無能と蔑まれたTS転生者、実は男女比1対100の世界を終わらせる力の持ち主でした 作:さっきゅんx
ええと、ハルカさん説教があります。
「……はい」
ハルカはボクの視線を避けるようにうつむいている。
なんで、あんな無茶したんだよ。
「無茶って……カナタを守りたかっただけだよ」
守りたかった、じゃない。
相談なしに一人で抱え込んで、黙って王のところに行くなんて危ないにも程がある。
もしタケリが来てくれなかったら……想像するだけで、声が震えた。
というか、彼女は今頃無事だろうか。あれだけ強者感を出しておいて、あっさりやられる事はないと思うけど。
「ごめん。」
小さな声でハルカが言う。
「怖くなかったわけじゃないよ。ただ、カナタが同じ目に遭うくらいなら、わたしが」
だから、それはボクだって同じだ。
ハルカに何かあったら……ボクの方こそ、どうしたらいいか分からなくなる。
ハルカはこの世界で一番、大事な人だから。
──って、言ってしまった!
顔が熱くなるのを感じた。でも、もう止められない。この気持ちは嘘じゃない。
ボクは、ハルカのことが好きだ。
「わたしも。ずっと前から、カナタのことが好きだったよ」
その夜、野営の焚き火から少し離れた場所で、ボクとハルカは互いの気持ちを確かめ合うように、静かに寄り添った。
『さあ今こそ隠れた能力を存分に発揮する時です』
妙にノリノリのトークが気持ち悪かったが、実際その能力が大いに役立つことになる。
それは「男性化」。精神的でなく肉体的にも、彼女と一つになれる能力であった。
『制限時間は1時間。存分にお楽しみください』
「首飾りが…………しゃべった?」
ハルカが目を丸くする。まあ、確かに驚くよねえ。
「それに……カナタが男の人になってる」
あ、ハルカこういうのは嫌い?
「ううん、惚れ直した」
………こいつぅ!
そんな会話を挟みつつ、甘い夜が始まる。
—♡—
さて「男性化」の能力を行使して。
ボクはまず、戻れたという嬉しさと高揚感で胸がいっぱいになった。
おかえり、マイサン。ってか、仕事前からえらい元気だな。
「えーっとそれ、わたしに入るかな?」
ハルカが心配そうに尋ねてくる。ああ、王との行為は未遂に終わったから見るのも初めてか。
ええと最終的には赤ちゃんの出てくる穴だから、入らないって事はないと思うぞ。その為に前戯をしっかりと……
「ゼンギ?」
ハルカが首をひねる。
そして会話を進めていくうちに判明したのは、どうも彼女は母親から子作りのやり方自体は教わっているものの、それはただ女性が出し入れを我慢するだけの作業だと教わったらしい。
『何という事でしょう。トークが眠っていた間にこんなにも性文化が衰退していたとは。
これは由々しき事態です。流石にマスターが童貞でも、それなりに女性を楽しませる事はできますよね?』
おい童貞って決めつけんなトーク。これでもお店のお姉さんに相手してもらった記憶があるわい!
『素人童貞は経験者にカウントしません』
手厳しいな!まあいい、じゃハルカ。
まずはキスをしよう。
接吻とも言うけど……わかる?
「キス……魚の?」
おいそこからかよ!
ボクは彼女をそっと抱きしめて、キスをした。
それも唇を重ねるだけの軽いやつではなく、舌を口の中に入れる方。
初めての感覚に最初は体を硬くしたハルカだったが、次第にこちらを受け入れ、キスを終えた時にはうっとりとした表情になっていた。
「キス……好きかも」
よし次は愛撫だな。
こちとら女の体になってから、どこをどう刺激したら気持ち良いかは研究済みだ。何なら前世のチャラい遊び人より熟知してる自信があるぞ。
『それは薄い本が厚くなりますね』
「ウスイホン?」
あーもう話が進まないから!
トーク、しばらく黙ってろ。
『……』
というかこの自称乙女の知識的に、オタク文化が盛んなボクと同郷の可能性が出て来たぞ?
じゃ、上半身脱いで胸を出して……おおっ、小ぶりだが形の良い上向き乳首のおっぱい。
「カナタも自分ので見慣れてるでしょ。そんなに嬉しいものなの?」
嬉しいものなの!まあ前世元男なボクじゃないと分からない感覚だよなあ。
さ、触ってみても?
「いいけど、敏感な箇所だからあまり乱暴にしないでね。
ふふ、そうやって乳首咥えてるとまるで赤ちゃんみたい。
でも……あんっ、なんか変な感覚。くすぐったいような……気持ち良いような。ひゃいんっ!」
あ、つい指がハルカの股間に伸びてた。
ハルカの服はワンピースの毛皮で、下着の類を身につけていないので手を伸ばせば直接肌に触れられる。
「何これ、触られるとジンジンするぅ」
彼女は乳首より陰核への刺激に弱いらしい。
刺激強すぎるなら、やめとく?
「ううん、もっとして」
とは言えデリケートな部分ではあるからなあ。
ボクはハルカを寝かせて両手で乳首を刺激しつつ、彼女の股間を舐めあげる事にした。
「やだカナタ、そんな所汚いよぉ」
ハルカの体なら全部綺麗だよ。まあ、クンニからの再びのキスは流石に抵抗あるかもだけど、一度口をすすいだら、まあ何とか。
「何これ、こんなの知らない!
