始めた
・・・・・さっきの車の中だ
サヤカは 木霊さんに 何をされたのか気になる・・・・
耳と首へのキスは見たし サヤカにも聞いた
それ以上・・・シートのせいで見えなかった身体の様子が気になっていた・・・
木霊「まず どこででもエッチな事をしていいわけではありません 決められた場所のみでお願いします」
ルイ「この階のさっきの階段の先に続く廊下を進むと 各宿泊室と交流部屋がいくつかあります その先の階段を降りると1階に大浴場と個室浴場があります 基本的には交流部屋だけがその名の通りそういう交流が出来る場所になります」
ここに来てから 雰囲気が思っていたより柔らかく
淫らな様子も無いので 安心というか 少し想像が淫らなモノだったためか
拍子抜けとまで言わずとも 「普通」と思えていた
が 今の言葉で 本当にこの建物で エッチな事が行われるんだと思わされた・・・・
俺とサヤカは黙って 木霊さんとルイさんを見ていた
木霊「あと 玄関に居てくれた子や この裏の厨房で働いてる人はここの従業員なので 基本的には手を出さないで下さいね」
ルイ「それと 行為を断っている相手には 絶対に行為を続けないで下さい 逆に 拒みたいときは素直にその意思を相手に伝えて下さい」
木霊「ただ お二人は今回が初回なので 他の皆さんがお二人との交流を望んで来ると思います 出来るだけ 皆さんと均等にお付き合い願えると助かります」
その言葉に ドキッとしてしまった
いろんな女性とエッチな事が出来るという気持ちでは無く
サヤカが あの男性達全員に 身体を求められてしまうって事かと 今更思ったのだ
1体1で交流するのか もしくはサヤカ一人に他の男が群がるのか・・・・
そんな場面を想像しそうになった
ルイ「お二人とも さっきの車内での質問で大体わかりましたが 経験人数は じつは二人とも一人ですよね・・・ですので 交流の前に その事は他の方々に伝えておきます 見られ触れられることは受け入れられたとしても キスやそれ以上の行為に抵抗が出てしまったら 相手に柔らかくお断りの気持ちを伝えて下さい みんな理解してくれますよ」
サヤカがその気になれば 行為を止められるというのに 正直安心した が
逆に サヤカが受け入れる気になれば 本当に 最後まで愛されてしまうんだとわかる・・・
そう思っていたタイミングで 隣のルイさんが テーブルの影で俺の手を捕まえ 撫でてくれた
木霊「逆に お二人から他の方々に触れていくとき 相手が断りの姿勢だったら素直に身を引いて下さいね」
木霊さんは少しニコッとして
隣のサヤカの髪を撫で始めた・・・・・
サヤカのミディアムヘアが 素直に触られている・・・
サヤカ「・・・・木霊さん 女性を触るの上手いんですね」
ルイ「わかる?丁寧に触ってくるんだけど 何処か 気持ちを触られちゃう感じなのよね」
ルイさんが 俺に笑顔を向け それから少し意地悪な顔をした
ルイ「セイくん・・・・少し不安になっちゃた?」
ばれてる?と一瞬焦ってしまった・・・・・
その焦りを感じ取ったのか ルイさんの手が優しく指を絡めてくる・・・・
ルイ「大丈夫よ サヤカさんも 今 私と君に不安になってるはずだから」
サヤカ「不安になんか・・・・・・なってませんよ」
木霊「不安になって 当たり前なんですよ お二人が不安を感じてない関係なら ここには連れてきていませんので安心して不安になってください」
そう言った木霊さんは サヤカの顔を見つめ始めた・・・・・
サヤカ「・・・・・・・・え・・・・・・・・」
木霊「ここは ただいろんな人と性欲交流をしたい人が来るところでは無いんです パートナーのことを一番好きな人たちが来るんです」
ルイ「二人だけの世界に居ては見えないモノがあるでしょ それを客観的に見つけられる場所だと思ってください」
ルイさんが俺に顔を近づけてきた・・・・・
鼻と鼻が触れ合いそうなくらい・・・・・
もしかして サヤカも 木霊さんに顔を近づけられてるのか?
このまま サヤカはキスされてしまうのか
俺もキスされてしまって それをサヤカに見られてしまうのか?
ルイさんと繋いでいる手に 汗が滲んでいく気がした・・・・
その手をルイさんから強く握ってきた・・・・・
吐息が唇にかかる・・・・・・
俺は チラッと
サヤカの方に細目で視線を向けた・・・・・・
細目のサヤカと 視線が合った・・・・・・・・
木霊「おっと ここでは まだ大人の関係に進展してはいけないんですよね」
木霊さんは小さく笑い サヤカの頭を優しく撫で 顔を離していく・・・
ルイ「二人とも 相手のことを気にしあえる関係なのね 羨ましいわ」
ルイさんも 俺から顔を離し 手をほどいていく・・・・・
木霊「言い忘れてた決まりをお伝えして 面接は終わりとしますね 大人の交流時以外は 露骨な性的な会話はしないようにしてください あと 避妊具は必ず使って下さい」
ルイ「今から他の方達と混ざって食事して下さい ビュッフェ形式で自由に楽しんで下さい 食事やお茶屋お酒は随時置いてるから 奥での交流での休憩でも飲食出来るからね」
木霊「って サヤカさん・・・・聞いてる?」
サヤカ「!あ はい・・・・聞いてます 大丈夫です」
急に赤面するサヤカを見て・・・少し なぜか嫉妬心が湧いた気がした・・・・
ルイ「あと 貴重品などは お二人用の部屋の鍵を渡しておくので この部屋の金庫に入れて下さい」
そう言って ルイさんは 腰のポケットから『椿』と書いてある木札のついた鍵を俺に渡してくれた
木霊「では 面接を終わります 四人で食事しましょう あ、基本的にはお二人一緒に行動して下さいね お手洗い以外で二人が別々の部屋に行ってしまうとかは出来るだけしないように」