※この作品はR-18です。

『Fate/Desire of Thunderbolt』   作:山嵐のハイオーク

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第28話:『覚醒の余韻、愛欲が紡ぐ同盟の鎖』

「──おはよう、主殿」

 

心地よい畳の匂いと、朝の柔らかな木漏れ日。轟刹那(とどろき せつな)がゆっくりと目を覚ますと、すぐ真横から優しく声をかけてくれたのは、白金髪の長身の麗人──宗茂(むねしげ)であった。

 

「……おはよう、宗茂」

 

まだ少し掠れた、けれど昨日までのモジモジした子供っぽさが抜けて、男の子としての芯が通った少し低めで頼もしい喋り方で挨拶を交わす。だがその直後、脳髄の奥で昨夜のホテル洋館での激烈な記憶が火花を散らしてフラッシュバックし、刹那は弾かれたように跳ね起きた。

 

「──っ、ハッと気づいたけど……みんな無事だった!? アサシンはどうなったの!? というか、俺、いつの間に自分の家に帰ってきて──」

 

頭のなかからダムが決壊したように溢れ出す数々の疑問。それを一気に吐き出した刹那に対し、宗茂はその175cmの抜群のプロポーションを優しく屈め、少年の華奢な両肩へとそっと温かい両手を添えた。

 

「落ち着け、主殿。まずは深呼吸だ、深呼吸」

 

宗茂の深緑の瞳には、かつて数々の戦場を共に駆け抜けた最愛の妻『立花誾千代』の面影が、今朝もあまりにも鮮烈に重なり合っていた。けれど、優しく諭すその眼差しには、魂の最奥から溢れ出るような深い慈しみが満ち満ちている。

 

「いったいどこから説明したものか……。主殿、まずは着替えて、ジュリアの家に行こうか。すべてはそこで分かる故な」

 

「うん……分かった」

 

刹那としては何が何やらという狐につままれたような気持ちだったが、ともあれ信頼する彼女の言う通りにパジャマを脱ぎ捨て、素朴なTシャツとショートパンツに着替えを済ませた。そのまま廊下へと出て、壁一枚隔てたお隣──ジュリアの部屋のドアを小さくノックする。

 

ドタドタドタッッッ!!!

 

直後、室内から床を激しく踏み鳴らして走る猛烈な足音が響き、

 

バタンッ!

 

と勢いよくドアが開いた。そこに現れたのは、もちろん金髪ウェーブのKカップ超乳ギャル──ジュリアであった。

 

「──っ、ダーリン……ッ!!」

 

刹那の可憐な姿を目にした瞬間、ジュリアのクリアな青い瞳から大粒の涙がポロポロと溢れ出した。

 

「えーん! めっちゃ心配したんだからね、ダーリンのバカぁーっ! 大丈夫!? 身体に異変とかマジでない!? なんか背中から黒い羽が生えてきたり、頭から不気味なツノが生えてきたりしてないわけぇっ!?」

 

「ええっ!? そ、そんなのあるわけないじゃん!」

 

あまりの取り乱し様に刹那がドギマギと反応するが、ジュリアはお構いなしに必死の形相で刹那の雷雲のような黒髪をグシャグシャとかき分け、着てきたばかりのTシャツの襟元を力任せにガバッと引っぺがして白い肌を隅々まで視認すると、

 

「……ふぅ、生えてないし☆」

 

と安堵の深いため息を漏らした。

 

「そっか、ダーリン昨日のこと聞きに来たんだね☆ んじゃ、とりあえず上がって♪」

 

涙をグッと拭い、いつもの眩いギャルスマイルを取り戻したジュリアに手招きされ、刹那は彼女の部屋へと上がり込んだ。──だが、リビングの襖を開けた瞬間、刹那は再びその場で息を呑むこととなった。部屋の中にいたのは、黒のボディスーツをメリメリときかせ、その真っ白な卵肌の爆太ももと超巨尻を小さく縮こまらせて赤面しているアイアス。その隣で、静かに佇んでいるヴラド三世(ランサー)。そして──部屋の中央で、ジュリアお手製の特製の魔術縄によって、これでもかと淫らな【『亀甲縛り』】の形へと全身をぐるぐる巻きに拘束され,畳の上にだらしなく転がされている、あの全裸のアサシン(耽惑のハサン)の妖艶な褐色肌の姿であった。

 

◆「……ハサン」部屋の中央に無残に転がされたその姿に、刹那(せつな)が思わず呆然と呟いた、まさにその瞬間だった。魔術縄で全身を淫らにぐるぐる巻きにされていたハサンは、その声を鼓膜に拾った刹那、バッと烈しくこちらへと振り返った。

