※この作品はR-18です。

朝来玲の淫果異聞2 囚われ犯される百合カップル   作:高牧園

4 / 9
過去のお話はこちら!:https://takamakien.booth.pm/items/8125437


4 ディルドイラマと中出しファック

4

 

 翌日も白浪たちはその部屋へやって来た。

 男のうち一人は、会議室で使うような折りたたみ式の長テーブルを持ち込んでいた。慣れた様子でテーブルを設置する男を中心に、彼らは三脚やカメラの準備も行う。

 

「……」

 

 そんな男たちを前に、玲と美沙希は裸で寄り添い合っていた。

 抱き合うようにして身体の前面を合わせ、両手の指を絡めあう二人。いたいけな女性カップルを前にしても白浪の酷薄な表情は変わらず、彼は玲の肩を掴んで男たちの輪の中に引き寄せる。

 

「っ……!」

「玲!」

 

 美沙希は玲に縋りつこうとするが、他の男たちに取り押さえられて叶わない。

 

「いやッ!! やめて、玲には何もしないで……!! お願い、お願いします……!!」

 

 ギャグボールから解き放たれた美沙希は必死に訴えかける。

 いつもは花が開いたような微笑をたたえている美沙希だが、今は恐怖に顔を引きつらせている。男たちに裸体を触られることへの嫌悪以上に昨日の行為への恐ろしさが強いと見えて、美沙希は取り押さえられながらも叫び続ける。

 

「お願いですから玲にはもう何もしないで……いやッ、玲、玲ぃッ!!」

 

 半狂乱になって叫ぶ美沙希をよそに、男たちは軽口を叩きながら準備を進める。

 

「てかやっぱ昨日のやつエロかったよなあ、オレ編集作業しながら抜いちゃったよ」

「ノーモザで見れんのは特権だよな」

 

 軽薄な言葉を交わす男たちの手によって、玲は長テーブルの上に載せられる。

 

「っ……」

 

 合板が背中に冷たい。

 手足にはそれぞれ枷が着けられ、枷は鎖でテーブルの足に繋がれる。鎖が短いせいで身体を動かす余地はほとんどなく、玲は両手を上げて足を肩幅ほどに開いた姿勢で固定されてしまう。

 

「そんで、そっちのお前はこれだ」

 

 玲を拘束し終えると、男たちは美沙希の方の準備に取り掛かる。

 

「! 美沙希……!」

 

 昨日とは違い、今日は美沙希にまで何かされてしまう――その恐ろしさに、玲の裸身が冷えてゆく。

 

「やめて……! 美沙希には何もしないで――!」

 

 かつて莉乃と共に性奴隷をやらされていた時のように声を張る玲の目の前、男たちは美沙希の股間に何かをあてがう。

 

「美沙希!」

 

 見れば、美沙希の股間にはペニスバンドが巻きつけられているところ。

 赤い革ベルトが美沙希の股間を覆い、吸盤型ディルドが陰茎の位置に取り付けられる。ディルドの取り付けを終えた男が手を離すと同時に揺れる模造品は生々しい肉色で、同性の恋人を持つ今の玲には異様なほどグロテスクに映る。

 

「な……何をするつもりなの……?」

 

 問いかける美沙希は、ペニスバンドを着けさせられた屈辱に震えていた。

 美沙希は生粋のレズビアンだ。たまに使うアダルトグッズでも男性性を廃した可愛らしいデザインのものを好む美沙希の男根への忌避感は玲以上と見え、自分の股間を見下ろす美沙希の腕には鳥肌が立っている。

 

「お前の大事な恋人サンにイラマしてやれよ」

「!」

 

 白浪の指示に鼻白む美沙希。

 

「そんなこと、出来るわけ――やめてっ、触らないで……!」

 

 毅然と拒否しようとした美沙希だが、男たちは構わず玲の元へ引きずって行く。

 男たちに連行される形で、美沙希は玲の頭のすぐそばに立たされる。彼らは美沙希が逃げないよう取り囲みはするもののそれ以上手出しはせず、代わりに白浪が口を開く。

 

