無能と蔑まれたTS転生者、実は男女比1対100の世界を終わらせる力の持ち主でした 作:さっきゅんx
(本当は今話で寝取られレイプシーンが入る予定だった。ルート分岐で書こうかな)
結局夜伽宣告から、ボクは結局何一つ対策を思いつかないまま当日の朝を迎えていた。
どうしよう。
どうしよう。
いっそ村を出て逃亡生活か。いや流石にこの過酷な世界で一人で生きてく自信はないし、何より「彼女」が悲しむよな……
「どうしたの?カナタ」
そう尋ねてくる、幼馴染のハルカ。
うん、やっぱり無理だ。彼女を置いて村を出るなんて選択肢はボクにはない。
この世界での唯一の味方で、今は守られてる方が多いけど本来は守ってあげなきゃいけない存在。
それは村を出て行った、ボクとハルカの両母親とこの胸の首飾りに、そうするべきと誓ったんだ。
あ、あのさ……ハルカ。
「なあに、カナタ?」
仮にハルカが。
お、王様の夜伽相手に選ばれたら光栄だと思う?
「んー、わたしも……ちょっと嫌かな」
そうか、嫌なんだ。え?わたし「も」?
「カナタは絶対嫌でしょ?顔にそう書いてあるもん」
え、そんなに分かりやすかった……って、ハルカまで心配させてどうするよ。
いやほら、もしもの話だから。実際そんなことにはならないし。
「──そうだね、そんなことにはならないよね」
そう口にしたハルカの目はどこか虚で、遠くの方を見ているようだった。
そしてこの時点で、彼女の抱えてる秘密にボクは気づくべきだったんだ。
「ですから、状況は今話した通りで……ってカナタさん?!」
その日の夜、報告役のツゲルから聞かされた衝撃の事実。それはボクの代わりにハルカが身代わりを申し出たという事だった。
ボクは王の住む屋敷に走る。
頼む、間に合ってくれ!
たどり着いたそこで目にしたのは、まさにハルカが抵抗虚しくクダク王に組み伏せられようとする直前。そして。
「誰だ!」
と言う王の声に気圧され、ボクは蛇に睨まれたカエルのように何も出来ない。
そんな無能で無力な自分を、歯軋りするほど呪った。
『ピコン。マスターカナタの強い感情を検知しました。
隠された能力の封印を解放します』
ふいにそんな声が周囲に響く。
どこから?それは、あの母の形見の首飾りからであった。
『カナタの、幼馴染への強い思いが引き金になり覚醒しました。
おめでとうございます、ついにあなたは無能から卒業です』
それはまあ、喜んでいいんだろうけど。
ええと首飾りさん……は呼びにくいなあ、君の名前は?
『ありますが、説明が面倒なのでマスターが勝手につけてください』
なんか含みのある言い方だな。まあいいや。
名前名前……トークというのはどうだ?
『首飾りなのに話すからTalkですか。随分と安直ですが、まあいいでしょう』
いや安直って、ボクがカナタで隣の子がハルカで、遥か彼方。だから遠くって意味もあるんだよ。
ってちょっと待てトーク。君は何でこの世界の産物なのに「英語」が理解できるんだ?
『さあ何故でしょう。乙女は秘密がある方が魅力的だと思いませんか?』
どうやらトークは乙女であるらしかった。そして相当に面倒臭い女性だった。
ってそんな事はどうでもいいんだよ!
おいトーク、君の能力で今すぐこの状況を打開してくれ!
『無理です』
は、何だって!?
『「今の」マスターの能力は、そう言うふうに出来ていません。それに』
それに??
『能力を使うまでもありません、幼馴染ハルカを連れて逃げるなら今のうちです』
いや何を言って……と思っていると。
「どりゃあ!」
と言う掛け声と共に、部屋の壁を裂いて乱入する巨乳熊。
いや、正確には熊の毛皮を纏った大柄の斧使い、タケリだ。
「さあカナタ、ハルカを連れて逃げるなら今のうちだぞ!」
タケリがトークとほぼ同じセリフを吐いたのに、思わず吹き出しそうになる。
うん確かに絶好のチャンスなんだけど……
「タケリ!何の真似だ」
と怒る王。うん、まさにボクが思ったのがそれ。
「これがアタイのやり方さ!王だか何だか知らないが止められるもんなら止めてみな」
と一歩も引かないタケリ。
意味が分からないながらも後のことは彼女に背中を預け、ボクはハルカを連れて何とかその場から去ることに成功したのだった。
⬜️今回キャラ
クダク王……村のハーレム王。怖い
トーク……覚醒した首飾り。主人公カナタのサポートを行う、辛辣。
初回のみ能力覚醒が前倒しですが
今後は相手と絆が深まったら能力が進化する感じです。
具体的にはエッ(ry