わたしがかんがえたさいきょうのお兄様 作:OIK
温水くん。温水和彦くん。
最近かかわるようになったクラスメイトの男の子。とある出来事によりファミレスの代金を肩代わりしてもらってから、返済の代わりにお弁当を作り人気のない非常階段で一緒にたべることが日課になった。
細身な体に中性的と言えるような顔立ちで全体的になよっとした印象を受ける。学校で友達付き合いをしているところを見たことはなく、この関係が始まる前は昼休みも一人で昼食を摂った後は読書をしていることがほとんどだった。
本来ならクラスでも目立たないような存在。しかしなぜ私が目立たない彼の日常の様子を知っているかというと、女子の間で彼のことが時々話題に上がるからであった。
幼馴染一筋だった私は知らなかったことだが、どうやら彼はそれなりにモテるようだった。
中間試験で学年1位を取ったと話題になり、授業で分からなかったところを聞いたら優しく教えてくれたと話題になり、体育でその外見からは想像できない活躍ぶりだったとギャップが話題になった。確かに体育に関しては、私も幼馴染から雑談混じりに聞いた記憶がある。
いかにも人気になりそうな要素がてんこ盛りである。。学校外での姿を誰も知らないという要素も、それを知りたいという興味込みでファンを増やす要因になっているようだった。
尤も、幼馴染への恋に整理が付けられていない私には関係のないことだと思っていたのだ。
つい数時間前までは…
◇◇◇
「悪い杏菜、忘れ物したから先に帰ってくれ」
友達の姫宮華恋の家からの帰り道、幼馴染の袴田草介からそんなことを言われた。草介と華恋ちゃんが付き合い始めてからも私たちは三人でいることが多かった。今日も勉強会と称して、独り暮らしをしている華恋ちゃんの家に集まっていたのだ。
来た道を引き返す草介の背中見ていると無性に胸騒ぎがする。本当に忘れ物を取りに行くだけだろうか。恋人の二人が何をしていても私には本来関係のないものであるというのは分かっている。しかし気が付けば私の足は華恋ちゃんの家に向かっていた。
草介に気づかれないように十分な時間をかけてゆっくりと帰り道を逆走する。彼女が住むマンションの部屋についた。忘れ物を取りに行ったにしては時間がかかりすぎている。玄関のドアノブに手をかける。鍵がかかっているのならそのまま帰ろう。もしかしたら草介はもう忘れ物を回収して、たまたま別の道で帰ったので私と入れ違いになっただけかもしれない。
そんなありえない可能性にすがりながら、恐る恐る中を確認するでもなく、勢いに任せて扉を開け放つでもなく、妙な落ち着きをもって自宅に帰るように自然にドアノブを引いた。開いた。開いてしまった。独り暮らしの女子高生が家の鍵を閉めないなんてありえない。私の心はますます重くなった。
玄関には草介の靴が置いてあった。私はゆっくりと足を踏み出す。今日三人で勉強をしていたリビングに誰もいないことを確認したのち、華恋ちゃんの部屋に向かう。閉じ切っていない扉の隙間から見えた光景は半ば予想していたものだった。いや、予想はできていなかった。経験のない私は正しく予想することすらできていなかったのだと、そう思わされるような熱量がそこにはあった。
「あっ…、あんっ…」
「っ……くっ!」
淫靡に、しかし損なわれない可愛らしさを滲ませながら声を上げる華恋ちゃん。華恋ちゃんの足を抱えながら必死な表情で腰を振る草介。ぐちゃぐちゃという水音。
その瞬間、草介が大きく背中を震わせる。私だってもういい歳だ、それなりに知識はある。きっと幼馴染は精を吐き出したのだろう。私ではない他の女の子との行為で。
私は二人に気づかれる前にそっと家を出た。音をたてないように気をつけながら玄関のドアが閉まるのを見届けた後、大きく息を吸い込んだことで初めて自身がまともに息をしていなかったことに気が付いた。心臓がバクバクと鳴っている。心臓が落ち着いてくると、今度は滲む視界に気づいた。
感情と体の反応に頭が追い付かない。
そんな状態で、震える指で、滲む視界で、私がとった行動は"彼"に連絡することだった。
◇◇◇