「ま、逆らうならお前の恋人サンをブッ壊しちまうだけだ」

「こ……壊すって……」

「昨日の続きとか?」

 

 平然と言い放つ白浪に美沙希は息を呑む。

 男どもの剣呑な様子からも、彼らが本気だと分かる。唇まで青くした美沙希がギクシャクと視線を下ろすと、静かな瞳をした玲と目が合った。

 

(……美沙希……)

 

 イラマチオのような手荒な行為を美沙希が好まないことは分かっている。

 指示を下されてなお、美沙希は不安そうな表情を玲に向けるのみ。何をすれば良いかは分かっても、自らそんなことは出来ないとばかりに震え続ける――そんな優しさは好ましいが、この男たちの前では逆効果だと玲は知っている。

 

(こういう手合いは、言うことを聞くまで許してくれないの)

 

 白浪たちアングラ集団の生態を理解しているのは玲だけ。

 深呼吸をひとつして、それで覚悟は固まった。玲は美沙希を見つめたまま口を開け、喉を晒しながら美沙希の股間から生えるペニスに口を差し出した。

 

「お、分かってんな」

「昨日あんだけされて、おちんぽ欲しくなったんだろ?」

 

 そんな玲を見た男たちの嘲りは、今の美沙希には届かない。

 

「……玲……」

 

 裸で拘束され、撮られていることも承知の上で口を開ける玲。美沙希に向けられた眼差しには入り組んだ感情が表れて、美沙希にも玲の覚悟が感じ取れる。

 

「……やらなきゃ、終われないものね……」

 

 観念したように呟いて、美沙希は玲の顎に触れた。

 頭側に立った美沙希のモノを咥えるために、玲は大きくのけぞる必要があった。白い喉首を晒す玲の前で美沙希は腰を動かし、遠慮がちに玲の口にディルドの位置を合わせる。

 

「喉まで突っ込めよ」

「……」

 

 白浪に言われながら、美沙希はおそるおそる玲の口にディルドの先をあてがう。

 何度もキスを交わした唇の中、まがいもののペニスが侵入する――ペニスバンドの扱いに不慣れな美沙希を気遣って玲は自らディルドに吸い付き、喉を動かして自分の口腔へイチモツを送り込む。

 

「こっちのアマはノリノリだな。やっぱチンポが好きみてえだ」

「ン……ぐ――う……」

 

 反論しようにも、玲の口はすでにディルドで埋められている。

 

「れ……玲……」

 

 美沙希はといえば、信じがたい気持ちで玲を見下ろしていた。

 ディルドは半分ほどが玲の口内に収まっているが、白浪が求めたのはイラマチオ。美沙希は瞳を揺らしながら玲の顎に手を添えて、静かに腰を進めていく。

 

「ン――」

 

 ディルドの先端が喉に差し掛かる。

 反射的に玲は呻き、喉を締めてディルドを追い出しそうになる。細められた瞳にわずかな苦しみを見て取った美沙希は腰を止めかけるが、それより早く玲は持ち直す。

 

「……っふ、――ン、ぅ……」

 

 再び喉が動きだす。

 頬を窄めてディルドを呑み込み、ほどなくしてサオの全てが口に収まる。

 

「ッ……ぐ――ぅ……」

 

 晒した喉を半ばまで膨らませた玲は苦しげだ。

 ペニスの生々しい臭気こそないものの、ゴムのようなニオイが喉から口に充満して違和感が強い。不快感の中で玲は必死に息を吸い、酸素とともに美沙希の香りを求める。

 

「突っ込んで終わりじゃねえぞ、ピストンもするんだぜ?」

 

 美沙希にそう言う男は、これみよがしに腰を前後に振り始める。

 好色そうに笑いながら腰を動かす男の動きは浅ましいなんてものではない。自分たちが愛を交わす時とはまるで違って見える腰の往復に美沙希は険しい表情になるが、男のように腰を前後に動かし始める。