 

「──ご主人様あぁぁーーーーッッッ!!!♡♡♡」

 

それは、お嬢様口調のプライドを完膚なきまでにブチ砕かれ、脳髄と霊基の最奥までを完全に調教(分からせ)されたメスそのものの、蕩けきった恍惚の表情であった。月光を浴びて艶めく褐色肌を不自然に震わせ,縄の食い込みなど一切気にする様子もなく、ただ一途に、熱烈すぎる狂信の眼差しを最愛の主人(刹那)へと向けている。

 

「うわっ……!?」

 

「──っ、なんという破廉恥な……っ」

 

そのあまりにも狂気じみた変わり振りに、大アイアスとヴラド3世(ランサー)が思わず同時に身を引いて嫌悪と驚愕のリアクションを返した。腕を組んだヴラド3世は、白目を剥きかけ、だらしなく涎を垂らすアサシンを見下ろし、呆れ果てた声音で告げる。

 

「おぬし……先ほどまでと、まるで雰囲気が違うではないか」

 

◇時間は、刹那がこの部屋を訪れるより、少しだけ前へと遡る──。

 

「ほーら、朝だよ★ 起きなさいって☆」

 

パチンッ!

 

と、ジュリアが鋭く指パッチンを鳴らしたことで、畳の上で気絶していたハサンはようやくその目を覚ました。

 

「ハロー? アサシンのサーヴァントさん☆ ウチらの最愛のダーリンを限界まで絞り尽くして、ぐっすり眠ってた気分はいかがなわけ? ──ていうかさぁ、あんたサーヴァントのくせして、なんでダーリンと全裸でなかよくねむねむしてたわけッ!?(ぷんすこ)」

 

ジュリアがKカップの爆乳を激しく揺らし、嫉妬の炎を燃え上がらせて詰め寄る。すると、その真横で厳格に佇んでいたヴラド三世が、静かに首を振って主を諭した。

 

「マスターよ。彼女が刹那殿と如何なる不純なまぐわいを演じていたか、それは確かに大いに気になるところではあるが……今ここで聞くべきは、そこではなかろう」

 

「その通りです、ヴラド三世! ──おい、アサシン。観念して、あのホテル洋館で一体何があったのか、すべて洗いざらいここに吐き出せッ!」

 

黒のボディスーツを纏ったアイアスが、戦士としての凛とした眼光を向け、厳しい尋問の声を張り上げた。だが、全身を緊縛されたハサンは、そんなサーヴァント二騎の威圧に対しても、全く動じる気配すら見せなかった。それどころか、ぷっくりとした肉厚な唇を不敵に歪め、この上なく妖艶な笑みさえ浮かべてみせたのだ。

 

「ああ……ご主人様のお仲間ですか。そんなに刃を尖らせて警戒なさらなくとも、わたくしはもう、抵抗など一切いたしませんわ。この身はすべてあのお方に分からせられたもの──わたくしの知ることであれば、何でも喜んで答えて差し上げますよ」

 

ハサンはゾクッとするほど滑らかな聲音でそう前置きすると、自らを捕らえていたシッダールタ陣営の拠点の正確な戦力、そして──昨夜あの密室のベッドのなかで繰り広げられた、馬の如きデカさの超肉棒によるガバガバ言葉攻め調教戦の一部始終を、包み隠さず淡々と語り始めたのだった。

 

「……なるほどね★ 制限されててあの物量とか、マジで笑えない驚異だし……」

 

ハサンの口から明かされた、ライダー(ゴータマ・シッダールタ)の放った臣下たちのあまりにも不条理な防衛線の規模に、ジュリアは顎に手を当て、これまでにないほど深刻な表情を浮かべて地図を睨み据えた。一方、その真横では──。

 

「ひ、ひき肉……っ、膣が出産並みにガバガバ……っ、お腹がパンパンに膨らむほどの中出しだなんて……っ! なんて破廉恥な、なんておぞましい戦闘なのでしょう……っ!」

 

ネットの少女漫画を徹夜で読み漁って「純情清楚系勝ちヒロイン」の大妄想を抱いていたピュア乙女たる大アイアスが、ハサンの口から語られる生々しすぎる淫らな結合ログの数々に、口元の黒子のまわりの白い肌をチェリーのようにカチカチに赤面させ,両手で耳を塞いで激しく取り乱していた。

 

「ふむ……。やはり、あの覚者(ライダー)の影、一筋縄ではいかぬな」

 