「それでうちに来たんだ」
『日が沈んでいるのに』『女子が』『一人で』、そのすべてを俺は言葉にせず飲み込んだ。正確には外で待ち合わせをしたのち、俺が家に連れてきたわけだが、そこで反対しない時点で同じようなものだろう。
電話口では涙声でなんとも庇護欲を掻き立てるような雰囲気を醸し出していたのだが、いざ対面してみるとケロッとしていて念のため買っておいた大入りポテチを餌に簡単に家に連れ込むことができてしまった。女子の機嫌をとるのにポテチを選択しているところとか、我ながら八奈見の扱いに慣れてきた感がある。不名誉なスキルだ。
「うん、誰かに話したかったけど、誰でもいいって訳じゃないでしょ?」
「そうだね、まさか不法侵入までして自爆したその負けっぷりを友達に語る訳にもいかないしね」
「負けてませんが!?」
どう見ても負けてるだろ。てかまず不法侵入について反論しろよ。まあ家主の許可なく上がり込んでる時点で反論の余地なんてないけど。
それはともかく、八奈見の話を聞いて疑問に思ったところがひとつ。
「それにしても、早くない?」
「そうだよね! 高校生で、え…えっちなんて早すぎるよね!?」
「いや、そういうことじゃなくて……」
八奈見がどれだけ時間を空けて袴田を追ったのか正確なところは定かではないが、八奈見が部屋をのぞくまでに前戯から一連の流れを済ませたと考えると流石に早すぎる。姫宮さんが前戯を全く必要としないド淫乱ピンクで、さらに袴田が世紀のスピードスターであるという可能性がないわけではないが、それよりも可能性が高いものとして『既に前戯を済ませていた』というのは考えられないだろうか。
八奈見が制服であることから恐らく姫宮さんも制服、つまりスカートを履いていたはず。八奈見にバレるリスクを燃料にテーブルの下で気分を高めあっていたとしても不思議ではない……
「そうだよ! あんの乳牛女が草介を誑かすから!」
いや、八奈見バイアスのせいで彼らの貞操観念に下降補正をかけてしまっていたようだ。
ぷりぷりと怒りながらポテチの袋に豪快に手を突っ込む八奈見。しかし中にはもう何もなかったようだ。嘘だろ、ビッグサイズだぞ。
「あら? これも物価高ってやつかな」
敢えてもう一度言おう。嘘だろ、ビッグサイズだぞ。
袋をシャカシャカ振り細かいポテチのかけらを集める八奈見。袋を傾け集めたかけらを口に流し込む。確かに最後のそれは美味いけど、人の家でやらないだろ普通。
まあ元気になったならよかったと思うことにしよう。
「じゃあそろそろ帰ろうよ。送ってくから」
こんな珍獣でも見てくれは華のJKである。それもかなりレベルが高い。一人で夜道を歩かせるわけにはいかないと思うくらいの常識はあるつもりだ。
俺は立ち上がり八奈見を見やる。しかし彼女は動き出す様子がなかった。
「ん……」
数秒俯き加減に考え込んだ後、何やら神妙な面持ちで俺に両手を差し出してくる。
その手についたポテチの油、どうすんの?と言える雰囲気ではなかった。
差し出された左手を普通に握り、そして油のついた右手は手首を掴むことで彼女を引き上げる。普段の食欲を見てきたせいか、見積もりを誤ってしまったらしい。かなり強い力で引き上げた少女の身体は意外に軽く、勢いのまま俺の胸に飛び込んだ。
八奈見は指先で摘むように俺のシャツを掴み、胸に頭を預けてくる。
その手についたポテチの油、どうしてくれんの?と言える雰囲気ではなかった。
「二人は今もシてるのかな……?」
いやいや、一回戦が終わるのをその目で見てるはずだろ。八奈見が電話してきてから1時間、ずっとヤリ続けてたとしたら…それは……普通じゃない。
「八奈見さんが電話してきてから1時間は経ってるから、流石に終わってるよ。普通は」
なんとなく俺自身、今のセリフは自分に言い聞かせているようだと自覚があった。同時に妹にも聞かせてやりたいセリフだとも思ったが、今はそれどころではなさそうだ。
「そんなにいいのかなぁ…」
「なにが?」
「言わせないでよ」
「まぁ、あの二人だって性欲オンリーで付き合い始めたわけじゃないだろ」
「でも、私に嘘までついてさ」
