ドアが閉まる音と同時に、美智代さんの唇が俺の唇を塞いだ。
不意打ちだった。
背中はまだドアの冷たい板に触れたままだ。鍵を閉める手間すら与えられていない。
「んっ…」
鼻から抜ける甘い吐息が、俺の上唇を湿らせる。
柔らかい。ヨルさんの唇とも日和さんとも違う。もっと軽く、もっと弾力のある、噛みごたえのありそうな唇だ。
「んふっ…ちょっと、口開けて」
彼女は俺の唇をペロリと舐め、下唇を軽く噛んだ。痛いほどじゃない。ただ歯形が残る程度に。それから舌先で唇の隙間をこじ開けようとする。
(あーあ。やっぱりお茶だけじゃ済まなかった)
観念して口を開くと、彼女の舌が滑り込んできた。
ねっとりと、熱い。
舌の腹で俺の舌を撫で、先端で上顎をくすぐり、時折引っ込んでは追いかけてくる。
積極的だ。主導権を握る舌の動きに、俺の舌が翻弄される。
「ちゅっ…んむっ…はぁ、やっぱり元気ね。この唇」
唇を離すと、銀色の糸が引いた。彼女はそれを指で拭いながら、満足げに笑った。
「何が元気なんですか」
「キス。元気なキス。夫としてないわね。最近」
また夫の話か。だが今度は、さっきのような寂しさはなかった。代わりに、悪戯を楽しむ子供のような目をしていた。
「美智代さん、キス急ぎすぎじゃないですか」
「急いでないわよ。エレベーターの中からしたかったけど我慢したんだから」
「エレベーターの中で!?」
「だってイクマくんの顔見てたら我慢できなくなったんだもん」
だもんって。お母さん言う言葉じゃない。
「ねえ、もっと」
「もっとって」
「もっとキス」
彼女は俺の首に腕を回し、背伸びをして唇を近づけてきた。セーラー服の胸が俺の胸板に押し付けられる。柔らかい。形が良い。日和さんとはまた違う弾力だ。
二度目のキス。
今度は俺も応えた。彼女の腰に手を回し、引き寄せる。細い。だが引き寄せた瞬間に、その細さの中に隠された肉の厚みが掌に伝わった。
腰のくびれから尻へかけてのカーブ。制服のスカート越しに感じる臀部の豊かさ。
(制服着てるお母さんの尻を触ってる)
背徳感と興奮がない交ぜになったカクテルが脳内を駆け巡る。
「んちゅっ…れろっ…はぁ…元気…」
キスの合間に彼女が呟く。
「何度も言うなよ」
「だって本当に…あんたの生命力…キスだけで分かるわ」
彼女の目が潤んでいた。化粧で隠しきれないほどの熱が顔に昇っている。
「久しぶりにこんなにドキドキした」
「お母さんが言うと説得力がないです」
「お母さんって呼ぶなって言ってるでしょ」
彼女は俺の胸を小さく叩いた。拳の力は弱い。だがその弱さが逆にいとおしい。
「…美智代さん」
「ん?」
「本当にこれでお茶だけなんですよね」
「お茶だけよ」
「嘘ですね」
「バレる?」
「バレます」
「じゃあもういいや。正直に言うね」
彼女は俺の目を見た。栗色の瞳が、悪戯心と本音が入り混じった色で揺れている。
「抱いてほしいの」
直球だった。
「娘のバンド宣伝してた時から、あんたを見てて思ってたの。この人、すごく元気で温かそうだって。あんたの隣にいたら温めてもらえそうだって」
「それでチラシ渡してたんですか」
「最初は本当に宣伝だけだったのよ? でもあんたが近づいてきた時、あたたかい空気が伝わってきて…」
彼女は俺のシャツの胸元を掴んだ。
「寂しいの。夜が。主人は仕事ばかりで、家にいても寝るだけ。触ってもくれない。女として見てくれない」
まただ。この世界の女性たちの共通する痛み。
「美智代さん」
「呼ばないで。お母さんって」
「は?」
「お母さんって呼んで。呼ばれながら抱かれたいの。変かもしれないけど」
変だ。相当変だ。だが、この世界に来てから俺の常識はもう何度も書き換えられている。
「…お母さん」
「はい」
彼女の目が細められた。恍惚とした、淫らな目。
「お母さん、寂しいんだわ。暖めておくれ」
彼女は俺の手を取り、自分のセーラー服の上から胸へと導いた。
柔らかい。制服の布地越しに伝わる乳房の重み。ヨルさんや日和さんのような圧倒的な巨乳ではない。だが掌に収まるサイズの中で、最も密度の高い肉の塊だ。形の良い丘陵が、俺の指の動きに合わせて形を変える。
「んっ…」
彼女の息が止まった。
「お母さん、ここ触っていい?」
「いいわよ。全部あんたのものだから」
全部。
彼女は俺の掌に自分の掌を重ね、さらに強く胸に押し付けた。乳首の硬い感触が制服越しに伝わってきた。硬い。尖っている。興奮している証拠だ。
「美智代さん…いや、お母さん」
「んふっ…そう、いい子」
彼女は俺の髪を撫でた。母親が子供をあやすような手つき。だがその目は完全に雌の目だ。
