できるだけ毎日コツコツ投稿していきたいと思っていますのでよろしくお願いします
※この作品はR-18作品です、18歳未満の方は閲覧をお断りします。
※この作品はフィクションであり、登場する人物や団体は架空であり、実在の人物や団体等とは一切関係ありません。
※本作に登場する人名及び地名、サイト名やアプリ名及び店名は全て作者の創作であり、実在の人物・店舗及び社名とは一切関係ありません。
※登場するキャラクターは物語上で作られた創作物の設定です、実際の年齢ではありません。
※本作は全てフィクションです。現実で行うことは法律で禁じられています。
「ただいまぁ〜!遅くなってごめん!」
「うーっす、オジャマ〜♪」
夕暮も暮れに暮れて、もはや夜とも言えるぐらいの時間にすみれとひぐれは息を切らせて帰ってきた
「もぉ〜お姉ちゃん遅いよぉ〜、お腹減った〜」
と、ひまりが玄関から顔を出して文句を言うが、その言葉に帰宅早々のひぐれが噛みついた
「ひまりぃ!テメェ今なんつった!?あぁ!?」
「え?…えっと…お腹すいたって…」
「腹が減ったならお姉ちゃんの代わりにメシを作るぐらいできんだろうが!テメェ中2にもなって姉ちゃんに食わしてもらう気ぃ満タンでいるんじゃねぇ!」
「え…あ…」
ひぐれの言葉にひまりは目を丸くして固まってしまった
「ちょっとひぐれ!ひまりをあんまり怒鳴らないでよ!」
「オメェがひまりに甘ぇから代わりに言ってんじゃねぇか!腹が減ったらメシを作る!これぐらいできて当然だろうが!」
バリバリのギャルメイクにネイルチップもバッチリ装着で、料理なんて自分ではしないであろうひぐれの、まさかの発言にすみれは思わず声を上げてしまった
「うそ?ひぐれがそんな事言うの?」
「ったり前だろ!?アタシぁアタシで最低限の事はできるわ!すみれがそんなに甘ぇんなら、アタシがメシ作ってやるからさっさと着替えてこい!」
「え?…あ…うん…」
すみれはひぐれの強気な態度に押され、あっさりと着替えに向かってしまった
「ひまりぃ!オメェはアタシの料理の手伝いな!これも花嫁修業の1つと思ってちゃんと見とけ!」
「は…はい…」
ひまりはひぐれの迫力に押され、言われた通りにキッチンに向かった
「おふくろ!胃袋!チンポコ!この3つを掴んどきゃ男なんて逃げねぇ!この3つを掴む技術が女の武器だ!覚えとけよ!」
「は…はい…」
ひぐれはキッチンに立ち、制服の袖をまくって料理を始めた。
ひぐれの調理は少々杜撰だが、手早く出来上がっていく…。
ネイルチップは付けたままで巧みに包丁を扱う姿は、むしろなんでネイルを外さずに調理するのか疑問に思う程だった
「ここで醤油をチャっと入れる!」
「この時に砂糖をパッと入れるんだ!」
「チャ」「パッ」「ガバ」彼女の調味料の単位は擬音で、正確な分量を何一つ測っていない。
しかしそれでも、ひぐれの作る料理は美味しそうな匂いを放っていた。
「うん!オッケー!出来たわ!ひまり!お盆持ってきて!」
「はい!」
ひまりは言われた通りにお盆を持ってきてひぐれの作った料理を乗せていく…
「おい!すみれ!メシできたぞ!さくらも呼んで降りてこい!」
「え?早いのね…さくら?ご飯できたみたいよ?」
すみれはひぐれの声に応えて、さくらを呼びながらリビングに向かう
「え?ひぐれ…そのネイルのままで料理したの?」
「ったり前だろ!なんで料理するのにネイル外す必要あんだよ?」
「えっと…食品衛生上?」
「アタシはちゃんと手を洗ったし、ネイルは爪に付いてるだけだ…これぐらいなら問題ねぇだろ?」