確かにその嘘が八奈見の心を深く傷つけたであろうことは想像に難くない。あるいは忘れ物をしていたのは事実だが、二人きりの空間になったことで火が付いてしまったとも考えられる。というかそもそも八奈見が覗き見などしなければ知ることはなかったのだ。
とまあ、言いたいことは沢山あるが、今現在目の前の少女は傷ついている。
チャンスだ、と思った。
性の悩みで傷心中の思春期女子とかあまりにも狙い目すぎる。そんでもって、それに飛びついてしまう程度には俺も思春期だったのだ。
「ごめん、変なこと言った。帰ります、送ってくれるんでしょ?」
数秒二人して黙った後、気持ちを切り替えたようにパッと顔を上げ俺から離れる八奈見。部屋を出ようと歩き出した八奈見の腕を俺は掴む。驚いた八奈見がびくっと肩を震わせた。
「えっと……どお…したの?」
違和感、あるいは危機感を覚えたのか、顔だけ振り向かせておどけるように問いかけて来る。
今までも男たちのアプローチをうまく躱してきたであろう陽キャ女子の嗅覚はやはり正しくて、だからこそ絶対に逃げられない状況でわずかに見え隠れする怯えに、どうしようもなく気分が高揚するのを感じた。
「試してみようか、そんなにいいのか」
「そんなって……なんの…」
「言ってほしいの?」
さっきと似たようなやり取りだ。だがさっきと明確に違う点は俺が既に"その気"なことだろう。
「か、帰る。送ってくれなくて……きゃっ!」
逃げ出そうとする少女の腕を強く引っ張った。今度は力加減を間違えず、華奢な体は背を預ける形で俺の胸に収まる。それでも逃げ出そうとするが、わざわざ羽交い絞めにして力づくで抑え込む必要はなかった。
「…んっ」
ブラウスの上から鎖骨の下あたりを撫でると少女の抵抗はあっさりと止まってしまったからだ。今まで向けられたことのない剥き出しの情欲は、少女の思考力を奪ってあまりある衝撃を与えたようだった。
「えっ、その、や…やめっ、うぅ……んっ」
鎖骨を撫でていた手を胸を包むようにゆっくりと移動させる。下着の上からでは胸を触られている感触などほとんどないはずだが、八奈見はまるで直接肌を撫でられているかのように敏感に反応した。
段々と息が荒くなり、膝がぷるぷると震えている。ぴっちりと閉じた太ももを押さえつける両手は、指先が白くなる程の力でスカートを握り込んでいる。
叩きつけられた欲望の対処法が分からずギュッと目を瞑って耐えることしかできない少女の弱々しい姿に、俺の興奮はますます高まった。
もう逃げられることはないと確信した俺は八奈見の腕を捕まえていた方の手を離しウエストへと這わせる。脂肪の乗った腹により強く"女"を感じた俺はその気持ちに逆らうことなく次のステップに進む。
「八奈見、こっち向いて」
「ね、ねぇ、もうこんなことやめよ? 今ならさ、全部忘れるから、ね?」
今が踏みとどまる最後のチャンスであることを悟ったのか、体ごと振り向いて必死に語りかけてくる八奈見。必死の抵抗に愛らしさを感じながらも、もちろん俺に止まる気はなかった。
八奈見の言葉を全て無視し、ゆっくりと顔を近づける。八奈見を拘束するのは腰に緩く回された腕のみであり、彼女の両手は自由。別に後から何か言い訳をするつもりなどないが、八奈見自身に「抵抗できるハズなのにしなかった」という意識を持たせることができたらいいと思った。
「あ……ん、ぅう」
結局、八奈見は抵抗らしい抵抗をせずに唇が触れ合う。唇の柔らかさとともにかすかな油分を感じた。
◇◇◇
ポテチの塩味と油分が感じられなくなるころには、八奈見も完全に"その気"になっていた。
どうやら八奈見はキスが気に入ったようで、俺がブラウスのボタンを外すときもスカートを下ろすときも、唇が離れることはなかった。
「ぅ………゛♡ん、じゅるる♡…んぅ♡」
最初は体の密着を避けるかのように俺の胸に添えられていた両手は、今は俺の首の後ろで硬く結ばれている。息ができないほど唇を密着させながら互いの舌を絡ませ、唾液を交換する。片手で尻肉を揉み解し、もう片方の手は下着の上から秘裂に手を伸ばす。軽く押し込むようにしながら指の腹を擦り付けると、あふれ出した愛液が下着から染み出してくちゅくちゅと水音を鳴らした。