 

(……早く終わらせないと、玲が苦しいもの……)

 

 昨日は混乱と恐怖のどん底にいた美沙希だが、今は白浪らに従うほかないと理解していた。玲を気遣ってゆるやかな腰振りを晒すたびに豊かなバストがたぷんたぷんと揺れ、男たちはむき出しの乳肉を前に鼻の下を伸ばす。

 

「デカパイが揺れまくってマジでエロいな」

「やべ、勃ってきた」

 

 下品な笑い声を重ねる男たちのズボンの前は膨らんでいる――かと思えば、彼らは一斉にズボンの前を開く。

 

「ひ……!?」

 

 現れた本物の怒張を前に美沙希は息を呑む。

 リアル志向のディルドよりもおぞましい物体だった。赤黒い亀頭に幹を走る血管、何よりピクピクと動くさまがバケモノのようで恐怖を煽る。

 

「――ンう……」

 

 美沙希のディルドを喉まで咥えた玲には周囲の様子は見えないが、衣擦れ音と美沙希の反応から何が起きたかは察しがつく。

 

(何をするつもり? まさか美沙希に――!)

 

 嫌な予感に慄然とするも、彼らの狙いは玲だった。

 玲の両手足に着けられた枷が外れる。長テーブルの上に仰向けになる玲は手足こそ自由になったが、玲が動くより早く太ももが掴まれる。

 

「やめてッ!!」

 

 声を上げたのは美沙希だった。

 玲の太ももを掴んだ男は、玲を犯そうと腰を迫らせたのだ。昨日以上の恥辱がもたらされる予感に美沙希はディルドを引き抜いて男たちを止めようとするが、そんな美沙希の腰は玲の手によって引き止められる。

 

「玲……!」

 

 玲は、美沙希の腰に手を添えていた。

 強い力ではないが、腰に伝わる玲の体温は美沙希を引き止めるには充分だ。口を犯されながらも玲は美沙希の腰を何度かさすり、美沙希にピストンを続けるよう促すのだ。

 

「見ろよ、お前の恋人サンは嫌がってねえぞ?」

 

 そんな玲の様子を見て白浪はからかう。

 

「――う……」

 

 喉奥で呻きを漏らす玲は、男が肉槍の先を秘所にあてがっても抗わない。

 

(美沙希……お願い、今は刺激しないで。こいつらに従わないと……)

 

 無理やり足を開かされ、乳を揉まれながら、美沙希にそう念じる玲。

 

「……ああっ……!」

 

 玲の気持ちが伝わったのだろう、美沙希は慟哭するような声を上げると、再び腰振りを始める。

 

「んじゃ、オレも失礼しまァ~す」

 

 わざとらしい間抜けな声を上げて、男が玲の膣穴を穿つ。

 

「う……!」

 

 前戯もない挿入に、苦悶の声を漏らす玲。

 膣内はほとんど濡れておらず、乾いた粘膜が引っ張られる不快な痛みが膣全体に響く。

 何より辛いのは、膣の刺激がアヌスにまで波及することだった。

 太く長いディルドを挿入され、脱腸までしてしまった玲は、一夜明けた今も肛門の痛みに苛まれていた。膣の摩擦によって痛苦を呼び起こされて、玲は身体を跳ねさせる。

 

「うおキッツ……あんだけヤッてもこの締まりか、すげえ穴だな」

 

 玲の膣内に侵入を果たした男は、実に気持ちよさそうに胴震いをひとつ。

 昨日、金属フックを挿れたとは思えないほど締まりは良好だ。水気の乏しさも窮屈さに拍車をかけて、男は付け根まで押し込むと早々に本格的なピストンを始める。

 

「ぅうッ……! ぅ、ンン……!!」

 

