行為はそこで終わらなかった。
少年は荒い息を整えながら、風舞希の胸に残った白濁を指で拭った。彼女はそれを見て、ふっと笑みを漏らす。
「まだ足りませんか?」
彼女の声は挑発的でありながら、どこか甘い懇願の響きを含んでいた。
少年は頷き、彼女の寝間着の裾に手をかけた。さらりと滑り落ちる布地。露わになったのは、白く肉付きの良い太ももと、その奥に隠された秘所だった。
「失礼します」
その言葉と共に、彼は彼女の両脚を大きく開かせ、自身をあてがった。
濡れている。先ほどの行為で彼女自身も感じていた証拠がそこにあった。
先端が秘裂を割り入り、窄みを押し広げていく。
「ああっ…!」
風舞希が背を反らし、甘い悲鳴を上げた。
ずぶりと沈んでいく感覚。彼女の膣壁が彼を強く締め付ける。
「きつい…っ」
「我慢しなさい…っ、私も…っ、同じですから…!」
彼女の腕が彼の首に絡みつく。長い脚が彼の腰を挟み込む。
二人の身体が密着する。肌と肌が擦れ合い、熱が混ざり合う。
彼は動き始めた。
ゆっくりと、しかし確かな力強さで。
抜き差しするたびに、水音が部屋に響く。
「あっ、ああっ、んっ…!」
風舞希の喘ぎ声が高くなっていく。聖母の仮面が完全に剥がれ落ち、ただの快楽に溺れる女の顔がそこにあった。
彼女の豊かな胸が揺れる。波打つ肉の波形。
少年はその胸に顔を埋め、乳首を噛んだ。
「ひゃあっ!?」
彼女の身体が大きく跳ね、膣壁が収縮する。
その締め付けに耐えられず、彼は動きを加速させた。
激しく、深く。
主導権を握り返すように。
彼女の中を犯し、彼女の理性を壊すために。
「いっ、いきます…っ!」
「ええ…っ、出して…っ、全部…っ!」
彼女の許しを得て、彼は最奥まで突き入れ、迸った。
どくどくと注がれる精液。彼女の子宮に直接注がれる熱。
風舞希は目を見開き、恍惚とした表情でその熱を受け止めた。
二人の身体が重なり合ったまま、痙攣するように震え、やがて力が抜けていった。
静寂。
荒い息遣いと、身体の熱だけが残る。
彼は彼女の胸に顔を預けたまま、動けなかった。
彼女の手が、優しく彼の髪を撫でていた。
事後の静寂は優しくも残酷だ。
汗と体液にまみれた身体を重ねたまま二人は動かない。
俺はページをめくる指先に力がこもるのを感じた。この数コマに俺の描きたかった全てが詰まっている。
少年は風舞希の胸に顔を埋めたまま荒い呼吸を繰り返している。
彼女はそんな彼の髪を指で梳きながら天井を見上げている。
その瞳には快楽の余韻はあるが後悔の色はない。
あるのは静かな決意だ。
「…風舞希さん」
彼が小さく呼びかけると彼女は視線を落とし彼を見た。
いつもの東家当主としての鋭さは鳴りを潜めただの疲れた女の顔がそこにあった。でもそれが逆に彼女の人間味を際立たせている。
「いい子ですね。よく頑張りました」
彼女は微笑んだ。それは慈母の微笑みだ。
でもその手は彼の首筋を這い所有を刻み込むように指を走らせる。
主従関係は変わらない。
彼女が彼を抱きしめ彼が彼女を受け入れた。
でもその抱擁の深さと肌の触れ合いは昨日までとは明らかに違う。
共犯者としての絆。
「…もう行かなくていいんですか?」
彼が尋ねる。夜が明ける。日常が戻る。
彼女はふっと笑い彼の額に口づけを落とした。
「ええ。もう少し此処にいなさい。私が許します」
その言葉は東家当主としての命令であり一人の女としての懇願だった。
彼は抵抗せず再び彼女の胸に顔を埋めた。
俺はそのページを見つめたまま動けなかった。
言葉少ななやり取り。でもそれだけで二人の関係性の変化が痛いほど伝わってくる。
これだ。
これこそが俺の描きたかったハッピーエンドだ。
明確な告白も奇麗事もない。ただ背徳感の中で二人だけの秘密を共有する。
それは決して表には出せない関係だけど二人にとっては何よりも確かな救いだ。
ページを閉じる。
見本誌の表紙に戻った羽前京香の瞳が今度は少しだけ優しく見えた気がした。
勝てるかどうかなんて分からない。
でも俺は自分の信じる物語を描き切った。
それだけは確かだ。
ジャンプBLACKのアンソロジーになる作品は?
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