「そうなのかなぁ…」
「お?なにやらおいしそうな香りがするね…」
その言葉と共に俺は玄関からリビングへと顔を出した
「あ、おじさんお帰りなさい」
最近のひぐれは俺を見ると、目を逸らしながら
「ぉ…ぉぅ…お邪魔…してるぞ…」
と、小声で挨拶する
「おう!ひぐれもおかえり!…なんだ?そのメシは?」
「ぉぁ…アタシが作った…」
「おぉ!ひぐれが料理か!…なんか美味そうだな…」
「…ぁぁ…まぁ…食べろよ……」
「それじゃあ、遠慮なくいただきますか…」
俺は家族と共に、ひぐれが作った料理を口にした。
その瞬間…俺以外の娘達は一斉にこの料理の味に気付いた。
「この料理…」
「え?なんで?」
「お母さんが作ってくれた時の味…」
「ん? あぁ…そうだな…これは…!」
ひぐれの作った料理はすみれの母、あやめが作っていた味そのものだった。
「ひぐれ…この料理…」
「昔な…すみれママに教わったんだよ…」
ひぐれは目を伏せながらそう答えた。
「こんなことになっちまったからよ…オメェらにこの料理の作り方を伝えておかなくちゃいけないような気がしててな」
「ひぐれ…」
ひぐれの言葉に、すみれは目に涙を浮かべながら、黙って頷いた。
夕食を済ませたひぐれは自分の家に帰っていった…。
すみれとひまりは食器を洗いながら話をしていた
「でもさぁ、最近お姉ちゃん帰り遅いよね?」
「うん…ちょっとひぐれと繁華街の方を色々歩いて回っているの…」
「えーわたしもいっしょに行きたいなー」
俺はシンクに食器を運び、サクラはテーブルをクロスで拭いて掃除しながら会話に混ざる
「でも繁華街はあまり治安も良くないと聞くから気を付けるんだぞ?」
と、まるでフラグを立てるような言い方をした…。
「うん、ありがとうおじさん…気を付けるね…」
「よぉ〜久しぶりじゃねぇか…
次の日、また帰りに繁華街を見て回っていると見たことのある、そして見たくはない顔と出くわすことになった…。
成長しても変わらない…成長しても嫌な顔。
小学校の時、私達をいじめていた吉川さんが取り巻きのような女の子2人を連れて絡んできた
「
「え…えっと…」
「返すつもりもねぇヤツに貸す金ぁねぇよ」
その時、私の隣にいたひぐれが私の前に立った
「あぁ〜?なんだお前?イキった恰好してっけど
「やっぱバカは人の顔も覚えらんねぇのかな?オメェとアタシ、昔会ったことあんぞ?」
ド派手なメイクのギャルになったひぐれに吉川さんは気付いていなかった
「オメェはバカだから名前言っても覚えてっか分かんねぇけどよぉ〜『杉田ひぐれ』って言やぁ〜思い出すかな?」
「す…杉田ぁ~?……あの時のキョドい陰キャが?」
そうして吉川さんはひぐれのあちこちを見回す…ルックス、バスト、スタイル、ファッション…残酷なのことに身長以外はひぐれに勝っているところは何一つなかった…
「お前…本当に杉田なのかよ…」
髪を掻き上げながらひぐれは吉川さんに一歩近づく…
「そうだよ…ブスだの、ネクラだの、豚丼だの…アタシはオメェに散々言われて自分の容姿が嫌いになった杉田だよ…」
ひぐれは吉川さんにまた一歩近づく…
「だからメイクを覚えた…自分の容姿を変えられる化粧を覚えた…」
ひぐれは吉川さんにまたまた一歩近づく…
「自分の容姿を隠せる服を着ることを覚えた…オメェのおかげでアタシは自分の容姿を気にしなくなった…」
ひぐれは吉川さんと鼻先が当たる程前に出た…
「アタシはオメェのおかげで強くなったんだよ…」
全く物怖じせずに真っ直ぐ吉川さんを睨みつけるひぐれ
