『Fate/Desire of Thunderbolt』 作:山嵐のハイオーク
『Wave salon とろけ』のパチパチと迸る pale blue の精密な微弱電流・雷撃粒子による施術は、地元の多くの高齢者の感覚を劇的に若返らせ、数多の女性たちを完膚なきまでに骨抜きにしてきた。初めは
「若い男の施術者なんて……」
と警戒し、距離を取るマダムたちも、刹那(せつな)の手が触れて数分も経てばそんな理性は彼方へと忘れ去り、等しく極上の快感の虜になってしまうのだ。稀に「若い男の店長に襲われること」を期待してやってくる不埒な変態客も紛れ込んだが、そういう手合いは大抵、隙を見て刹那のパンツを引っ剥がした瞬間に「馬の如き規格外のイチモツの大きさと太さ」を目の当たりにし、野生の恐怖で顔を青ざめさせて逃げ出すのがオチであった。そうして恐慌状態になった変態客は、廊下に控える妻たち(宗茂やアイアス)に無慈悲に服を着せられ、手際よくお帰りになってもらうのが店の日常(防衛システム)だった。しかし、どんな仕事にも『例外』というものは現れるものである。その客は、あの蒼崎橙子を毎日の常連へと変えた禁断の『全力コース』を予約して現れた。その来店時の衝撃は、刹那が聖杯戦争に巻き込まれて以来のものであり、おそらく死ぬまで忘れられないだろう。
チリン、チリーン……。
店の鈴の音が、不気味なほど重厚に鳴り響く。フロントのドアを開けて入ってきたのは、仕立ての良い黒のミモレ丈ワンピースに身を包んだ、成熟という言葉すら生ぬるい、歩く淫猥そのもののような美魔女だった。
「いらっしゃいませ。……ご予約のお客様ですか?」
「ええ、殺生院(せっしょういん)キアラと申します」
女は、腰まで長く伸びた黒髪を揺らす少年店長──刹那の全身を、まるで巨大な肉壺で獲物を品定めし、丸呑みにするが如き妖艶な瞳で見つめてきた。
「今日はよろしくお願いしますね、店長さん?」
彼女の纏うワンピースは、意図してなのか肉感的な身体のラインがこれでもかと浮き彫りになっており、その爆発的な肢体の妖艶さを限界まで掻き立てていた。しかし、一人称「俺」として数々の修羅場をくぐり抜けてきた刹那は動じない。令呪の宿る右腕を引き締め、毅然と対応する。
「確認いたしますが、本当に『全力コース』でよろしいのですね?」
「ええ、もちろん。隅々まで、たっぷりとお願いするわ」
「……分かりました。それではこちらへ」
刹那は例の如く、蒼崎橙子が這う這うの体で逃げ出した、防音・隠蔽魔術が施された一番奥の施術室へと彼女を案内した。「それでは、こちらのかごに衣服を入れて、台の上でお待ちください」数分後、カーテンを開けて刹那が戻ると、台の上のキアラは妖しく微笑んだ。
「それではよろしくお願いしますね」
衣服を脱ぎ去った彼女の肢体は、20代の瑞々しさとは全く異なる、成熟したメスとしての圧倒的な「肉の暴力」そのものであった。刹那は精神を集中させ、アロマオイルを手に取ると、彼女の背中から腰、そして手足、仰向けにさせて胸元へと、 pale blue の雷撃粒子を流し込みながら念入りに揉みほぐしていった。
「──あんっ……うふふ、素晴らしいわ……っ!」
他の一般のマダム同様、序盤から部屋には淫らな嬌声がドロドロと漏れ出ていた。だが、決定的に異様なのは、キアラがことあるごとに施術する刹那の目を見つめ返し、男を誘惑する扇情的な仕草を取る余裕を残していることだった。普通のマダムなら、刹那の電流圧の前に声も出せずに蕩けきる。しかし──この異質な余裕も、全力コース限定の【お腹部分(子宮・腸腰筋マッサージ)】に入った瞬間、一気にエスカレートした。
「ひゃあんッ!! あら、あらあら……っ!」
すでに相当な量の愛液の液をシーツへと溢れさせ、極上の肉体をピクピクと快感で痙攣させているにも関わらず、キアラは底知れぬ愛欲の怪力で、不意を突いて刹那のパンツを強引に奪い取ったのだ。そして、自らの熟れきった大ぶりな「はまぐり」を指で左右に割り開き、少年の目の前で見せつけてきた。