「あっ♡あっ♡」
「すごっ、どんどんあふれてくる」
「し、知らないっ♡……ちょっと♡、まっ…て♡、んんぅ♡」
一度キスをしたと言えども初めて異性に性器を触れられるのは刺激が強いようで、顔を真っ赤にしながら力の入らない両手で必死に俺の右腕を抑えようとする八奈見に嗜虐心が満たされる。我慢ができなくなった俺はベッドに八奈見を押し倒した。
「脚、開いて」
「ハァ♡…ハァ♡…?」
押し倒された八奈見は息を荒げながら蓬けていた。きっと初めての経験と未知の強すぎる刺激にさらされたことで頭がパンクしてしまっているのだろう。ただ俺ももう限界だ。八奈見が落ち着くのを待ってやる余裕はない。
「八奈見」
「……はぃ♡」
至近距離で目を合わせて命令するように一度名前を呼ぶと、心はともかく体が快楽への期待に溶けきっている八奈見は素直に股を開き、へこへこと腰を浮かせ始めた。セックスをしたことのない、つまりこんな腰の動かし方をしたことなどないはずの女の子。そんな子が本能のままにおまんこをへこつかせている姿を間近で見せられた俺は、理性が焼き切れる寸前のところでどうにかベッド脇からゴムを取り出して装着することに成功した。
──くちゅ♡…くちゅ♡…
「あぁぁ♡♡…っ」
パンツのクロッチをずらし、ちんこをおまんこに擦り付けてゴムに愛液を塗り広げる。
「いれるよ」
「きてっ♡、きてっ♡」
──ぬぷっ……♡
「お゛っ♡」
──ぬぷぷっ……♡
「んお゛っ♡、お゛お゛♡、ぉぉぉ゛♡」
肺から無理やり空気が押し出されたような低温の喘ぎ声を聞きながら腰を推し進めると、間もなく先端が最奥に到達する。
「ぜんぶ……はい゛っ……たぁ?」
八奈見自身も奥を突かれる感触を感じて問いかけて来るが、答えは否だ。
「いや、まだだよ」
──ずぷっ♡
長時間のキスですっかり降りきっていた子宮を強引に押し返すように、体重をかけて突き入れる。そして互いの鼠径部が接触した瞬間…
「お゛゛お゛♡お♡…おぉお゛お゛ぉおお…゛♡」
──ぷしっ♡ ぷしっ♡
八奈見は白目を剝きながら潮を吹く。激しく痙攣する膣、びくびくと跳ねる体とそれに連動して震える胸、下腹部に吹き付ける潮、他の誰にも聞かせたことのないであろう理性をかなぐり捨てた下品な声。俺は、八奈見杏菜のすべてを楽しむようにその女体を強く抱きしめ、彼女の絶頂が収まるのを待った。
◇◇◇
「えっと……ありがと、送ってくれて。おやすみなさい」
行為後、八奈見を風呂に入れてから家に送り届けて来たところで、露骨に気まずそうにした八奈見がもごもごと口を動かした。
結局、あの後俺は八奈見の膣内で3回ほど射精した。もちろんゴムはつけている。初めての同級生とのセックスに舞い上がっていろいろとやりすぎてしまったので反省しなければならない。
「うん、おやすみ」
「あの……お弁当、明日も作ってくから…」
「楽しみにしてる」
「じゃあ…」
挨拶を終えてからも八奈見は家に入ろうとしなかった。まるで付き合いたての彼女が別れを惜しむようなしっとりとした表情をしている。不覚にもコイツ可愛いなと思わされてしまったので、俺は腹いせにスカートに手を突っ込む。
「えっ? あっ…ちょっ…んん♡」
行為中ずっと体に引っかかっていた下着は上下ともに二人の体液でぐちょぐちょになってしまったため、今八奈見は制服の下に何も着ていない。なぜか膣穴からにじみ出ていた愛液を使いながら、今日一日で随分と開発されたクリトリスを指でつまむように刺激する。
「ん♡…ん♡…ん♡………あぇ?」
八奈見がイク寸前に手を止める。不満そうに見つめて来る瞳と数秒見つめ合うと、自分が家の前で男に性器をいじられて期待していた事実を自覚したのか、顔を真っ赤にして俺を押しのけるように距離をとる。
「じゃ、じゃあね! ほんとにおやすみ! 気を付けて帰るんだよ!」
ぷりぷりと怒った八奈見がドアの奥に消えるのを見送った俺は、ちらりと周囲の家を眺めたのち自宅へと歩を進めた。
続くかは保証できない