※この作品はR-18です。

『Fate/Desire of Thunderbolt』   作:山嵐のハイオーク

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第35話:『星霜の契り、血脈に蘇る黄金の神鳴り』

大聖杯の深淵で繰り広げられる、ゴータマ・シッダールタ(ライダー)と刹那(せつな)、そして宗茂(むねしげ)の激闘は、もはや言葉を失うほどに苛烈を極めていた。チャクラを砕かれたシッダールタが次に取り出したのは、空間の密度を歪めるほどの神威を放つ巨大な大槍であった。王がそれを漆黒の天井へと高く掲げる。

 

「──穿て天槍、【『スブーティ』】ッッッ!!!!」

 

空間そのものを縦に引き裂くような一撃。本拠地を覆っていた堅牢な岩盤と魔術障壁が内側から一気に粉砕され、頭上には茜色から濃紺へと移り変わる真夏の夜空が、不気味なほど鮮烈に露わとなった。

 

「何をする気だ……ッ!」

 

刹那が日食の瞳をぎらつかせて身構えるなか、金の鎧をきしませた王は、夜空を見上げて不敵に吼えた。

 

「今こそ、我が『ライダー』たる所以を見せようぞ! ──来れ、我が愛馬、カンダタよッッッ!!!!」

 

天空の裂け目から、どこからともなく地響きを立てて現れたのは、神代の息吹を宿した筋骨隆々な白馬であった。白馬は凄まじい風圧を伴って刹那たちへと突進し、その戦線を強引に割ったのち、己が主人の元へと鮮やかに参じた。シッダールタはその背へと流れるように跨る。人馬は一体となり、そのまま天高く飛翔して夜空を駆ける。シッダールタは眼下の刹那たちを指さし、世界を滅ぼす大解脱の号令を放った。

 

「──【『チャクラバルティン』】展開ッッッ!!!! 轟刹那、お前に我が極限の全力をくれてやるッッッ!!!!」

 

空中に展開された巨大な法輪チャクラバルティンは、高速回転しながら凄まじい引力で半径を縮め、王の掲げる大槍へと合体していく。それは世界の楔であり、あるいはかつて並行世界において、星の天敵たる『彗星のアルティメットワン』をも一撃で撃滅せしめたと、確信できるほどの不条理な破滅の光量であった。誰もが、これこそが真の終わり(世界の終焉)だと考えかけ、その絶望的な光に目を細めた、まさにその時だった。

 

「──【『ロー・アイアス(熾天覆う七つの円環)』】ッッッ!!!!」

 

傍らで傷ついた片腕を血に染めていたアイアスが,その凛とした乙女の声を大聖杯の深淵へと響かせた。黒のボディスーツからハリのあるコニカル美乳を激しく上下させ,死力(魔力)のすべてを注ぎ込んで花弁型の絶対防壁を展開する。

 

「この盾は、何ものをも通さない……ッ! 主殿の未来を、我がマスターの授かった新たな命を、絶対に、絶対に守り抜くでありますッッッ!!!! ──行って下さい、お二人ともッ!!」

 

「──承った。ありがとう、アイアスッ!!」

 

刹那と宗茂は、その命懸けの盾を背に、全身に黄金の雷光と風迅の暴風を限界突破まで纏って天へと高く跳び上がった。

 

「往くか、若武者どもッ!!」

 

シッダールタは馬上から大弓を構え、光の速度を超える無数の矢を雨あられと放ち降ろしてくる。だが、真の宝具『波游兼光』を覚醒させた銀髪の宗茂と,一人称「俺」としてのオスの野生を極限まで昂らせた刹那の二人は,その無数の矢の隙間を神速のステップで一歩も退かずに縫い、一瞬で王の懐へと肉薄した。ついに、この不条理な聖杯戦争に引導の一撃を加える時が来た。

 

──合体宝具、【『雷嵐天華・立花(らいらんてんか・たちばな)』】──ッッッ!!!!