 上の口にはディルドを、下の口にはペニスを咥えこまされる玲。

 男のピストンに合わせて裸体が揺れる。仰向けになってなお膨らみが豊かな乳は近くの男たちに掴まれ、身体のあちこちにペニスがこすりつけられ始める。

 

「や……やめて、玲にそんなこと……!」

「イラマしながらよく言うぜ」

「っ……!」

 

 男たちの狼藉を止めたい美沙希だが、自分自身も玲を犯している事実が美沙希を苦しめる。

 美沙希の股間から生えたディルドは玲の唇をめくり上げては出入りする。溢れた唾液を唇の両端から垂らす様子は昨日の美沙希にも似ていて、美沙希はギャグボールで口を封じられたあの時の無力感を思い出してしまう。

 

「玲……ごめんなさい、玲っ……!」

 

 切なく声を上げては往復運動を繰り返す。

 作り物の陰茎を舐めしゃぶられても美沙希に快楽はない。

 しかし、幹を這う玲の舌のピンク色にこれまでの情交を思い出してしまう――望まぬ興奮に息を弾ませる美沙希は、玲の頬を優しく包みながらピストンを繰り返す。

 

「イラマだけってのも芸が無ぇな」

 

 そんな美沙希の様子に白浪は呟いてから。

 

「美沙希。玲の首を絞めろ」

 

 二人を更なる痛苦に追い込もうと、そんな要求をもたらす。

 

「な……っ!」

 

 信じがたい発言に目を剥く美沙希。

 

「く……首、を――?」

「そうだよ。良いって言うまで絞めるんだ。もちろんイラマは続けろよ?」

「――そんな……!」

 

 出来ない、とかぶりを振りかける美沙希の前、白浪はナイフを手に取る。

 

「逆らうなら……分かるよな?」

 

 刃の切っ先は玲に向けられている。

 

「……う、ぁ……」

 

 ナイフの鈍い光を見ただけで、美沙希は世界が歪むような気分に陥る。

 いけないことだと分かっているのに抗えない。玲の頬を撫でた美沙希の手が滑るように首へ向かい――そして、十指が玲の喉首を押さえる。

 

「あ――ああっ……!!」

 

 悲痛な声を上げながら、両手に力を入れる。

 

「――グ……!!」

 

 愛しい美沙希に首を絞められ、玲の喉からくぐもった悲鳴が上がる。

 

「ウグ……っ!! グ、グ……!!」

 

 イラマチオのせいで滞っていた酸素供給が今度こそ断たれる。美沙希の腰に添えたままの玲の手がピクッと動き、かと思えばテーブルの上の身体が苦しみに跳ねだす。

 

「お、締まった締まった……よし、出すぞ!」

 

 玲の苦しみなどお構いなしに膣を貪る男は、玲の膣奥に射精。

 

(中に……出てる――)

 

 肉棒の脈打ちや精子が流れ込む感覚はあるものの、首を絞められた玲はそれどころではない。

 

(息――できな、――これ以上――でも――)

 

 切れ切れの思考が空転する。

 中出しを受けた膣内に新たな男が押し入ってきたことすら曖昧だ。美沙希の腰を慰撫するようにさすりたくても、手は玲の意志とは真逆に力を込めて美沙希を押しのけようとしてしまう。

 

「グうッ――グ……う、う……!!」

「あ――」

 

 もがく玲を前に、悲痛な声を上げる美沙希。

 首を掴む手を境界線にして、玲の顔から首はどんどん赤くなっていく。お風呂に浸かりながら愛を交わした時でも見ないほど赤らんだ玲の顔が怖くてたまらないのに、恐怖に強張った美沙希の手は玲の首から離れない。

 

「グ――う……ううう……!!」

 

 動けない美沙希とは対照的に、玲の反応は激しくなる。

 美沙希の腰に爪を立て、かと思えばバシバシと叩きだす。水揚げされた魚が暴れるように悶える玲は、いつもの静かな声とは違う濁った悲鳴を上げ続ける。

 