そしてヴラド三世だけは、主たちの阿鼻叫喚のなかで一人、至極冷静にその圧倒的な敵の戦力図を分析し、次なる総力戦への覚悟をその武人の瞳に静かに宿しているのだった。

 

◆時は現在へと戻る。

 

「ご主人様あぁぁーーーーッッッ!!!♡♡♡」

 

縄でぐるぐる巻きにされたまま、這いずるようにして刹那(せつな)の足元へと狂信的な眼差しを向け、恍惚とした表情を浮かべるハサン。しかし、彼女はふっといつもの妖艶なお嬢様口調の表情へと戻ると、その肉厚な唇を艶やかに歪めて語り出した。

 

「そういえば……先ほどのお仲間の方々からの尋問の際、まだ大切なことを答えていませんでしたわね。──わたくしが、なぜ全裸でご主人様と同じベッドで寝ていたのかという、その本当の理由を」

 

ハサンは月光を浴びて濡れ光る褐色肌をくねらせ、部屋にいる一同を順番に見据えてから、信じられない事実を告げた。

 

「わたくしは──ゴータマ・シッダールタ(ライダー)の臣下ではなく、このご主人様の『3騎目のサーヴァント』になったのですわ」

 

「──っ!? な、なんだって……ッ!?」

 

刹那の、そしてジュリアやアイアスの脳髄に烈しい衝撃が走る。驚愕に固まる一同を前に、ハサンは自らの霊基に起きた不条理な因果のすべてを淡々と洗いざらい吐き出し始めた。

 

「そもそも元を辿れば、わたくしがあの夜、ご主人様の寝込みを襲って返り討ちに遭い、元のマスターであったエレーナ様の令呪によって無理やり強制帰還させられたとき……。すでに雌として壊され、暗殺者として使い物にならなくなったわたくしは、あの巨大な地下工房で、ライダーを本格的に召喚するための『大聖杯の生贄』として魔法陣へと乱暴に投げ打たれましたわ。──そう、この時点で、この違法聖杯戦争におけるシステム上の正式なアサシンは完全に死亡したのです」

 

彼女の口から語られる、エレーナ・ラジオノワとオズワルド陣営の凄惨な内情。

 

「そして、生贄となって霊基をパッチワークされたわたくしは、ライダーの手によって魔王マーラの愛欲の概念を無理やり埋め込まれ、都合の良い肉の盾として再利用されましたわ。──本来なら、そのマーラの概念すらも昨夜、ご主人様のあの最凶の馬のような超肉棒によってドロドロに分からせられて消し去られた時点で、わたくしは今度こそ形を保てず、世界の『座』へと還るはずでしたの」

 

ハサンはそこで言葉を区切り、ごくりと喉を鳴らすと、あまりにも淫らで、けれど完璧な魔術のロジック(真実)を刹那へと突き付けた。

 

「ですが……あの過激極まるまぐわいの最後、わたくしが『下等なメスブタ』として仮にも主従を誓う会話を交わしたこと。そして、お腹が破裂せんばかりにガバガバの膣内へと無尽蔵に注ぎ込まれたご主人様の大量の濃密な魔力と pale blue の電撃粒子──。それらが媒介となり、ご主人様の右腕に遺されていた令呪のパスが不条理に呼応して、システムを上書きする『真の主従契約』が結ばれてしまったのですわッッッ!!!♡」

 

とんでもないイレギュラーな事実を嬉々として語り出すハサン。エレーナの令呪を奪い、大聖杯のシステムすらも『まぐわいの快感と体液交雑』だけで強引にハッキングして書き換えてしまったという最悪の真実の前に、ジュリアもアイアスも、そしてヴラド三世(ランサー)すらも、開いた口が塞がらないほどの驚愕を隠せなかった。

 

「嘘……。そんなの、時計塔の魔術理論でも聞いたことないわけ……★」

 

「……う、ううむ。主殿のあの超肉棒、まさか英霊のパスまで強引に繋ぎ変えるほどの絶大な魔力であったとはな……」

 

宗茂(むねしげ)が引きつった顔で自身の豊満な胸元を押さえ、アイアスはあまりの破廉恥な契約の成立に耳まで真っ赤にしてぷるぷると震えている。そして、当の本人である轟刹那はといえば──。昨夜のピストンの最中の記憶が、前世の覚醒のノイズとハサンのあまりの締め付けの快感のせいで(せいで)おぼろげである分、自身がいつの間にか3騎ものサーヴァント(宗茂、アイアス、ハサン)を従える規格外のマスターへと成り上がってしまっていたという事実に、ただただ顔を真っ白に青ざめさせ、ちゃぶ台の前でガタガタと震えるしかなかったのだった。

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