 

一片の再生能力をも絶対に許さぬ、超高出力の神鳴りの武威を纏った二人の剣が、一瞬の交差のなかに無限の連撃を刻み込んだ。それを受け止めんと掲げられた、シッダールタの無敗のガントレット(金の鎧)ごと、王の肉体はなす術もなくズタズタに切り刻まれていく。そのまま、二人の放った黄金の雷柱の撃力に圧し潰されるようにして、王の巨躯は、最深部の地面へと凄まじい衝撃とともに叩き落とされた。完全なる、決着であった。

 

「ごはっ……っ。……見事、見事だ、轟刹那。大した力だ……。……そして、素晴らしい連携であったな……」

 

地面に横たわったシッダールタは、口から大量の鮮血を溢れさせながらも、自らを打ち破った青年の成長を称えるように、気高き王としての笑みを浮かべた。次の瞬間、その絶対の覇王の体は、茜色の夕刻を超えた美しい夜空のなかへと、静かに淡い光の粒子となって天へと昇り、世界の『座』へと還っていくのだった。戦いは、今度こそ本当に、すべてが終わったのだ。

 

◇

「──こっからが時間との勝負だよ、みんなッッッ!!!!」

 

シッダールタが天へと昇り、その余韻に浸る間もなく、ジュリアの切羽詰まった大声が大聖杯の深淵へと響き渡った。

 

「そもそもこの大聖杯はオズワルドが作った完全な『贋作』だし、術式のシステムも超絶に歪。──でも、だからこそ、ウチらの解析魔術にとっては逆に最高に好都合だったわけ! みんな、まだ息はあるよねっ!? ウチの改ざん魔術で、みんなの魂の消費の代わりに、さっき消し飛ばしたライダーたちの巨大な英霊の魂をダイレクトにパッチワークして、強引に『聖杯の願望器』をここで機能させるからッ!!★」

 

ジュリアがKカップの爆乳を激しく揺らしながら、大聖杯の本体へと両手をかざして魔力パスをハッキングする。次の瞬間、空間がぐにゃりとノイズを立てて激しく捩れ、最深部の中心に、眩い威光を放つ【黄金の盃(聖杯)】がその不条理な姿を現した。

 

「──ダーリン、早くっ!! オズワルドのこの本拠地が魔力崩壊でガラガラに崩れる前に、地上へ脱出するしっ!!」

 

「うん、みんな、俺に捕まってッ!!」

 

腰まで長く伸びた黒髪を揺らした刹那(せつな)は、一人称「俺」としての強気な指揮のもと、満身創痍の宗茂(むねしげ)やアイアス、ハサン、そして片腕を失ったヴラド三世たちを強靭な両腕で支え、pale blue の金雷の加速を以て、崩落が始まった地下工房から一気に地上へと向かって駆け抜けた。

 

◇真夏の夜風が吹き抜ける、アパートの屋上──。追撃してくる魔術の残照を完全に振り切り、夜空の下へと走りでた刹那は、ジュリアの手によって引き出されたその黄金の盃を、自らの手のひらで強く、真っ直ぐに掴み取った。自身の右腕の令呪が、かつてないほど熱く、pale blue の青白い光の奔流となって聖杯へとカチリと繋ぎ変わる。刹那は黄金の盃を夜空へ向かって高く掲げ、自らの魂のすべてを込めて高らかに願った。

 

「──俺と、俺を心の底から愛してくれたみんなを……この現世で、永く、誰よりも幸せに活(い)きさせろォォォッッッ!!!!」

 

少年の、オスの野生と愛欲が結実した究極の願い。その瞬間、聖杯の放つ黄金の輝きが爆発的に増大し、アパートの屋上全体、そして刹那の視界のすべてが真っ白な光の海へと完全に呑み込まれていった。

 

(──おめでとう、刹那。……あなたと固い絆で結ばれた英霊たちの、現世への完全なる『受肉』。そして、今回の違法聖杯戦争にまつわるすべての一般市民の記憶と街の傷痕の『隠匿(いんとく)』を、これより聖杯のシステムを以て、僕の魂を懸けて執行(上書き)するよ……)

 

真っ白な光のノイズの向こう側で、そんな大聖杯の核として囚われていた、刹那の【大切な幼馴染・晃(あきら)】の、優しく救われたような聲音が耳元でそっと囁かれた気がした。極限の死闘を戦い抜き、大聖杯の不条理をすべて自らの力で分からせ、ブチ砕いた少年の肉体へ──。親友を救い出し、聖杯の奇跡がすべて完璧に成就した圧倒的な安心感とともに、どっと、耐え難いほどの凄ましき『眠気』が容責(容赦)なく襲いかかってくる。刹那は夜空の下、自らを包み込む最愛の女たちの温もりをその肌に感じながら、気持ちよさそうに深い眠りの中へと意識を沈めていくのだった。

