冒険者になったけど仲間がいないので元S級でムチムチ爆乳の友ママにパーティ組んでもらった。 作:ユリイカ
ずいぶんと時間のかかる水汲みから戻ってきたセリアとリュートの二人を、ローザは何も言わずに迎えた。荷物整理を終えたミルラも戻り、四人で食事を取り、なごやかな談笑の時間を過ごす。そうしているうちに夜も更けていく。
「ふぁあ。それじゃあ、私はお先に失礼するわね」
最初にテントへと向かったのはセリアである。早寝早起きのパン屋の生活リズムが習慣付いている彼女は、眠たげに目を擦りながらテントへ潜り込んでいった。
「それでは私も。お二人もお早めに休んでください」
間をおかずミルラも続く。残されたリュートとローザは、どちらも口を開くことなく焚き火の揺らめきを見つめていた。
「……さっさとテントに入りなさいよ」
「いや、俺は大丈夫だから」
ローザが促すも青年は首を横にふる。彼が不寝番を買って出ようとしているのはローザも察していた。大方、昼間はほとんど活躍の機会がなかったことを気にしているのだろう。そもそも元S級冒険者三人に混ざって動けると考える方が自惚れというものである。
若い青年の思い上がりにふんと鼻を鳴らし、ローザは距離を詰める。同じ丸太の上に腰を下ろし、腕が触れ合うほどの距離まで迫る。
突然の行動に、青年は驚いていた。
「ローザさん、何を」
「ローザでいいわよ。それよりも……セリアのことどう思ってるの」
「ごほっ! げほっ!」
迂遠な言い回しを嫌うローザの単刀直入な問いに、リュートは思わず咽せる。慌てて近くの水筒を手に取り、ごくごくと飲み干してようやく落ち着いたものの、その耳はじんわりと赤い。
「ど、どうって言うのは」
「そのままの意味よ。未亡人に手を出して、遊びでしたって言うなら……」
「そ、そんなことない!」
メラメラと燃え上がる感情を表出させるローザの言葉を遮ってリュートは立ち上がる。彼の強い語気は美魔女をたじろがせるほどであった。
「セリアさんはすごく素敵な人だし、美人で、可愛らしくて……でも頼り甲斐もあって。ああ、でも本当なら俺が助けになりたいんだけど……。今回も……」
「ウジウジしてだらしないわね。一言で言いなさいよ」
「……とってもいい人です」
簡単でありきたりな言葉だが、それが今の青年にとっての精一杯の本心だった。ローザもそれを疑うほど無粋ではなかった。
じっと青年を見つめて、
「セリアのこと好きなの?」
「好き、ではあるんだけど。もっといろんな感情があるというか。そもそもセリアさんは結婚してるし……」
指を絡めてモニョモニョと舌の上で言葉を転がすリュート。その姿に、ローザは思わずため息を吐いた。
セリアとリュートは親子ほども歳が離れている。本来なら、そんな想いすら抱かないはずだ。もしリュートがセリアにそんな想いを抱いているとするならば……。
「私のことはどう思ってるの」
「え、ローザのこと……? 強い魔法使いだなぁ、って」
「それ以外は」
「…………ええと、真面目、かな」
なんとか絞り出したような答えに、ローザは思わずこめかみを痙攣させる。そもそも会って一日の段階でそんなことを尋ねても深い答えが返ってこなくて当然なのだが、彼女は不満だった。困り顔の青年の前に立ち上がり、胸を張って見下ろす。
「年上好きの変態なんでしょ。わ、私にも発情、しちゃったりしてないでしょうね」
「な、何言って……。そんなわけないだろ!」
「何よ、セリアには魅力があるのに私にはないって言うの?」
「何にキレてるんだ!?」
セリアとローザは同年代。だというのにセリアは早々に結婚を果たし、さらには若い青年からも想いを寄せられている。対するローザは仕事にかまけて婚期を逃し、男にも避けられる。なぜ差がついてしまったのか。こんなはずではないだろう。そんな無念が、金髪の垂れた美女の胸の中に渦巻いていた。
「ろ、ローザも十分魅力的、だと思うけど」
「こっち見て言いなさいよ」
「むぐっ」
目を逸らす青年の頬を掴み、正面を向かせる。
柔和な雰囲気のセリアとはまた違う、鋭く研ぎ澄まされたような美貌だ。年齢を感じさせないわけではない。しかし肌にはまだ輝きがあり、金髪は艶めいている。メガネの奥の瞳には、若々しさすら感じられる。
「み、魅力的、です」
「……口ではなんとでも言えるのよ」
「これ以上どうしろって言うんだ」
まだ納得しない美魔女にリュートは思わず泣き言を漏らす。
「セリアが着てるビキニアーマーはどう思うの」
「めちゃくちゃカッコいい!」
「……それじゃ、これは」
ローブの留め具が外されていく。厚手のゆったりとした紫紺の布地は彼女のシルエットを隠している。その下に纏った、S級冒険者時代の正装も。
ローザはローブをはだけさせ、その下に着ていたものを曝け出す。セリアのビキニアーマー同様、サイズの合っていない現役装備。布面積は多いが、そのほとんどは軽やかに揺れるフリルとなっている。丈の短い裾の下から、むっちりとした腹肉が見えている。