「ンぐう゛……ッ!! グッ、ぅぐ……!!」

「あ~イイ締まりだ、毎日こうやって使ってやりてえな」

 

 玲を犯す男は低く笑いながら激しいストロークを繰り出す。

 息が出来なくなった玲は身体の内側まで激しい反応を見せていた。膣粘膜は美沙希との行為とは比べ物にならないほど大きなうねりを示し、男根をこそぐように刺激するのだ。

 

「あ~ッたまんねえ! イイぞ、イイぞイイぞおッ!!」

 

 肉槍を何度も何度も突き立て、興奮の雄叫びを上げる男。

 命の危機に瀕するほどのダメージを受けた玲の膣内は確かな水気を得ていた。最初の男が吐き出した精液を混ざり合う体液は、肉の抜き挿しのたびに垂れて床を汚す――ジュプジュプと淫らな水音を立てる結合部はいかにも気持ち良さそうだが、呼吸が出来ない玲は膣の感覚を失っていた。

 

「グ――う――うううう……!!」

 

 首に食い込む美沙希の指しか分からない。

 ディルドとペニスの激しい往復に上下の口を叩きのめされ、枷から解き放たれた身体はテーブルの上で跳ねるのが精一杯。玲の膣を使う順番を待つ男たちは玲の乳首をつまみ上げたり下腹部をさすったりと好きにしているが、それすらも玲には分からないことだった。

 

「が……ッ!! が――げッ……!!」

「いや……ああッ……ああああ……!!」

 

 そんな玲を前にして、美沙希は悲痛な声を上げる。

 腰を掴む玲の手は常識外れの強さだ。爪が食い込み、もしかしたら皮膚が切れているかもしれない――だが、そんなことを確かめる余裕もないほど美沙希も追い詰められている。

 

「玲……っ!! ああ、玲……!!」

「ゲ――ェ゛あ……っ!!」

 

 美沙希の呼びかけにも反応しない玲の様子からも、もう限界が近いことは分かる。

 玲に掴まれながらも腰を前後させるたび、玲の唇で泡立った唾液がディルドの幹にまぶされる。エロティックなはずの眺めだが今の美沙希には痛々しさばかりが感じられて、とても見ていられないと首を振る。

 

「ああ……っ!!」

「おおうっ、すげ、まだ締まるのかよ……ッ!!」

 

 しかも、そんな美沙希の正面には玲を犯す男がいるのだ。

 射精が間近に迫った男は恍惚の表情を浮かべている。性犯罪者の忌まわしい表情は見ているだけで胸が悪くなるものだが、視線を逸らした先にも勃起ペニスがあるのだから逃げ場はない。

 

「おおッ……おおッ! もう出る、出る出る出るッ!!」

 

 昂った叫びとともに、玲の膣内に精子が吐き出される。

 

「――グぅ゛ッ……!!」

 

 力強い律動を受けた玲の全身が、これまでにないほど激しい痙攣を示す。

 

「ひっ……」

 

 わななく女体に息を呑んだ美沙希の腰が止まった瞬間、ディルドが口からすっぽ抜ける。

 

「あ――」

 

 ペニスバンドに吸盤で取り付けていたディルドは、勢い余って床へ。

 玲の唾液を辺りに撒き散らしながら落ちたディルドを追おうと美沙希が首から手を離せば、玲はようやく息ができる。

 

「――ッはぁ゛……!!」

 

 窓のない部屋、淀んだ空気が玲の肺を膨らませる。

 

「あ……ああッ……!! は……ッ!! はあッ、あ……!!」

 

 大きく開いた口から唾液を落としながら、何度も何度も胸を上下させる。

 

「死なずに済んだか、良かったな」

「はああッ……!!」

 

 必死になって息を吸う玲がどれほど苦しんだかなど分かっているだろうに、白浪は軽い言葉で片付ける。

 だが、今の玲には白浪に怒りを示す余力はない。酸素を貪るように大きく胸を上下させながら酸素を隅々まで取り入れようとする玲は、何度呼吸をしても唇の震えが止まらない。

 