「お母さん、脱いでもいい?」
「いいわよ。見ててね。お母さんの体」
彼女は俺の手を離し、一歩下がった。
そして、セーラー服の襟に手をかけた。
美智代さんは俺の胸に掌を押し付け、俺をベッドへと押し倒した。
「お母さんが気持ちよくしてあげる」
彼女は俺の上に跨ったまま、俺のズボンのジッパーに手をかけた。チャリッという金属音が静かな部屋に響く。
解放された俺のペニスは、すでに限界まで勃起していた。亀頭は充血して紫色に変色し、先端からは我慢汁がとめどなく溢れ出している。
「まあ…」
美智代さんが息を呑んだ。
「お母さんの旦那より大きいでしょう」
「…比較されたくないんですけど」
「あらごめんなさい。でも正直、驚いちゃう。こんなに立派なの初めて」
彼女は俺のペニスを右手で掴んだ。柔らかな掌が竿を包み込む。指先がカリの裏側をなぞり、根元から先端へとゆっくり滑り上げる。
「んっ…!」
鋭い快感が背骨を駆け抜けた。
「ここ、すごく硬いわね。血管も脈打ってる。生きてるみたい」
彼女は感心したように俺のペニスを観察しながら、ゆっくりと手を動かし始めた。
握り方に強弱をつけ、根元はきつく先端は緩く。親指が亀頭の裏側を円を描くように擦る。
「お母さん、手慣れてませんか」
「失礼ね。主婦の基本技能よ」
「それ絶対違います」
「いいから静かにしてて。お母さんが気持ちよくしてあげるから」
彼女は右手で竿を扱きながら左手を自分の胸に当てた。セーラー服の上から豊かな乳房を掌で押し潰すように揉みしだき、その柔らかな肉を俺の視界いっぱいに強調する。
むにゅり。布地が歪み、中身が溢れ出しそうなほど圧迫されている。
「見て。お母さんのおっぱい、どう?」
「…でかいです」
「ほんと? どのくらい?」
「手に収まらないくらいです」
「ふふ。素直でいい子」
彼女は左手で胸をさらに押し潰しながら、右手のピストンの速度を上げた。
しごき。しごき。しごき。
粘度のある我慢汁が潤滑油となり、ジュチュジュチュという湿った音が立ち始める。
「あっ…お母さん、そこ…」
「ここ? この辺りが気持ちいいの?」
彼女は亀頭の裏側の敏感な部分を指先で集中的に責め始めた。カリの縁を親指の腹でなぞり、裏筋を人差し指で突き上げる。
「くっ…!」
俺の腰が浮きそうになるのを彼女は空いた手で押さえ込んだ。胸を押し潰しながら。
「ダメよ。逃がさない。お母さんが許すまで出さないで」
「無茶言わないでください」
「無茶じゃないわよ。まだまだこれからなんだから」
彼女は手の動きを止めず、さらに左手の胸への圧力を強めた。指の間から溢れ出す乳肉が、白磁のような肌色を晒している。乳首の輪郭が制服の布地越しに硬く浮き出ていた。
「お母さんのおっぱい、もっと見たい?」
「見たいです」
「じゃあおっぱいで気持ちよくしてあげようか? それとも手でイカせてあげようか?」
「どっちも…」
「欲張り」
彼女は笑いながら右手のストロークをさらに加速させた。
ジュチュッジュチュッジュチュッ!
我慢汁が溢れ出し、彼女の指の間を滑り落ちて玉に絡みつく。湿った音が部屋中に響き渡る。
「すごい…こんなに濡れてる。あんたのおちんぽ、もう爆発しそうじゃない」
「美智代さん…もう限界が…」
「お母さんって呼んで」
「お母さん…! もう…出ます…!」
「いいわよ。出して。お母さんの手に全部出して」
彼女は亀頭を重点的に責めながら、最後の追い込みにかかった。右手の指が亀頭を包み込み、先端を親指の腹で激しく擦る。
「あっあっあっ…!」
「いい子。いい子。お母さんが気持ちよくしてあげるからね」
彼女は胸をさらに押し潰し、乳肉を強調しながら、俺のペニスを激しく扱き上げた。
ドクンッ!
「うぉっ…! 出るっ!!」
どぴゅっっ!! びゅるるるっ!!
俺のペニスが彼女の手の中で爆発した。
白濁した精液が勢いよく噴き出し、彼女の手を白く染め上げる。さらに続く二射目、三射目が宙を舞い、彼女のセーラー服の上に飛び散った。
「ああっ…! すごい…! こんなに…!」
彼女は驚きながらも手を止めず、最後の一滴まで搾り取ろうとするように竿を絞り上げた。
びゅくっ、びゅくっ…。
脈動が収まると、俺のペニスは彼女の手の中でぐったりと力を失った。
「はぁ…はぁ…」
俺は荒い息を吐きながら天井を見上げた。
「お母さん…すごいです」
「ふふ。どう? お母さんの手、旦那より気持ちよかった?」
「…比較やめてください」
「あら。答えになってないわよ」
彼女は精液まみれの手をペロリと舐めた。
「甘い…。元気な味がする」