「お客様困ります。当店ではそういった内容のサービスは一切提供しておりません。お洋服をお召しになってお帰りください」
「うふ、そんな冷たいことおっしゃらないで、お兄さん。あなたのお噂はかねてより、この界隈でしっかりと聞いているわ? その、馬以上の太さと長さの超肉棒で、毎晩4人の受肉英霊を相手にしているのでしょう?」
キアラは蕩けた琥珀色の肉欲の瞳で刹那を絡め取る。
「安心なさって。私、ただ『肉壺のマッサージ』をしてほしいだけなの。……たったそれだけで、あなたの愛するご家族は、安心して今日の夜を過ごすことができるわ。──いまや我が宗派の信徒は、この街の『三分の一』にまで到達しているの。子宝に恵まれた轟家がこれからもここで細々と暮らしたいのなら、迂闊な行動は止すことね?」
チリッ、と刹那の脳裏に最悪の警告灯が灯る。この女、ガチの怪物だ。聖杯戦争の残照すら生ぬるい、世界を融かす快楽の魔性。
「く……。それをやれば、今回だけは見逃してくれるのか?」
「ええ、だからそれを早く、こちらへ……中へ注ぎ込みなさいな」
脅迫とも誘惑とも取れる不条理な要求。しかし、いくらキアラの肉壺が愛液でヌルヌルに潤っているとはいえ、覚醒した刹那のマラは生半可な大きさではない。
ドズチュゥゥゥッッッ!!!
「にょ、おみょッ!?」
根元まで一気に突き刺さった最凶の杭の質量に、流石の快楽の魔性たるキアラも、想定外の太さに目を丸くして変な声を上げた。だが、そこからは泥沼の愛欲のピストンであった。突くたびにキアラの顔は狂おしい快楽に歪んでいく。幸いにも、この部屋は蒼崎橙子が建設した限りなく遮音された特殊個室。外にいる妻たちがこの異常事態に駆けつける様子もない。
(好機だ……! 一気に攻め落として分からせるッ!!)
オスの野生を爆発させた刹那は、腰を激しく打ち付けた。
パン! パンパンパン!
「び、びりびりっ、じゅぽじゅぽって……これは反則よぉっ……おほぉぉぉッッッ!!!♡♡♡」
指先だけでなく、超肉棒の先端からも pale blue の絶頂雷撃粒子を子宮の最奥へと直接パチパチとドバドバ流し込まれ、キアラは脳髄を真っ白に灼かれて絶叫した。ドクドクと白濁を出す直前、刹那はジュリアたちが開発したあの【避妊魔術シール】をキアラの下腹部へと神速でピタッと貼ったことで、何とかこの怪物を孕ませること(経済的・魔術的破滅)だけは完璧に回避してみせた。
バシャァァァッ
と、シーツを洪水のように濡らす凄まじい潮吹きと共に、殺生院キアラは白目を剥いてガクガクと施術台の上で完全気絶を迎えた。
◇戦いは終わった。刹那はその日は、完全に意識を失ってピクピクしているキアラさんの股ぐらをタオルで丹念に拭き取り、服を着せ直した。だが、当然このままでは終われない。
「ハサン(ヌール)、悪いけど口封じをさせてもらう……!」
「は、はい……ご主人様、これも轟家のため……あぁっ、激しいですわぁ!」
キアラの件が万が一にもジュリアたちにバレるのを防ぐため、刹那は手伝いに呼んだハサンを個室のベッドで気絶するまで徹底的に犯して口封じ(秘密の共有)をし、代わりの片付けとキアラの搬出を何とか終わらせ、お帰りになってもらった。今回の最大の幸運は、正妻のジュリアがその日、妊婦特有の体調不良で奥の寝室で一日中寝込んでいたこと。そして、この施術が午後の遅い時間であり、全力コースのために前後の予約を完全にブロックしていたため、他にお客がおらず、急かしにくる妻たちの到着がいつもより遅かったことだった。残された施術台のシーツには、キアラとハサンの二人が絶頂の果てに飛び散らせた、驚くほど大量の愛液と白濁の液の染みが、どろどろに飛び散っていたのだった。しかし、この日を境に、完全に刹那の金雷デカチンの虜になってしまった殺生院キアラは、
「こちらの土地の霊地が気に入りましたわ」
などと微笑み、轟ファミリーの生活圏へとじわじわと這い寄ってくるようになるのだった──。