(今……あと少しでも遅かったら、本当に――)

 

 死――あるいは取り返しのつかないダメージを負っていた可能性に慄然としてしまう。

 首には今も美沙希の手の感覚が残っている。いつもは甘えるように玲の指に指を絡め、ベッドでは羽のように繊細なタッチを繰り返して玲を快楽に誘うあの手が、今は玲の命を奪いかけたのだ。

 

(……美沙希……)

 

 それはどれだけ美沙希を傷付けただろう。

 可能なら今すぐ美沙希に駆け寄り、抱きしめて互いを慰め合いたいがそれは出来ないこと。吐精を終えた男が退くと同時に別の男が玲の膣穴に剛直を突き立てたのだ。

 

「――ッあ……!!」

 

 容赦なく押し込まれる肉棒に鮮やかな痛みが襲いかかる。

 まともに呼吸できるようになったことで、玲は全身を苛む痛みを思い出す。好き勝手弄ばれた乳房に、濡れてもいないうちからえぐられ続けた膣穴。いまだ残る肛門の痛みと、美沙希に絞められた首――無数の痛苦が積み重なって心臓はバクバクと拍動し続けるのに、男は構わず玲を犯しだす。

 

「ッぁああ……!!」

「やっと犯れるか。昨日から勃起しっぱなしでチンコ痛えんだよ」

 

 自分勝手な言葉を吐く男は、挿入するなりハイペースな出し入れを始める。

 

「く……ううッ、あ……!!」

「玲っ……!」

 

 ディルドを拾い上げた美沙希が振り向けば、玲は三人目にレイプされているところ。

 玲が犯される長テーブルと美沙希の距離は数歩。しかし、脅されながら玲にイラマチオと首絞めをしたせいで美沙希の足は震え、玲に駆け寄ろうとしたのに腰が抜けて座り込んでしまう。

 

「あ……!」

 

 そんな美沙希に見せつけるように、別の男が玲の頭の方へ。

 

「あ……い、いや……!」

 

 男は、先ほど美沙希がしたように玲の首に手をかけながら、玲の口に魔羅を突き込んだ。

 

「ンぐッ……!!」

 

 ディルドとは違う、生の臭気が玲を襲う。

 ペニスバンドに着けたディルドでは感じえない男の気配に五感がフルで動く。鼻梁に当たる睾丸の感触に、近すぎて何なのかも分からない毛むくじゃらの股間。急き立てるように舌の上を往復する茎胴の熱と硬さは強烈で、玲はくぐもった声を漏らしながら上下の穴を使われる。

 

「もう出そうだな、絞めてくれるか?」

「おっけー」

 

 玲の膣を打ちのめす男が言えば、イラマチオを愉しむ男は首にかけた手に力を入れる。

 

「! やめ――」

 

 美沙希の制止の声より早く、玲の首が絞め上げられる。

 

「――ッぅ゛ゲ……!!」

 

 男の膂力は美沙希以上。

 一瞬にして喉が絞め上げられ、呼吸と血流が止まる。即座に顔を染めた玲は男の股間の下で目を見開き、先ほどのようにジタバタともがき始める。

 

「あ……あぁああッ……!!」

 

 床にへたり込んだ美沙希は慟哭。

 目玉が飛び出そうに瞠目し、悶え苦しむ玲の姿を横から見た美沙希は、改めて自分がしてしまったことを理解する。

 膣と口を犯す二人の腰のテンポはまったく合っておらず、無様に腰が打ち付けられるさまは肉玩具を使っているよう。玲を凌辱の道具としか見ていない男たちの様子は見るだけで不快感を催すもので、美沙希の涙は止まりそうにない。

 

「ちゃんと見といてやれよ」

「お前の彼女、良い穴してるぜー!」

「うう……っ」

 

 顔を覆ってしまった美沙希に男たちは言うが、泣き続ける美沙希は何も言えない。

 