あんあんっ……ああああっ!」
ハルカは嬌声をあげる。どうやら絶頂を迎えたらしい。
「……お母さん、初めては痛いだけだって言ってたのに」
それはちょっと、お母さんに同情する。
さて十分に体をほぐした所で。
お互いが抱き合ったまま、ボクが下になる対面座位でハルカに重なってもらうことに。
確か四十八手だと石臼とか言った気がする。
あっトーク、修正は不要な?
『ちっ』
「でもこの体制……」
ハルカが困惑するように言う。
「お母さんからは、女性が下になるものだって」
あー、男が上になって支配する文化はここにも影響してるのか。
なあハルカ、ボクが今まで君に間違った知識を与えた事があったか?
「ない」
だったらボクを信じて。ね、手を繋いでてあげるから。
「キスも」
はいはい。
「んちゅ……」
唇を重ねたまま、ハルカがゆっくりと腰を沈めていく。
「はい……ったぁ」
痛みは大丈夫?
「思ったほどじゃないかも。多分ゼンギのおかげかな?
ねえカナタ……」
うん?
「大好き」
ハルカがそう言うと、多分無意識だと思うけどボクのそれをキュッと中で締め付けてくる。
その後は彼女が慣れるまで動きを任せて、主に陰核の刺激を中心に擦り付けるような腰の動きをしていたが。
「あんあんっ!」
痛みもあまり感じない様子を見るや、気づけばボクが下から突き上げる動きになっていた。
「すごい、これ凄い……あんあんっ!」
いや凄いのはハルカの中だから。何これ気持ちいい、ボクのアレに絡みついて丁度いい刺激を与えてくる感じ。
ハルカ、ボクもそろそろ。
「いっちゃうの?わたしももうすぐ……じゃ一緒に」
ああ一緒に、ね。
「あんっ、いくいく……あああっ!」
何というか、控えめに言って最高だった。
「わたしも。ねえカナタ?」
うん?
「まだ時間はあるんだよね?」
えーっと男性化の制限時間が1時間で、だいたい半分経過くらいか。
もう一回戦するか、もう少しまったり繋がったままでいるか迷いどころだなあ。なあトークはどう思う?
『……つーん』
あコイツ一人前にヘソ曲げやがった。
ほらほら謝るから機嫌直して。
——
翌朝、消えかけの焚き火の前に姿を見せたのは巨乳の熊だった。いや熊の毛皮の斧使い、タケリであった。
ああ、君も無事に村を出られたのか。
そして昨日は本当にありがとう。あの場面で助けに来てくれなかったら……
「気にすんな。正直アタイもアイツには色々思うところがあってな」
そう口にするタケリの表情が、少しだけ翳った。
「まクダクの奴に派手に啖呵切っちまったからよ。もうあの村には戻れねえよ、ガハハ」
からっと笑うタケリだが、その笑顔の奥には何か複雑なものが見え隠れした気がした。
いつかそれは、話してくれる日が来るんだろうか。
「で、あんたらはこれからどうするんだ」
タケリの問いに、ボクも正直迷っていた。
当然村には戻れないし、かと言って具体的な行く宛と言われても……
『マスター、それについて腹案があります』
「は?おいおいなんだそりゃ!」
タケリが声をあげる。そりゃ突然首飾りから声がしたら驚くよな。
『ああ初めましてタケリ、私はトークです。無能なマスターを有能にすべく覚醒しました』
間違いではないが随分な自己紹介だな。まあ君らしいけどさ。
『昨晩も二人の「お楽しみ」に大いに貢献させて頂いた所です』
「ちょっとトーク!」
下品な会話にハルカが赤面する。
トークさぁ……君、一応自称乙女なんだよな?
「お前面白いな!」
『面白がっていただけて何よりです』
目を輝かせるタケリに、素っ気なく言葉を返すトーク。
いやいや、盛り上がってる所悪いんだけどさ。
それより本題に入ってくれ、腹案?
『はい。マスターの産みの母ナユタが現在居住の部族、ハザマ村へ向かうことを提案します』
うん、確かに安全に身を寄せられる可能性を考えたら、そこしかないか。
『それに──』
それに?
『ハザマ村で何かが見えてくるかもしれませんよ、この世界の"当たり前"の外側が』
トークは含みのある言い方で、肝心なところをぼかしてくる。なんかこう、もうちょい具体的にさあ。
『乙女には秘密がつきものです』
相変わらずの秘密主義にため息をつきつつも、他に行くあてがあるわけでもない。
ボクらはハザマ村を目指すことにした。
見知らぬ土地への旅。
不安がないと言えば嘘になるけど、ハルカとタケリ、そしてトークが一緒なら──何とかなる気がした。
⬜️世界観設定
・時代は超原始時代で土器も農耕もない。
・男性の出生率が極端に低く、各村で王として君臨する。
・生まれた女性は何らかの特殊な能力を授かる。が主人公カナタのみTS転生のためか無能力で生まれるハードモード(現在は男性化能力に覚醒)
※現在は生まれたサイハテ村から、母のいるハザマ村へ移動中