それに対し、吉川さんは、ひぐれの迫力に押され後ずさりを始めた…
「オラどうした?いじめられっ子が久々に稽古つけてくれってせがんでンだ…カッコつけろよ、いじめっ子…」
「ふっざけんなよカスが!」
吉川さんはそう言って、ひぐれの胸ぐらを掴んだ…しかし、ひぐれは全く動じない…それどころか吉川さんの手を握り返し、そのまま力を込めて捻り返した…
「い…いたぁっ!」
吉川さんは手を離し、その場にしゃがみ込む
「あぁ?そんなヒョロい腕で絡んできてんじゃねぇよ…捻るこっちが悪者みてぇじゃねぇか?」
「て…てめぇ…」
吉川さんは取り巻きの女の子に指示を出す
「あんたたち!こいつを抑えろ!俺はこのブスの顔をぶっ壊してやる!」
「え?ちょ…吉川さん…」
取り巻きの女の子は吉川さんの言う通りにひぐれの両腕を掴んだ
「へっ…お前の顔をぶっ壊したらメッキが剥がれて泣き入れてくるだろ…金巻き上げるのはその後だ!」
吉川さんは拳を握り、ひぐれの顔面に向かって殴りかかる…
「いっくぞぉぉぉぉ!」
「へっ!」
ひぐれは避けるどころか逆に前に出て、向かってくる吉川さんの拳を自分の頭の部分に当てた
「いっっ!!」
吉川さんの拳はひぐれの頭蓋骨に当たった衝撃で、逆に吉川さんの方が痛みに悶えた…
「っく!…ってぇぇ…」
「そんな稽古も積んでないようなヒョロい拳で何をぶっ壊すつもりだぁ?」
そう言いながら腕に絡みついてる取り巻き2人に睨みを利かせる
「あ…」
取り巻き2人はひぐれの視線に怯え、手を離してしまう
痛みでうずくまっている吉川さんの胸倉を今度はひぐれが掴み、顔を近づける
「なぁ吉川ぁ、確かにオメェのツラは良い方だよなぁ…性格はゴミだけどな」
そう言いながらひぐれはゆっくりと右の拳を握る…
「アタシはなぁ…なんでこんなゴミみてぇな性格になっちまったのか考えてみたんだ…」
「吉川さん…」
取り巻きの女の子はひぐれに怯えながら吉川さんの名前を呼ぶが、吉川さんは痛みに声も出せない…
「この良いツラだよ、なまじツラが良いから周りにチヤホヤされる…自分より容姿の劣る人間は平気で見下して、その上で自分の存在価値をツラでしか測れなくなったんだと思うんだ…」
ひぐれの拳が自慢の顔に向いていることに気付いた吉川さんは恐怖に顔を歪ませる
「ご…ごめん…ごめんて…」
ひぐれは初めて吉川さんに謝罪されたが、そんなことは完全に無視しながら続ける…
「だったらよ…その自慢のツラをいっぺんぶっ壊してみようぜ?そしたらオメェも人の痛みが分かる人間になれると思うんだ…」
吉川さんはひぐれの目ではなく振り上げられた拳を見つめ、震えながら謝り続ける…
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
「ちょっと…いや、だいぶ痛ぇだろうが、そのゴミみてぇな性格を修正して、人に優しい人間に生まれ変わってから謝れよ…」
そう言ってひぐれは拳を振り下ろす…
「うわぁぁぁぁぁ!」
「やめてっ!!」
その瞬間、すみれは叫びながらひぐれの腕を掴んだ
「すみれ!?」
「もういいよ、ひぐれ…」
私にそう言われたひぐれは仕方なく吉川さんを解放する…吉川さんはその場にへたりこんでしまった…。
私は涙と鼻水で濡れて呆然としている吉川さんの目線を同じにして語りかけた
「吉川さん…私達はあなたにいじめられて、本当に辛い思いをした…でも、だからって私達があなたと同じことをしていいわけじゃない…」
「…」