 

◇──あれから、嬉しい悲鳴を上げたくなるほどに忙しく、けれど途方もなく幸福な毎日が怒濤の勢いで過ぎ去っていった。大聖杯の奇跡によって、この現世に完全なる生身の人間として受肉を果たした宗茂(むねしげ)、アイアス、ハサン、そして失った片腕を完璧な五体満足へと再生させたヴラド三世。ジュリアのハッキング魔術と偽装工作の技術をフル稼働させ、まずは彼女たちの戸籍や身分の手配に追われる日常が始まった。正式に魂を救われた幼馴染の晃(あきら)──その身体が警察の手で『発見』されたという一報を受け、刹那(せつな)は涙を流しながらも、彼を現世から優しく送り出すための厳かな葬式を執り行った。隠匿された聖杯戦争の真実の裏で、親友の魂は今度こそ本当に、安らかな安息を手に入れたのだ。それと同時に、アパート陣営のハーレムを決定的に変えたのは、ジュリアの妊娠という奇跡であった。

 

「ダーリン! ウチのお腹、マジで少しずつ大きくなってきたし☆」

 

と幸せそうにKカップの爆乳を弾ませるジュリア。当然、ショタ少年のルックスを残しながらも中身は完全に「俺」として男らしく自立した刹那に対し、親たちからは「まだ大学生なのに一体どういうことなんだ!」と修羅場の追及が飛んできたが、受肉した美女たちが「主殿の血脈を遺すは我が至上の義務!」と一斉に跪いて親たちを圧倒し、強引に認めさせてみせた。やがて、真夏の熱気が引き際を告げ、夏休みが終わって大学生活が再開する。腰まで長く伸びた黒髪を一つに結び、男としての色気と頼もしさを増した刹那がキャンパスに登校すれば、至高の銀髪を煌めかせた宗茂や、黒のボディスーツを私服に着替えたアイアスが当然のように付き従い,周囲の学生たちから羨望と驚愕の眼差しを浴びるのが日常茶飯事となった。

 

「おはよう刹那くうん♡ 昨日は肉じゃが作りすぎちゃってえ、食べてくれないかなあ?……ついでに(上目遣い)シングルマザーのカラダも、優しく慰めてくれないかなあ(はだけ)♡」

 

……なぜか、あの決戦の後も、刹那の濃厚な種の匂いに釣られてアパートの空き室にちっちゃい悟空たちを連れてちゃっかり居座り続けている魔術科学者・チンイ(玄奘三蔵)も含めて、アパートの六畳一間は一日たりとも静かな日は訪れなかった。聖杯戦争の完全終結を記念して、受肉したヒロインたちがついに、永遠の愛を誓うあの清楚で淫らな新衣装【『ウエディングランジェリー』】へと一斉に着替え、顔を真っ赤に染めながら「おねだり」を仕掛けてくる勝利の永久大乱交夜。覚醒によって性欲が何倍にも倍化(バフ)した刹那の最凶の超肉棒(杭)の前に、銀髪の宗茂も、ハリのあるコニカル美乳をきしませるアイアスも,膣内の暗殺毒を愛液へと変えたハサンも、全員がお腹をぽっこりと限界まで膨らませるまで濃厚な子種をこれでもかと注がれ続け,気絶しても溢れ出ても、幸せそうな恍惚とした表情で究極の絶頂を何度も何度も貪り合った。──それから、さらに幾つもの月日が穏やかに流れていった。気づけば轟刹那の周りには、ジュリアをはじめ、彼を心から愛するメスたちとの間に授かった、 pale blue の愛らしい電光を微かにパチパチと弾かせるたくさんの『子宝』が、賑やかに溢れかえっていた。かつて世界の不条理に呑まれ、モジモジと震えていた一人の少年は、いまや魂の最奥に眠る誾千代の情熱を完全に我が物とし,自らの腕で最愛の現実(ハーレム)を完璧に掴み取った。真夏の太陽が燦々と降り注ぐアパートのベランダで、見目麗しい極上の美女たちに全方位から全性を以て抱きしめられながら、轟刹那は、愛する者たちと共に永劫へと続く愉しい人生を、どこまでも幸せに、どこまでも貪欲に歩み進めていくのだった──。

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