何でも許しちゃう近所のおっとり人妻に強引に迫ったら 作:東雲(しののめ)
「――おかえりなさい」
学校から家につくと、細い道路を挟み、向かいにある家の駐車場から声がする。
その言葉に振り向くと、一人の女性がこちらに手を振っていた。
「あ、こんにちは。桂花さん」
「こんにちは。今日は随分と早いのね」
「テスト返却の日だったので……今日は学校半日だけなんです」
彼女は、僕の隣家に住んでいる
いつもニコニコしていて、口調も物腰もとても穏やか。
物心つく前からの付き合いだが、怒っている姿は一度も見たことがない。
顔をあわせば、こうして明るい笑顔で挨拶をくれる。
――桂花さん、今日も美人だなぁ。
大学生の娘がいるというのに、見た目は二十代後半ぐらいのまま変わらない。
ちなみにその一人娘は大学進学のため上京してしまい、彼女は旦那さんと二人暮らし……とうちの母親からは聞いている。
「あらそうなの? 中学に上がって不良になったのかと心配しちゃった」
「不良って……ま、真面目にやってますよ!」
「うふふ。冗談よ。キミが悪いことするはずないしね」
桂花さんは時々、僕をこうして
しかし満開の笑顔で言うからか、あるいは淑やかな雰囲気が滲んでるからか、揶揄われても嫌な気は全然しないから不思議なものだ。
むしろ彼女と言葉を交わすだけ、心が弾んでいく感覚がある。
「そ、それじゃあ、また……」
「ええ。今度はゆっくりお茶でもしましょうね」
しかし今日は、
何日も前からずっと計画していたことだ。
惜しいと思いつつ別れを告げて、そそくさとその場を去る。
家の鍵を開けて、やや急ぎ足で自室へ。
手早く制服を脱いで、動きやすいジャージに着替えた。
そして玄関に移動して、『その時』が来るまでじっと耐える。
ガチャン。
耳を澄ましていると、隣家から鍵の閉まる音がした。
これまでの観測通りなら、桂花さんはこれから買い物に行くのである。
今頃は施錠を終えて、敷地の外へ、徒歩十分ほどの距離にあるスーパーに歩き出しているだろう。
「よし……やるぞ!」
時は来たと腰を上げて、僕も外に出る。
目視で確認するが、やはり出かけたのか、桂花さんの姿はどこにもなかった。
もちろん旦那さんも仕事のため家にはいない。
――今日この日まで、安全運転で歩んできた人生だった。
勉強や付き合いをそれなりにこなし、危ないことはもちろんしない。
大人や周りに言われたことを従って生きていた。
しかし今回だけは違う。
僕は深呼吸をして、目的のものを思い浮かべる
――桂花さんの下着を、手に入れる。
和泉家の洗濯物は、中庭にいつも干されているし、今日もそうなっている。
そこには当然、桂花さんの服や下着が干されているわけで……。
「……桂花さんのパンツとかブラ使ってしごけたら、絶対気持ちいい……」
実を言うと、小学生の頃から桂花さんには憧れを持っていたというか――
間違いなく劣情は持っていた。
彼女を思い浮かべて自慰をした回数は、もう数え消えない。
しかも歳を重ねるにつれ、性欲はどんどん高まっていく。
他人の下着を盗ることは犯罪だと承知している。
それでももう抑えきれない――たった一度でいいんだ。
彼女のものを自室に持ち帰って、それで剛直をしごいて、最後は思いっきり下着に吐精したいと切望していた。
「……学校が早く終わった今日は、絶好の機会なんだ……」
下着を盗ったらすぐに逃げ込めるように、自宅の鍵はあえて閉めない。
洗濯機には洗剤を入れておいて、すぐに回せるように準備。
自慰に使った後は、速攻で洗濯して、後々『落ちてましたよ』とか『風で飛ばされたみたいですね』とか言い訳をつけて返却するつもりだ。
そんなことで盗みの罪は消えないが、完全に己の所有物にしてしまうのは、どうしても躊躇われたから。
「…………行くぞ」
僕は桂花さんが家にいないのを今一度確認。
周囲に他の人もいないので、足音を殺しながら裏口に忍び寄る。
緊張と興奮で加速する心拍数を抑えながら、敷地に侵入。
ゆっくりと洗濯物の干された中庭へと進んでいく。
そして――
「こ、これが……」
衣類が干されている庭の中心ゾーンまで到達。
目の前にある彼女のものに視線が釘付けになる。
震える手で慎重にクリップハンガーを外し、ついに掴む。
「桂花さんの、パンツ」
薄緑色の布地で、凝った刺繍がされた高級そうな下着である。
たまにのパンチラで見た、同級生の可愛らしいパンツとは次元が違う。
まさに大人の女性が履いているものといった感じだ。
己の股間にぐっと熱が入って、ジャージのズボンを下から押し上げる。
――勃起しすぎて痛い。
視線を少しずらせば、パンツと同じデザインのブラも干されている。
すさまじい大きさでエロさ抜群。これもほしいなと欲が出てくるが。
「ダメだ。さすがに二つは盗めない……」
後々返却する時、桂花さんに疑われる可能性が高まるから。
とにかくパンツだけを絶対に持ち帰る。
そしてベッドに飛び込み、とことんオナニーをしようじゃないか。
そう期待に胸を膨らませた時――やはり悪は裁かれる運命にあるのか。
自分の計画が、人生が、突然ここで暗転を迎えることなる。
「――そこで、なに、しているの?」
この下着の持ち主、桂花さんに、僕は見つかってしまったのだった。