「あなたも…今、自分がどんな気持ちなのか分かるでしょう?…ひぐれがあのまま殴ってたら、あなたはどうなるかという恐怖を味わったでしょう?だからもうこんなことはもう止めて…」
「う…」
すみれはそう言うと立ち上がり
「私達はもう吉川さんに関わらない…だからもう吉川さんも私達に関わらないで…」
そう言って、ひぐれの手を引いてその場を後にした…
その場に取り残された吉川さんに取り巻きの女が駆け寄る
「吉川さん!大丈夫ですか?」
「…うぅ…ぅぅう!」
「吉川さん!」
「うるさい!」
吉川さんは取り巻きの女を振り払い、自分で立ち上がる…
「吉川さん…」
「…あいつら…許さない…絶対に許さない…」
吉川さんの目はすでに怒りで真っ赤になっていた…
吉川さんの元を離れた私達は、繁華街を歩きながらひぐれが話しかけてきた…
「すみれ…よかったのかよ、あのままで…」
「うん…あのまま殴ってたらひぐれが警察に捕まっちゃうよ…」
「アタシゃ別にいいんだよ…でもさ、あんなゴミの顔をぶっ壊して警察に捕まっても、アタシは後悔しないけどさ…」
「うん…でもひぐれはあんな人と同じになっちゃいけないよ…」
「そうか…」
私はそんなひぐれの腕に自分の腕を絡ませて
「でもひぐれが私を守ってくれて凄く嬉しかったよ?ありがとう…」
そう言ってひぐれの腕をぎゅっと抱きしめた…
「くっついてんじゃねぇよ!…あれぐらいのことならいくらでも守ってやっから…」
ひぐれは顔を赤らめながら絡みついてきた腕を離そうとする
「うん、ひぐれは私のヒーローだよ…欲を言えばもうちょっとおっきかったら良かったけど」
そう言って、私はひぐれの腕を離さなかった…
「……オッサンぐらい大きかったらよかったのか?」
その言葉にひぐれはニヤニヤと笑いながら私に聞き返した
「え?おじさん?なんで今おじさんの話が……」
今度は私が顔を赤らめながら視線を逸らした
「おっきなヤツの話をしたらフっと出てきただけだよ…んじゃそろそろ帰るか」
ひぐれは少し寂しそうに微笑むと、夕暮れの繁華街を後にした…。
「おかえり、晩御飯もう少しで出来上がるからね」
そう言いながらキッチンで夕食を準備しているおじさんだった
「ごめんなさいおじさん、お仕事でお疲れなのに…」
「いやいや、今日は早く上がれたから大丈夫だよ…ひぐれも食べていくか?」
「いいのかよオッサン、じゃあ遠慮なく頂くぜ~♪」
「あぁ…そう言ってくれると思ってお前の分も…ん?なんかお前の制服ヨレてないか?」
「ん?あぁ、ちょっと繁華街でヤンキーと揉めたからな」
「え?揉めたの!?大丈夫だったか?すみれ…」
「アタシじゃなくてすみれの心配かよ!」
ひぐれはおじさんの言葉にツッコミを入れる
「ヤンキーというか…小学校の時に私とひぐれに暴力を振るっていた娘と出会ってね…」
「えぇ!それでまた暴力を振るわれたのか!?」
「ううん…ひぐれが私を守ってくれたの」
「守るだなんて御大層なもんじゃねぇよ…再会の軽い挨拶しただけだ」
そんな2人のやり取りを聞いていたおじさんは顎に親指を当てながら
「でも大丈夫なのかなぁ…逆恨みされたりとかしなきゃいいんだけどな…」
とフラグを立てるような言い方をした…。
お付き合い頂きありがとうごさいます
できるだけ毎日コツコツ投稿していきたいと思っていますのでよろしくお願いします
どうしましょう…R-18なのになんのエチなシーンもないお話しになってしまいましたが、ひぐれ回にはやはり過去の話が必要だと思って書きました
まぁたまにはこんな話も…と思ってお付き合い下さい
次の話はエチなシーンありますのでよろしくお願いします