「ゲぁ゛――」

 

 首絞めに玲が意識を失いかけたと見るや男は手を緩める。

 

「――ッはぁ゛……!!」

 

 男根はいまだ喉まで押し込まれたままだが、わずかな空気の通り道が出来た。

 玲はほとんど反射で大きく息を吸う。ついでに肉竿にもしゃぶりつく形になってしまうが、そんなことはどうだっていいと必死に酸素を求め――しかし、与えられたのは欲望を煮詰めた白濁汁。

 

「ぁぐッ……!?」

 

 息を吸おうとした喉がスペルマに塞がれる。

 

「ぐ――ゥ゛グ……!?」

 

 しかも、男は口内射精とともに玲の首を万力のごとく絞めだしたのだ。

 

「ゲぁ゛――……!!」

「あ……!!」

 

 尋常ならざる悲鳴を上げる玲に、美沙希はヨタヨタと近づく。

 恐ろしい光景を前に腰が抜けてしまってうまく歩けない。玲の首を絞める男を突き飛ばしたいのに這うようにしか進めず、美沙希は男の足にしがみつくので精一杯だ。

 

「や……やめてください……お願いします……!」

「うるせえな」

 

 首絞め射精の悦びを邪魔された男は舌打ちして、足の一振りで美沙希を振り払う。

 

「あうっ!」

 

 受け身を撮ることすら出来ず吹き飛ばされ、不格好に壁に激突する美沙希。

 

「――ァ゛、げ……っ……」

 

 そんな美沙希の目の前で、男は悠々と射精を終える。

 

「はあ、まだ出そうだけど……いったん交代だな」

 

 名残惜しそうに何度か玲の口内でペニスを往復させてから抜き取り、最後に首から手を離す。

 目を剥き、開きっぱなしの口から白濁を垂らす玲の姿は生きているかも怪しいほど。

 

「――ッげ……!!」

 

 かと思えば大きく咳き込んで、精液を吐き出しながら必死に息を吸おうとする。

 

「ほら、お前が吸うのはチンポだけだ」

「ンぐううッ!!」

 

 しかし、また別の男が再び口を犯す。

 

「いやああ……っ、やめて……やめてください……!」

 

 膣を、口を犯す男たちは美沙希の懇願に耳も貸さず、自分たちの欲望のためだけに玲を使い続ける。

 

●

 

 行為はその場にいる男の全員が満足するまで続いた。

 

「ぁ――げ……ぁ゛あ……」

 

 飽きたオモチャを放り捨てるように男たちは玲を放置して去り、残されたのは長テーブルの上でぐったりと横たわる玲と泣き続ける美沙希ばかり。

 

「……玲……」

 

 泣き叫び続けて枯れた声で玲の名前を呼ぶも、玲は口から精子を吐くばかり。

 

「ぉぶ……」

 

 何度も流し込まれ、塊状になった白濁が床に落ちる。

 首には真っ赤な手の痕がくっきり残っている。何度も失神寸前に追い込まれた玲はまったく身動きも取れず、昨日のように焦点を失った眼差しを虚空に向けている。

 

「…………」

 

 開きっぱなしの足の間からは、絶えずザーメンが流れ出る。

 何度も何度も犯された膣穴はすっかり広がり、垂れる精液はとめどない。膣内を真っ白に染め上げたスペルマが粘膜を撫でるたびに痛みがよぎるのか、玲はごく弱い痙攣を繰り返すばかりだ。

 

「……玲……」

 

 そんな玲の姿を見ると、美沙希は涙が止まらない。

 昨日に続き、今日も玲ばかりが無惨に犯されたのだ。自分が凌辱に加担させられた事実も美沙希の心をえぐり、苦しさばかりが心を満たす。

 

「もう……いや……」

 

 絞り出す声に応える者は一人としていない。

 

「いやあっ……!」

 

 救いのない閉じた空間で、美沙希は一人泣き声を上げるのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。