鮮やかなピンク色、胸元に大きなリボン。十数年前にローザが魔法使いとしてS級に到達し、持てる財産を注ぎ込んで作った最高の一張羅。その装いは、まさしく女児ドレスであった。
「アビスマーメイドの鱗とクリムゾンヒポグリフのたてがみを使った魔装具よ。魔法による攻撃は全て無効化して吸収してしまうし、物理攻撃にもかなりの耐性があるわ」
「か、かっこいい……」
「本当にそう思ってるのかしら」
「もちろんだよ! やっぱり第一級の冒険者の装備は芸術品だなぁ」
惚れ惚れとした顔で見つめられ、ローザはわずかに身じろぎする。ぱつんと張った胸元が揺れ、尻の半分が隠れきっていないミニスカートのフリルが動きに続いた。
年齢不相応の衣装であることは、ローザも分かっている。彼女の財力であれば、これを仕立て直すこともできる。だが、そうはしなかった。現役時代の思い出の品であることと、それ以上にローザはこの服が好きだったのだ。
「わ、私のこと、どう思うのよ」
この姿を見せた途端、酒場で良い雰囲気になった男は薄笑いを浮かべて出ていってしまった。いい年齢をした女がこんな服を着て恥ずかしくないのか、と。
「可愛いと思うよ」
だが青年は、真っ直ぐに言葉を届けた。
ローザがずっと求めていた言葉を。
「……嘘よ」
だが捻くれてしまった魔女は、すぐに信じることができない。思い直せと迫るように、ローブを地面に脱ぎ捨てて完全に姿を表す。可愛らしいミニスカートのカラフルなドレス。包まれているのは、贅肉の付いてきた女。浅ましい、愚かだ、恥ずかしいと罵倒されるべきだろう。
「可愛いよ、ローザは」
しかしリュートは言葉を変えることはなかった。
彼女の冒険者としての活動の集大成とも言えるこの姿を、否定するはずがない。
「嘘」
「嘘じゃない」
なおも頑なな美魔女を分からせるため、青年は強引な手段に出る。
自分よりも背の高い女に真正面から抱きつき、強く抱擁した。ちょうど、ローザの柔らかな胸の間に顔が埋まる。ローブの中で蒸れた汗の匂いまで感じながら、ぎゅっと抱きしめる。やがて、ローザもまた彼の背中に腕を回し、応じる。
「ローザはかっこいいよ。それに可愛い。すごく尊敬できる、立派な人だ」
「……本当に?」
「もちろん」
「セリアとどっちが立派?」
「それは……」
思わず口ごもる青年を責めるように抱きしめる力が強くなる。魔法職と言えどS級冒険者。駆け出しの青年が思わず謝罪を叫びながら腕を叩く程度には力も強い。
ローザは素直で無邪気な青年の姿に毒気を抜かれ、微笑みを浮かべる。
「でも、言葉だけじゃ何とでも言えるでしょ」
「まだ信じてくれないの」
「当然でしょ。……行動で示しなさい」
冷静な表情を保ちながらも、ローザの心臓は早鐘を打っていた。ここから先は引き返すことはできない。だが、確かめずにはいられない。
彼女は青年を開放すると、数歩下がり、短いスカートの裾を指先で掴む。
「こんなおばさんが素敵だと思ってるなら、ちゃんと証拠を出しなさい」
「ろ、ローザ……」
ゆっくりと、垂れ幕が上げられる。白くむっちりとした両腿に、ハイソックスが食い込んでいる。ソックスはさらにレースのベルトで繋がり、上へ。秘められた乙女の園を守る薄い布が青年の眼前に現れる。
ガーターベルトの薄く透けた生地の下に、女児らしい水玉模様のパンツ。似つかわしくない大人の女の淫臭が、彼の鼻先をくすぐる。
股を開き、スカートを自らたくし上げ、金髪の美魔女がリュートを誘う。親友を愛していたように自分にもその愛を注げと、命じていた。
「いいんだね」
「……そ、そっちこそ」
ごくりと生唾を飲み込んだのはどちらだったか。
凛としていたローザの表情に、初めて緊張の硬さが見えた。
背後のテントではセリアとミルラが深い眠りに入っている。薪の爆ぜる音が静かに聞こえる野営地で、歳の離れた男女が向き合う。
リュートは真剣な眼差しで一歩踏み出した。
「っ!」
その瞬間、ローザはぎゅっと目を閉じる。その怯えたような反応に青年が困惑すると、彼女は少し目を逸らして言い訳がましく口を開いた。
「し、仕方ないでしょ。……は、初めて、だから」
「えっ」
「冒険者やってるむさ苦しい男に興味ないし、今は仕事が忙しいし、そんな暇無かったのよ。悪い!?」
「いや、悪いなんて言ってないんだけど」
逆ギレする行き遅れ処女美魔女の姿に、リュートはほどよく力が抜ける。
スカートを握ったままかすかに震えるローザを再び抱きしめ、彼女の秘部へと指を沿わせる。
「ひゃっ、んっ」
「……可愛いね」
「そんな、ことっ。んんっ♡」
誰にも触れられたことのない初心なところ。布ごしに指先が押し付けられただけで、ローザは艶っぽい声を抑えきれない。素直で敏感な反応に、リュートは目を細める。
力が抜けて膝立ちになるローザの前に立ち、赤い唇に近づく。
「んっ」
覚悟を決めたように目を閉じて唇を尖らせるローザの初々しい姿に胸が暖かくなる。リュートは彼女の緊張を解きほぐすように、優しく唇を重ねた。