続きが書けたので、投稿していきます
それでは、続いての脱落者を見ていこう。
罠に掛かったアライしゃん2とは逆に、人里側へ歩いてきたアライしゃん3である。
道中で食べる食料もないまま、数日歩き続けてようやく川岸に辿り着いたようだ。
アライしゃん3「いきかえるのだぁ!おいしいのだ!」ガツガツジャブジャブ
一心不乱に川の水を飲み、手あたり次第に捕まえた小魚やザリガニを食べている。
数日の空腹で限界が近かったようだが、久しぶりの食料に有りつき安心したのか、
食べ終わってからは、川岸でそのまま横になった。
アライしゃん3「ごはんたべたらねむくなったのだぁ…」zzz
アライしゃん3「あらいしゃんはさいきょーなのだぁ…」zzz
アライしゃん3「すぴぃ…すぴぃ…」zzz
アライしゃんは完全に眠ってしまったようだ。
周りに遮蔽物のない開けた川岸で、天気も良く一眠りする心境はわかる。
だが、野生の山アライさんにとって、それは最も危険な行為なのだ。
パアァン!
アライしゃん3「じびっ!」ダンッ
アライしゃん3「」バタバタドッタンバタバタ
突然の轟音と弾丸で、アライしゃんは数メートル吹き飛ばされ、
地面に落ちると同時に手足をバタつかせて、絶命した。
山アライさんが多く生息する森では、猟師が日々駆除に当たっている。
それぞれが担当する持ち場で、虎視眈々とアライさんが現れるのを待っているのである。
しかも、川はアライさんの食料が豊富にある頻出スポットであり、
いかなる時も当日に出勤した猟師が待機している、アライさん視点では超危険スポットだ。
そんな中で、堂々と食事をした上で、あまつさえ眠ることは死と同義である。
アライしゃん3は川で血抜き処置され、食肉加工工場へ運ばれていった。
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続いてはアライしゃん4に視点を移そう。
このアライしゃんは強気で母親に捨て台詞を吐いて独立した割に、
今ではすっかり心が折れてしまったようである。
アライしゃん4「からだじゅういたくてたまらないのだぁ」グスグス
アライしゃん4「もういやなのだぁ…」グスグス
洞穴で声を潜めながら涙している。
体には所々、打撲や切り傷があり、ここまでの間に消耗したことが伺える。
このアライしゃんは野生動物と戦い食らおうという無謀な作戦に出ていた。
最初は身の程知らずに、猪に挑戦して突撃されて敗北。
次にイタチやタヌキのような動物にけしかけたが、こちらも全身を引掻かれて敗北。
終いには、ウサギやウシガエル等、自分より明らかに小さな生き物にも逃げられた。
結果として、自信を喪失し、敗北を恐れて洞穴に引き籠ってしまったわけである。
洞穴から時折流れる水滴とコオロギ等の昆虫を食べて飢えを凌いでいるが、
明らかに衰弱し始めており、動ける時に行動しなければ危険である。
しかし、このアライしゃんは動くことはなかった。
末弟であったこともあり、4人の中で最も自主性がなかった。
自信を無くした今、自分から行動するこも出来なかった。
結果、最低限で生き延びれる洞穴に居続けたのである。
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それから、数か月の月日が流れた。
急速に成長する年頃のアライしゃんは栄養が全く足りず、衰弱していった。
洞穴に入ってからというもの、全く運動をしていないアライしゃんは、
気が付けば足や手の筋肉が衰え、寝たきりの状態となっていた。
アライしゃん4「……」ボー
無表情で洞穴の外を眺めるだけの日々を送っていた。
そんなある日…
???「久しぶりなのだ。元気…ではないのだ」
洞穴に一人のアライさんが訪問してきたのである。